白井聡のレビュー一覧

  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く

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    ”新しい戦前”と言う言葉は、昨年末「徹子の部屋」でゲスト出演したタモリが、2023年について問われ「新しい戦前になるんじゃないですかね」と発言したことから話題になったとのこと。ただ本人からその言葉の背景はなかったし、黒柳さんからの質問もなかったので、受け止め方は様々だ。

    安倍元首相の頃から、かなり戦争に対するハードルが低くなってきたと感じるのは、私だけではないはずだ。岸首相になって、所属する宏池会は、政策面では保守リベラル派に属し、特に安全保障では日米関係を重視しながらもハト派的傾向という認識だったので、少しはブレーキがかかると思っていたが、しらっと異次元の防衛費増額を指示している。
    これは

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    2023年12月12日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    包摂、フォーディズム、自分にとって初めての言葉や概念が多く、面白かった。封建社会当時の働き方、仕事観と現代の違いが分かりやすく、現代の感覚からするとひどい労働環境が常識だったのだなあと思った。マルクス主義、資本論の原点。

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    2023年12月01日
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く

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    某所読書会課題図書: 安保関連3文書を閣議決定で制定することへの危機感が、一般の国民の中に見られないという事実がある.メディア自体の検証力も弱体化させられてきていることは明白だが、メディア側にその意識がないことも問題である.二人の討論が文書化されることは非常に重要だと感じている.周辺国、特に中国では政府批判は全くできない状態に置かれていることを再認識したい.

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    2023年11月28日
  • 長期腐敗体制

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    この本が出版された時はまだ安倍さん生きてたんだとしみじみする。ロシアとウクライナの戦争はもう始まってたんだ。長い。そうこうしてるうちにイスラエルとパレスチナの戦争も始まって。
    ついていけない。
    安倍さんが亡くなっても、菅さんから岸田さんに変わっても腐敗は続く。前からの蓄積の上に新たなものも加わり、もう堕ちるところまで堕ちないとダメなのかもしれない。その底はどこなのか。まだ底ではないのか。
    政権支持率が最低になっている今、何かが変わる兆しがあるのだろうか。国民の鬱屈が爆発する時は来るのだろうか。耐えに耐えて沈みに沈んでいくのだろうか。

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    2023年11月20日
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く

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    タイトルから、安全保障の話か、平和論かと思っていたが時事放談のようなものだった。でも面白かった。
    加速主義という言葉を知った。やけくそ主義だ。堕ちるなら早いとこ堕ちてしまおうってことか。
    ポリティ・インデックスという指標も初めて知った。こういう指標で表されるとわかりやすいな。
    希望はどこにもないなあ、と思いながら読んでいたが、希望は地方にあると。地方政治に希望はある。
    やけくそ主義に陥らずに地方でコツコツやっていくか。

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    2023年11月13日
  • 主権者のいない国

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    主権者たるためには、個々人の責任意識が必要
    日本って、いたるところで責任のなすりつけあいがされてる社会だなと、だから、究極的には政治に関心がないんだなとなんとなく納得した

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    2023年10月25日
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く

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    面白かった。

    まず前提として平成世代の自分としては日本が米国の従属国だという認識が乏しい。確かに学校でも現代史はざっと流されて学んだ記憶がある。
    また中国との有事が起きた際に無防備だという現実感がない。日米安全保障条約があり、在日米軍があるから大丈夫と思っていたが、儚く崩れさる。

    そしてリベラル層を中心に盛んに叫ばれているジェンダーについても興味深かった。

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    2023年10月24日
  • マンガでわかる永続敗戦論

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    「自分が生きている世界とは一体どうなっているのか」という問いに対して,理系的なアプローチと文系的アプローチがある。歴史は概ね後者に属すると言えるだろうが,「今ここ」を当たり前のものとして思考停止にならないことが,実はリスクマネジメントとなるのだろう。公認された歴史情報は,国の都合が含まれるので,歴史を知ることには自主性・積極性が肝要となる。迷った時には本書にあるガンジーの言葉に立ち返ろう。

    “あなたがすることのほとんどは無意味であるが,それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは世界を変えるためではなく,世界によって自分が変えられないようにするためである。”

    *****
    原爆は天災で

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    2023年10月12日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    「人新世の資本論」を読む前から資本主義や新自由主義な世の中へ疑問を持っていた中で人新世〜に続いてこの本を読んだ。
    さまざまな立場の方がそれぞれの領域で取り組まれている、自治が興味深かった。中でも自分の仕事に深く関わる第一章や服も好きなので第二章もおもしろかった。
    自分は子どもに関わる仕事をしているが、その子ども達全員が生きやすい社会を作ることも大事な仕事だと感じた。「斜め」の自治を微力ながら、できる範囲で実践していきたい。

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    2023年10月03日
  • 新しい戦前 この国の“いま”を読み解く

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    少し偏った考えではと思う部分もあったが、米国依存で日本固有の意見がでにくい日本の状況を憂う指摘は、納得できた。

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    2023年09月18日
  • 主権者のいない国

