白井聡のレビュー一覧

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    中高生向けとして編まれた本
    私は三十代のおっさんだが、内田さんをはじめとした学者、活動家の方々がどういうメッセージを送るのか興味深く読めた。

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    2022年01月11日
  • 武器としての「資本論」

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    【感想】
    『資本論』は、資本主義経済を批判的に考察したマルクスの著作である。
    資本論が刊行されてから150年近く経つ今、当時よりも一層ラディカルに資本主義が進行している。もちろん弊害も多発しており、そうした「現代社会の暗部」にフォーカスを当てながら、マルクスの論を再考していくのが本書の目的だ。身近な例を持ち出しながら資本主義の欠点を挙げ、その問題は150年以上も前にマルクスによって記されていたことを振り返りつつ、今後の人間の在り方を洞察していく。『資本論』の解説本というよりは、現代社会に潜んでいる資本主義の欠点を具体的にピックアップし、それに資本論はどういう答えを出していたかを紹介する「教本」

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    2021年12月17日
  • 主権者のいない国

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    自分自身の社会との関わり方を反省しました。
    自分は、社会に無関心な国民の一人であり、主権者であろうとしない態度が「憲政史上最悪の政権」を継続させている一因であるということを自覚することができました。

    日本の国家体制や新自由主義が結びついて無関心を生み出し、政治の質低下や文芸的感性の劣化などの問題につながっていく流れは非常にわかりやすかったです。
    岸田首相の動向など、直近のニュースもその流れを踏まえると、新しい捉え方ができるように感じます。
    衆院選の前に勉強ができてよかったです。

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    2021年10月18日
  • 主権者のいない国

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    同じことの繰り返しが多いように思ったが、後半の朝鮮半島情勢、満州国に関する論考はなかなか興味深かった。

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    2021年10月17日
  • 武器としての「資本論」

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    オーディオブックで拝聴。
    20世紀で終わったと思ってたマルクス主義。だが資本主義の仕組みを紐解いたマルクスの資本論は、新自由主義隆盛の現代であっても、色褪せない部分があるというのはよくわかった。

    難解な資本論を現代のグローバリズムの課題と照らし合わせながらわかりやすく説明しているのがこの本の凄いところだと思う。

    とはいえ筆者も資本論のすべてをこの本で説明できているわけではなく、意図的にピックアップして取り入れているとも言っているので、これを読んで資本論をわかった気になってはいけないのだろう。

    いや、それにしても資本主義(資本制)って本当に複雑で制御不能な代物なんだなと痛感。
    ただ

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    2021年10月10日
  • 主権者のいない国

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    本書を読んで国体というものについて理解を深めることができました。著者は本書で日本の戦前旧ファシスト勢力(国家主義者)が戦後に親米保守派へと転身して支配者の座(戦後の国体)に戻ったと述べていますが、安倍晋三による安定の第二次安倍政権が戦前の旧ファシスト勢力の流れを含むと考えるととても感慨深いものがあります。また、韓国・北朝鮮との外交関係にふれている章で日本は朝鮮戦争は永久に終結して欲しくないという考えが根底にあると述べていますが、国際政治とは正義だけでは成り立たないものだと理解しました。

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    2021年09月25日
  • 主権者のいない国

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    不正・無能・腐敗でまみれているのに、いかにも名宰相のような振る舞いをする低レベルな安倍晋三への辛辣かつ正確な評価で、久々に溜飲を下げた。
    それを許してしまった国民の「成熟の拒否」は痛感するが、どうするべきだろうか。このままでは日本の国力が落ちて、中流国から脱する事が出来ない。

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    2021年09月12日
  • 主権者のいない国

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    オリンピックが強行突破された時に
    自分自身の感情をなだめたくて
    読み始めた一冊

    同時に読んでいたのは
    池田晶子さんの
    「考える日々」

    やはり 考え続けることは
    大切なこと
    と 改めて思う

    苦々しき
    報道ばかりが続いている時に
    読み進めていたので
    なおさら 合点することが
    多かった

    オリムピック・パラリンピックを
    見たくない
    聴きたくない
    思いたくない
    日々を
    慰めてもらった
    一冊でした

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    2021年09月08日
  • 日本戦後史論(朝日文庫)

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    日本戦後史論 内田樹×白井聡

    白井氏の提唱する永続敗戦レジームなどの新しい概念があり、面白かった。日本は、歪な戦後史を辿っているという認識のもと、現代の諸問題を読み解いていく。戦後、アメリカの冷戦対応に伴い、日本は戦前の官僚体制を温存したまま、戦後を迎えた。そして、東条英機をはじめとする戦犯の首を挿げ替えただけで統治機構を温存させたまま戦後レジームが形成される。その際、白井氏が「敗戦の否認」と呼ぶような、敗戦へのごまかしを進めてきた。ごまかしとは何かと言えば、日本は米国に負けたという感覚を少しずつ減らしていくというもの。これはなるほどなとも思ったのであるが、普通、戦争に負ければ臥薪嘗胆として

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    2021年08月29日
  • 街場の平成論

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    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史
    ポストヒストリー
    消費者主権国家
    個人から群れへ
    といったあたりか

