ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧

  • 危機と人類(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    注)感想は上巻と同じです

    ジャレドさん、銃病原菌鉄に続いて2冊目。
    この本では、いつくかの国に訪れた危機と、その危機にどのようにして対応したのかが描かれている。

    まず、はじめに思ったのは、知らないってことは恐ろしいな、と。この本に書いてあることが、真実なのかどうか、私には確認する術がないけど、それでも、歴史について知ることは自分の考え方に幅をもたらしてくれるような気がする。

    例えば、フィンランドの話し。ソ連との関係性について、その内情を知らない人から見たら、なんでそこまでソ連の機嫌を伺うような振る舞いをするのか、理解ができないことだろう。でも、それまでのソ連との関係からフィンランドの人々

    0
    2021年01月04日
  • 危機と人類(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャレドさん、銃病原菌鉄に続いて2冊目。
    この本では、いつくかの国に訪れた危機と、その危機にどのようにして対応したのかが描かれている。

    まず、はじめに思ったのは、知らないってことは恐ろしいな、と。この本に書いてあることが、真実なのかどうか、私には確認する術がないけど、それでも、歴史について知ることは自分の考え方に幅をもたらしてくれるような気がする。

    例えば、フィンランドの話し。ソ連との関係性について、その内情を知らない人から見たら、なんでそこまでソ連の機嫌を伺うような振る舞いをするのか、理解ができないことだろう。でも、それまでのソ連との関係からフィンランドの人々がどのように考えるに至ったの

    0
    2021年01月04日
  • 危機と人類(下)

    Posted by ブクログ

    日本を含む7つの国家について、そのターニングポイントとなる歴史と特徴を、個人の危機とそれへの対応に照らし合わせて理解する。

    読み始めは、なぜ個人と照らし合わせる必要があるのかやや理解不能だった。
    だけど、読み進む内に理解できる。個人に生い立ち・経験等に裏打ちされた人格があるように、国家にも性格があるのだ。
    それはブラックジョークやヘイトスピーチに見られるような国籍ステレオタイプ、みたいな単純なことではなくて、その国の立脚する環境(例えばどこと国境が隣接しているか)や、その国が誇らしく・或いは苦々しく思い出し、しかも広く国民が共有する歴史(特に、危機についての)によって、否応なしに刻み込まれて

    0
    2020年12月31日
  • 危機と人類(上)

    Posted by ブクログ

    現代世界史の特異点に注目し、フラットで詳細な解説を試みる。
    日本の章を読むと、学校で習う日本史ではなく、世界史の中で明治以降の日本はこのように見られているという視点があり、実に面白い。
    この人の視点、評価軸、叙述は良いね。

    0
    2020年12月21日
  • 危機と人類(上)

    Posted by ブクログ

    たぶん、NewsPicksでビル・ゲイツの愛読書と紹介されていたのが気になって読んだ本。
    個人的な危機と国家的な危機の類似点と相違点を比較した上で、7つの国に起こった危機を紹介・分析している。
    上巻では、フィンランド、日本、チリ、インドネシアに起こった危機が紹介されているが、フィンランド、チリ、インドネシアの歴史をほぼ全く知らなかったこともあり、すごく興味深かった。
    まだ、下巻は読めてませんが、オススメの一冊です。

    0
    2020年12月19日
  • 危機と人類(下)

    Posted by ブクログ

    下巻は、過去のドイツとオーストラリア、現在の日本、米国、世界について書かれている。

    ドイツと日本の第二次世界大戦の反省の仕方について比較されているが、なぜドイツが反省できたかについて書かれていない。第一次世界大戦ではドイツは反省できなかったので、そこが重要だと思うのに。

    第二次世界大戦ではユダヤ人虐殺という明らかに悪者にできる対象がいたこと(悪いのは国としてはドイツだが、ナチスが悪で自分はそうではない、ナチスのやったことを明示して後世に活かす、と考えることができる)、フリッツ・バウアー(ドイツ系ユダヤ人の法律家)「ドイツ人はみずからを裁くべし」で「ごくふつうのドイツ人も追求の対象」にし、国

