昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
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昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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「現代社会を深く考えるための必読書」――養老孟司
「ダイアモンド文明論の決定版的集大成」――福岡伸一

■現代西洋社会の特徴はインターネット、飛行機、携帯電話といった技術や、中央政府、司法、警察といった制度ばかりではない。肥満、座りっぱなしの働き方、豊かな食生活から生まれる疾病や、社会が豊かになったことによる宗教の役割の変化もまた、現代西洋社会の特徴なのである。
■伝統的社会に強く惹かれ、その研究者としての人生の大半をニューギニアなどの伝統的社会に捧げてきたジャレド・ダイアモンドが、現代西洋社会に住む私たちが学ぶべき人類の叡知を紹介する。

「19世紀、ダーウィンは『種の起源』などの3部作で世界の歴史と自然に対する認識を一変させた。これから1世紀先の学者たちはジャレド・ダイアモンドの3部作――『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』――に対し、ダーウィンの3部作と同等の評価を下すだろう。壮大なる本書は、世界の歴史と自然のみならず、人類の「種」としての運命も描いている。ジャレド・ダイアモンドは現代のダーウィンである。『昨日までの世界』は実生活の喫緊の問題に対する解決案をとおして人々に希望を与えてくれる、時代を変える作品である」(マイケル・シャーマー 作家、科学史家)

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  • 昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
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    「現代社会を深く考えるための必読書」――養老孟司 「ダイアモンド文明論の決定版的集大成」――福岡伸一 ■600万年におよぶ人類の進化の歴史のなかで、国家が成立し、文字が出現したのはわずか5400年前のことであり、狩猟採集社会が農耕社会に移行したのもわずか1万1000年前のことである。長大な人類史から考えればこの時間はほんの一瞬にすぎない。では、それ以前の社会、つまり「昨日までの世界」の人類は何をしてきたのだろうか? ■領土問題、戦争、子育て、高齢者介護、宗教、多言語教育……人類が数万年にわたり実践してきた問題解決法とは何か? ピュリツァー賞受賞の世界的研究者が、身近なテーマから人類史の壮大な謎を解き明かす、全米大ベストセラーの超話題作! 「本書はひとりひとりの人生や生活、日々の選択といった個人の興味関心に直接関係するテーマを扱っており、私の著作のなかではもっとも生活に身近な内容になっている」(「日本語版への序文」より)
  • 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来
    2,090円 (税込)
    「現代社会を深く考えるための必読書」――養老孟司 「ダイアモンド文明論の決定版的集大成」――福岡伸一 ■現代西洋社会の特徴はインターネット、飛行機、携帯電話といった技術や、中央政府、司法、警察といった制度ばかりではない。肥満、座りっぱなしの働き方、豊かな食生活から生まれる疾病や、社会が豊かになったことによる宗教の役割の変化もまた、現代西洋社会の特徴なのである。 ■伝統的社会に強く惹かれ、その研究者としての人生の大半をニューギニアなどの伝統的社会に捧げてきたジャレド・ダイアモンドが、現代西洋社会に住む私たちが学ぶべき人類の叡知を紹介する。 「19世紀、ダーウィンは『種の起源』などの3部作で世界の歴史と自然に対する認識を一変させた。これから1世紀先の学者たちはジャレド・ダイアモンドの3部作――『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』――に対し、ダーウィンの3部作と同等の評価を下すだろう。壮大なる本書は、世界の歴史と自然のみならず、人類の「種」としての運命も描いている。ジャレド・ダイアモンドは現代のダーウィンである。『昨日までの世界』は実生活の喫緊の問題に対する解決案をとおして人々に希望を与えてくれる、時代を変える作品である」(マイケル・シャーマー 作家、科学史家)

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昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    狩猟社会から農耕社会、文字が現れ、今に至るまでの壮大な人間史が書かれています。
    宗教がどうやって生まれたのか、言語の多様化など、戦争も含めて人間が生きていく上で必要だった歴史が記されています。
    文章は硬めではありますが、その情報量の多さと内容の濃さに、夢中になって読みました。

