ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧

  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    『銃・病原菌・鉄』、『文明崩壊』のジャレット・ダイヤモンドの新作。

    著者が文化人類学者として実地でのフィールドワークをしていたことを初めて知った。特に鳥類学者でもあったとは。本書は、クロード・レヴィ・ストロースにとっての『悲しき南回帰線』と同じような位置付けなのだろうか。前二著とは趣がやや違い、特徴であった壮大な論理的な推定はやや影をひそめ、その代わりに著者の実体験のエピソードが出てくる。もちろん「昨日までの世界」についての文献を広く確認し、単なるエッセイではない。『銃・病原菌・鉄』の重要な結論 ― 文明の発展は地理的な条件がたまたまそのように恵まれていたから ― の元になる経験はここにあっ

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    2013年05月17日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    著者のニューギニアでのフィールドワーク経験を生かし、西欧世界に「発見」された新世界の状況と西欧的現代社会を比べよりよき社会のためにできることを言語学、医学、生物学、社会学を横断し考察する。現代社会の良い点は多いが、進化的に無理をしている部分もあり、その補強のためには昔の社会に学べることもあると説く。
    司法では、西欧の法律では関係者が事後関係を持たない可能性も高く、罪と罰を重んじているため被害者の心の救済は考慮されていない。一方、「昨日までの世界」では加害者と被害者は関係が途切れない可能性が高く、親族や村の関係者を巻き込んで関係を修復することに重点を置く。
    リスクへの態度では、「昨日までの世界」

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    2013年05月02日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    ダイアモンド先生はおもしろいなあ。



    しかし「なのである」「食する」とかが多くてなんか違和感。

    倉骨先生ってこんな訳文つくる人だっけか。

    短期間で翻訳するために下請け変えたのかな。

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    2020年06月15日
  • 危機と人類(下)

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    個別の国について話しているところはとても良かったですね。まとめ的なところは蛇足かも。
    トータルとしては歴史の見方が学べる本。普段思ってることと同じことでしたが、違う事実からその結論に帰着していたので、やはり再現性あるんだなと。
    あと、1番気になったのは態度。フラットに書くのが難しいのは分かるので全く良いのですが、フラットに書けているでしょう感が滲み出てて、そういう感じが嫌なんだよと思いました。
    完全フラットはありません。

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    2025年09月23日
  • 未来を語る人(インターナショナル新書)

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    知者が未来を語る本。新型コロナに関しては、後知恵でコメントを見てしまうので役に立たないが、パンデミックは新型コロナだけではなく、今後も起こり得るだろうなと思い起こしたり。それと、基本的には、各識者の著書をベースとした主張概論のためダイアモンドやセドラチェクなどは既に慣れた内容。ケイト・レイワースのドーナツ経済学は初見ながら、既存の概念を上手く例えただけ、という気がする。

    ー 私が感じるフラストレーションの一つは、我々は自分の直感に決断を導かせることがあまりにも多いということです。ここで明言しますが、直感的なレベルで言うと私は原子力発電を怖いと思います。確かに一九七九年にスリーマイル島原子力発

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    2024年09月07日
  • コロナ後の世界

    購入済み

    うーん

    もはやコロナ後ではあるが読み返した。さすがダイヤモンドの見解にはうなづいてばかり。対談本はいいんですよ

    #タメになる

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    2024年07月28日
  • 危機と人類(下)

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    オーストラリアの歴史に触れることができ、興味深かった。
    加えて、日本の課題を考えるに際し、著者の前提と私のそれとの違いを認識する。

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    2024年01月03日
  • 危機と人類(上)

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    日本の歴史が、外国人の視点からどのように書かれているのか気になって、本書を取る。
    が、他国の歴史の方が面白く、フィンランドやチリなど、新たな知識を得て興味深かった。

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    2023年12月16日
  • 危機と人類(下)

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    教訓として示されたものはなかったと言うのは言い過ぎかもしれないが、期待していたほどのものはなかったように思う。
    しかし、現在の日本における危機への対応についての指摘は、自分の認識とは異なっていて大事な気付きになった。

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    2023年11月30日
  • 危機と人類(上)

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    他国の危機や危機への対応について、これまであまり関心を持ったことがなかったので新鮮だった。
    これを教訓として、今後発生する新たな危機への対応や、危機の予防にどのように活かせるのか、下巻に期待する。

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    2023年11月17日
  • 未来を語る人(インターナショナル新書)

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    <目次>
    はじめに
    第1章ジャレド・ダイアモンドいま人類が直面する危機
    第2章ブランコ・ミラノビッチ2つの資本主義が世界を覆う
    第3章ケイト・レオワース世界中の人をドーナツの中に入れる
    第4章トーマス・セドラチェック倫理と経済、どちらが先か
    第5章レバッカ・ヘンダーソン資本主義を再構築する
    第6章ミノーシュ・シャフィク社会契約をつくり出す
    第7章アンドリュー・マカフィー資本主義は脱炭素化する
    第8章ジェイソン・ムーア生命の網のなかの資本主義
    あとがき

