ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧

  • 危機と人類(下)

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    ドイツは第二次大戦後、東西に分かれて別々の社会となり、西ドイツは当座は旧ナチス政権の者を追放せずに活用するしかなかったが、次第に自らナチスの罪を糾弾する自浄作用を発揮し、ブラント政権でポーランドで跪いての謝罪などをしたことで近隣国からの信頼を回復し、東ドイツとの交流も復活し、生活格差に気づいた東での願望の高まりによってドイツ統一が実現した。

    オーストラリアはかつては白豪主義をとりイギリス連邦の一員であることに強烈な自負を持っていたが、第二次大戦でシンガポールが陥落し日本からの攻撃からイギリスが守ってくれなかったことを恨めしく引きずり、イギリスがヨーロッパ共同体に組み込まれていくことにイラつき

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    2026年04月25日
  • 危機と人類(上)

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    国家が危機に直面した時に、それを超克できるかどうかについての要素として、公正に自国を評価し危機にあることを認識できるか、国民のアイデンティティのあり方、他国の支援、そして選択的に変化を起こせるか、等があるという。

    フィンランドはソ連との戦争で他国からの支援を得られない中、圧倒的な敢闘精神と、ソ連に脅威を与えないという柔軟で難易度の高い外交で危機を乗りきった。

    明治日本は欧米列強に叶わないことを冷静に受け止め力をつけるまでは欧米を見習うこととしたが、神道や漢字等の日本的なものは変えず、政治制度や軍事、教育、産業などは大胆に変革する選択的変化を見事に成し遂げた。

    チリは西欧のような国民性を持

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    2026年04月25日
  • 危機と人類(上)

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    さすがにおもろ本。構造好きにはたまらない。歴史の再現性を感じられて痺れます。中でも印象的だったのはフィンランドの例ですね。
    ここまで正確な自己認識で成立している国って聞いたことありませんでした。
    プライドがあったり、自信があったり、国内で上手くいくと、国外に対しての認識が歪むことって歴史上よくある気がするのですが、そうなっていないんですね。過去から学んでいるということだと思いますが、希少な立ち回りに思えて、興味が湧きました。

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    2025年09月06日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    昨日までの世界(上)(下)―文明の源流と人類の未来

    「銃・鉄・病原菌」のダイアモンド博士の最新翻訳本です。
    今回のテーマは、国家を持つに至る前の部族の段階の社会と国家社会との差異を考察することによって、違いを明確にし、部族社会の特長を国家社会に応用する術を学ぶというもの。
    「見知らぬ人との関わり方」「戦争と平和」「子育て方法」「老人への接し方」「危険への対処方法」「宗教」「多言語」「非感染性疾患」など様々なテーマを扱っています。
    具体的な事例の記載も豊富に収録されています。
    博士らしい、客観的な比較と違いの要因の分析など、安心して読める内容です。
    今の安心・安全暮らしの中で、改めて人類史の

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    2025年08月22日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ジャレッド・ダイアモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットンをはじめとした8人の知の巨人たちへのインタビュー集。
    特にAIが人類の脅威になるか否かについて、今が大きな分岐点で、初期の段階で人間と共存するAIという位置づけを確立しておくことが重要という意見が共通していたのが印象的だった。
    また、私がこの10年で最も印象に残っている1冊、「ライフシフト」の著者リンダ・グラットンの言葉は、あらためてその考え方を確認できてよかった。

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    2025年01月18日
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り

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    久々のジャレド・ダイアモンド。第三のチンパンジー「完全版」もう30年も経つとは… その後の研究成果で博士の予想が外れてたりもしてるが、今読んでも興味深いテーマ。他の動物と比べたヒトの特異点を探っていき、「大躍進」の秘密を探ろうという内容。700万年前に類人猿と分岐して以来、解剖学的に現代人と同じ人類は10万年前に現れているが、「大躍進」はたかだか1〜2万年前で、何がそのきっかけになっているのか。言語が最も重要で、それによって文化や芸術も発展してきたと予想。どの本でもそうだが、博士の博識ぶりに感嘆させられる。ユヴァル・ノア・ハラリがサピエンスを書くときに相談を持ちかけたのももっともだと思わせる。

