倉骨彰の作品一覧
「倉骨彰」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー
-
自分が持っているあらゆる価値観が絶対的ではないと知る。とはいえ、その価値観はその文化を育んできた背景の中で、より平和で幸福な方向へと向かってかなり合理的に決定されてきているのだと考える。わたしはいまの世界の価値観を受け入れつつ、変えるべきことを変えていきたい。
——-
・伝統的社会 社会的ネッ
...続きを読むトワークが強調される。同じコミュニティでは勝ちも負けもない。
・現代国家社会。特にアメリカ 個人の重要性が強調される。自己利益最大化、自分本位の個人主義、個人間の優劣
▲子供に優劣、競争させ、のべつまくなしに指示を与える→子供の発達を阻害
○人と会話して過ごす。受け身ではなく能動的に遊ぶ。社会性を身につける。
【現代国家と違う】
・放任主義の子育て。幼くても自分の行動に責任を持つべき。火のすぐそばで子どもが遊ぶ、火傷をすることも、ナイフを握ったり口に入れたり振り回すことも許容
・介添なしの出産=人間は強くあるべきで、自力で困難に向かうべき
★アロペアレンティング=アカビグミー族では1時間に平均8回いろいろな人に手渡される
【背景となる合理性】
・国家社会 VS 非国家社会
・国家社会は子供に利害をもっている。有能で従順な市民、労働者、兵士にする必要。
・中央集権的に決められ、道徳の範囲が決められる。
・狩猟民族では、食糧確保における女性の貢献度が高いと、父親の子育てへの貢献度が高い
・ニューギニア高地では男性は戦うもの、家族を守るもの、と考える
・狩猟民族は所有物が少ない=体罰が少ない
・農耕民族や牧畜民は所有物や財産が多い。=家族や集団全体に被害を与えるようなことを子供がしないように体罰。
・狩猟採取民族は徹底した平等主義。
・子供の発達が親の責任とは考えない
・狩猟採取民族は高齢者や病人を帯同できない。よって遺棄、殺害する。
・現代国家高齢者は社会的に孤立する傾向。利用価値が昔より低い。
★子ども夫婦の子育てを助ける
★加齢とともに向上する心身の属性を生かす=専門分野にかかわる知見や経験、人間や人間関係についての理解力、自分のエゴを抑えて他人を助ける力、多面的知識データベースが関与する複雑な問題の学際的思考の組み合わせ力
★管理、監督、教育、助言、戦略立案、取りまとめ
★高齢者が得意とし、かつ、やりたいことを任せる
Posted by ブクログ
-
第5章 - 子育て
授乳中は妊娠しない理由
1. 授乳性無月経。母乳を作る作用のあるホルモンの分泌が卵巣からの排卵を抑制する。しかし、頻回授乳を継続する必要があり、1日数回では意味なし。
2. 限界脂肪説。排卵が起きるには、女性の体脂肪率が一定の臨界地を越える必要あり。
祖母や年長の兄弟と一緒に暮
...続きを読むらす拡大家族の一員として同居できる環境が存在すると赤ん坊の発育が早まり、認知機能の発達も見られる。
狩猟採取民の子育てから学ぶこと。
知育玩具で子供の独創性を奪うのはやめにして、子供に自分で遊びを工夫させる。
同年齢遊戯形態で遊ばせる。
赤ん坊とのスキンシップをもっと濃密に。
赤ん坊がないたらすぐに対応。
アロペアレンティングをもっと盛んに。
ベビーカーは親と同じ目線に。
第6章 - 高齢者への対応
定年退職はなぜおきたか
人の寿命が延びた、経済の生産性が向上し総人口の一部が働けば良くなった、社会保障が様々な形で提供されるようになった