    0
    2020年12月02日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

    Posted by ブクログ

    グローバルでベストセラーの著者たちがAIが押し寄せる中わたしたちに未来を忠告し、そこからどう解決していくのか、SDGs的な内容で読みやすいです。

    0
    2020年12月02日
  • コロナ後の世界

    Posted by ブクログ

    「ライフシフト」や「銃・病原菌・鉄」など世界的ベストセラーとなった本の著書たちが、コロナをどう捉えているのかを理解することができた。

    コロナはネガティブな要素もあるけれど、必ずしもそれだけではなく、全員が口を揃えていたのが、「深く考えるきっかけになった」と。

    たしかに、世の中ずっと安定しているわけがないし、いつ不安定になってもおかしくない変化し続ける社会。とはいえ、人は簡単には変われない生き物だから、こうしたきっかけがなければ、今までの常識や当たり前に思っていたことを見直す機会をなかなか取れないのだろう。

    そういう意味でも識者たちの深い思考に触れる良い本だった。

    0
    2020年11月26日
  • コロナ後の世界

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の今、自分にできること、すべきこと。
    第一歩は、考えること。ふかく考えること。

    この書籍で面白いと思ったところは、世界に名だたる知識人6人の中でも、日本の経済に対する評価やその捉え方に差異があることだ。もちろん、立場もまるっきり違う人達だから、当然といえば当然だけれども、何より大切なのは自分達の知識と経験から答えを出していることだと思う。

    誰かの受け売りじゃなく、自身の持てるあらゆるデータを吟味して、私はこう思う、という意見を表明することの大事さ。

    スティーブン•ピンカーさんのインタビューが中でも唸らされた。
    非常事態の今、強力なリーダーシップを発揮する言葉、現行を破壊せよという

    0
    2020年11月23日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    Posted by ブクログ

    誰もが気になっているだろうし、自分も気になっているコロナ後の社会。それを考えるヒントになりそうだと思って読んでみた。

    読んでみて、やはりコロナ後の世界は誰にもわからないのだという、当たり前だけれどちょっとホッとする自分なりの結論。でも、少なくともコロナ以前に戻ることはないし、新しい社会を作り上げる(あるいは、遠い未来に実現するはずだった社会を、少し近い未来に実現する)ことになるのだろうという予測はたった。

    その時に、どんな未来が待っているのか、自分はその未来でどのように立ち振る舞うのかを、いま考えなければならないという感覚を持った。

    0
    2020年11月14日
  • コロナ後の世界

    Posted by ブクログ

    フェイスブックとGoogle、両社とも広告収入を収益源とするビジネスモデル。ですから、彼らは読者がクリックをして、より多くの記事や投稿とつながることを求めます。そのつながりを促す一番の要素は、怒りです。対立と激怒を煽る投稿こそ、多くのクリックをもたらす。少数派の人が書き込むネガティブな内容が、炎上し物議を醸し、流れて行く。

    0
    2020年11月03日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

    Posted by ブクログ

    先史時代の社会を知ることで現代の社会を知る。個人的な参考になる話しも多かった。
    「なのである」を多用する和訳に違和感を感じた

    0
    2020年10月28日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    Posted by ブクログ

    某所読書会課題図書.養老さんとブレイディみかこさんに出てきたブルシット・ジョブとキーワーカーの対比、世界レベルのアイデンティティの創造(p71)、政府とIT企業の連携で見えてくる世界(p77)、国家を超える連帯の必要性(p87)、リベラル層が強権発動を言い募る危うさ(p99)、ケア階級の再認識(p133)、人と会うことの暴力性(p142)、指定感染症への指定とその後の対応(p173)などなど、考えさせられる視点が多かった.

