麻耶雄嵩のレビュー一覧

  • メルカトルと美袋のための殺人

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    メルカトル鮎シリーズ初の短編集(本人は直ぐに事件を解決できるので連続殺人などの長編は向かないと嘯いている)。『あいにくの雨で』をシリーズに含めないとすると4作目にあたる。これまでの妖しげな出演と異なり完全に主役でむしろ独立している気もする。作家である相棒と難事件を解決する個性的な探偵の短編集というとシャーロック・ホームズだろうがこの銘探偵は外見は怪盗キッドを連想させるが探偵側なのに善悪の彼岸を超えていてヤバい人物。
    各話の内容については一読をして頂きたいので内容には敢えて触れないが精微的論理と奇想的トリックとメルカトルと美袋のキャラが入り混じり毒書ともいえる存在感を放っていると思う。

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    2024年04月02日
  • 鴉

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    地図にも載っておらず、大鏡が支配する歪な村で起こる連続殺人。そこに錬金術や五行思想と色々な要素が盛り込まれていて、ワクワクしながら読めた。
    中盤までは少し冗長に感じたが、
    そこは麻耶雄嵩。ラストにかけての怒涛の解決編に圧倒されました!!
    「翼ある闇」や「夏冬」のような全てを無に返す結末は、初見は開いた口が塞がりませんが、今はもう虜になってますw

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    2024年03月03日
  • 神様ゲーム

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    ネタバレ

    ・児童向けの小説だから読みやすい
    ・長さも短めでテンポよく進むのもいい

    ・ストーリーは児童向けとは思えない内容や後味の悪さ
    ・でも子供の頃にこれを読んでたらもう少し本が好きになってたかもと思うくらい、自分はハマった。
    ・特に鈴木くんとの会話シーンが好き
    ・名前は大勢いるものの個人を特定する記号にすぎないから、一人しかいない神様に名前はいらない
    ・どうして人間の願いを叶える必要がある?君だって作ったガンプラから塗装を塗り直せと言われたらめんどくさいだろ?
    ・みたいな神様の思想がおもしろいだけじゃなく納得感もあって好き

    ・ラストはどういうことなんだろ
    ・母親だったとしたらバレなかったのはラッキ

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    2025年07月02日
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版

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    孤島に閉じ込められた雑誌記者烏有と助手が殺人事件に遭遇するミステリー。ここまでだとアガサクリスティの『そして誰もいなくなった』が連想されるが現実にはあり得なそうな事象、和音なる幻の女優と彼女を信奉していた者たち、更に烏有たちの過去とも絡み合うといった要素で特異な様相を呈している。
    読みやすい文章ではあるがキュビズムの話や神父のご高説が難解で、トリックがある意味トンデモミステリーみたいになっているので前作同様に人を選ぶと思われる。個人的には色々な考察ができる傑作。

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    2024年02月12日
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版

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     まさか解決編が明示されないとは思わなかった。「この作品は読者の考察がそのまま解答になりうる作品である。」という風に感じ、問題作を書き続ける作者ならではの傑作だなと感じた。これは確かに「ドグラ・マグラ」「黒死館殺人事件」「虚無への供物」、そして「匣の中の失楽」に続く第五の奇書といっても過言ではないといえる作品だ。

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    2024年02月04日
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版

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    ネタバレ

    いやぁもうすっごい...!
    トリックかどうかも怪しい超絶雪密室もそうだけど、それが霞むぐらいラストの怒涛の展開に圧倒された...
    二人の桐璃が出てきたあたりから訳分からんようになって、ラストのメルカトルの一言で完全に放り投げられたw
    読後、色々と考察サイト巡回したけど、意見がそれぞれ分かれていて、なんとなくの概要は理解出来たけど、細部まではふんわりしてる感じです。
    モヤモヤする結末の話はそんなに好きじゃないんだけど、ここまで突き詰められると、逆に清々しくて良いですね(錯乱)

    ラストで烏有が無傷の方の桐璃を選んだの見て「お前っ...!!!」ってなったわ...

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    2023年10月15日
  • 貴族探偵

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    貴族探偵と名乗りながらも、自分は貴族なのだから、自分の"所有物"である使用人達に捜査も推理も全て任せるという、ホームズとワトソンの関係性に重点を置く著者にとって突き詰め過ぎてなんか行くとこまで行ったなーと感じさせられた短編集。

    五話からなる短編のうち、やはり「こうもり」が白眉。
    読み終わった時は最初何が起こったか分からなかったけど、読み返してみて、作者の捻くれた企みに唖然とさせられた...
    今まで読んだ短編ミステリで一番面白かったと言っても過言ではないくらいの完成度だと思った。

    他4編もどれも作者らしい捻くれた真相が面白いけど、やはり「こうもり」のインパクトが強過ぎて霞

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    2023年09月27日
  • 隻眼の少女

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    ネタバレ

    まやミステリーあるあるの連続どんでん返しもの。
    少し無理がある箇所もありますがラストの衝撃は膝から崩れ落ちた。

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    2023年09月17日
  • 螢

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    ネタバレ

    叙述トリックが詰まった内容。読み進めていくと若干の違和感に気づくが最後の方でトリックが分かりもう一度読んでいくことで詳しく分かっていく。最後のエピローグでは、ファイアフライ館で過ごした5日間が嘘のように終わってしまう儚さ、学生たちがもういない現実が寂しくさえも感じるぐらい内容に入り込んでしまいとても面白かった。