現代の高齢者は、利用価値という面で昔より低く見られ、結果孤立する傾向にある。
1. 識字能力の高さ。高齢者の知識記憶に頼る社会から文字情報が知識を蓄積してくれている
2. 正規教育の普及。高齢者の記憶は社会の記憶装置ではなくなり、教師という立場も取って代わられた
3. 技術革新。数十年前に得たスキルは現代にはいらない。例えばマニュアル車。
現代社会は、人類史上かつてないほどに人が長生きするようになり、高齢者の健康状態が向上し、高齢者を養うだけのゆとりを社会が持っている。
しかし、高齢者が社会に提供可能だった伝統的価値の大半が失われ、健康なのに哀れな老後を過ごす高齢者が増加した社会。
第9章 - 宗教
5つの要素
1. 超越的存在についての信念の存在
2. 信者が形成する社会的集団の存在
3. 信仰に基づく活動の証の存在。信者が痛みを伴う多大な犠牲を払う。
4. 個人の行動の規範となる実践的な教義の存在。
5. 超越的存在の力が働き、世俗生活の影響を及ぼし得るという信念の存在。
宗教の便益
機能主義的アプローチ - ある種の役割をにない、社会秩序を維持し、人々の不安を慰め、政治的服従を教えるというような課題を解決するために考案
進化心理学的アプラーチ - 始祖である動物が持っていたある種の能力の副産物として登場し、そうした能力が予期せぬ形で変化し、新たな機能を獲得するに至った。ex デンキウナギ
人間の脳は、事象の間に因果関係を認知する能力が次第に進化して、そこから因果関係もとに予測する能力にも磨きがかかった。(科学では説明できない因果?- 善良な生活を送っているのになぜ病気になるか)。
ある種の問いは説明を求める問いではなく、意味を求める問いである。科学は説明を提供するものであって、意味を提供するものではない。意味を求めたければ宗教に求めるべきである。
なぜ超自然的で宗教的な信念を信じるのか - 人間の脳は脳自体を騙すことができ、認知に思い込みを起こさせ、何でも信じるようにさせることができる。
宗教の役割
1. 事情について説明を提供すること。科学の発展に伴い、必要性は低減。
2. 不安の軽減。どうしようもない時、自分は何かしらの手を打っており、まだ望みがないわけではなく、諦めていないと自らを信じ込ませることによってら少なくとも事態を掌握してると感じられ不安を軽減するために虚構を信じる。
3. 癒しや希望を与える。死の現実を否定し魂という概念を持ち出し死後の世界には極楽が。また地獄という概念により悪人への報復が可能かつ現世の自分の行動規範を形作る。これが不幸になればなるほど、信心深くなる傾向の理由であり、富める階層より貧しい階層の方が宗教が盛んな理由。EX) GDPが一万ドル以下の国では80%以上の人が信じており、三万ドル以上だと18-47%。一部では、不幸な事故など起きることは起きる、にも関わらず、人は”たとえそれが真実であってもそれが求める答えではない。科学が意味を与えないのであれば、宗教に答えを求める。”となる。
4. 制度化された組織
5. 政治的服従の誇示。大規模な国家をまとめあげるため。
6. 見知らぬ他人との関係における行動の道徳的規範の提示とその維持。今では社会的規範となっているが、昔は宗教が人々の行動規範を形作った(例えば、殺人)
7. 戦争の正当化。異教徒、異文化の人たちを侵略又は殺戮するための理由づけ。
第10章 - 言語
世界には7000を超える言語がある。未だに個別言語が世界に存在し、一つにならないかつ、同言語での方言の地理的な連続性のバリエーションが形成されないのは二つの理由?
