白井聡のレビュー一覧

  • 街場の平成論
    それぞれの先生の平成論を読み、自分自身が個人的にあまりにも暗いので、なんだかますます暗くなった。
    そして、そんなつもりはなかったのに、私にとっての平成を振り返り、「なぜこんなことになってしまったのか」「30年前にはまさかこんなことになるとは思わなかった」と同じことを感じて暗くなった。
    救いは、鷲田清...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
     中学生、あるいは高校生ぐらいの読者を対象にしているシリーズの一冊。ほかの出版社の、ぼくは気に入っている「よりみちパンセ」のシリーズより少し年上の読者が想定読者か?
     内容は、あれこれあるのだけれど、高橋源一郎の、アメリカの大統領だった、オバマの広島訪問演説に対する解説(?)が俊逸、さすが「ゲンちゃ...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。
  • 属国民主主義論―この支配からいつ卒業できるのか
    買ってから一年くらいになってしまったけど、ようやく読めた。面白かった。いろいろなことを考えるね。頭の中が活性化されるというか。政治状況については、この本が出た当時とあまり変化はないと思う。シールズって、その後どうなっているんだろう。
  • 日本戦後史論
    この本が出てから2年ほど間が空いているので、今頃読んで話題が古くなっているのではと危惧したのですが、私のそんな心配は全く当らず大変面白く読みました。
    安倍政権も長期になっているため、安倍首相がニュースに登場するのは毎度のこと、野党という勢力も殆ど機能せず、自民党中心とした一党支配体制の下、最近は憲法...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    2016年夏は執筆活動に大忙しだったらしいウチダ先生が解き放つ憂国のオムニバス。『街場の憂国会議』『日本の反知性主義』に続く第三弾。中でも、岡田憲治の「空気」に関する一筆は必読。あるのにない、とはこういうことか。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    中高生ではないが読んだ。
    白井聡さんが書かれていたが、もう今の私たち大人はダメなので、若い人たちに頑張って欲しい。
    この本をどれだけの中高生が読んでくれるのか、自分の中高時代を考えると疑問だが、私たちが読んで、若い人にできるだけ伝えるということはできるかも。
  • 誰がこの国を動かしているのか
    「永続敗戦レジーム」の白井聡氏による安倍政権のアメリカ追従路線の結晶化、鳩山元首相のなぜ政権交代が失敗したのかの自己分析、木村朗氏による沖縄の辺野古・独立運動の動きなど読み応えがありました。政権交代時に民主党がやろうとしていた根本的な政治改革を真に実現するための示唆に富む内容ですが、今の政治状況で野...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    今後の参考に。

    「職に就くことは自己実現のためでも夢をかなえるためのものでもない。」

    という一言には、なるほど。とちょっとカタルシスでした。
  • 高校生と考える日本の問題点 桐光学園大学訪問授業
    読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
    姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    副題「中高生に伝えておきたいたいせつなこと」とあるように、中高生へのメッセージとして書かれた本。
    難しい内容でも平易な文章で書かれていて、著者が読者に伝えようという真摯な姿勢を感じた。
    高校生ごろに出会うととてもいい本のように思う。
    未来の日本を憂いて、どうにかしたいと真面目に思っている大人もいるん...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
    平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
    仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    【読書メモ】

    p185
    ・何のために勉強するのですか?
    自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を言う。ただそのためだけに勉強するのです。山本義隆

    p190
    ・同じことを、違った側面から考える視点を与えてもらうためにディスカッションをするのです。当たり前のことですが、自分は自分の考えに染まりきって...続きを読む
  • 転換期を生きるきみたちへ
    年代はあるにせよ転換期ということは認識しなければいけない。
    何でも吸収できる学生時代の脳は、なくした今になってほしくなるもの。無い物ねだりです。
  • 戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ
    著者が以前から主張していた「永続敗戦レジーム」を中心に戦後政治から現在の状況まで論評しています。
    確かに戦争責任もまともに追及されなかったり、原発事故も誰も責任を問われることなくすでに「過去」に追いやらてきている状況で、社会は着実に新自由主義に染まるとともにその内在する問題点を否定するために右傾化し...続きを読む
  • 日本戦後史論
    第1章 なぜ今、戦後史を見直すべきなのか
    第2章 鈍化していく永続敗戦レジーム
    第3章 否認の呪縛
    第4章 日本人の中にある自滅衝動
    「経済成長のためならどんな不幸になってもいいという倒錯した心情」「忖度システム」「敗戦の否認」「カタストロフ願望」などなど。
    「否認」が昂じている現状は明白に病的だが...続きを読む
  • 日本戦後史論
    日本人の多くがそうだよねと心の中では思いながら、普段あまり公に語られる事のない話を言葉を尽くして話していて共感した。全てに納得してる訳じゃないけれど。永続敗戦論も読んでみようかな。
  • 偽りの戦後日本
    安倍政治の良くない点を徹底的に洗い出しているのが痛快だ.奴の頭の悪さは分かっていたが,ご両人もそれをたびたび指摘している.アメリカに金玉を握られていることを早く取り去る必要があると痛感した.
  • 日本戦後史論
    内田先生の舌鋒鋭いのには慣れているが、白井さんも「はじめに」から鋭く、ワクワクしながら読み始めた。

    ”上は内閣総理大臣から下はヘイトスピーチの市民活動家に至るまで、郷土への愛着は何ら感じられない一方、幼稚な戦争趣味と他国民への攻撃性だけが突出した悪性のナショナリストたちが、愛国主義の旗印を独占して...続きを読む
  • 日本戦後史論
    「敗戦経験を正面からクールかつリアルに総括するという事業が七〇年にわたってネグレクトされてきた」(P20)
    今読んでおくべき本だと思った。ひとつひとつなるほど!となるのだけど、自分の中でまだ消化しきれていないように思う。