麻耶雄嵩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メルカトル鮎シリーズ初の短編集(本人は直ぐに事件を解決できるので連続殺人などの長編は向かないと嘯いている)。『あいにくの雨で』をシリーズに含めないとすると4作目にあたる。これまでの妖しげな出演と異なり完全に主役でむしろ独立している気もする。作家である相棒と難事件を解決する個性的な探偵の短編集というとシャーロック・ホームズだろうがこの銘探偵は外見は怪盗キッドを連想させるが探偵側なのに善悪の彼岸を超えていてヤバい人物。
各話の内容については一読をして頂きたいので内容には敢えて触れないが精微的論理と奇想的トリックとメルカトルと美袋のキャラが入り混じり毒書ともいえる存在感を放っていると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・児童向けの小説だから読みやすい
・長さも短めでテンポよく進むのもいい
・ストーリーは児童向けとは思えない内容や後味の悪さ
・でも子供の頃にこれを読んでたらもう少し本が好きになってたかもと思うくらい、自分はハマった。
・特に鈴木くんとの会話シーンが好き
・名前は大勢いるものの個人を特定する記号にすぎないから、一人しかいない神様に名前はいらない
・どうして人間の願いを叶える必要がある?君だって作ったガンプラから塗装を塗り直せと言われたらめんどくさいだろ?
・みたいな神様の思想がおもしろいだけじゃなく納得感もあって好き
・ラストはどういうことなんだろ
・母親だったとしたらバレなかったのはラッキ -
Posted by ブクログ
ネタバレいやぁもうすっごい...!
トリックかどうかも怪しい超絶雪密室もそうだけど、それが霞むぐらいラストの怒涛の展開に圧倒された...
二人の桐璃が出てきたあたりから訳分からんようになって、ラストのメルカトルの一言で完全に放り投げられたw
読後、色々と考察サイト巡回したけど、意見がそれぞれ分かれていて、なんとなくの概要は理解出来たけど、細部まではふんわりしてる感じです。
モヤモヤする結末の話はそんなに好きじゃないんだけど、ここまで突き詰められると、逆に清々しくて良いですね(錯乱)
ラストで烏有が無傷の方の桐璃を選んだの見て「お前っ...!!!」ってなったわ... -
Posted by ブクログ
貴族探偵と名乗りながらも、自分は貴族なのだから、自分の"所有物"である使用人達に捜査も推理も全て任せるという、ホームズとワトソンの関係性に重点を置く著者にとって突き詰め過ぎてなんか行くとこまで行ったなーと感じさせられた短編集。
五話からなる短編のうち、やはり「こうもり」が白眉。
読み終わった時は最初何が起こったか分からなかったけど、読み返してみて、作者の捻くれた企みに唖然とさせられた...
今まで読んだ短編ミステリで一番面白かったと言っても過言ではないくらいの完成度だと思った。
他4編もどれも作者らしい捻くれた真相が面白いけど、やはり「こうもり」のインパクトが強過ぎて霞 -
Posted by ブクログ
メルカトル鮎シリーズ第4弾!
態度は横柄で自分勝手。
利益に繋がらない事件はどうでもいい。
何ともレアな銘探偵…(^▽^;)
すっかりメルカトル鮎の虜です(〃´-`〃)♡
今回は短編集。
美袋とメルカトルが携わった事件集です。
正直、前3作は『メルカトル鮎』という人物像がはっきりしませんでした。
物語中に、そこまでがっつり出てこないのです。
何となく自分に自信のあるナルシストなんだろうなぁという程度。
それでも『クセ強!』とは感じましたが…(^▽^;)
ですが今回の『メルカトルと美袋のための殺人』を読めば、どれだけ風変わりな探偵なのかが充分分かりますꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)
タイトル -
Posted by ブクログ
これは難解。まるで奇書(;´д`)
『翼ある闇』に続け!
独特の空気感を存分に味わうべき作品。
この作品は賛否両論あるだろうなぁ〜と言うのが正直な感想。
難解な部分がとにかく多い。
自分なりに解釈していいのかしら?と思う描写ばかり。
これが摩耶ワールドなのだ!と言ってしまえばそれまで(〃´-`〃)
孤島、密室、で起こる殺人事件。
しかも首なし。
首なしといえば連想するのは入れ替わり。
ただ、そんな甘い推理では到底置いてけぼりを喰らってしまう(^▽^;)
ピカソの手法などで有名なキュービズムを事細かに説明し、美術、音楽、宗教のような思想を合間にパズルのように入り組ませ、読者を惑わす -
購入済み
えーっと
メルカトルシリーズで麻耶雄嵩という作家に著しく興味を持ってしまった。彼は読者を翻弄しまくる恐ろしくも稀有な作家だ。本書も、えっ?の連続だった。子どもの目線と残酷性が一見ミスマッチに思えつつも、妙に納得させられたりもする。