白井聡のレビュー一覧

  • 日本戦後史論
    エリートたちに眠る内的破壊衝動の章に気付きが多かったです。メディアの論調を含め「変化」を求めている。「落ち着け、冷静になれ」といわない。無意識のうちに共同体の内的な破壊行動とつながっている。「こんな国、一度壊れてしまえばいいんだ」という自棄的な気分が多くの日本人に共有されている、という指摘。それは病...続きを読む
  • 日本戦後史論
    二人の対談を読んでいると、とてもじゃないがアメリカから自立するなんてそれこそ幻想に過ぎないように思えてくる。ひょっとすると日本人自身(私を含め)は、自立などしたくないのでは。自立をすると何事も自分で決めて、結果責任を負わないといけないので、そんなことはしんどいと思っているのかも。詳しいことはよく分か...続きを読む
  • 日本戦後史論
    対談形式なので読みやすい。また、お二人の言葉が大変おもしろかったです。まだ知らないことばかりだったので、ちょっと勉強してから再読します。
  • 日本戦後史論
    やっぱり面白い。内容もそうだが、内田さんも
    白井聡さんの文書(文書ではなく発言だと思いますが)
    がとてもひかれる言葉の組み合わせというか綴り方です。
    内容的には、以前からの主張や書いてあった内容と
    ほぼ一緒ですが。
    自己破滅を望んでいるのではないかと思われる風潮。
    もしかしたら本当に破滅を望む民意が...続きを読む
  • 日本戦後史論
    現在の日本が事実上アメリカの属国であることは客観的な事実としてある。沖縄をはじめとする米軍基地や、領空内の空域支配、内政干渉とも言える年次改革要望書の存在など、他の同盟諸国と比べても圧倒的に服属させられている。本来、それこそが戦後レジームであり、安倍政権が真にそこからの脱却を望むのであれば、まず対米...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    コロナが切っ掛けで編まれた本だけど、いつ読んでも学べるものがあると思う。本当に変だよ日本社会。

    どうすればいいのかは皆目わからないのだけど、とりあえずは自分にも他人にも誠実に振る舞うことは止めないようにせねば。
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)
    2024.04.20 読み応えがあった。コモンの自治が難しいという現実と、その一方で高い可能性があることを学ぶことができた。自分も実践しなければならない。
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く
    いつも通りの内田・白井節。物おじせずに真っ当なことを言っている。中国とは軍事力で対抗できないからアメリカ一辺倒にならずに付き合うべきとか、やっぱり時流に流されずにちゃんと考えることの重要性に気がつかされる。
    しかし、彼らも自覚しているだろうけど、このように主張しているだけではジリ貧なので、別の戦略・...続きを読む
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く
    今回まとめて読んだ新書群は、ほとんど自分が書店で選んで入手したってこともあるんだろうけど、驚くほど似た主旨のものばかりになってしまった。興味の対象だから仕方ないとはいえ、もっと多方面的に選書しないとって、ちょっと反省。それはさておき、本書も内田印の安心の一冊。新たな戦前よろしく、もはや新たな戦中って...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。

    内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しま...続きを読む
  • 撤退論
    少子高齢化社会でも経済成長を続けることは、お米が足りないのにおにぎりをもっと作れって言ってるようなものなのかな。無理よね。
    まず、無理を認めること。
    それから、資本主義社会の外の世界があることを知り、体験し、その世界の間でバランスをとっていくことが鍵だと思った。


    ・大切なことを持続させるために、...続きを読む
  • 撤退論
    撤退論。例によって内田樹から寄稿依頼された面々が思い思いに「撤退論」を論ずる。勢い、流れで私も持論を述べたくなるが、テーマ幅広し。一人一人に割かれるページ数が少なく浅い。興味深いのだが〝好奇心のインデックス“程度の本だ。

    切り口がそれぞれ。女性疫学者の三砂ちづるが、撤退の英訳withdrawalを...続きを読む
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義
    感想
    なぜ今マルクスか。小難しい経済理論をこねくり回した訳でない。地球規模での厄災を予見し人類に警告を与えた。それが今実現しようとしている。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    中高生を想定読者とした、現在30代〜70代の20名からのメッセージ。今回のパンデミックであらわになった日本社会の欠陥について、こんなに不出来な社会を後続世代に遺すことになってしまった責任を感じ、補正しきれなかった悔しさがにじむ。

    世代が変わると考え方や行動も変わる。是非、現状を反面教師として欲しい...続きを読む
  • 撤退論
    内田師範のお話以外あまり面白くありませんでした。面白くないのは、たぶん、書いてる人たちの表現力が頭良すぎて何がいいたいのかケムに巻かれたような気持ちになるからかもしれません。

    わかりやすすぎるのも、あれだし難解すぎるのもちょっと。

    正直に申し訳ございません。

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
    一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はその...続きを読む
  • 撤退論
    面白いのに、読みきるのに時間がかかってしまった。
    総じて皆様が仰っているような、ユルい撤退を早いところ社会全体で開始したいと思うのだけど、
    いったいどうすればよいのか。方向転換せずにいたら、みんなで崖から落ちることになるのに。
  • 撤退論
    撤退についての、さまざまな論者からの寄稿
    それぞれでいろんな発見も、驚きも
    (少し誇張しているのかもしれませんが)
    ありました。

    撤退の困難さはいろんなところで感じる昨今です。
  • 撤退論
    撤退論 内田樹編 晶文社
    歴史のパラダイム転換に向けて

    題名に惹かれて手に取ってみたけれど
    前書きを読んで学者の限界を感じた
    まず仲間内で先生と呼び合うのをやめてからにしてほしい
    少子化がいけないと決めつけてからの話では
    答えが出ないだろう
    問題は噂されている
    権力を振りかざしている側の都合で
    ...続きを読む
  • 日本戦後史論
    ところどころ、というか、要所要所で「ん?」となりがち。今の政治の出鱈目ぶりは保守の自己解体願望でーみたいな話が繰り返し語られるが、「無意識下で」といえば何でも言えてしまうので、こういう文系インテリ仕草はちょっとついていけない。