ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧

  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    人工知能と格差を主題にインタビューしたもの。ダイアモンド、ハラリ、コーエンがよかった。

    民主主義は、人類が直面している難題を処理する能力を失いつつある。テクノロジーの進展によって経済や社会が変化するスピードが加速しているため、有権者も政治家も、世界で何が起きているのか、将来どうなるのかを理解することができなくなっているため(ハラリ)。

    テクノロジーが多くの格差をもたらし、多くの人が取り残された。テクノロジーの直接の恩恵を受けている人の生産性は向上したが、その範囲は限られている(ダニエル・コーエン)。

    ベーシックインカムは、何が不可欠でいくら必要なのかを決めるのが難しく、コンセンサスを得る

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    2019年01月16日
  • 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

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    「銃・病原菌・鉄」のジャレド・ダイアモンドなど八人の「知の巨人」とのインタビュー。「サピエンス全史」のユヴァル・ノア・ハラリは、近い将来「役立たず階級」が大量に発生すると言う。AIが進化すると今までの職業が無くなるからと。どうやって一般人は生きていったらいいのか?

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    2018年10月20日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    狩猟採取社会や首長部族社会などの伝統的社会と現代の国家的社会を比較する。狩猟採取社会は人間が現代のような社会を形作る以前の何万年と進化してきたものだ。その社会で採用されている風習は進化の波に洗われてきたものといえる。伝統的社会との比較による知見をこれからのわれわれの政策に生かすことを目的にしたという。

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    2018年10月20日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    「昨日までの世界—文明の源流と人類の未来(下)」(ジャレド・ダイアモンド:倉骨 彰 訳)を読んだ。ただ単に『伝統的社会—昨日までの世界』を美化するのではなく、今日の社会の抱える諸問題を解決するために学ぶべきところだけを学ぶべきであるという至極真っ当な趣旨でござった。読みやすいな。

    私のつい『昨日までの世界』にはPCもケータイも無く当然メールもLINEも無くて、通信手段といえば手紙か固定電話だけという状況だったので、女の子の家に電話するときには(誰が出るのかわからないものだからで)たまらなく緊張したものである。

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    2018年07月06日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    「銃・病原菌・鉄」では、人類の文明が発達したのかを説明した著者が文明化した社会と未開社会(この本では伝統的社会)を比較を論じたもの。
    前著が文明社会が伝統社会に対して優越していることを前提で書かれていたのに対して、この本では文明社会の抱える問題に対する解決策のヒントが伝統的社会にあるのではないかという視点で書かれている。上巻は紛争、育児、老人について、述べられている。

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    2017年04月08日
  • 変革の知

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    いいなと思う記事はあるけど、1人あたりがあまりにも短い。知の逆転の上を行く短さ。本っていうより、ネットや新聞の記事を集めた感じに近い。

    でも、一部は内容もリッチだったし、短いのが残念だがおもしろそうな話も多い。お気に入りの人物を見つけるのに最適なレビュー、または、生きてる人版の"列伝"と言える。

    250pの本を、約50箇所ドッグイヤーしてたw
    好きな章を読み直さなきゃ
    161112

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    2016年11月12日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    下巻は 宗教・言語・健康

    全部の卵を1つのカゴには入れてはならないというリスク回避の教訓

    宗教学における機能主義的アプローチ
    宗教はある種の役割を担い、社会秩序を維持し、人々の不安を慰め、政治的服従を教える

    旧約聖書4分着
    善なる全知全能の神が存在するのであれば、なぜこの世に悪が起きるのか?

    超自然的な信念は、事実上すべての宗教に存在する

    他人にとっては信じがたい宗教的迷信を、時間や資源を投じて信じることが、どの宗教にも見られる特徴である

    人に癒しや希望を与えて、人生の意味について語る

    人は不幸な目に合えば会うほど、より信心深くなる。止める人々よりも貧しい人々が、止める地域より

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    2015年04月13日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    銃・病原菌・鉄 の作者 ジァレド・ダイアモンド の新作

    ニューギニアを調査し、文明の源流と人類の未来を考える

    子育て、高齢者への対応
    嬰児殺し、敬うか、遺棄するか、殺すか?


    伝統的戦争と国家戦争

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    2015年04月13日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    食料とセックスでは、どちらのほうがより重要であるか。この問いについての答えは、シリオノ族とわれわれ西洋人とではまったく逆である。シリオノ族は、とにかく食料が一番であり、セックスはしたいときにできることであり、空腹の埋め合わせにすぎない。われわれ西洋人にとって最大の関心事はセックスであり、食料は食べたいときに食べられるものであり、食べることは性的欲求不満の埋め合わせにすぎない。(下巻p.104)

    宗教に消滅する兆しがみられないのはなぜなのだろうか。それは、人間というものが、いまも昔も、事象の意味について模索しつづけているからかもしれない。われわれは、いまも昔も、人生の意味について模索しつづけて

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    2020年07月15日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    かなり内容の濃い本だった。筆者の基本的なスタンスとして、とことんまで事実を調べて、それと比較が出来る別の事象までも集めてきて、細かすぎるまでに徹底的に論理的に検証を進めている、ということが伝わってきて、どの話も、とても説得力が有る。
    扱っているトピックも、戦争や、子殺し、賠償、などどんな小さな村や社会にもあるような普遍的で、かつ生々しい、根源的な事柄を取り扱っていて、どれも人間の本性について考えさせられる興味深い内容ばかりだった。

