麻耶雄嵩のレビュー一覧

  • 名探偵 木更津悠也

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    「白幽霊」という存在が一つの装置として全編に登場する短編集。
    中でも『禁区』はその装置が綺麗に作用して意外な真相をもたらしてくれる。
    探偵役はお馴染みの木更津悠也なのだが、ワトソン役である香月が語り部に収まらない立ち位置にいるのが面白い。

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    2014年09月11日
  • メルカトルかく語りき

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    ネタバレ

    これは…完全に人を選びますね。
    私は『メルカトルと美袋のための殺人』は読んだんですが、それより今回の方がさらに選びそう。
    文は上手いし、中盤までの盛り上がり方はすごく好きなんですが、最後が…全部が全部もやって感じなのではっきりしたのが好きって人は途中で投げそう。
    『九州旅行』が一番好きかな。
    メルと美袋の掛け合いも面白かったし、最後は「えっ?!」となる感じが良かった。
    あのあとどうなったのかが気になってしょうがない。

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    2015年09月15日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    購入済み

    良いキャラじゃないですかメルカトル。探偵役としては非常に癖になる味わいです。
    特に「化粧した男の冒険」「彷徨える美袋」の様な結末に持っていける探偵はちょっと記憶にありません。
    常識破りで破天荒なイメージの氏の作品にはピッタリの探偵でしょう。
    それでいて肝心の謎解きはロジカルで正攻法。
    短編ながらピリッと辛めのミステリを充分に堪能できます。
    ただ、巻き込まれ型の事件が多かったのが気になる所。こんなにも偶然に殺人事件に遭わないでしょ、とは穿った見方でしょうか。
    氏のデビュー作をふと思い出さなければ素直に楽しめる一作です。

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    2014年05月07日
  • 隻眼の少女

    購入済み

    確実に驚くことができます

    意外な犯人に驚きはするけど、モヤモヤします。モヤモヤするけど、そうきたか!と唸ります。唸るけど、モヤモヤします。そんなミステリーだと思います。ミステリーに必要なのは驚きだ!という人にはお勧めです。

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    2014年02月19日
  • 新装版 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件

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    電子書籍。麻耶さんの初期の作品です。なるほど!この作家にしては比較的穏やかな方ですね笑。それでも事件の真相が最後に明かされないというこの手法は…どっちがほんとなんだ?という疑惑をもったまま何とも言えないないようです。しかしメルカトルは最初はこんな扱いだったのか!笑

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    2014年01月13日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    ネタバレ

    ずっと読みたいと思ってたメルカトル鮎物をやっと読みました。
    噂に聞いてたとおり鬼畜ですね。
    まぁでも探偵がかならずしもいい人とは限らないのだからこれはこれでありかと。
    なにより美袋くんとの掛け合いが面白かったです。
    本当に何故こんなにも嫌な奴と思いながらも付き合い続けてるんだろう…

    『遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる』『小人閑居為不善』『彷徨える美袋』が特に良かった。
    小人~は解説にも書いてありましたが、事務所に依頼人が来るというホームズのスタイルに近く、ラストの黒い感じも良かったと思います。
    彷徨える美袋は見事な振り回されっぷりがまた…。
    ラストは名ゼリフですね。

    メルの性格が性格なので万

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    2015年09月15日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    メルカトルシリーズ独特の「アク」が強く出ていますが、どの短編もロジックに緻密さと切れ味があり、非常に良く出来ていると思います。メルカトルの非道っぷりが面白かったです。
    【遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる】は傑作。【小人閒居為不善】、【彷徨える美袋】もお気に入りです。

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    2014年04月27日
  • 隻眼の少女

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    秋田の事件を解決する続編もあるといいな~なんて呑気に読んでいたら…うわっ衝撃!なんかいろいろ音をたてて崩れていったw
    常に予想の先を行かれて裏切られ、最後は一筋縄でいかない後味の悪さ。全体を通して名探偵の宿命のようなものをひしひし感じた。

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    2022年07月31日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    銘探偵メルカトル鮎と、推理小説家美袋三条が巻き込まれる数々の事件。
    メルカトルシリーズはデビュー作からの二作目なので、美袋くんとは初対面、メルカトルはこれでやっと彼を知るのだな、という感慨だったのだが、メルは翼のあれで充分メルだった。過不足なかった。

    遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる
    化粧した男の冒険
    小人閑居為不善(『閑』は実際はもんがまえに月)
    水難
    ノスタルジア
    彷徨える美袋
    シベリア急行西へ

    の、七作収録。
    メルカトル鮎のゲスぶりとそんなメルによくよく利用される美袋くんの受難がもうひどいのなんの(笑)。メルカトルは決して好きなキャラクタじゃないのに、不思議と情を持ってしまうのは……瑠

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    2013年02月06日
  • 名探偵 木更津悠也

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    この本で、麻耶雄嵩を買い漁ることを決定!! ホームズ&ワトソンな関係で、ワトソン側の肩を持っちゃう読者にはたまらんよ!! やられた!!

