白井聡のレビュー一覧

  • 主権者のいない国
    この本を読むまで、この国の〝国体“について真剣に考えた事は無かったような気がする。昭和天皇は国体護持という命題の虚構性、そしてこの虚構を成り立たせるためにどのような代償が払われたのかを熟知していたという。本著が言うように、日本国の象徴とされた天皇制のありようは明らかに戦前とは異なるが、日本人の精神性...続きを読む
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義
    コテンラジオのマルクス回に続けて読んだけどやっぱりマルクスは難しいですね。商品、価値、資本…と一つ一つの定義や論理にはなんとか付いていけてる気がしつつも全体感はなかなか落とし込みにくい。まぁまだ入門の入門レベルだから仕方ないですが後半で紹介されていたマルクスの言う「包摂」の概念については本書で初めて...続きを読む
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義
    読む前からなんとなく言うことわかりそうな組み合わせなのですが、読んで良かった本でした。
    共産主義や革命のところに重点を置かず、資本主義の問題点の分析としての資本論の素晴らしさに重きを置いているように思えました。現代でも色褪せない、とても素晴らしい知見であると感じました。包括、阻害などキーワードを通し...続きを読む
  • ニッポンの正体 漂流を続ける日本の未来を考える
    骨の髄まで米国の手下と成り下がっている日本。
    政治や社会の腐敗は止まらない。
    そんな今のニッポンの正体をバッサリ一刀両断にしている。
  • 日本解体論
    権力や社会の構造を見据えた幅広い視点からの批判的意見が満載された異色の書籍だが、お二人の視点が多方面に向けられていること、その対象をリスペストしながら辛辣なジャブを繰り出すことに感心した.安倍前首相を例にとると、知性の一かけらもないぼんくらにも拘わらず、長年首相と勤めた背景に、官僚の酷使と選別が忖度...続きを読む
  • 資本主義とお金のしくみがゼロからわかる! マルクスの資本論 見るだけノート
    マルクス資本論に興味があったのですが、ハードルが高く敬遠していました。
    でも、これならイラスト多めで文章も簡潔で読めそうだったので購入。
    無事読み終え、内容もよく理解ができました。
    資本論の全てが理解できるわけでは無いと思いますが、ここから始めてみるのも良いのではないかと思います。
  • 今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義
    資本主義が行き詰まりを見せているのは周知の事実だが、本書はさらに一人ひとりが資本主義の包摂に取り込まれ、人間が自由に生きる判断力を失っていることを指摘する。そら恐ろしい状況である。早く抜け出なければ。
  • 撤退論
    内田の依頼に応じた識者たちが人口減少の日本の撤退論を語る。



    それぞれある意味好き勝手に持論を書いている。

    これをここでまとめても意味はなかろう。

    自分の思う「撤退論」を書くことにする。

    識者の意見に影響を受けつつ。



    人口減少は先進国共通の現象であり、これを避けることはできない。

    ...続きを読む
  • 撤退論
    各界の著名人から内田樹氏が撤退について執筆を依頼し、まとめたもの。各専門分野からの種々の視点でどう考えているのかが分かり面白い。
  • 武器としての「資本論」
    著者の「今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義 」で読んで、面白かったので、こちらも読んでみましたが、基本的には、同じ感じなのかな?

    こちらの方が、ページ数が多い分、説明が丁寧だし、現代の日本とどう関係するかという話しもあるので、分かりやすい。

    とくに「本源的蓄積」のところは、面白かった...続きを読む
  • 長期腐敗体制
    不正で、無能で、腐敗していた二〇一一体制(安倍、菅政権)について、その問題を克明に顕にしている。ここから日本はどう立ち直るべきなのか。
  • 長期腐敗体制
    本書は、この10年近く日本政治の低迷·転落を概括的に論じたもので、その間の政治の中心には自民党が鎮座しており、うち7年は安倍政権が施政を行った。そしてその結果、内外政は大きく劣化したと述べている。

    凶弾に倒れたが、安倍元首相が言っていた「あの悪夢(民主党の)のような時代に戻って良いのですか?」には...続きを読む
  • 武器としての「資本論」
    資本主義ってそもそもなんだ?今どういう問題を抱えているんだ?ということが分かってよかった

    特に資本主義が人間の魂までをも包摂しつつあるというのは納得。

    ここから私の考えですが、資本主義による魂の包摂に個人のレベルで対抗するには
    •まず資本主義が我々の幸せのためにあるものではないと認識すること。
    ...続きを読む
  • 日本戦後史論(朝日文庫)
    単行本で読んだのが 2015年
    あれから もう七年経った
    哀しいことに
    ここで 言い募られた
    「こんな国になってしまった」は
    まだ そのまま
    いや 
    ますます 悪く加速している気がする
  • 属国民主主義論―この支配からいつ卒業できるのか
     属国というのはもちろんアメリカの属国である。
     尊皇攘夷ならぬ,尊米攘夷化する日本の現状を,二人が鋭く語っている。
     日本を大切にするはずの右翼が,我が日本の国土を放射能で汚染し,住めないようにした原発の再稼働に賛成したり,日本のあちこちにある米軍基地に賛成したりしている。これを持って右翼というの...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    面白かった〜
    30代から70代の、それぞれ生業が違う著者による寄稿集。
    世代によってか、なんとなく色が分かれてたのがまた興味深い。
    引用してるデータはもちろん、参考文献が結構かぶってるのも興味深かった。
    対象読者である大学生の知り合いに贈りたいし、こういうテーマについてよく話す友人にも読んでほしい。
  • 撤退論
    資本主義的な競争では敗北した日本だが、現状はまだ物価が安くて住みやすい状況にあると思う。
    経済的な敗北を敗北と思わずに、実質的な豊かさを手に入れられる社会を作れるかが課題。
    私有から共有へ、共有する資産を豊かなものにしていきたい。
  • 撤退論
    以前、立ち止まって交通整理することが必要ではないか、+はわかりやすいけど-が評価されにくくて敬遠されるというようなブログを書いていたので非常に興味深い題材でした。
    いろんな人が寄稿しているので中には読みにくいものがあったり、何を言ってるのか、何が言いたいのかがよくわからない人もいたけど、いろんな考え...続きを読む
  • 長期腐敗体制
    政治にあまり詳しくない私でも非常にわかりやすかった。特段、どちらのスタンスという訳ではないが、一方の意見だけ聞くと全体が見えないのだと思う。
  • 武器としての「資本論」
    2020年4月刊。
    資本論からの紹介は冒頭と末尾くらいで中間部は関連したたとえ話など。勉強会での議論が元だというが、それらしくわかりやすい話にはなっている。