麻耶雄嵩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ連作短編集。
前半3作は神様から犯人のみが伝えられ、逆説的に無理やりアリバイ崩しを行うことになる。実際に何が起こったかは明かされずモヤモヤとしたまま終わる。犯人の自供がないと推理が正しいとは確定しないという、後期クイーン的問題(第一の問題)を逆手に取ったかのような構成。
後半3作は凄い。
『バレンタイン昔語り』は神様に誤謬がないことが前提となり、2人の赤子の取り違えによる人物の誤認、神様の発言により結果的に未来の殺人が起こってしまうSF的パラドックス、主人公の性別誤認叙述トリック(これは読んでいて分かった)が詰め込まれている。
その後の『比土との対決』『さよなら、神様』は神様の性格を逆手に取って完全犯罪を成し遂げる探偵団2人がそれぞれ犯人となる話。後者ではそれまでの伏線も回収しながら神様を欺き主人公を手中に収める市部に舌を巻く。ラストの主人公の「残念でした♥さよなら、神様」は衝撃。タイトルは神様の転校だけでなく、この市部と主人公による勝利宣言でもあった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレふざけた設定以外は、至極真っ当な作品だと思う。
文章も読みやすいし、内容もおもしろいので、さっさと読める。
捜査も推理も何もしない、使用人に丸投げの探偵が、ただただおもしろい。
貴族探偵=織田裕二がピッタリだと思う、ずっとイメージしながら読んだ。
当たり前のように威張っている姿は、本当におもしろい。
ただひとつ気になったのは、「こうもり」のランチのシーン。
なんか自分の中で辻褄が合わなくて、違和感のある名前が出てて、何度か読み直して、引っ掛けられていたことに気づいた。
ちょっと納得できない部分ではあった。
2024/04/28 12:37 -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕掛けが面白かった!
千鶴が女性だと知ってるのは語り手だけなんだろうな、というのは他のメンバーが何も気にせず体に触れたりしてるからそうなのかなという予感があり。
長崎が途中から影薄すぎていないものみたいな扱いになってるからたぶん犯人なんだろうと思ってたけどまさか最初から語り手が諫早じゃなく長崎だったとは全く気付かず。やられた~という感じ。それを知った上で頭から読み返したら「体脂肪率は怖くて知らない。」という台詞も確かに自分で言うことはあってもあまり他人には使わないなぁなど色々気付きがあって面白い。
あと登場人物のイニシャルの文字が千鶴以外全て苗字と名前で一緒なのは最初に気付いたので、これがどう物語に絡んで来るんだろう…!?とわくわくしていたが思ったより関係なかった 笑
「松浦将之」という偽名を使っていたという伏線だったのかな。
始まりから終わり方まで綾辻行人の館シリーズと雰囲気が似すぎていて絶対意識してるなと思ったが調べたらやっぱりそうだった。
個人的には館シリーズに引けを取らないくらい楽しめました。島原と千鶴の一回生コンビ可愛かった。