麻耶雄嵩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還る』
麻耶雄高『探偵ですから』
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個人的には、金子玲介さんの『恋文』が一番馬鹿っぽく軽いテイストが面白かった。
また、多崎礼さんの『海に還る』は短編の設定にしては面白い。短いから逆に良かったのかな?
潮谷験さん『無理解』と、五十嵐律人さん『累犯家族』は、表題テーマらしいイメージ。 -
Posted by ブクログ
うわー何だか不思議な読書体験だった……。
読み終わった今も何だかふわふわしてる感じがします。
前回は一気に知念先生の作品を読み切ってしまおう!と思っていたのですがとある作品を読んでいる最中に「いや何か今この気分じゃないな」と思ってしまい、積読用の本棚をぼーっと眺めていたときにたまたま目に止まったのがこの本だったのですが。
何かこれあれだよね、月9であってたよね!
ドラマ自体はやたらアバンチュールって言うことと「ジャッキアップが上手すぎる!」ってセリフしか覚えてなかったんだけど原作のどこにもそのセリフなくて笑いました。オリジナルだったんかい。
やたら育ちのいい雰囲気の本名すら告げない「貴族探偵」。
まぁ作中の所作といい言動といい恐らく育ちはいいんでしょう。いいんでしょうけど、何か最後まで「本当に育ちがいいのか?やんごとなき身分なのか?詐欺師の雰囲気もない?」と思ってしまったのは私だけなのでしょうか。
多分出自も何もかも分からないままだからこそちょっとだけ疑っちゃうんだろうけど。
本人は特に何もせず(することと言えば出会った女性を口説くくらい)身の回りの全てを、推理すら使用人に任せてしまうっていうのは斬新な設定だと思いました。
美味しいところだけ持っていくとかするのかと思っていたらそれすらしないんだもの。
まさに「暇を持て余した貴族の遊び」って感じ。
しかし一流の使用人と言うのは大変なんだな……推理まで出来ないと務まらないとは。
短編なのでちょこちょこ読むのにちょうどいいやーとか思ってたんですけどはまっちゃってすぐに読み終わっちゃいました。
でも「なるほどそうだったのか!そうやったのか!」と読みながら納得しいるのに何故か読み終わったあと「……いや何かもっと他の方法もある気がするぞ?ん?間違ってないんだけど何か……ん?」って首を傾げちゃう感じが初めての読書体験すぎました。
そういえばあとがきで読んだのですが短編のタイトルは全て同じ作曲家のクラシックの曲名で統一されているそうです。
私はその情報をもらって初めて「そう言えば何か見たことあるなこのタイトル」と気付きました。
まぁ育ちが良くない人間なんで仕方ないです。 -
Posted by ブクログ
「十角館の殺人」刊行から三十周年を記念して出版されたアンソロジー。7人の作家さんが「名探偵」をテーマに本格ミステリを書き下ろした短編集の文庫本。
・水曜日と金曜日が嫌い ー大鏡家殺人事件ー 麻耶雄嵩
→ミステリ作家の主人公が、探偵メルカトルに頼まれた用事の帰りに迷い、大鏡家の邸宅に助けを乞う。休ませてもろてると殺人事件が起きて…。建物の感じとか登場人物の名前とか、どことなく洋風ちっく。鳥を観察するヒュッテ?とか、サラマンダーが〜とか。でも探偵が出てきたらすぐ解決した、すごい…
・毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也
→落語のまんじゅうこわい、の話が最初に語られ、その後後日談的なストーリー。まんじゅうこわいって言ってた人が大人になり、後継問題の話の席で毒饅頭に殺される。犯人は誰なのか。途中馴染みある、この中で1人嘘つきがいる〜みたいなクイズがあって、古典的な話の中に、最近の遊びって感じもまた面白かったし、ちゃんとオチもあってさすが。
・プロジェクト:シャーロック 我孫子武丸
