麻耶雄嵩のレビュー一覧

  • あぶない叔父さん(新潮文庫)

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    あぶない叔父さんは、主人公の悩みにそっと寄り添い、包み込み、そして時に背中を押す。
    時に押しすぎてしまうこともある。そしてそれが事件の真相を解き明かす。
    解説を読むまで、本書が古典作品を踏まえた題名や構成となっていることは知らなかったが、だとしてもやはり叔父さんは「あぶない」叔父さんであり、それに傾倒している主人公もあぶないやつである。

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    2026年09月22日
  • 神様ゲーム

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    いや〜なんか、全ページどきどきする内容だった。
    命はいつ消えてもおかしくないと思わされましたね。
    鬼婆屋敷が出てきてからは面白くなってきてすらすら読めたけど、秋家甲斐が殺した猫たちはどう関わりがあるのかわからず、ずっとモヤモヤしてました。
    なぜ秋家はそんなあっさり捕まった?
    それに、小4であれだけの語彙力と廃墟に入る勇気と、大人しさは凄まじいと思った。
    急にでてきた鈴木くんも、神様だけど人間みたいな気持ち悪さがあって不思議だった。
    あとは、私の想像力が低すぎて裏庭の想像があまり出来なかった。再読したらできるようにしたい^_^
    あ!あとは、天珠がグロかったかな。
    時計の針が頭から貫通するとか...どうとかは....児童書に出してほしくない文ではある...笑
    でも一人一人の個性がはっきり出てて、人物に感情移入しやすかったし、描写もハッキリ描かれてるから物語に没頭できやすかった。
    唯一心残りなのはラストかな。なぜ〇〇!?

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    2026年09月21日
  • 螢

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    ネタバレ

    「闇ある翼」が気になるがかなりクセが強いらしく二の足踏んでたらこちらをおすすめされて。
    確かに「さよなら神様」や「夏と冬の奏鳴曲」よりも初心者向けな本格的ミステリで面白かった。
    一人称が曖昧で本当に語り手が長崎なのか?と思いながら読んでいたので、本来は語り手を諫早と勘違いする叙述トリックに変な形で引っかかった。
    最初から諫早は地の文に出てきていたので消去法で長崎だけど、むしろ逆に長崎と見せかけて諫早なのか?と勘違いしていた。
    これは名前を忘れ易いので登場人物のページを頻繁に見ていた為に起きた勘違い。
    つぐみ及び千鶴の盗聴は分かり易い伏線。
    千鶴の叙述トリックの方には気付いてなかったので素直に驚いた。
    螢のメロディは物語の核心に触れてはいるが、トリックには関係ないところが良い。
    動機なども含めて綺麗に纏まった作品で好き。
    生存者は恐らく長崎かな?

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    2026年09月16日
  • 神様ゲーム

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    かなり面白い。

    ページ数も多くなくて展開も早いので、サクッと読めてしまう。
    そしてオチもしっかりしていていい意味で裏切られた。

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    2026年09月12日
  • 7人の名探偵

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    ネタバレ

    新本格のこれからに乾杯!

    新本格は綾辻行人の『十角館の殺人』から始まるとされる。そこ刊行から30周年を記念して出版されたアンソロジーの文庫版。豪華だった。以下、お気に入り。

    我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」生成AIで探偵を作ったら…まぁホームズがいる世界にはモリアーティがいるからねぇ、と言うのは簡単だけどそれを面白く書くのってプロだよなと。この世界もう来ている気がしてしょうがない。

    歌野晶午「天才少年の見た夢は」才能のある子たちを集めたアカデミーも敵国からの爆撃に晒された。シェルターに逃げ込んだ少年少女たちは全滅したが…名探偵鷺宮藍の正体はなるほど。しかしこれも人工知能でなんかもうそろそろ来そうな世界なんだよな。

    綾辻行人「仮題・ぬえの密室」お祭り作品。登場人物が豪華。寡聞にして知らないのですけど先生方は本当にこんな感じなのだろうか。ラストの人物もすぐ正体がわかった。ぬえの密室が書かれてほしいなぁ、なんて。いっそ2人競作しませんか、なんて。

