武器としての「資本論」

武器としての「資本論」

1,760円 (税込)

8pt

なぜ「格差社会」が生まれるのか。
なぜ自己啓発書を何冊読んでも救われないのか。
資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法がわかる。
ベストセラー『永続敗戦論』『国体論』著者によるまったく新しい「資本論」入門!

経済危機が起こるたびに「マルクスの『資本論』を読もう!」という掛け声が上がる。でもどうやって読んだらいいのか。「資本論」の入門書は数多く刊行されている。しかし「資本論」を正確に理解することと、「資本論」を現代に生かすこととは同じなのか?
本書では「資本論」の中でも今日の資本制社会を考える上で最重要の概念に着目し、それが今生きていることをどれほど鮮やかに解明するかを見ていく。

【他の「資本論」入門書との違い】
◎マルクスの「資本論」そのものの解説ではなく、「資本論」の「キモ」の部分だけを紹介。
◎「資本論」の中でも最重要な「商品」「包摂」「剰余価値」「本源的蓄積」「階級闘争」を切り口に、なぜ今のような格差社会が生まれているのか、どうすれば「乱世」を生き延びられるのか、を考える。

【本文より一部抜粋】
実は私たちが気づかないうちに、金持ち階級、資本家階級はずっと階級闘争を、いわば黙って闘ってきたのです。
それに対して労働者階級の側は「階級闘争なんてもう古い。そんなものはもう終わった」という言辞に騙され、ボーッとしているうちに、一方的にやられっぱなしになってしまったというわけです。(第11講より)

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武器としての「資本論」 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    マルクスの資本論に関して、噛み砕いて説明している。非常にわかりやすい。

    冒頭の満員電車で30代サラリーマンが必死に資本論を読んでいたというエピソードが、どうも頭から離れない。資本論というのは、資本主義とはどういうものであるか?ということを示した本であり、別に革命を目指すようなものでもない。

    どう

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    武器としての「資本論」
    著:白井 聡
    出版社:東洋経済新報社

    政治学者である、白井氏が資本論のエッセンシャルを解説されている書です。

    冒頭に、「生き延びるための『資本論』」とある。

    資本論挫折組としては、この上もないありがたい書であるが、こんな内容が含まれていたなんておもいもよりませんでした。

    0
    2025年08月14日

    Posted by ブクログ

    読みやすさ★★★★☆

    マルクス関連書籍の中で一番わかりやすくて面白かったかも。
    剰余価値を日常生活レベルに噛み砕いて説明してくれたり、資本主義の始まりから終わりまで流れで書いてあるのが読みやすかったし、ある種のカタルシスも感じた。

    0
    2025年05月01日

    Posted by ブクログ

    この一冊で資本論を理解できたとは到底思えないが、現代社会においての立ち回りや行動が変わるなあと思った良書。
    何度も読み返してより理解したい。

    0
    2025年04月09日

    Posted by ブクログ

    資本論の入門として勉強になったが、著者の思想が影響された部分もあるので(思想自体を否定する意味ではない)この一冊で満足せず客観的に社会の遍歴を分析し、これからについて考えようと思えた本でした。

    0
    2023年07月09日

    Posted by ブクログ

    マルクス入門書としてのNo. 1クオリティ。
    文章も平易で、切り口、白井節感じるアイロニー、引用文献のいずれをとってもセンス抜群。
    マルクスってなに?という人に読んで欲しい一冊。
    中高生でも読み切れる内容。

    0
    2022年12月31日

    Posted by ブクログ

    ネオリベによる魂の包摂を防ぐためには、感性の再建が必要。美味いものを食い、美しいものを見る権利があると信じること。

    産業革命がイギリス料理をまずくした。

    0
    2022年12月21日

    Posted by ブクログ

    ー 新自由主義が変えたのは、社会の仕組みだけではなかった。新自由主義は人間の魂を、あるいは感性、センスを変えてしまったのであり、ひょっとするとこのことの方が社会的制度の変化よりも重要なことだったのではないか、と私は感じています。制度のネオリベ化が人間ネオリベ化し、ネオリベ化した人間が制度のネオリベ化

    0
    2022年09月11日

    Posted by ブクログ

    「資本論」の解説本の中では一番わかりやすいと感じた。資本主義は、ひたすらに生産性を向上させることを追求するものであり、その結果として労働の価値が低下するとの指摘が一番の学んだ点。

    共同体の中では、富や労働の貸し借りが頻繁に行われ、人間的な付き合いもする。商品は共同体の間の交換によって発生していた(

    0
    2022年08月19日

    Posted by ブクログ

    『資本論』とは何かというより、なぜ現代社会で『資本論』に触れるべきなのか、ということを考えさせてくれる一冊。内容も『資本論』そのものについて触れている部分よりも、現代社会を『資本論』の視点から捉えてリフレーミングして解説している部分が多い。
    特に本書の「包摂」に関する記述には頷かされたし、しかもそれ

    0
    2022年01月02日

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