ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧

  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    自分が持っているあらゆる価値観が絶対的ではないと知る。とはいえ、その価値観はその文化を育んできた背景の中で、より平和で幸福な方向へと向かってかなり合理的に決定されてきているのだと考える。わたしはいまの世界の価値観を受け入れつつ、変えるべきことを変えていきたい。

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    ・伝統的社会 社会的ネッ...続きを読む
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか
    ジャレド・ダイアモンド氏、ユヴァル・ノア・ハラリ氏、リンダ・グラットン、ニック・ボストロム氏、ダニエル・コーン氏、ウィリアム・J・ペリー氏、ジョーン・C・ウィリアムズ氏、ネル・アーヴィン・ペインター氏の世界の識者8名の方への大野和基さんのインタビュー編です。

    8名の方々のインタビューからはとても思...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    たくさん学べるすごい本でした。
    人間には虐殺を好む性質が
    もともと仕込まれていると語る
    部分では、事例が次々と挙げられていて、
    イヤになります。受け入れ難いが、
    そうかもしれないという気になります。

    それでもなお、人間は言語があるから
    過去の成功及び失敗から
    未来の選択を学べるのだとする
    著者の訴...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    30年も前に書かれた本なのに、全く古びてなくて、(私がいろんなこと知らなさすぎて?)知的刺激がいっぱい。

    私がここ半年くらいで出会った、「人新生の資本論」とか、「チェンジング・ブルー」「歴史を進めた植物の姿」「生命はなぜ死ぬのか」といった本を読んで、初めて知って興味深く思った内容が、こういう人間観...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    読んでいて、本当に楽しい。
    例示のセレクトがいいから
    納得しながら論旨に身をゆだねられる。
    ヒトの特徴がどこから生じているのか、
    歴史をたどる本。
    初めて知る話が次から次へと
    出てきました。
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    ジャレドダイヤモンドの一般向けのデビュー作の本らしい。先に「銃・病原菌・鉄」と「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」を読んでいたのでデ・ジャブ感満載であったが、これらの本が本作の各章を切り出し一つのテーマに焦点を当てて書いた本であるので当たり前ではある。本作は、あくまで人間というもの全体にフォーカスを...続きを読む
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    第5章 - 子育て
    授乳中は妊娠しない理由
    1. 授乳性無月経。母乳を作る作用のあるホルモンの分泌が卵巣からの排卵を抑制する。しかし、頻回授乳を継続する必要があり、1日数回では意味なし。
    2. 限界脂肪説。排卵が起きるには、女性の体脂肪率が一定の臨界地を越える必要あり。

    祖母や年長の兄弟と一緒に暮...続きを読む
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
    600万年の人類史。1万1000年前に農耕民族になり、5400年前に国家が成立し文字が生まれた。

    大きく4つの社会形態
    1. バンド (小規模血族集団) - 数十人だけ。平等で1万1000年前まで存在。
    2. トライブ (部族社会) - 数百人規模。みな知り合い。政治的指導者の存在が希薄で専門家は...続きを読む
  • 危機と人類(下)
    やっぱり読ませるな~というのが感想です。これまでの著書にあった人類史というより、近現代の歴史を中心に、個人の危機と国家の危機を比較し、後者については、さらに7つの国の危機対応を対比するという内容。特に、日本と米国には2つの章を割いており、関心の高さが伺えます。

    7つの国は、ダイヤモンド博士が住んだ...続きを読む
  • コロナ後の世界
    それぞれの得意分野の視点から現状の分析とこれからが理路整然と分かりやすく述べられる。どの商も興味深い内容ばかり。特に第1章のダイヤモンド氏のパートは感動さえ覚えた。
  • コロナ後の世界
    コロナ禍で「オンラインファースト」が強制的に進められました。
    10年は進んだともいわれます。
    僕は仮想空間と現実が輻輳する社会にギリギリ親和性のある世代です。

    これからは必ずしも人口が経済力にならないと思います。
    仮想空間にシフトすることで現実の消費が下がるのは自明です。
    ただ人口が基本となるのは...続きを読む
  • 危機と人類(下)
    各国に起こった危機を分析している本書は、各章それぞれとても面白いだけでなく、12の要因を分析し、他の国と比較することで、よりその国についての理解が深まる。
    第8章で現代の日本を分析しているが、人口現象そのものは憂慮するような問題ではないこと、少子高齢化の対応策として移民の受け入れを提案していたのは新...続きを読む
  • 危機と人類(上)
    国家的な危機には、それが外部からであれ内部からで荒れ混乱を引き起こすが、逆にチャンスになるうるのだなと思った。
    日本が明治時代の危機を脱した理由に、決断を先延ばしにして国力を高めたというのは、なるほどと思った。しかしながら、その成功体験が今の日本ではデメリットになっているのかもしれない(コロナ禍での...続きを読む
  • 危機と人類(下)
    アメリカ大統領選挙が行われましたが、ジャレド・ダイヤモンドはアメリカが抱える大きな危機としてまず最初に「政治の二極化」をあげています。
    今回の大統領選挙の投票率は低くなかったようですが、「投票率の低下」も大きな問題だと…、というのも年収15万ドル以上あるアメリカ人の投票率は80%を超えているのに、年...続きを読む
  • 危機と人類(下)
     上巻では明治日本の選択的変化を評価した著者は、下巻では現代日本の国家的問題への対応について「希望を持っている」という。そのことは、突然の鎖国政策の廃止や第2次世界対戦での敗戦の時と同様に、「もう一度時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しいしせたせいに合わせて新しい価値観...続きを読む
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線
    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにも...続きを読む
  • 危機と人類(上)
     フィンランドの対ソ戦争、明治日本、チリのクーデターとその後、インドネシアのクーデター未遂後を襲った危機。その時、「国」はどういう選択をしたのか。

     重要だったのは、必要だったのは「選択的変化」。
    「危機に直面した個人と国家にとって難しいのは、機能良好で変えなくていい部分と、機能不全で変えなければ...続きを読む
  • 危機と人類(下)
    ジャレドダイアモンド様にどハマりしました。

    上下で危機に直面し、変えることのできない制約と選択できる変化とを分別して危機を乗り越えた国家の事例を解説してくれる。

    国家が紡いだ歴史から、どう組織は危機を乗り越えるのか。何が危機を生み出したのか、などを世界史を知らない人でも1から学べる。

    その上で...続きを読む
  • 危機と人類(下)
    ジャレットダイアモンド氏の歴史書。政治史・社会史
    国家的な危機について、その内容・原因・解消の分析が
    個別の事例で紹介せれている内容です。
    フィンランド・近代日本・チリ・インドネシア・ドイツ・
    オーストラリアの6か国の歴史と
    日本とアメリカの進行中の危機
    現代日本の進行中の危機についての論述と分析に...続きを読む
  • 危機と人類(上)
    国家と危機と個人の危機の共通している部分とそうでない部分を見ていく。上巻はフィンランド、日本、チリ、インドネシア。12の分類により地理的な条件や指導者、ナショナル・アイデンティティの深さなどについて細かく比較していく。
     『銃・病原菌・鉄」も読んだが、ジャレド・ダイアモンド氏はカテゴライズするのが好...続きを読む