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    2024年12月24日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ禍の数年前、未来がわからない時に書かれた文章を一応社会が再び動き出した時に読む。そこには色々な気づきがあると思いました。

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    2023年10月04日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    ネタバレ

    ジャレッド・ダイヤモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラッドストンなど2010年代20年代のスーパー著作家達を取り揃えたインタビュー記事。
    特に気になった箇所のみ

    ダイヤモンド氏
    国家間格差‥貧しい国から裕福な国に人が動く。野心に満ちた移民でイノベーションが生まれる場合もあれば、テロや感染症につながる場合もある。貧しい国への資金援助は格差を平準化するのでお互いに利益がある。
    ハラリ氏
    お金や国家など虚構を信じる力によってサピエンスは今の地位にいる。戦争など虚構のために起きる悲劇も多いため、現実と虚構の区別をつけて虚構を利用すべき。対象とするものが苦痛を味わうものは現実。国家や貨幣はそれ

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    2023年09月20日
  • 未来を語る人(インターナショナル新書)

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    未来の資本主義についての識者の見解を集めた書籍。資本主義の問題点、特に格差にについてはいろいろと指摘をされているが、これだけの人たちを集めてもその解決に決定打がないということは、現況を受け入れるしかないのか。

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    2023年09月11日
  • 危機と人類(上)

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     つぎの一〇年において、これらの問題は日本にどのような結果をもたらすだろうか? 現実的にみて、日本が現在直面している問題は、一八五三年の唐突な鎖国政策の廃止や、一九四五年八月の敗戦による打撃に比べれば大したものではない。これらのトラウマから日本がみごとに回復したことを思えば、今日、もう一度日本が時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しい時代状況に合わせて新しい価値観を取り入れること、つまり基本的価値観を選択的に再評価することは可能だという希望を私は持っている。

    ――本書の出版が2019年。さて10年後、本書で取り上げられた、日本、アメリカ、世界の問題はどうなっている

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    2023年09月07日
  • 未来を語る人(インターナショナル新書)

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    資本主義に対して各識者が色々な主張をしているが、中には反対するような論説もありそれぞれが論理だっているので難しい問題なのだと再認識。脱物質化で環境問題にも対応できると言っているアンドリューマカフィー氏の章だけハテナがたくさんあった。人類が利用している資源量は近年になって減ってきているという主張だが、そもそもが採りすぎですでに環境破壊が相当進んでいるのに、どれほど利用資源量が減ってるからOKと言えるのだろうか?さすがに今までと同じ経済活動で良いとは言えないと思ったが、本を読んでみたい。
    原発問題は「化石燃料に比べればマシ」という一方、「長期的なリスクあるからダメ」というところで、やはり政治的な決

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    2023年08月19日
  • コロナ後の世界

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    「コロナ後の世界」というタイトルですが、あとがきによれば、本書はもともと2019年から進められていたインタビュー企画に、今回のコロナ禍を組み合わせて内容を深めたようです。まず中身以前に、この6人をよく選んだなという意味で強いユニークさを感じました。たとえていうなら、服のセレクションショップで、「思いもよらないセレクションで面白いなあ」と感じる感覚でしょうか(これは選んだ服自体が良い/悪い、を超越した感覚です)。「銃・病原菌・鉄」などの著者であるジャレド・ダイヤモンドを先鋒に(なんて贅沢な!)、次鋒は人工知能の研究者で「LIFE3.0」などの著者であるマックス・テグマーク、そして人生100年時代