    いかに自分が、自分の育ってきた世界の価値観に染まりきっているかということがよくわかる。
    世界には様々な価値観があって、その間に優劣はないし、どれが絶対的に正しい常

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    2020年07月15日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    ネタバレ

    さすがジャレド・ダイアモンド…と、唸らせる内容。
    伝統文化と近代文化の対比による、現代社会の問題点への指摘と対策、決してユートピアではない伝統文化の在り方を、滑らかな筆致で読ませる。下巻を読むのが楽しみ。

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    2015年02月01日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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     日本語は長母音と短母音を区別するが、英語は区別しない。「おばさん」と「おばーさん」は区別できない。

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    2014年02月22日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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     興味深かったのは、ニューギニアで交通事故を起こした場合の調停の部分。

     使用人として事故を起こした場合は会社が責を負い、すべて対応するのは当たり前ですが、報復殺人を避けるために代理人を置いてわずか5日程度で調停が終了する。代理人は被害者・加害者とは別の部族のものが行い、ほぼ1回の調停で賠償額(Sorry Money)を決め、報復殺人が行われないと確信した時点で被害者・加害者ともに葬式が行われた。もし個人で起こしてしまった場合には、加害者の村・親類縁者が賠償することになる。
     このような状態になっているのは、現代社会において事故など発生しても当事者同士がかかわることはまずないが、ニューギニア

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    2014年02月22日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    人間社会のあらゆる側面を考察する目的ゆえに、
    語られる分野は多岐にわたり、
    興味を引く部分、さほどそうでもない部分、
    やや退屈な思いを感じる部分、
    正直に言うとあると思うが、
    飢えと過食の混在という伝統的な状況では、
    倹約遺伝子が有利に働き、
    それを有する人の生存の確率が高くなったが、
    飢餓を乗り切る大事な遺伝子が、
    食物供給過剰の現代において、
    高血圧、心血管疾患や糖尿病を拡大させているというお話は、
    大変面白く読ませてもらった。

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    2014年01月29日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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      ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界(原題:The World until Yesterday~What can we learn from Traditional Societies?)」の上巻を、やっと、本当にやっと読み終わる。
      この人の本は、「銃・病原菌・鉄」、「文明崩壊-滅亡と存続の命運を分けるもの」に続く三回目、それぞれ上下巻二冊で、どれも、もぉぉ~本当に分厚くて長い。小さい活字で頁にびっしりというのが定番だ。なぜこんなに長いのか? それは彼が実際に見聞きした事実を隠さずに克明に書こうとしているからだ、ということになるだろう。今回はインドネシアのニューギニア島でのフィールド

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    2014年01月24日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    今回も膨大なページ数。
    「内容紹介からの引用」
    600 万年におよぶ人類の進化の歴史のなかで、国家が成立し、
    文字が出現したのはわずか5400 年前のことであり、
    狩猟採集社会が農耕社会に移行したのもわずか1 万 1000 年前のことである。
    長大な人類史から考えればこの時間はほんの一瞬にすぎない。
    では、それ以前の社会、つまり「昨日までの世界」の人類は何をしてきたのだろうか?
    領土問題、戦争、子育て、高齢者介護、宗教、多言語教育
    ……人類が数万年にわたり実践してきた問題解決法とは何か?

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    2014年01月16日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    私たちの社会は私たちの身体が適応出来ないくらいすさまじいスピードで進歩してるようだ。いかに人類の歴史で「近代」が最近始まったことかと実感させられる。危険のあり方も変わってる。豊かになったように見えて貧しいままのこともある。色んなことに興味持って視野を広く知識は深く生きていきたいと思った。

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    2013年07月07日
  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来

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    伝統的な社会(西欧的の反対)と、我々の社会(西欧的)を、その良いところ悪いところを比較しています。伝統的な社会も、我々が通ってきた世界で、タイトル通り「昨日までの世界」。現代の我々が、何を得て、何を失ったのか、冷静に見ることができます。
    上巻は、自分以外の他人への対応、戦争、子育て、高齢者への対応について。
    今までの著作よりも、冷静な視点から書かれているのを感じました。

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    2013年05月29日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    ネタバレ

     本書(下巻)では「危険に対する対応」「宗教、言語、健康」についての考察。中でも「危険」という概念に関する考え方が面白い。それは我々にも重要な教訓を与えてくれます。
     言うまでもなく「伝統的社会」における危険とは、我々の世界とはかなり異なります。例えば「倒れてきた木の下敷きになる危険」というのは我々にはほぼ考えられないリスクですが、ニューギニアの密林の伝統的社会ではそれはリアルなものです。毎日のように密林のどこかで木が倒れる音が聞こえ、年間に100日くらいは村を離れて野営しているとしたら、その頻度は充分にリスクを計算すべき数字になります。我々が交通事故に注意するくらいのリスク回避はするべきなの

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    2013年05月18日
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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    上巻では、伝統的社会の紛争解決、戦争、子供と高齢者、について書かれていた。下巻では、伝統的社会におけるリスク、宗教、言語、健康・病気について書かれている。

    伝統的社会における危険・リスクは現代社会との大きな違いのひとつに違いない。「建設的なパラノイア」と著者が名づける伝統的社会の人びとの行動が描かれているが、その行動は奇異に映っても昨日までの世界においては正しい行動であることがわかる。

    宗教の話についてはその起源について考察し、人類が因果関係の把握という能力を獲得する中で、不安の軽減、事象に説明を付ける、癒しの提供、忠誠の証し、などの役割を持つようになったのではと推察している。ほとんどすべ

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    2013年05月11日