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【『人新世の「資本論」』、次なる実践へ! 斎藤幸平、渾身のプロジェクト】
戦争、インフレ、気候危機。資本主義がもたらした環境危機や貧困格差で、「人新世」の複合危機が始まった。
国々も人々も生存をかけて過剰に競争をし、そのせいでさらに分断が拡がっている。
崖っぷちの資本主義と民主主義。
この危機を乗り越えるには、破壊された「コモン」(共有財・公共財)を再生し、その管理に市民が参画していくなかで、「自治」の力を育てていくしかない。
『人新世の「資本論」』の斎藤幸平をはじめ、時代を背負う気鋭の論客や実務家が集結。
危機のさなかに、未来を拓く実践の書。
【目次】
はじめに――今、なぜ〈コモン〉の「自治」なのか? 斎藤幸平
第一章 大学における「自治」の危機 白井 聡
第二章 資本主義で「自治」は可能か?――店がともに生きる拠点になる 松村圭一郎
第三章 〈コモン〉と〈ケア〉のミュニシパリズムへ 岸本聡子
第四章 武器としての市民科学を 木村あや
第五章 精神医療とその周辺から「自治」を考える 松本卓也
第六章 食と農から始まる「自治」――権藤成卿自治論の批判の先に 藤原辰史
第七章 「自治」の力を耕す、〈コモン〉の現場 斎藤幸平
おわりに――どろくさく、面倒で、ややこしい「自治」のために 松本卓也
Posted by ブクログ 2024年01月09日
人新世の資本論で説かれていたことを、さらに具体的にどうやって実現していくか。それを斎藤幸平氏だけでなくさまざまなジャンルの人も語っている。
杉並区長の岸本聡子さんの章がとてもおもしろかった。
「共生」や「協力」「包括」「共有」といった、女性的価値で政治や選挙のやり方、組織のあり方をかえていくフェミ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月23日
「はじめに」から続く7章と「おわりに」まで、著者それぞれの立場や専門ならではの視点から、「コモンとは?」「自治とは?」を終始問われ考えさせられるのだが、事例が分かり易いし文章も読みやすく、押し付けがましくもないのでずんずん読める。これまでモヤモヤしていたことにやっぱりおかしいものはおかしいと言おうと...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月04日
自治という言葉は、本来素敵な言葉だったはずだが、なんだか最近は少し揶揄されているような気もする。自治会というのは煙たい存在だし、自治厨、なんて言葉もある。
だが自治は大切な行為だし、言葉だ。
コモンという言葉はまちづくりでよく聞かれるようになってきたが、広場っぽいスペースをとりあえず作って、はいコモ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月12日
みんなの共有財、コモンについての話の前に、今の現状は新自由主義によって生まれた資本主義はどう出来上がってきたか、白井聡さんの説明から始まります。
60s-70s学生運動から始まったとされ、その中の日大紛争がまさか最近の日大理事長田中氏につながるとはびっくりですね。それに、反共産主義の統一教会、東大駒...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月03日
「人新世の資本論」を読む前から資本主義や新自由主義な世の中へ疑問を持っていた中で人新世〜に続いてこの本を読んだ。
さまざまな立場の方がそれぞれの領域で取り組まれている、自治が興味深かった。中でも自分の仕事に深く関わる第一章や服も好きなので第二章もおもしろかった。
自分は子どもに関わる仕事をしているが...続きを読む
精神病に関する記述については、実につまらん、と言うしか無い。まだ、読んでる途中だが。つまらなくて読み続ける気が失せる。
著者は精神病棟の実際を知らないんじゃないのかな。私は中にいたけど、患者として。その経験から言うとこの人は実際を知らない。
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