岸本聡子のレビュー一覧

  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    杉並区民で岸本区長には共感しておきながら、
    著作を読んでなかったのでまずはこちらを。

    欧州の水道再公営化の事例を取り上げながらも、
    にも関わらず遅ればせながら民営化をしようという日本の政治家の動きを危惧して書かれた作品。

    折しも、その水道民営化の旗を振った人物が、
    現政権でまた顔を見せ始めた麻生太郎だし、
    今作が5年以上前の著作なだけに
    現状が気になります。
    今後も、まずは民営化が進まぬよう注視したい。

    一方で、今作の後半にはミュニシパリズムという印象的な言葉が登場し、
    まさにいま杉並区で取り組もうとしているものが何なのかが見えます。

    本人がどれほど政治家になる未来を想像してたかはわか

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    2025年11月19日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    今の社会を変えたいと思うなら選挙で政権を変えることに一生懸命になるのではなく、自分たちの手の届く範囲で当事者意識をもって運動することが重要だと感じた。そのためにコモンを見直し、それを自治していくことが大切だとわかった。身近なところから社会を変えていけると希望がもてた。

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    2024年08月31日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    人新世の「資本論」の斎藤幸平、「永続敗戦論」の白井聡、岸本聡子杉並区長ら
    そうそうたるメンバーが自治を語る、コモンを語る、自律を語る。

    正直難易度が高く、頭に入らないものもあった。
    一番理解しやすかったのは藤原辰史さんの農業の自治。

    古来人間は集って狩猟、農業を営んでいた。そこに自治があった。
    種の保管、水の確保、料理。
    最小単位の集団で、自分たちで取り決めをし、少しでも全体の収穫を大きくしようとした。
    ここに国が絡むと、年貢を納めることになるが、これを金銭で納めるようにすれば
    商売の考えが生まれ、余剰金で新しいものが買える。そこにも自治ができる。
    などなど、人類の歴史に根付いた自治の話は

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    2024年05月23日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    人新世の資本論で説かれていたことを、さらに具体的にどうやって実現していくか。それを斎藤幸平氏だけでなくさまざまなジャンルの人も語っている。

    杉並区長の岸本聡子さんの章がとてもおもしろかった。
    「共生」や「協力」「包括」「共有」といった、女性的価値で政治や選挙のやり方、組織のあり方をかえていくフェミナイゼーション、地域社会や草の根から発する市民の集合的な行動を大切にして「水平的で多様でフェミニン」なら関係を気づくことを志向することの大切さ(97ページ)とケアの視点、特にフェミナイゼーションが今年の私のキーワードになりそう。

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    2024年01月09日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    資本主義による大量生産、大量消費の時代は終わりつつある。この危機を乗り越えるためのキーワードは「コモン」である。私たちも生き方を見直さなくてはならない。

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    2023年12月05日
  • 私がつかんだコモンと民主主義

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    現杉並区長の著書。
    表紙のイラストから、物騒なイメージが湧いてしまうような気がしてもったいない。
    オランダやベルギーで暮らしNGOで働いた経験を日本へ持ち帰り、杉並区で発揮されていくことと思う。
    超高齢社会の日本の閉塞感を打破する民主政治の先駆者に期待したい。

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    2023年12月02日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    「はじめに」から続く7章と「おわりに」まで、著者それぞれの立場や専門ならではの視点から、「コモンとは?」「自治とは?」を終始問われ考えさせられるのだが、事例が分かり易いし文章も読みやすく、押し付けがましくもないのでずんずん読める。これまでモヤモヤしていたことにやっぱりおかしいものはおかしいと言おうと思えたり、具体的なヒントも満載の一冊。

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    2023年10月23日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    最近読んだこの手の「啓蒙的実用書」の中ではピカイチの読み易さと説得力。
    その点では、本書を読もうと思ったきっかけとなった、斎藤幸平氏のベストセラー「人新生の資本論」を大きく凌駕する印象だ。
    しかも、本書で再三再四登場するPPP/PFIの申し子とも云える世界的「水メジャー」ヴェオリア社。その日本代表は、当方の高校大学時代の同級生だ。そうか、本書の著者が闘っているのは、ある意味、あの彼女が体現している価値観、事業なのか。そう思うと、安易に本書の主張全てを無条件に肯定する気にもなれず。我ながら、もっと勉強し、事実と理論に基づく客観的な認識と理解を深める必要があることを痛感する。
    しかしそれにしても、

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    2023年06月17日
  • 私がつかんだコモンと民主主義

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    今をときめく女性アクティビストである杉並区長・岸本聡子さん。
    この本では、ポルトアレグレ、シアトルWTO、世界社会フォーラム、ボリビアの水戦争など、懐かしいキーワードが続出。そう、岸本さんは、90年代後半からの、反グローバリズム、反新自由主義を掲げた世界的なグローバル・ジャスティス運動の渦中に身をおいていた人だったのだ。
    ここまで読んで、ピンとこなかった方は、ぜひ上記のキーワードをググってほしい。環境破壊や生物多様性の喪失、人権問題、先住民の抑圧、格差と貧困の拡大、家族農業の危機や地域コミュニティの崩壊など、世界各地で頻発する問題のほとんどが、多国籍企業と金融資本が国家や国際機関と結託して推し

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    2022年12月19日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    ※まだ読み途中。

    オランダの政策シンクタンクNGO『トランスナショナル研究所』在籍の著者。

    インフラにおいては様々な問題が表面化され議論されているが、日本ではまだ議論が活発でない"水"についての話。

    日本では聞き慣れない問題ではあるものの、表出したきっかけは、訪米していた麻生太郎副総理の発言になる。これは、公共水道を外資水メジャーに売り渡すと同義で大問題。

    わかりやすい記載で、内容も面白い。日本でこれから問題として大きくなっていくだろうから、きちんと向き合って考えたい。

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    2022年12月01日
  • 私がつかんだコモンと民主主義

