コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

【『人新世の「資本論」』、次なる実践へ! 斎藤幸平、渾身のプロジェクト】
戦争、インフレ、気候危機。資本主義がもたらした環境危機や貧困格差で、「人新世」の複合危機が始まった。
国々も人々も生存をかけて過剰に競争をし、そのせいでさらに分断が拡がっている。
崖っぷちの資本主義と民主主義。
この危機を乗り越えるには、破壊された「コモン」(共有財・公共財)を再生し、その管理に市民が参画していくなかで、「自治」の力を育てていくしかない。

『人新世の「資本論」』の斎藤幸平をはじめ、時代を背負う気鋭の論客や実務家が集結。
危機のさなかに、未来を拓く実践の書。

【目次】
はじめに――今、なぜ〈コモン〉の「自治」なのか? 斎藤幸平
第一章 大学における「自治」の危機 白井 聡
第二章 資本主義で「自治」は可能か?――店がともに生きる拠点になる 松村圭一郎
第三章 〈コモン〉と〈ケア〉のミュニシパリズムへ 岸本聡子
第四章 武器としての市民科学を 木村あや
第五章 精神医療とその周辺から「自治」を考える 松本卓也
第六章 食と農から始まる「自治」――権藤成卿自治論の批判の先に 藤原辰史
第七章 「自治」の力を耕す、〈コモン〉の現場 斎藤幸平
おわりに――どろくさく、面倒で、ややこしい「自治」のために 松本卓也

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コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今の社会を変えたいと思うなら選挙で政権を変えることに一生懸命になるのではなく、自分たちの手の届く範囲で当事者意識をもって運動することが重要だと感じた。そのためにコモンを見直し、それを自治していくことが大切だとわかった。身近なところから社会を変えていけると希望がもてた。

    0
    2024年08月31日

    Posted by ブクログ

    人新世の「資本論」の斎藤幸平、「永続敗戦論」の白井聡、岸本聡子杉並区長ら
    そうそうたるメンバーが自治を語る、コモンを語る、自律を語る。

    正直難易度が高く、頭に入らないものもあった。
    一番理解しやすかったのは藤原辰史さんの農業の自治。

    古来人間は集って狩猟、農業を営んでいた。そこに自治があった。

    0
    2024年05月23日

    Posted by ブクログ

    人新世の資本論で説かれていたことを、さらに具体的にどうやって実現していくか。それを斎藤幸平氏だけでなくさまざまなジャンルの人も語っている。

    杉並区長の岸本聡子さんの章がとてもおもしろかった。
    「共生」や「協力」「包括」「共有」といった、女性的価値で政治や選挙のやり方、組織のあり方をかえていくフェミ

    0
    2024年01月09日

    Posted by ブクログ

    資本主義による大量生産、大量消費の時代は終わりつつある。この危機を乗り越えるためのキーワードは「コモン」である。私たちも生き方を見直さなくてはならない。

    0
    2023年12月05日

    Posted by ブクログ

    「はじめに」から続く7章と「おわりに」まで、著者それぞれの立場や専門ならではの視点から、「コモンとは?」「自治とは?」を終始問われ考えさせられるのだが、事例が分かり易いし文章も読みやすく、押し付けがましくもないのでずんずん読める。これまでモヤモヤしていたことにやっぱりおかしいものはおかしいと言おうと

    0
    2023年10月23日

    Posted by ブクログ

    岸本さんが実践されている「ミュニシパリズム」ボトムアップ型の地域主権主義がとても参考になった。
    排他主義的極右でもなく、左派的エリート主義でもない、トップダウン型の国家社会主義でもなく、全体主義的共産主義でもない。

    0
    2025年06月02日

    Posted by ブクログ

    お金儲けや、そのお金を使って物や時間を消費することに全精力を使っていて、自分たちで自主的に行動して社会を変えていこうという気もない。全くの怠慢だ。
    上から何かをしてもらうことばかり考えて、自分たちは何もしようとしない。怠慢だ。
    資本主義に毒されてしまっている。このままではいけないと考えている人もいる

    0
    2025年04月24日

    Posted by ブクログ

    治外法権という言葉がある位、「自治」の線引きはデリケートな問題だ。コスモポリタニズム(地球市民主義)のような大きな枠組みで自治を行う方が、世界平和になって良いのではとも思ったが、結局は、自治単位が大きくなってもそれを不満とした紛争は無くならない。だからといって、自治単位が小さくなればなるほど、対立を

    0
    2025年01月09日

    Posted by ブクログ

    地元に根強く残る金物屋さんや喫茶店の見方が180℃変わった。自治の意義・当事者意識をもって身近な所からでも(だからこそ)実践していくことの大切さを学んだ。

    0
    2024年11月28日

    Posted by ブクログ

    とても素敵な本。「自治」の実際が語られていて,なんか,やる気が出るような来ます。著者によっては,少し難解な部分もあるのですが…。

    最後の斎藤幸平さんの「「自治」の力を耕す〈コモン〉の現場」より,今の教育現場にも通じる話を引用します。

    …労働問題に取り組むNPO法人POSSEの代表である今野晴貴さ

    0
    2024年08月23日

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