    0
    2026年06月03日

    Posted by ブクログ

    第5章 - 子育て
    授乳中は妊娠しない理由
    1. 授乳性無月経。母乳を作る作用のあるホルモンの分泌が卵巣からの排卵を抑制する。しかし、頻回授乳を継続する必要があり、1日数回では意味なし。
    2. 限界脂肪説。排卵が起きるには、女性の体脂肪率が一定の臨界地を越える必要あり。

    祖母や年長の兄弟と一緒に暮らす拡大家族の一員として同居できる環境が存在すると赤ん坊の発育が早まり、認知機能の発達も見られる。
    狩猟採取民の子育てから学ぶこと。
    知育玩具で子供の独創性を奪うのはやめにして、子供に自分で遊びを工夫させる。
    同年齢遊戯形態で遊ばせる。
    赤ん坊とのスキンシップをもっと濃密に。
    赤ん坊がないたらすぐに対応。
    アロペアレンティングをもっと盛んに。
    ベビーカーは親と同じ目線に。

    第6章 - 高齢者への対応

    定年退職はなぜおきたか
    人の寿命が延びた、経済の生産性が向上し総人口の一部が働けば良くなった、社会保障が様々な形で提供されるようになった

    現代の高齢者は、利用価値という面で昔より低く見られ、結果孤立する傾向にある。
    1. 識字能力の高さ。高齢者の知識記憶に頼る社会から文字情報が知識を蓄積してくれている
    2. 正規教育の普及。高齢者の記憶は社会の記憶装置ではなくなり、教師という立場も取って代わられた
    3. 技術革新。数十年前に得たスキルは現代にはいらない。例えばマニュアル車。

    現代社会は、人類史上かつてないほどに人が長生きするようになり、高齢者の健康状態が向上し、高齢者を養うだけのゆとりを社会が持っている。
    しかし、高齢者が社会に提供可能だった伝統的価値の大半が失われ、健康なのに哀れな老後を過ごす高齢者が増加した社会。

    第9章 - 宗教
    5つの要素
    1. 超越的存在についての信念の存在
    2. 信者が形成する社会的集団の存在
    3. 信仰に基づく活動の証の存在。信者が痛みを伴う多大な犠牲を払う。
    4. 個人の行動の規範となる実践的な教義の存在。
    5. 超越的存在の力が働き、世俗生活の影響を及ぼし得るという信念の存在。

    宗教の便益
    機能主義的アプローチ - ある種の役割をにない、社会秩序を維持し、人々の不安を慰め、政治的服従を教えるというような課題を解決するために考案
    進化心理学的アプラーチ - 始祖である動物が持っていたある種の能力の副産物として登場し、そうした能力が予期せぬ形で変化し、新たな機能を獲得するに至った。ex デンキウナギ

    人間の脳は、事象の間に因果関係を認知する能力が次第に進化して、そこから因果関係もとに予測する能力にも磨きがかかった。(科学では説明できない因果?- 善良な生活を送っているのになぜ病気になるか)。
    ある種の問いは説明を求める問いではなく、意味を求める問いである。科学は説明を提供するものであって、意味を提供するものではない。意味を求めたければ宗教に求めるべきである。