→「ワトソン」という、医師に代わって診断を行うAIが作られているから、「シャーロック」という名の名探偵AIを作ろう、みたいな話。情報を勉強させてAIをいろんな人と育てていくんだけど、その試作に関わった人たちがどうやら次々と殺されているっぽい?みたいな。この発想はできんよなー。
・船長が死んだ夜 有栖川有栖
→犯罪心理学者の火村英生と、ミステリ作家の有栖川有栖が、遠方で取材。早く終わったので観光でもして帰ろうかってなっている時に、どうやら殺人事件があったらしいと噂を聞く。野次馬的に顔を出し、最終的に犯人を推理する感じ。怨恨じゃないけど、思いこみとか、日頃の行いとか、人間の感情がいちばん怖いのよなって感じ、いろんな偶然が重なってて、少し切ないます。
・あべこべの遺書 法月綸太郎
→法月綸太郎が父から事件の情報を聞いて、その情報と憶測と可能性で持って事件を解決に導く、安楽椅子探偵みたいな感じの話。
AさんがBさんの家で死んでてBさんの遺書があり、
そのBさんはAさんの家で死んでてAさんの遺書がある。
なんでや?みたいな話。これも人間不信になりそうな、人は簡単に信じられんよな、みたいな話。人間ってこうゆうとこが怖いんよな。
・天才少年の見た夢は 歌野晶午
→近未来の戦時中。シェルターに逃げ込んだ子供たち、その中の1人が名探偵と呼ばれているにも関わらず、シェルター内で次々と殺人が起こっていく。これはどうゆうことか、何が起こっているのか、などを考えながら読む作品で、分かってからもう1回頭から読みたくなりましたん。
・仮題、ぬえの密室
→綾辻行人、我孫子武丸、法月綸太郎と、綾辻行人の嫁さんの4人で宴席。大学生の頃ミステリ研に所属していたのだが、その時に「幻の犯人当て」といわれた、フーダニット作品があったよね、という話になり。みんな思い出せないので、意見を擦り合わせていく。その中で、作品の傾向であったり、代表作を思い出しながら描かれていて、このアンソロジーならではだなって感じました。
どの話も面白かってんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作も楽しく読ませてもらったが、今作は新たなメンバーを加えて、またまた愉快な思いをさせてもらった。
まずタイトルからして、ふざけてて好きだ。
たとえ使用人に丸投げだろうと、女性と戯れていようと、貴族なんだから仕方がない。
捜査や推理など下賎なことは、使用人に任せておけばよいと、至極真っ当な言い分である。
愛香はその辺りを飲み込めないし、師匠とは対角にいる貴族探偵を認めたくなくて、ひたすらキリキリしてしまうのだろうな。
ラストまで振り回されて、本当にお気の毒だ。
ただ忌々しく思いながらも、師匠亡きあと真面目すぎる愛香には、貴族探偵はほんの少しだけ必要なんじゃないかなとは思った。
前作では、「こうもり」で引っかかったが、今回も「幣もとりあへず」で引っかかってしまった。
なんか納得できず、二度読み返して、やっと理解できた。
文字だからこそのちょっと意地悪な引っかけだと思う。
引き続いてラストもやられた感はあったけど、最後まで貴族を通してくれて、安心の終わり方だったと思う。
2025/02/20 06:26 -
Posted by ブクログ
名探偵にはなれそうもないけど、読者への挑戦がはさまれた作品は大好き。
推理に必要なものが全て提示されてからの真相の開示。
うん、楽しい。
東川篤哉と麻耶雄嵩や法月林太郎を1冊で読めるのはアンソロジーならではの贅沢さ。この、ある意味真逆ともいえる作品を立て続けに楽しませてもらった。
麻耶さんの作品は、ミステリはミステリでも、推理小説でない方のミステリっぽくてぞくぞくしたし、法月作品は親子で軽口たたいてるようでいて、なかなかに重いし。
市川憂人さんは、たぶん、初読み。雪の密室で、ちょっと切ないラストがよかった。米澤穂信さんのは、たぶん、小市民シリーズかな。名前だけは知ってても未読だのこのシリーズ、面白そう。