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    2021年07月27日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    まえがきに掲載されている「寄稿のお願い」で書かれている通りに、書かれていることは、一人ひとり違った切り口の「ポストコロナ期を生きるきみたちへ」のメッセージ。

    本当に私が中高生だったら、偶然にでも見つけて手に取って欲しい。手に取れるところに存在して欲しい。

    政治学者、疫学者から宗教学者、そしてアーティスト。

    アジカンの後藤さんの文章は、不意打ちでもあり、なんか涙出た。

    突きつけられつつも、著者たちがある意味突き放してくるからこそ、信頼感があって温かい。

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    2021年07月25日
  • 主権者のいない国

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    国民主権、となっているものの、国民に向き合った政権ではない状態が8年以上続いているのは何故なのか、読み解いてくれる本でした。「主権者たることとは政治的権利を与えられることによって可能になるのではない。人間が自己の運命を自らの掌中に握ろうとする決意と努力の中にしかない。」

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    2021年07月19日
  • 主権者のいない国

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    "かつて、「戦前の国体」が崩壊の最終過程を驀進していたとき(つまり、十五年戦争の末期)、特権階級以外の国民の命は限りなく粗末に扱われ、あたかもそれは如何様にも処分可能なモノであるかのようだった。
     今日、それと全く同じ状況が生じているわけではもちろんない。(略)" 180ページ

    ここを読んで、ヒーっとなった。「全く同じ状況が生じている」ではないか。
    そうか、今は「戦後の国体」の崩壊の最終過程なのだな。そのことは何回も別の箇所で書かれている。「戦後の国体」が崩壊するのは良いのだけれど、その後に何が現れるのか。最悪なモノの後には、よりマシなものが現れて欲しいのだが。なんか

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    2021年06月25日
  • 武器としての「資本論」

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    ネタバレ

     武器としての「資本論」。 昨年出版された際に丸善で平積みされている際の真っ赤なカバーと強いメッセージ性を感じられるタイトルですごく気になっていた本。 気になった瞬間には、ちょっと難しそうだな、と自分の弱さが出てしまって手が伸びなかったのですが、今年のゴールデンウィークまとめ買いの際に改めて購入した本。 難しかったけれど、読んでよかった。

     マルクス「資本論」という難しい書籍を、著者独自の観点で解説してくれている本。 第1講 「本書はどんな『資本論』入門なのか」 の部分にわかりやすくまとめられているので、いきなりですが抜粋引用です。

    ===========
     私なりの『資本論』の読み方、「

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    2021年06月19日
  • 主権者のいない国

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    なぜ日本の政治はこんなにもダメなんだろう、コロナ対応も他の先進国に比べて遅れてるし、安倍氏も菅氏も、語ることに何の真摯さも感じられない。野党は批判のための批判しかしてないように見えるし。
    子供の頃ってもっと日本は先に進んでなかったっけ?今となっては明るい希望は何も見えない。政治家なんて誰がなっても同じとしか思えないし、古狸たちが未来のことなどおかまいなしに、利権にまみれてるだけ。何でこうなのか、そう思って本書を手に取りました。
    永続敗戦論、菊と星条旗を読んでいないと、深くまで理解できていないかもしれないが、戦後の国体が今なお続いている、というのが今の状況の原因ということなのだろう。
    憲法上戦争

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    2021年06月14日
  • 戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ

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    永続敗戦論の”その先”とあるが、”永続敗戦論”からの展開としては一冊の本にするには少し寂しい感じもするが、非常に鋭い現状分析にはやはり唸らされる

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    2021年06月12日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    ポストコロナ期という題名が気になって読んでみた。
    いろんな著者の考えを知れて興味深い。

    権威にただ従うだけではダメなこと
    自分の頭でよく考えること
    周りの空気に流されなくてもいいこと

    が、いろんな立場の著者から述べられている。

    わかっていても難しいんだけどね、というのが
    大人になってしまった自分の言い訳だけど。

    この先が、少しでもいい未来が待っていますように。

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    2021年05月23日
  • 武器としての「資本論」

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    つまるとこる、階級闘争、といってもいわゆる共産主義で言うところの革命、ではないように思うが、それによって資本制=新自由主義から自らを引き剥がさない限り、いつまで経っても、結局のところ死ぬまで、資本家に搾取され続ける人生で終わってしまうよということを言っているのかな。

    たしかに、もう世界は、アメリカと中国とこの二国が「戦争」をやってどちらがパイを増やすのか、あれっ中国って共産主義ではなかったのか?というのはもう今更愚問なのかもしれないが、結局どちらが勝っても大国が、大資本家が、我々小市民をこれでもかこれでもかと、生産性をあげさせ続けるところに回帰していくものなのかもしれない。

    早く、12億く

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    2021年05月09日
  • 日本戦後史論

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    なかなか良かった。戦後史が学校であっという間に終わってしまったり、事実の羅列だけで深い解説がなかったりするのも、日本が「敗戦を否認」しているからなのかなと思った。ちゃんと勉強したい。日本人として。

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    2021年03月12日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    コロナ後の世界を想定しているため、コロナに対する寄稿が大半を占めるが、むしろbeforeコロナにあった問題が断絶せず続いていると感じた。
    内田樹さんのベーシック・インカムについての話はブルシットジョブ(くそな仕事)から人を解放する方法の1つだと感じた。

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    2021年02月27日