1. 話者コミュニティが異なる地域に分かれ、広がりと隔たりが起こると数世紀にかけて異なる変容が起こる。(死語と新語 -googling)
2. 自分がその言語の話者の集団に属する人間であると証明できる。対スパイ、対戦争。
言語の偏在には、環境的要因、社会経済的要因、歴史的要因がある。例えば、温暖で地形が豊かで生産性のある動植物が多様な地域ではより多くの言語(部族)が現存しえる。
また、共同体の規模が小さく、外部との結婚が頻繁に見られ、多言語話者との出会いや会話の機会が頻繁にあると他言語主義の社会になる傾向がある。
二言語主義の利点 - 実行機能という認知機能が優れる。選択的に注意を振り向けたり、注意力散漫になることを避けたり、問題解決に集中したり、取り組む課題を変えたり、言葉や情報を必要な瞬間に脳の記憶中枢から引き出す能力。
言語の多様性の利点
1. 言語の構造は話者の思考のあり方を形成し、言語が異なれば話者の世界観も思考も自ずと異なり、表現の選択肢が広まる
2. 言語の損失イコール文学や文化、多識の多くの損失
第11章 - 食べ物、怠惰
塩分過剰摂取による高血圧、糖分過剰摂取による糖尿病(インスリンが糖分の脂肪変換すふ機能が疲弊するか体に抗インスリンが出来上がってしまう)のは、進化の結果。餓えと過食の混在という生活様式に有益だった倹約遺伝子の自然選択の結果、現代の飽食の時代において逆に働いてしまい、非感染性疾患が蔓延。
エピローグ
アメリカの多くの人は物的には非常に豊かです。しかし、他の世界に関する知識と理解に関しては貧困なままです。用意周到に組み立てた狭い壁の中に安住し、自分から進んで無知であり続けることに満足している様に見える。
Posted by ブクログ
-
600万年の人類史。1万1000年前に農耕民族になり、5400年前に国家が成立し文字が生まれた。
大きく4つの社会形態
1. バンド (小規模血族集団) - 数十人だけ。平等で1万1000年前まで存在。
2. トライブ (部族社会) - 数百人規模。みな知り合い。政治的指導者の存在が希薄で専門家は
...続きを読む進んでない。1万3000年前から存在?
3. チーフダム (首長制社会) - 人口が増加して経済活動が専門化しはじめる。見知らぬ人と会っても同領内いることによる安心感で紛争が減る。首長の神権的地位から派生した共通の政治的宗教的アイデンティティあり。また経済的な再分配。貢物と分配。政治的経済的イノベーションが生まれたが、制度的な不平等が生まれた。7000年前までには存在?
4. ステート (国家) - 人口規模の増加、政治の組織化、食糧生産の集約化。
世界中に多様な社会が存在しているのか。
x - 知能の差、生物学的な差、労働倫理の差、
o - 環境による違い。政治の集権化が進み、社会清掃が増えたのは、人口の稠密になったためであり、それは農耕と牧畜により食糧生産の増加と集約化のである。栽培化や家畜化ができる野生の動植物の種類は地域によって異なる。
第二章
国家社会における司法の欠点は、制度の趣旨が、民事の場合は損害を賠償する責任の所在を判断すること、刑事の場合は加害者に賠償させることとされ、感情的な対立の終息や和解をはかるという事が二の次にされ、ほとんど目的にもされないということ。 - 実験的に修復的司法が取り入れられている。
非国家社会では、人間関係を含むさまざまな関係を紛争前の状態にまで回復し、感情面での対立を終結させる
国会社会の紛争解決システムの利点は、1) 報復抑止の効果、2) 紛争解決の判断が当事者間の力関係の外側でなされ、3) 刑事民事上の罪を明確にすることで再犯や一般の人の犯罪抑制効果。
第4章
人間が生得的に暴力的かあるいは協調的かの議論は無益。どちらでもありうる。どの形質が特徴として際立つかは外部環境の影響に左右される
Posted by ブクログ
-
人工知能について21年現在までにわかっていることが網羅的に解説されている。あなたの人工知能についての疑問は、この本の目次のどこかにあるかもしれない。
Posted by ブクログ
-
2014/9 出版 SuperIntelligence Paths,Dangers,Sterategies
イーロン・マスク、ビル・ゲイツ、スティーブン・ホーキングに影響
AIの研究開発は安全性の確保が至上命題。人工知能本ブームのきっかけ。
Posted by ブクログ
倉骨彰のレビューをもっと見る