白井聡のレビュー一覧

  • 転換期を生きるきみたちへ

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    年代はあるにせよ転換期ということは認識しなければいけない。
    何でも吸収できる学生時代の脳は、なくした今になってほしくなるもの。無い物ねだりです。

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    2016年08月15日
  • 戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ

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    著者が以前から主張していた「永続敗戦レジーム」を中心に戦後政治から現在の状況まで論評しています。
    確かに戦争責任もまともに追及されなかったり、原発事故も誰も責任を問われることなくすでに「過去」に追いやらてきている状況で、社会は着実に新自由主義に染まるとともにその内在する問題点を否定するために右傾化しています。
    現在の政権が一定の高支持率を獲得しているのは、とにもかくにも目の前の状況がなんとかなれば良い、という一時しのぎの流れなのでしょうか。「この道しかない」という単純なかけ声の下、さまざまな矛盾が次世代に先送りされている現状にはうんざりします。
    痛みを伴わないオルタナティブはないのかもしれませ

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    2016年07月18日
  • 日本戦後史論

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    第1章 なぜ今、戦後史を見直すべきなのか
    第2章 鈍化していく永続敗戦レジーム
    第3章 否認の呪縛
    第4章 日本人の中にある自滅衝動
    「経済成長のためならどんな不幸になってもいいという倒錯した心情」「忖度システム」「敗戦の否認」「カタストロフ願望」などなど。
    「否認」が昂じている現状は明白に病的だが、まずはそれを認めることからしか話は始まらない。幼稚で最大のリスクファクターである「彼」の存在が、なんとも不穏なのだが‥。

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    2016年01月27日
  • 日本戦後史論

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    日本人の多くがそうだよねと心の中では思いながら、普段あまり公に語られる事のない話を言葉を尽くして話していて共感した。全てに納得してる訳じゃないけれど。永続敗戦論も読んでみようかな。

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    2015年12月31日
  • 偽りの戦後日本

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    安倍政治の良くない点を徹底的に洗い出しているのが痛快だ.奴の頭の悪さは分かっていたが,ご両人もそれをたびたび指摘している.アメリカに金玉を握られていることを早く取り去る必要があると痛感した.

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    2015年12月05日
  • 日本戦後史論

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    内田先生の舌鋒鋭いのには慣れているが、白井さんも「はじめに」から鋭く、ワクワクしながら読み始めた。

    ”上は内閣総理大臣から下はヘイトスピーチの市民活動家に至るまで、郷土への愛着は何ら感じられない一方、幼稚な戦争趣味と他国民への攻撃性だけが突出した悪性のナショナリストたちが、愛国主義の旗印を独占しています。”  7ページ


    ”シェイクスピアの『リヤ王』の中の台詞に「今は末世だ、キチガイが目くらの手を引く」(福田恒存訳)という言葉があります。”   9ページ

    『リヤ王』にこんなセリフあったんだ。

    『永続敗戦論』は衝撃的だった。白井さんの今後のお仕事、研究に注目していきたい。きっと、目を開か

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    2015年10月20日
  • 日本戦後史論

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    ネタバレ

    「敗戦経験を正面からクールかつリアルに総括するという事業が七〇年にわたってネグレクトされてきた」(P20)
    今読んでおくべき本だと思った。ひとつひとつなるほど!となるのだけど、自分の中でまだ消化しきれていないように思う。

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    2015年10月01日
  • 日本戦後史論

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    エリートたちに眠る内的破壊衝動の章に気付きが多かったです。メディアの論調を含め「変化」を求めている。「落ち着け、冷静になれ」といわない。無意識のうちに共同体の内的な破壊行動とつながっている。「こんな国、一度壊れてしまえばいいんだ」という自棄的な気分が多くの日本人に共有されている、という指摘。それは病的な症状であり、それを認めることから治療をはじめましょうという終わり方でした。

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    2015年07月13日
  • 日本戦後史論

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    ネタバレ

    二人の対談を読んでいると、とてもじゃないがアメリカから自立するなんてそれこそ幻想に過ぎないように思えてくる。ひょっとすると日本人自身(私を含め)は、自立などしたくないのでは。自立をすると何事も自分で決めて、結果責任を負わないといけないので、そんなことはしんどいと思っているのかも。詳しいことはよく分からないけれど、福島原発事故後の経過を知ると政府も東電もだれも責任を取るようには思えない。これが日本の実態なのかと思えてしまう。

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    2015年05月31日
  • 日本戦後史論

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    対談形式なので読みやすい。また、お二人の言葉が大変おもしろかったです。まだ知らないことばかりだったので、ちょっと勉強してから再読します。

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    2015年05月27日
  • 日本戦後史論

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    やっぱり面白い。内容もそうだが、内田さんも
    白井聡さんの文書(文書ではなく発言だと思いますが)
    がとてもひかれる言葉の組み合わせというか綴り方です。
    内容的には、以前からの主張や書いてあった内容と
    ほぼ一緒ですが。
    自己破滅を望んでいるのではないかと思われる風潮。
    もしかしたら本当に破滅を望む民意があるような気も
    します。『敗戦の否認』の考え方に至るロジック。
    フランスでの状況など。これらは内容的にも面白い
    と思います。
    ひとつだけ追加しておくと。現政権安部首相のこき
    下ろし方がどんどんひどくなっていること。
    内容や著者たちが主張していることについては
    同意することが多いのですが。
    そういう政