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    2023年09月01日
  • さよなら神様 1巻

    無料版購入済み

    生き生きと

    原作は以前読んだのですが、細かい内容は覚えていないので楽しめました。マンガだと一層登場人物を生き生きと感じられるのがいいです。

    #怖い #ドキドキハラハラ

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    2023年08月12日
  • さよなら神様

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    「神様ゲーム」の続編。
    6編からなる短編集で最初の3編は前作と同じような流れなんですけど、後半3編がヤバい、マジでヤバい(語彙力)
    設定を生かしたトリックに前作同様の鬱展開のジェットコースターかと思えば、ラストの一文に全て持ってかれた...
    麻耶さんすげぇ...

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    2023年04月25日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    メルカトル鮎シリーズ第4弾!

    態度は横柄で自分勝手。
    利益に繋がらない事件はどうでもいい。

    何ともレアな銘探偵…(^▽^;)

    すっかりメルカトル鮎の虜です(〃´-`〃)♡


    今回は短編集。
    美袋とメルカトルが携わった事件集です。

    正直、前3作は『メルカトル鮎』という人物像がはっきりしませんでした。
    物語中に、そこまでがっつり出てこないのです。
    何となく自分に自信のあるナルシストなんだろうなぁという程度。
    それでも『クセ強!』とは感じましたが…(^▽^;)

    ですが今回の『メルカトルと美袋のための殺人』を読めば、どれだけ風変わりな探偵なのかが充分分かりますꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)

    タイトル

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    2023年04月09日
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版

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    これは難解。まるで奇書(;´д`)
    『翼ある闇』に続け!
    独特の空気感を存分に味わうべき作品。



    この作品は賛否両論あるだろうなぁ〜と言うのが正直な感想。

    難解な部分がとにかく多い。
    自分なりに解釈していいのかしら?と思う描写ばかり。

    これが摩耶ワールドなのだ!と言ってしまえばそれまで(〃´-`〃)

    孤島、密室、で起こる殺人事件。
    しかも首なし。
    首なしといえば連想するのは入れ替わり。
    ただ、そんな甘い推理では到底置いてけぼりを喰らってしまう(^▽^;)

    ピカソの手法などで有名なキュービズムを事細かに説明し、美術、音楽、宗教のような思想を合間にパズルのように入り組ませ、読者を惑わす

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    2023年01月02日
  • さよなら神様

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    ネタバレ

    神様ゲームの続編。
    これを読めば、神様ゲームでの神様である、鈴木君の意図が、人間にも分かる言葉や意味として理解ができます。
    ああー。まぁ。そうだよねぇ……そりゃそう、神様だって神様が楽しいと思える出来事を楽しみたいもんね……。
    そう考えると、神様ゲームのラストの意図もわかるというものです。
    いやあ。怖い。ぞくぞく。楽しいですね……。

    最後のフレーズは鈴木の肯定とも否定ともとれるものだからなかなかにくい。

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    2022年12月27日
  • 隻眼の少女

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    すっごく面白かったー!
    山深い寒村で発生した少女の首切り事件。それに巻き込まれた主人公。って、内容について言えるのはここまで。あとは何をいってもネタバレになってしまう気がする。
    ミステリ好きにはたまらない、本格ミステリの魅力が詰まった作品だった。

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    2022年10月30日
  • 螢

    購入済み

    翻弄される

    さすが麻耶雄嵩作品、読者は翻弄され続けます。ファイヤーフライ館、怖いんだけど、幻想的で、行ってみたいな。

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    2022年09月12日
  • 螢

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    ネタバレ

    こういうパターンもあるのかぁ!!
    読者はわかってるのに作中の人物が騙されてる。
    それに気づかず読者が騙される。
    新たなアイディアが見たくてこれからも叙述トリック物読み漁ります!

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    2022年08月20日
  • 神様ゲーム

    購入済み

    えーっと

    メルカトルシリーズで麻耶雄嵩という作家に著しく興味を持ってしまった。彼は読者を翻弄しまくる恐ろしくも稀有な作家だ。本書も、えっ?の連続だった。子どもの目線と残酷性が一見ミスマッチに思えつつも、妙に納得させられたりもする。

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    2022年07月20日
  • 隻眼の少女

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    ネタバレ

    いやーかなり衝撃でしたね。
    探偵が実は犯人でしたというパターンはいくつか読みましたが、この作品は特にインパクトが強かったです。

    静馬と同じように完全に欺かれていました。
    そして巻き込まれた琴折家が可哀想すぎます。

    3代目みかげがとてもいい子だということだけが救いですね。

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    2022年04月01日
  • 貴族探偵

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    読みやすく面白かった。麻耶雄嵩はメルカトルものばかり読んでいて、他シリーズなどはあまり読んでなかったが相変わらずの癖と面白さがあった。

    謎解きをしようと思って読んではいなかったが、こうもり を読んだ後は最初意味がわからず、再度読み返してやられたとわかった。

    貴族探偵対女探偵も読みたい。

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    2022年02月20日