福岡伸一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
既に『動的平衡』を読んでおり、かつNHKで放送された同タイトルを視聴済みであるので、福岡先生の提唱されている内容の復習、として読んだ。NHKの放送でお話しされたことが実に鮮やかで、印象に残るものばかりだったので文字として読めて嬉しい限りだ。
『生命とは動的平衡な流れである』。機械的に組織の中の部品のように見るべきではなく、生命とは絶妙なバランスの上で成り立っている。一見哲学のような表現であるが、解説を聞くといかに生命というのは奥深いものだと感嘆させられる。
フェルメールのエピソードはNHKの番組にはなかったように思う。講義を聞いた人たちの質疑応答の鋭さ、また的確に回答する福岡先生。最後まで、な -
Posted by ブクログ
福岡伸一先生の本は何冊か読んだが、その中でもこの本には、先生が今までの人生で見出した生物学等の学問に対する考え、芸術や生命そのものに対する哲学が凝縮されていて、とても心に残った。
「生命とは機械ではなく、動的平衡なもの」
何回も目にしたワードだけど、やはりハッとする。
ベルクソンの弧のパートの考え方もとても面白い。
第3章に関して医療に携わる立場としては、脳死による移植など機械論的な考えに基づく医療行為が資本主義的なものであるというくだりはそのまま受け入れることは難しかったが、「本来草食動物である乳牛を人工的に肉食動物にした」という言葉はとても印象的。地球全体の動的平衡を崩すことの弊害を考え -
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Posted by ブクログ
是非読んでほしい1冊です!
NHKの最後の講義という番組を書籍化したものです。
「どうして生命にそんなに価値があるのか」
福岡伸一先生のファンになったきっかけの1冊です!
なぜ人はご飯を食べ続けるのか
なぜ老けるのか
なぜ生命には終わりがあるのか
とても分かりやすく書いてあります。
少々専門用語などが出てくるので難しい部分もありますが。
大学でもここまで丁寧にくだいた説明は聞けないです!
全174ページなので読みやすく学生さんにもオススメです。
学生時代にこの本に出会えていたら絶対に読書感想文を書きたい。。
理系出身なので読んでいて懐かしい気持ちになりました。
やはり生物学は奥が深 -
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Posted by ブクログ
「本から」
動的平衡は必ずしも一つの生命の中で起こっているだけではなく、地球全体の生態系の中でも成り立っているといえそうです。
結論としては、生命や環境は動的平衡のメカニズムで成り立っていて、その考え方のポイントは要素ではなく、要素と要素の「関係」だ大事だということ。また、「物」ではなく「事」」が大事だということです。
部分として、部品として、生命を見たり、生命の時間を分断し、流れを止めるというのは、生命本来の見方にはそぐわないもの。生命は操作したり、介入できるものではなく、共生するものです。
記憶というのは物質ではなく、ある種の「状態」であることがわかってきました。(略)脳内の神経細胞( -
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Posted by ブクログ
序章
鈴木敏夫 スタジオジプリプロデューサー
鈴木敏夫は「風の谷のナウシカ」の制作背景やそのテーマについて語っている。彼は、作品が発表された当時の社会的・環境的状況がどのように影響を与えたのかを考察し、ナウシカというキャラクターが持つ強い意志や優しさが、現代においても重要なメッセージを持っていることを強調している。
風の谷のナウシカの題材は『新諸国物語』(NHK ドラマ1952年)。
ナウシカが旅をして、見聞きしたものによって、読者が世界の秘密を知っていく。宮崎駿は「勧善懲悪」が好きで、それが「自然を守る人がいいひとで、自然を破壊するのは悪人」と言う物語にした。
赤坂憲雄の『ナウシカ -
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