    なぜ超自然的で宗教的な信念を信じるのか - 人間の脳は脳自体を騙すことができ、認知に思い込みを起こさせ、何でも信じるようにさせることができる。

    宗教の役割
    1. 事情について説明を提供すること。科学の発展に伴い、必要性は低減。
    2. 不安の軽減。どうしようもない時、自分は何かしらの手を打っており、まだ望みがないわけではなく、諦めていないと自らを信じ込ませることによってら少なくとも事態を掌握してると感じられ不安を軽減するために虚構を信じる。
    3. 癒しや希望を与える。死の現実を否定し魂という概念を持ち出し死後の世界には極楽が。また地獄という概念により悪人への報復が可能かつ現世の自分の行動規範を形作る。これが不幸になればなるほど、信心深くなる傾向の理由であり、富める階層より貧しい階層の方が宗教が盛んな理由。EX) GDPが一万ドル以下の国では80%以上の人が信じており、三万ドル以上だと18-47%。一部では、不幸な事故など起きることは起きる、にも関わらず、人は”たとえそれが真実であってもそれが求める答えではない。科学が意味を与えないのであれば、宗教に答えを求める。”となる。
    4. 制度化された組織
    5. 政治的服従の誇示。大規模な国家をまとめあげるため。
    6. 見知らぬ他人との関係における行動の道徳的規範の提示とその維持。今では社会的規範となっているが、昔は宗教が人々の行動規範を形作った(例えば、殺人)
    7. 戦争の正当化。異教徒、異文化の人たちを侵略又は殺戮するための理由づけ。


    第10章 - 言語

    世界には7000を超える言語がある。未だに個別言語が世界に存在し、一つにならないかつ、同言語での方言の地理的な連続性のバリエーションが形成されないのは二つの理由?
    1. 話者コミュニティが異なる地域に分かれ、広がりと隔たりが起こると数世紀にかけて異なる変容が起こる。(死語と新語 -googling)
    2. 自分がその言語の話者の集団に属する人間であると証明できる。対スパイ、対戦争。

    言語の偏在には、環境的要因、社会経済的要因、歴史的要因がある。例えば、温暖で地形が豊かで生産性のある動植物が多様な地域ではより多くの言語(部族)が現存しえる。
    また、共同体の規模が小さく、外部との結婚が頻繁に見られ、多言語話者との出会いや会話の機会が頻繁にあると他言語主義の社会になる傾向がある。

    二言語主義の利点 - 実行機能という認知機能が優れる。選択的に注意を振り向けたり、注意力散漫になることを避けたり、問題解決に集中したり、取り組む課題を変えたり、言葉や情報を必要な瞬間に脳の記憶中枢から引き出す能力。

    言語の多様性の利点
    1. 言語の構造は話者の思考のあり方を形成し、言語が異なれば話者の世界観も思考も自ずと異なり、表現の選択肢が広まる
    2. 言語の損失イコール文学や文化、多識の多くの損失

    第11章 - 食べ物、怠惰

    塩分過剰摂取による高血圧、糖分過剰摂取による糖尿病(インスリンが糖分の脂肪変換すふ機能が疲弊するか体に抗インスリンが出来上がってしまう)のは、進化の結果。餓えと過食の混在という生活様式に有益だった倹約遺伝子の自然選択の結果、現代の飽食の時代において逆に働いてしまい、非感染性疾患が蔓延。


    エピローグ
    アメリカの多くの人は物的には非常に豊かです。しかし、他の世界に関する知識と理解に関しては貧困なままです。用意周到に組み立てた狭い壁の中に安住し、自分から進んで無知であり続けることに満足している様に見える。

    0
    2021年11月29日

    Posted by ブクログ

    201703/

    小作農たちの戦略は「全部の卵をひとつのかごに入れてはならない」という、リスク回避の教訓に沿った戦略ともいえる/

    時間平均の投資収益が低くなろうとも、年間収益が生活維持に必要なレベルをつねに上回るような投資をしなければならない/

    人間の脳は、自然選択による進化の結果、些細な手がかりから最大限の情報を引き出せるように進化し、推論の誤謬が頻繁に起こりうることが不可避だとしても、その情報を言語を介して正確に伝えることができるようになっているのである。/

    詩篇を唱えるという行為は、自分が無力であるという不安に心を奪われて何かばかげたことをしでかし、自分をさらなる危険にさらすというリスクを減じることができている。その意味において、詩篇を唱えた人に現実に利益をもたらしたのである。人間というものは、実際に恐怖を感じる場面に直面したときに自身の不安を自分でコントロールできなければ、軽率な行動に走りかねず、それにより、問題をなおいっそう増幅してしまいかねない。これは、自分でコントロールできない危険な状況に直面したことがある人であれば、だれもが身に覚えのあることである/