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    この本を読むまで、この国の〝国体“について真剣に考えた事は無かったような気がする。昭和天皇は国体護持という命題の虚構性、そしてこの虚構を成り立たせるためにどのような代償が払われたのかを熟知していたという。本著が言うように、日本国の象徴とされた天皇制のありようは明らかに戦前とは異なるが、日本人の精神性は、それが徳川家であれ、天皇陛下であれ、拠り所としての君主をすげ替えたのみで、戦後は、対米従属体制が国体化したに過ぎない。究極的にはアメリカが事実上の天皇の役割を担うことを意味するという論説は、決して誤りでは無い。

    そうした理由もあるだろう。政権支持率にも大して意味はなく、日本人は大人しく増税を受

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    2023年09月10日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    コテンラジオのマルクス回に続けて読んだけどやっぱりマルクスは難しいですね。商品、価値、資本…と一つ一つの定義や論理にはなんとか付いていけてる気がしつつも全体感はなかなか落とし込みにくい。まぁまだ入門の入門レベルだから仕方ないですが後半で紹介されていたマルクスの言う「包摂」の概念については本書で初めて知ったのですが、興味深かった。白井さんが例示していた共感や感動などの感情すらも資本主義下では商品と化してしまうという点は非営利組織の支援に関わる身としてもっと深めて考えてみたいと思えた。

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    2023年09月05日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    読む前からなんとなく言うことわかりそうな組み合わせなのですが、読んで良かった本でした。
    共産主義や革命のところに重点を置かず、資本主義の問題点の分析としての資本論の素晴らしさに重きを置いているように思えました。現代でも色褪せない、とても素晴らしい知見であると感じました。包括、阻害などキーワードを通して話してくださるのも、界隈の人の語源を知る上では役立つものと考えました。
    個人的には資本主義の分析については文句なく素晴らしいと感じるのに、その後共産主義革命に至る理論が成り立っているのかよくわからないのは、僕の修行が足りないのかなと。

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    2023年08月23日
  • 日本解体論

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    権力や社会の構造を見据えた幅広い視点からの批判的意見が満載された異色の書籍だが、お二人の視点が多方面に向けられていること、その対象をリスペストしながら辛辣なジャブを繰り出すことに感心した.安倍前首相を例にとると、知性の一かけらもないぼんくらにも拘わらず、長年首相と勤めた背景に、官僚の酷使と選別が忖度という醜い風潮を生み出したと考察していた.楽しい批評だ.報道機関の劣化も争点に上がっていたが、ジョージ・オーウエルの「ジャーナリズムとは報じられたくない事を報じることだ.それ以外のものは広報にすぎない. Journalism is printing what someone does not wan

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    2023年08月04日
  • 資本主義とお金のしくみがゼロからわかる! マルクスの資本論 見るだけノート

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    マルクス資本論に興味があったのですが、ハードルが高く敬遠していました。
    でも、これならイラスト多めで文章も簡潔で読めそうだったので購入。
    無事読み終え、内容もよく理解ができました。
    資本論の全てが理解できるわけでは無いと思いますが、ここから始めてみるのも良いのではないかと思います。

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    2023年06月24日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    資本主義が行き詰まりを見せているのは周知の事実だが、本書はさらに一人ひとりが資本主義の包摂に取り込まれ、人間が自由に生きる判断力を失っていることを指摘する。そら恐ろしい状況である。早く抜け出なければ。

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    2023年06月18日
  • 撤退論

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    内田の依頼に応じた識者たちが人口減少の日本の撤退論を語る。



    それぞれある意味好き勝手に持論を書いている。

    これをここでまとめても意味はなかろう。

    自分の思う「撤退論」を書くことにする。

    識者の意見に影響を受けつつ。



    人口減少は先進国共通の現象であり、これを避けることはできない。

    異次元の少子化で児童手当増額などといいながら、

    扶養控除を廃止したり、社会保険料を増やそうとする政府の愚には呆れる。



    彼らにこそ撤退論が必要なのだ。

    高度成長時代の、人口増加時代の仕組を変えようとせずに小手先だけの政策を行う。

    前例に倣うことしかできない。

    更に省益優先、OBの天下り先

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    2023年05月29日
  • 撤退論

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    各界の著名人から内田樹氏が撤退について執筆を依頼し、まとめたもの。各専門分野からの種々の視点でどう考えているのかが分かり面白い。

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    2023年05月25日
  • 武器としての「資本論」

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    著者の「今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義 」で読んで、面白かったので、こちらも読んでみましたが、基本的には、同じ感じなのかな?

    こちらの方が、ページ数が多い分、説明が丁寧だし、現代の日本とどう関係するかという話しもあるので、分かりやすい。

    とくに「本源的蓄積」のところは、面白かった。そうか、歴史的にそういうことがあるから、資本主義がスタートするわけだ。

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    2023年04月14日
  • 長期腐敗体制

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    不正で、無能で、腐敗していた二〇一一体制(安倍、菅政権)について、その問題を克明に顕にしている。ここから日本はどう立ち直るべきなのか。

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    2023年02月28日