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    ネタバレ

     こんな人生を生きてきた人が、なぜ帰国して、区長選挙に立つことになったのか?
     それが具体的に書かれていないことが、最大の疑問であり不満。
     この書籍が企画された時には、もう一人のブレディさんみたいな感じだったのかもしれないが。

     

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    2022年10月16日
  • 私がつかんだコモンと民主主義

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    いわゆる弁護士あがりのエリートでもなく、志と現実との間で苦悩しつつも前へ進んでいく、その飾らない等身大の姿に共感。また気候正義とフェミニズムとの関係への気づき、フィアレスシティとの連携への流れへと、思考と行動の積み重ねが作者を最前線の場へと導いていることを理解することができた。自らを顧みる機会を与えてくれる貴重な本との出会いだった。これからの杉並区に注目していきたい。

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    2022年10月07日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    齋藤幸平さんの「人新世の『資本論』」で紹介されていて、興味を持ち、読んでみた。まず、アムステルダムの「トランスナショナル研究所」なるシンクタンクの存在を知らなかった。エネルギー分野では、ドイツなどで、シュタットベルケの再公営化の動きがあることは知っていたが、水道などの分野でも同様のことが起こっているとは知らなかった。イギリスのバーニー・サンダース、米国のサンライズムーブメントなどは知っていたが、フランスやスペインなどでも同様の動きがあるとは。この辺りの情報が日本にいると伝わってこないので、しっかりとフォローしていく必要があると思った。

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    2021年05月08日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    水道、再び公営化!

    ヨーロッパでの動きをもとに、水道事業の民営化に対して一石を投じる本書。
    フランス、イギリスが水道を民営化された状態からいかにして公営化に至ったかが記載されている。また、水や住居などの<コモン>を民間企業に任せることの危険性を論じている。論点としては、一つは水貧困の問題である。水貧困とは、家計支出のうちの水道料金の割合が一定以上の世帯を指すが、水道料金という固定費を民営化=企業の収益状況により値上げが起こるものとしてしまうと、貧困層の生活が苦しくなるというものである。実際に、民営化直後に水道料金を4倍に引き上げる企業も存在し、その結果、貧困層はトイレを毎回流さないなどの対応

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    2021年05月04日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    面白かった。希望はある。
    コモンについてもっと学習したい。
    ここから斎藤幸平の著作に入っていこう。

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    2021年01月28日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    水道事業にとらわれず、「公共」とは何かを適切かつ明確に伝えてくれる。残念ながら「官」は未だ硬直化・非効率なサービス提供を行っていることは否めない。かといって、「民」たるや特異な分野での利潤追求にはいくらか長けていても、こと公共サービスの提供となると、指定管理にみられるように独創性はほとんど発揮されず、効率性も含めて成功事例がまことに希薄だ。必然的に、安易なPFIやコンセッションへの移行がもたらす弊害が生じる。要は、住民一人ひとりが「公共」を自分のこととしてとらえ、無責任にひと任せにしないことだ。

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    2020年05月08日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    日本ではPFIの議論が盛んだが(実態はともかく)、本場欧州では、少なくとも上水道分野は再公営化の事例が増えてきている様子。民主主義の歴史を感じる。

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    2020年04月30日
  • 選挙との対話

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    選挙に興味を持ち始めたものの、分からないことだらけで読んでみた本。

    なぜ自民党は強いのかや、なぜ野党は勝てないのか、なぜ女性政治家は少ないのかなどをテーマに。
    前半はデータに基づいた話しをしているので、ウッとなるが、分かりやすく書いてくれているので、初心者でも全然分からないということはなく読めた。1からと言うよりは、近年の選挙に絞られていて、そこも身近に感じられて良かった。

    最後は哲学対話で締められている。
    興味を持ったのに、具体的に話すのはタブーみたいな風潮でより分からなくなってく「選挙」。生活の中で感じている「選挙」のことが話されていて、もっと身近にみんなで考えてみたいと思えた。

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    2025年10月23日
  • 選挙との対話

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    この本を手に取ったきっかけは、情報番組で「自民党がなぜ強いかをデータで分析している」「選挙とは何かを座談会形式で考えている」と紹介されていた点に惹かれたからである。

    本書によれば、自民党が強い理由としては、①小選挙区制において効率的に議席を獲得できる制度構造、②公明党との選挙協力、③野党が候補者を統一できず票が分散すること、④非都市部で組織団体や保護政策を通じて基盤を固めていること、⑤政治に不満を抱えながらも与党に投票する層が一定数いること、などが挙げられている。

    また、(本書の説明を踏まえつつ私の理解を交えて言えば)投票率の低さも自民党に有利に働いている。特に「選挙に行かない層の中には野

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    2025年09月11日
  • 水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

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    インフラの老朽化に危機感を感じる今日この頃ですが、財政難とはいえ水道という公共の財=コモンを民営化すると利益優先になり危うくなる。
    それをコモンとして取り戻そうとする欧州の市民運動の手法がとても理知的だなと思った。したたかに、民主主義の仕組みを変えていく躍動感を感じた。

    欧州では水道事業の民営化により、本来共有物であるはずの水道が、利益の対象となり、管理も杜撰になってしまった。
    PPP/PFIと呼ばれる官民連携の全てが悪いとは思わないけど、本来公共の財であるべきもの、利益の対象とすべきでないものの見極めは重要だなと思った。
    水道事業を通じて、本来の民主主義を捉え直すことが出来てなかなか面白か

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    2025年06月24日