    0
    2017年03月05日

    Posted by ブクログ

    伝統的社会と現代社会を、戦争と平和、子どもと高齢者、危険に対する対応、宗教、言語、健康それぞれについて比較している。
     昔の伝統的社会の戻ったほうがいいとか、現代社会がすべてにおいて優れていると断定するのではなく、現代社会においても伝統的社会のいいところを少しでも学んで、取り入れられるところは取り入れたらいいのではないかと述べている。
     例えば、塩分摂取量については、塩分摂取が少なければ血圧が低いというエビデンスはすでに証明されているので、無駄に多く摂取いないようにする。事故に会う確率が高い、自動車、アルコール、脚立、お風呂での転倒はできるだけ避けるか、注意を払って接する。二言語を話す人はアルツハイマーの発症が4,5遅いという報告がある。など自分自身の行動だけで変えられるものも多い

    0
    2013年08月13日

    Posted by ブクログ

    現代の西洋的な社会が出来上がる過程で、得たもの失ったものは何か。それを今に残る伝統的な社会(昨日までの世界)と比較することで提示されています。
    下巻では、危険に対する対応までは、上巻と同じく比較調査をされています。その後、宗教、言語、病気が、昨日までの世界から、西欧的な世界に至る過程でどのように変わってきたのかを見せてくれます。
    今の世界になって得たものの素晴らしさ、過去から学ぶことのできる失ったもの。その両方を取り入れて、未来を作っていかなければならないのだと、著者の熱い想いに、後半感動しました。

    0
    2013年06月13日

    Posted by ブクログ

    少し前?の伝統的な生活がどのように形成され、現代の生活・社会とどう異なり、何を活かすことができるのか、知的好奇心がフルに刺激された。少し前読んだNHKのヒューマンとつながる部分も多く、宗教や貨幣経済の構築を考える点が特に面白かった。

    0
    2013年05月25日

    Posted by ブクログ

    「銃・病原菌・鉄」でピューリツアー賞を受賞した人類生態学者である著者による一冊。上巻のテーマが、昨日までの世界と国家を持つ社会のマクロ比較であったのに対し、下巻である本書はミクロ アプローチ。

    印象深かったのは死因の比較。パラグアイ アチェ族・一位 毒蛇、アフリカ南部 クン族・一位 毒矢、中央アフリカ ピグミー族・一位 樹上からの落下。生活違いすぎる。

    その他、マクロがプラットフォームを同一性にした記述であるところミクロは異質をプラットフォームとしている。それだけに後半に語られる言語の多様性に対する賛美は秀逸。上下巻を通じて、大変有意義な旅に連れ出してくれたと感じます。

    因みに、もっとも恐ろしいライオンは、老いてしまったり病気や怪我などで弱って、俊敏な動きができず群れから離れ「人間を襲うしか手だてがなくなってしまった」はぐれライオンだそう。気をつけます。

    0
    2013年05月22日

    Posted by ブクログ

    どこか遠い時代の遠い地域の話だった前二冊とは違い、明らかに昨日までの世界をつい最近まで生きてきたこの本の内容は今日の私たちと地続きに繋がっていて、考えさせられることも度々

    0
    2013年05月14日

    Posted by ブクログ

    下巻では、伝統的社会における危険の考え方、生活する上で避けては通れない、思想における宗教や言語、病気などの健康が語られる。
    危険については確かに社会が違えば危険も違う。我々は交通事故を軽視しているのだろうか。あるいはマスコミの煽る非日常の危険ばかりを気にしているのだろうか。
    宗教や言語は少数派は淘汰されるのだろうが、歴史的価値としては残す活動をすべきと感じた。
    健康はまさに飢餓に対する遺伝子の皮肉。便利になれば何かを失う。
    伝統的社会から学べる事はたくさんある。建設的パラノイア、これは気にしていきたい。

    0
    2023年02月12日

    Posted by ブクログ

    先史時代の社会を知ることで現代の社会を知る。個人的な参考になる話しも多かった。
    「なのである」を多用する和訳に違和感を感じた

    0
    2020年10月28日

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