最近読んだこの手の「啓蒙的実用書」の中ではピカイチの読み易さと説得力。
その点では、本書を読もうと思ったきっかけとなった、斎藤幸平氏のベストセラー「人新生の資本論」を大きく凌駕する印象だ。
しかも、本書で再三再四登場するPPP/PFIの申し子とも云える世界的「水メジャー」ヴェオリア社。その日本代表は
...続きを読む、当方の高校大学時代の同級生だ。そうか、本書の著者が闘っているのは、ある意味、あの彼女が体現している価値観、事業なのか。そう思うと、安易に本書の主張全てを無条件に肯定する気にもなれず。我ながら、もっと勉強し、事実と理論に基づく客観的な認識と理解を深める必要があることを痛感する。
しかしそれにしても、著者が危惧するこれからの日本への懸念や危機感は本物だ。
我々の「コモン=公共の富」をどう守り、マネージしていくのか。当事者の一人として、他人事扱いしない関わり方を志向したいと痛感した。