    機関紙”kotoba”(集英社)の2021冬~2022秋まで8回
    のインタビュー記事の完全版。大野氏のインタビュー。

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    2023年10月24日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
    わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
    コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。

    そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」

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    2023年10月23日
  • 危機と人類(下)

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     つぎの一〇年において、これらの問題は日本にどのような結果をもたらすだろうか? 現実的にみて、日本が現在直面している問題は、一八五三年の唐突な鎖国政策の廃止や、一九四五年八月の敗戦による打撃に比べれば大したものではない。これらのトラウマから日本がみごとに回復したことを思えば、今日、もう一度日本が時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しい時代状況に合わせて新しい価値観を取り入れること、つまり基本的価値観を選択的に再評価することは可能だという希望を私は持っている。

    ――本書の出版が2019年。さて10年後、本書で取り上げられた、日本、アメリカ、世界の問題はどうなっている

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    2023年09月07日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    著者に惹かれて読んだものの中身がうっすい。
    インタビューだから仕方ないか。
    楽しようとした私が悪ぅござんした。
    彼らの他の本を読みましょう。

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    2023年07月27日
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り

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     人類の進化と文明について本書で取り上げられた項目はその後、ヒトの性行動については『セックスはなぜ楽しいか』で、文明の勃興、崩壊については『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』で詳細に論じられることになるが、本書は正にダイアモンド博士の原点とも言うべき一冊である。

     本書の主題は次のように示されている。

      ヒトという種が、短い間に
      単なる大型哺乳類の一種から世界の覇者へと
      どのようにして変化し、
      また、その進歩を一夜にして
      ふいにするような能力を
      どのようにして身につけることになったか

     上巻では、ヒトという動物と類人猿との系統関係や進化のありようについて、またヒトの性行

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    2023年04月14日
  • コロナ後の世界

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    ネタバレ

    6人の世界で各分野での著名人による
    これからの日本 
    に関するインタビューになるはずだったのが、、、
    コロナにより内容が大きく変わってしまった。
    2020年7月の出版現在で、6人が皆言っているのが、
    この新型コロナウィルスの流行拡大において、あえてポジティブな側面を見出すとしたら何か?
    に対する答。
    私たちに深く考えるきっかけを与えてくえた。
    自分の職業キャリアの価値を見直す、生きる意味を再考する、家族と過ごす時間の大切さを考える。
    人生をアリとあらゆる面から捉え直す機会になった。

    その通りだなと思った。

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    2023年02月12日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    豪華な顔ぶれだけに食い足りない感満載。

    ①ジャレド・ダイアモンド
    人口減少を喜べ
    定年退職制は馬鹿げている
    多様性大事
    伝統社会の子育て
    建設的なパラノイア

    ②ユヴァル・ノア・ハラリ
    「虚構」を利用する
    幸福は「期待」に左右される
    民主主義は21世紀に適切な政治モデルではない
    トゥキディスの罠
    人間の愚かさ
    「役立たず階級」の大量発生
    ベーシックインカムの難点
    ・金額の合理性
    ・他国の労働者をどうするか
    ・「人生の意味」
    狩猟民族=自分の五感に注意を払う
    われわれは,自然淘汰さえ克服しつつある
    =有機体生命の歴史が終わる

    ③リンダ・グラットン
    三ステージ人生の終わり→マルチステージ・ライ

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    2023年01月31日
  • コロナ後の世界

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     田舎書店応援購入本第二弾。コロナが流行った序盤に出た本で予想がかなり古い感がある。スティーブン・ピンカーの話が一番興味が引かれた。自分は柄谷行人の世界の見方は理にかなっていて、大局を捉えていると思うのでそれを元に考えているけれど、世界は着実に良い方に向かっているという見方を切って捨てるほどの確信はない。自分は何の専門家でもなく、何も知らないから。

     ただ、このままの体制で環境問題と格差の両方を解決できるのか、戦争を根絶できるのかという疑問がある。自分はぬくぬくと暮らしている側だが、日々安定した暮らしが出来ない人たちがいる中で、なぜ豪奢な生活が許されるのか、なぜそれが許される体制なのか、それ

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    2023年01月01日
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り

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    ヒトはなぜ同種の個体を大量虐殺するのか、コモンチンパンジーの例なども踏まえ、生得的のものに環境や技術がそれを実現できたものなのか、大量絶滅は産業革命以前にも大きく行われていたのか、など、なんとなく近代特有で、かつ、現代では理性によって克服されたと思い込んでいる人類の業について、深く考察され視野を広げることができた

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    2022年12月17日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    様々な分断が派生したコロナ禍において、民の声が政治の力へと昇華されているのか、疑問が浮かぶ。為政者の判断はもちろん過ちも含まれよう。しかしそのまま看過するのではなく、修正していく判断力が現在も問われ続けている。さらに大切なのは私たち有権者の関心であり、声あげる人を中傷するのではなく、その選択肢に取り組んでみる姿勢が大切ではないか。誰も未来の結果なんてわからない。ならば、否定は現状の惰性でしかない。そこに救われる道程があるのだろうか。過ちよりもタチが悪い。

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    2022年12月01日