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    2015年04月07日
  • 日本戦後史論

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    現在の日本が事実上アメリカの属国であることは客観的な事実としてある。沖縄をはじめとする米軍基地や、領空内の空域支配、内政干渉とも言える年次改革要望書の存在など、他の同盟諸国と比べても圧倒的に服属させられている。本来、それこそが戦後レジームであり、安倍政権が真にそこからの脱却を望むのであれば、まず対米関係を見直す事が先決のはずである。しかし実際には中韓との敵愾心を煽ることで、ますます対米従属の必要性を強めている。こうした政治によって国民はなにか虚無感にとらわれて政治的無関心に陥るわけだ。

    平和で豊かな時代が続くと、やはり政治は堕落するのだろうか。そうでない世界を切り拓いていきたいものだ。

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    2015年04月06日
  • 自民党という絶望

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    前後どのような経緯で自民党という政党が誕生したか、対米政策・対中政策・対露政策がどのように変化していったか、アベノミクスとは結局なんだったのか、統一教会と政治家たちがどのようにして互いを利用してきたか、などうっすらと問題になってはいるが、多くの人がその詳細について理解できていない部分について書かれた一冊。

    自分たちがどのように対処しなければならないのかを考えるためには、まず政治家たちが何を重要視しているのかを知る必要がある。この本はその足がかりとして有効なのではないかと思う。

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    2025年12月15日
  • ニッポンの正体2025 世界の二極化と戦争の時代

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    ー 発言撤回か、辞任か、経済制裁食らうか、の3択になりそうですね  白井聡のXでの発言

    高市早苗は、歴代首相が慎重に避けてきた 「台湾有事は日本の存立危機事態に当たり得る」 という点に踏み込んだ。これが今回の騒動の核心である。質問した野党を責める声もあるが、外交技術の観点から言えば、今回の高市氏の発言は日本に利が少ない。いわゆる“戦略的曖昧さ”は、地域の緊張を高めず、同時に抑止を維持するための微妙な均衡だ。にもかかわらず、内向きの勇ましい言説の延長でこの曖昧さを破った点は、悪手といえる。

    しかし同時に、もっと重大なのは 中国が日本の国会での発言に対し「撤回」を要求していることである。これは

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    2025年11月16日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    流し読み。当事者として正しい情報と相互対話を通して自律して生きていくことは大事だよね、という。理想としてはそうだけど。

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    2025年07月30日
  • ニッポンの正体2025 世界の二極化と戦争の時代

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    ネタバレ

    とにかく日本のこと、世界のことを知らなすぎるので、勉強しようと思って読んでみました。
    もちろん、ちょっと寄っているから、鵜呑みにはしていけないが、本で読むときちんと考えることができる。ネットでの情報だと断片的なものをただ啄んでしまうので。その意味でももっと勉強していかなければ。

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    2025年07月17日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    たいへんコンパクトなマルクスの思想の入門書です。

    もっとマルクスの思想の現代的な意義にかんする議論に振りきった内容を予想していたのですが、商品形態論や剰余価値論など、マルクス経済学の基礎にかんする説明に、思った以上に多くの紙幅をついやしているように感じました。

    もちろん現代においてマルクスを読むことの意義にかんする著者自身の意見も、とりわけ最終章ではかなり踏み込んで語られています。資本主義における疎外が労働者の搾取だけでなく、人びとの考えかたにまでひろくおよんでいることを指摘し、そのことがもたらす閉塞感の正体をついて読者の考察をうながしています。ただそれでも、思いのほか正統派のスタイルの入

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    2025年06月26日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    不登校の男の子と古着屋の店長の話から、「小さくてバラバラな店が町に無数にあるからこそ、システムからこぼれおちる差異にあふれた人たちの問題に関与しうる」という部分がとてもグッときた。

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    2025年04月11日
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義

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    “フォーディズムが終焉したいま、労働者が資本に協力したところでその見返りはない。にもかかわらず、労働者による資本の論理の内面化が進行する。実際は資本に奉仕しているにすぎないのに、自分は自由で進歩的であるかのように思い込む心性が蔓延する。そのとき包摂されているのは、人間の精神である”

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    2025年04月01日
  • 増補 「戦後」の墓碑銘

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    本書は1977年生で、レーニンを専攻する気鋭の政治哲学者である白井聡氏が『週刊金曜日』などに掲載したものや、書き下ろしの論考を一冊にまとめたものです。白井氏が提唱する「永続敗戦レジーム」の発展形です。




    本書は1977年生で、レーニンを専攻する気鋭の政治哲学者である白井聡氏が雑誌『週刊金曜日』に発表した時事評論を中心に、あらたに書き下ろした論考や白井氏が世に出るきっかけとなった、『永続敗戦論』(太田出版)で受賞した石橋湛山賞を受賞した際の記念講演を書き起しなども収録されており、白井氏が提言する「永続敗戦レジーム」の発展形といった内容に仕上がっております。

    僕は白井氏の書いたものにはほぼ

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    2025年02月15日