    0
    2020年10月24日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

    Posted by ブクログ

    「苦痛はこの世でもっともリアルなものです。しかし国は苦痛を感じません。」ハラリ氏の金言

    国や企業はたまたイデオロギーごときに、人間が苦痛をうける馬鹿らしさ。

    0
    2020年10月19日
  • 危機と人類(上)

    Posted by ブクログ

    「国家的危機の帰結にかかわる要因」の12項目を、第1次世界大戦や第2次世界大戦当時のフィンランド、明治維新の日本などに当てはめて、どう対処していったかを検証している。
    フィンランドの例を読んでいてとても辛かった。他国の支援がない中で、多大な犠牲を発生させながらも、よく生き残ったと思う。
    危機を世論が認識して合意するということが大事であるが、とても難しい。

    現在の日本が、まだ直面はしていない国家存亡の危機に際したとき、あるいはその気配を感じたときに、どうなるかは心配でいっぱい。
    世論が自分ごととして考え、行動できるか、政府や首長が世論をまとめられるか。少なくともそのとき、対立を煽って人気だけ得

    0
    2020年09月22日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    各学術界の著名人と著者である大野氏とのオムニバス形式の対談記事を1冊にまとめた当著。
    歴史学者であるハラリ氏が述べた「役立たず階級」というワードが大変印象的で、他の登壇者が述べたようにAIの台頭によって私達の仕事・生活・生き方が大きく様変わりするだろうという警鐘が伝わってきました。
    ダニエルコーエン氏が述べているように「ただ一生懸命に働けばよい」というのは単なる幻想で、リンダ・グラットン氏が提唱する「人生の目的」と「人生の意味」を組み合わせた、「積極的な選択」を自らしていくことが、これからの混迷を極める時代において重要となってくるのだと思いました。
    これは即ち、「生きたいように生きることが許さ

    0
    2020年09月08日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

    Posted by ブクログ

    ダイアモンド博士の本業だったニューギニアでのフィールドワークを多く読ませてくれる。伝統的社会と比較することで、現代社会がどういうものか、我々が常識としている価値観がどういうものか、客観的に考えさせてくれる点が最も有意義な点となっている。ほんの数万年前までは誰しもがこういった生活を送っていたと想像させてくれる。
    伝統的社会では幼児が母親と一緒にいる時間が高割合との記述があったが、その後、祖父母や親戚などコミュニティで子育てして両親は食物採取に行ける、という記述もあり、内容的に混乱してしまった…

    0
    2020年08月14日
  • コロナ後の世界

    Posted by ブクログ

    ポジティブにこれからをとらえている学者もいれば、ポールクルーグマンのように先行き不明と アメリカ社会をとらえている人もいる。クルーグマンは反トランプの姿勢と日本の消費増税を真っ向から批判し安倍政権の姿勢を批判している。

    0
    2021年09月08日
  • 危機と人類(上)

    Posted by ブクログ

    危機に対してどう対処したのか?を上巻では個人、国としてはフィンランド、日本、チリ、インドネシアを挙げて物語としている。
    気になったのは、やはり「日本」で、鎖国からペリー来航による危機に当時の日本人たちがどう対処したのか。そして、そこから領土拡大に向けてとった舵取り…
    脅威に対して、各国に優秀な人材を送り込まれて学んだリーダーたちだったか、そう言う経験をしなかったリーダーたちだったか。
    「公正な自国評価を行うための知識や能力に違い」とな。
    外圧に対しての対処は良かったが、たかだか20年くらいで領土拡大の流れになって、第二次世界大戦の敗戦まで…

    歴史物は、書いた人の主観が強く出るか

    0
    2020年08月13日
  • 危機と人類(下)

    Posted by ブクログ

    日本で大規模な移民を受け入れたのは、第二次世界大戦時の朝鮮人のみ。これらの朝鮮人の10%は広島の原爆で犠牲になった。

    アメリカの地理的有利は、ひとつは肥沃な大地。もう一つは、沿岸部と内陸部の二つに水路があること。水路がは道路より20倍も安く済ませられる。

    テレビや携帯電話の普及しているところでは、相手との会話に注意を100%向けられずに手元の携帯電話を見たりする。

    アメリカの有権者の多くが投票しない理由は、ひとつは有権者登録である。日本のように、特に何もしなくても投票に行けるわけではない。

    0
    2020年08月02日