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    2013年01月10日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    1作品目でいきなり美袋が落ち込んでいる。メルカトルは傲岸不遜極まりない。おもしろいと思える作品もあれば、ちょっと「無茶だろ」とおもえる作品もある。メルカトルは「私の言うことが絶対だ」的な探偵なので好き嫌いは分かれるかもしれない。

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    2012年11月28日
  • 名探偵 木更津悠也

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    ネタバレ

    再読。緻密な論理ってほんと素晴らしい。そして香月君ってやっぱりメルと双子なんだなあと思わせられた。このゲス野郎。
    『白幽霊』たぶん最初で最後の香月君視点で読めた話。どうしてそこに気付かないんだ木更津!(笑)と。『禁区』あれが伏線…!驚いた。『交換殺人』(実は)最初からクライマックス。ところでメルならきっと最初の14ページでもう見抜けてるよね、ということはきっと香月君も見抜けてたんだろうなと思うと何というかその出来レース?『時間外返却』その後この二人は上手くやっていけるんだろうか。いけるんだろうな。
    全体的に香月君の「名探偵木更津」萌えが迸っててなんかもうすごい。香月さん流石です(色々な意味で)

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    2013年03月05日
  • 新装版 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件

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    初麻耶作品。これが例の「メルカトル」か、と思いながら読んだ。いやメルカトルメルカトル聞くと、航海図かそれを作った人か、国土地理院採用の国際横メルカトルもしくは平山さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」しか思い浮かばなくて、メルカトルが探偵ってどういうことだ、と思っていたのだが、積年の謎が解明されてすっきり。

    大富豪・今鏡一族の住居、曰くつきの「蒼鴉城」に招かれた名探偵木更津と「私」はそこで早々に首切り殺人事件に出くわす。そしてそれは序章に過ぎなかった。
    連続する首切り殺人に木更津は立ち向かうが――。そして更なる探偵、メルカトル鮎が披露した驚愕の推理。事件の真相は――?

    始めは申し訳ない

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    2012年08月28日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    ネタバレ

    何故だか癖になってしまう摩耶雄嵩。摩耶作品としては比較的読みやすい文体でスラスラ読めた。
    トリックもオーソドックスな物が多い。
    メルカトルは...実際にこんな人物が周りに居たら、絶対に関わりたくないが、読んでる分には楽しい。

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    2012年04月18日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    長編に向かない銘探偵メルカトル。
    相変わらずの傍若無人振りに圧倒されます。そして美袋が不憫でならない。
    お約束で終わらせないというか著者の意識の高さが窺えます。

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    2017年05月20日
  • 名探偵 木更津悠也

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    名探偵 木更津の短編集。ワトソン役香月の賢さ+腹黒さ+木更津ラブっぷりが何とも良い味ですね。
    全編に共通して「白い幽霊」が絡んでいて最後に何かあかされるのか?と思いきや、そこは謎のままなのですね。
    妙な薀蓄も少なく読みやすかった。

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    2011年02月04日
  • 名探偵 木更津悠也

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    名探偵であるために必要なこととは何か?……「なるほどなー」と思いながら読みました。ワトソン役が歪んでいるというか、腹黒いというかでビックリしたのですが……「名探偵・木更津悠也かっこいい!」と感激している香月君が、段々可愛くも見えてきました(?)幽霊の謎は残るけれど、殺人事件の謎は綺麗に解き明かされて、短編推理としてとてもよく出来てると感じました。「禁区」が一番好きですが、他三篇も面白かったです。

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    2010年09月14日
  • 名探偵 木更津悠也

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    トンチンカンな探偵と有能な助手。その時点で込み上げるものが。
    香月が探偵・木更津に思い入れ過ぎてて、木更津を自分の理想の華麗なる名探偵に仕立て上げたがってんのが、なんつか、いい意味できもちわるい。笑。

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    2010年07月08日
  • 名探偵 木更津悠也

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    相変わらず香月君が木更津を手玉にと…もとい、操っててニヨニヨ
    香月君がいなくても木更津は”名”探偵なんだろうか?

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    2010年01月11日
  • 名探偵 木更津悠也

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    ホームズ木更津とワトソン香月、ただしワトソンが裏ラスボスなんて反則的なキャラクター。そんな二人の関係が垣間見れる素敵な小説。もはや香月君の恐いもの見たさで見ている感がバシバシでした。何せ「闇ある翼」の数年後。相も変わらず香月君が黒いこと黒い事……(泣)
    短編だけれどリンクしているので、その繋がりが面白い。ワクワク。

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    2009年10月07日