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    2026年09月06日
  • だから捨ててと言ったのに

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    ネタバレ

    河村拓哉さんの『ミックス』が好き。Youtuberさんだとは知らなかった。このシリーズは書き手との出会いがやっぱり楽しい。

    累犯家族
    重政の電池
    その。をよく見ろ
    海に還る
    猟妻
    擲たれた手紙

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    2026年09月05日
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版

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    メルカトル鮎シリーズ二作目。
    語るのが非常に難しい作品。一見、ライトノベル的なキャラクターがメインの青春小説じみた孤島ものであり、芸術論や神学をまぶした衒学的かつ複雑怪奇な幻想小説でもあり、シュールなバカミスと切って捨てる事もできる。長大なペーズ数から察せさられるが、ある意味では全部乗せのミックスプレートのような高カロリー作品。
    やはり本作の核は作中でもしつこい程に言及されたキュビズム的手法を始めとした二十世紀芸術による既存のミステリーの再構築にあるのだろう。(その試みがどれくらい成功してるのかは分からないが)
    作中でも触れられていた十二音技法のように、記号化された本格ミステリーという主題についてアクロバティックな構築と展開を経て唐突に解決されずに結末を迎える奏鳴曲のようと捉えれば分かりやすい。つまり従来のミステリー的な解決ではなくプロセスに重きを置いている。少なくとも他に類を見ない作品である事だけは確か。

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    2026年08月25日
  • 螢

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    本編ももちろんだが解説もとても興味深い。麻耶さんの作家としての考え方、姿勢などがうかがかる内容で良かった。また読み返したい。

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    2026年08月20日
  • 螢

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    ネタバレ

    動機不明犯人死亡リドルストーリーってのはいまいちだけど、ちゃんと面白かった。クローズドサークルだし叙述はわかりやすかったし。完全防音なのに雨音聞こえるってふしぎ〜って流しちゃだめでは。外の音聞こえるなら外に漏れた音入ってくるはず。後味悪いのは好き。麻耶色薄めと思いきや最後の無駄な全滅に笑った。
    基本的に小説は神視点で神になりたくて読んでいるのに麻耶作品はそうさせてくれない。

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    2026年08月19日
  • 神様ゲーム

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    ミステリー小説でめちゃくちゃ面白かった。
    主人公と同じトイレ掃除当番の鈴木くんから自分は神様だと告げられる。
    相手にしない主人公だが当人でしかわからない事や未来の事を言い当てたり、次第に鈴木くんに惹かれていく。巷で騒いでいる猫殺しの事件を筆頭にどんどん事件がヒートアップしていく。
    それぞれ事件は繋がっており鈴木くんに真相を聞き、物語は佳境に。
    最後の一行のどんでん返しには驚かされたが、真相は闇の中のため納得できなかったり、ズルい終わり方とも思うがとても面白かった。
    作者のミスリードにまんまとハマって満足感があった。

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    2026年08月13日
  • 最後の一行 black

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    「最後の一行」というタイトルの通り、終盤のどんでん返しを楽しむ作品。コンセプト故に突飛な展開だと感じる点もある。個人的に前半の2編が好み。

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    2026年08月09日
  • 神様ゲーム

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    ネタバレ

    すべての真相が分かるという「神様」が犯人を教えてくれたという前提での特殊ミステリー、新鮮で面白かった。
    主人公だけが神様を自称する転校生の言葉を聞いているというところで「神様の言うことは本当に確かなのか?」「その犯人にたどり着くために、神様の存在を明かさずにどんな理屈を組み立てるか?」という観点が入るのが面白い。

    ミステリーとしてはとても面白いんだけど、これが少年少女向けレーベルで出てたとなると、真相の部分の「主人公の親が女児と密会してた」って部分がちょっと許せないなーと思う
    別に殺人のグロさや怖さで子供のトラウマになるのは構わないんだけど(ホラーやミステリー読む子供ならそれは覚悟の上だろうし)
    今まで頼れる大人だと思ってた親が敵になる、って展開はそれとは比べ物にならないくらい傷付く子供多そうだから児童向けでやるのあんまよくないと思う……