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    2023年05月06日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    現在2023年4月末。先日、まもなく新型コロナが5類になることが正式決定されたとニュースで流れた。
    この本に掲載されているインタビューや手記は2020年。コロナ禍がいよいよ始まり、おそらく世界中の誰もが、今まで非日常と思ってきたことを日常的なものとしなくてはならないという不安に覆われはじめてきた、そんな時期の発言だ。そのような意味では、更に数年後、コロナ禍を振り返るための格好の史料となりうると思った。
    この本の中で多くの識者たちが言及していたと思うが、人間にとって一番厄介なのは、人間の心の中に生じる差別、偏見、批判なのだ。どのような状況下にあっても生じるこの心の動きに、私たちはどのように打ち勝

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    2023年04月28日
  • コロナ後の世界

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    コロナ後の世界について、様々な海外の有識者が書いた一冊。

    オムニバス形式なので内容はバラバラだが、どれも分かりやすく説得力があった。

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    2023年03月20日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    下巻では、伝統的社会における危険の考え方、生活する上で避けては通れない、思想における宗教や言語、病気などの健康が語られる。
    危険については確かに社会が違えば危険も違う。我々は交通事故を軽視しているのだろうか。あるいはマスコミの煽る非日常の危険ばかりを気にしているのだろうか。
    宗教や言語は少数派は淘汰されるのだろうが、歴史的価値としては残す活動をすべきと感じた。
    健康はまさに飢餓に対する遺伝子の皮肉。便利になれば何かを失う。
    伝統的社会から学べる事はたくさんある。建設的パラノイア、これは気にしていきたい。

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    2023年02月12日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    ダイアモンド氏 3編目。
    伝統的社会と現代社会を比較しながら、様々な考察を行う。相変わらず膨大な知識に基く検証は凄いの一言。
    上巻では語られるのは商売などに代表される取引の実情、戦争、子育て、高齢者など。
    取引と言っても現代では通貨があるが、伝統的社会では主に物々交換。地域や民族によって生産される物も違い、暗黙の了解で助け合っている。そんな人達が争いを起こしたりと、規模こそ違えども現代も変わらないなと感じた。
    高齢者の章は初版から10年経っておりさらに深刻。価値が下がっている、というのは凄く納得出来た。

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    2023年02月02日
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り

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    ヒトと動物の違いは何か、について人類学的な様々な角度から考察。実はホモサピエンスは類人猿類で最後に分岐されたわけではないこと、高度な技能を音声機能の進化により伝達できたことがはじまりであること、口伝だった時代に大事だった年寄り、高度な技術の蓄積が子どもの長い未熟期間につながり、オスもメスと協力して長い子育てをするようになることで、乱婚ではなくなること、などなど、仮説ではあるが壮大なつながり、構造の基、文化や社会が形成されているという、構造主義にもつながる考察が多くて興味深い。自らの遺伝子をいかに残すか、の共通したルールフレームから解釈できる体系を切り開いたダーウィンは本当に歴史を変えた転換点を

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    2022年12月10日
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り

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    芸術の起源と、様々な動物の雄雌がどうやって配偶者を見つけるか(特にアズマヤドリ)の話が興味深かった。
    序盤の、人間の雄雌の性器の大きさについての言論も面白かった。

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    2022年11月24日
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り

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    人生での出逢いについて、6歳頃の出逢いについて。長女の6歳頃の環境について。など、あまり振り返ったりしなかった時期について、真面目に思い出そうとしました。そうか、あの人か?なんて。

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    2022年07月28日
  • コロナ後の世界

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    それぞれの立場で言っていることがある。ワクチン肯定だったり、AI礼賛だったり。しかし、得てしてヨーロッパの言論はこのコロナを肯定的に捉えようとしているのがわかる。
    コロナの感染者数が高めのままだが重症化、死亡するのが高齢者のみに限られることがわかり、経済をとにかく回せとなって解禁してきている2022年7月現在の視点から見ても、劣らない意見を述べている。

    独裁国家はパンデミックに対応できない:中国を揶揄
    AIでコロナ情報をアップデートする:うまくいっている部分と機能していない部分がある
    ロックダウン:家族の絆の大切さが確認でき、働き方の見直しが始まる。人生100年時代、息切れしない働き方はなに

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    2022年07月11日