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    2026年07月30日
  • 最後の一行 black

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    白があれば黒もある
    ラストの一文で驚かせるシリーズ第2弾
    blackと言うだけあって前作よりもダーク寄りなお話多めなのかな
    歌野晶午先生の「邪魔者」が特に印象的
    王道的な流れだったけど、疑わさせないような巧妙さが印象深かった

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    2026年07月25日
  • 最後の一行 black

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    最後の一行
    というタイトル通り、最後の一行で物語が完結します。一番好きなのはプカプカ島でした。
    中にはオチが読めてしまうものもありましたが、最後の一行という制約があるにもかかわらず、作家さんたちの熱意と工夫に驚かされます。時間がなくてもサクッと読めました!

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    2026年07月21日
  • 神様ゲーム

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    連続猫殺し事件の犯人を追う主人公が、自称「神様」を名乗る転校生・鈴木くんの予言に振り回されるミステリー。

    先に神様から犯人の正体を聞き、そこから少しずつ謎解きのロジックを積み上げていく構成が斬新で面白い。それでいて展開は最後まで読めず、何度も驚かされた。特にラストの一文が衝撃(理由は全く理解できなかったけど)。

    子供とは思えないほど達観した主人公や鈴木くんの、一歩引いた視点から繰り出されるブラックユーモアも魅力的。200ページほどとは思えないほど濃密で、かなり満足度の高い一冊だった。

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    2026年07月14日
  • 最後の一行 black

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    ネタバレ

    whiteのときも思ったけど、最後の一行というタイトルでまとめるほどの驚きは別にない。
    普通にミステリーのアンソロジーだったら最後に期待しない分もう少しおもしろく感じられそうだけど…

    『プカプカ島』は初読みの作家さんだったし、オノマトペに気を取られすぎでいたから、最後の黒い卵の正体に「わー!そうだったか!そう言われればそうだよ」と楽しい驚きだった。
    結果、一番おもしろい作品だった。

    『雷鳴と稲妻』はこの夏メルカトル鮎シリーズに手を出そうかと考えていたので、様子見にちょうどいいと思ったけど…なにこれ?
    ストーリーもおもしろい、ミステリーの世界観も好み、なのに最後ちょっとよくわからん。
    本当にそんな動機で殺人するの?メルカトルってそういう人なの?それでシリーズ成り立つの?
    ???
    とりあえずこの夏手を出すのは見送ろう。

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    2026年07月13日
  • 神様ゲーム

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    "目を見張る目次"
    思考を停止させる線対称、そして中央にある「死」の文字

    ミステリ好きからしたらこれだけでもう妄想が止まらないですよね


    麻耶さんは10年以上前にメルカトル鮎や隻眼の少女なんかを何冊か読んだことがあるくらいでかなーり久しぶりに触れたのですが

    あぁ

    過剰さを排した端的かつどこかポップな描写で吐き気を催すようなえぐいシーンを見せられる感じ

    いわゆる「いやミス」とは違う気がするけどものすごーーーーく後味の悪い感じ

    麻耶さんだ。。。

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    2026年06月25日
  • あなたも名探偵

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    いつもミステリー小説を読んでいるときは、受け身で答えが出るのを待っているが、自分が名探偵になった気分で考えながら小説を読むという体験ができて面白かった。
    アンソロジーによっては、犯人と方法が当てられた!と思っても、私の考え方では矛盾点があることまで答え合わせ部分で書かれており、さすがミステリー作家だと感じた。

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    2026年06月07日
  • 神様ゲーム

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    これは、私の読解力やら想像力やらが試されているのか…?
    ぼくらシリーズを読んでいるかのような読みやすさと冒険心で読み進めていたけど、突如現れる不気味さと最後まで居座る不可解
    「人間」には真相は難しそう
    考察で溢れかえる
    雰囲気、癖になった笑

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    2026年06月06日
  • メルカトルかく語りき

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     一章を読んで、二章を読む。あれ、少し不思議なミステリーだなと思う。三章で頭の中に「?」がつく。四章でぶっとぶ。ミステリーのミステリーたる要素をぶっ壊してる一作。面白い。

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    2026年06月01日