ジャレド・ダイアモンドのレビュー一覧
-
3.6 (32)
Posted by ブクログ
それぞれの立場で言っていることがある。ワクチン肯定だったり、AI礼賛だったり。しかし、得てしてヨーロッパの言論はこのコロナを肯定的に捉えようとしているのがわかる。
コロナの感染者数が高めのままだが重症化、死亡するのが高齢者のみに限られることがわかり、経済をとにかく回せとなって解禁してきている2022年7月現在の視点から見ても、劣らない意見を述べている。
独裁国家はパンデミックに対応できない:中国を揶揄
AIでコロナ情報をアップデートする:うまくいっている部分と機能していない部分がある
ロックダウン:家族の絆の大切さが確認でき、働き方の見直しが始まる。人生100年時代、息切れしない働き方はなに -
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
Posted by ブクログ
別にれいわ新選組の支持者でも無いのだが、山本太郎が言っていた発言で共感したのは「生産性で人間をはからせない」というセリフだ。子供達がスマホに夢中になる事をネガティブに捉え、スポーツや勉学に励む事を善とする価値観がある。学校で教わるような道徳的価値観であり、これは生産的な人間か否かが物差しとなる。現実問題、資本主義でその指標を用いない事は不可能に近いが、いずれ、こうした尺度で人間は測られず、人間に求められる生活スタイルがどうなるかも不確かな時代が訪れる。
AIが台頭してくる事で我々は「役立たず階級」になるとユヴァル。経済成長には、人間とテクノロジーの融合が必要であり、人間性を明確化する必要性を -
Posted by ブクログ
非常に面白かった。
上巻は正行為に関わる論点が多く筆者の嗜好性が出てたり、古さを感じさせたり、冗長な印象だったが、下巻は面白い。
人類史みたいな部分が筆者の強みだと思う。
ヨーロッパの起源がステップ地域の遊牧民族にある話、ポリネシア人、ネイティブアメリカンのジェノサイドの話など。
非常に面白いし古さを感じない。
また巻末にある、人間の自然破壊に対する一般的な意見への反論が示唆深い。
人間による環境破壊は、長期目線で見たときに、隕石衝突などと比べて大したことはなく、地球温暖化も過去に何回もあったため、大したことない、と言う論に対する反論として、自然消滅のスピードが過去と比べて明らかに早いこと -
Posted by ブクログ
上巻に比べると、読み易さは変わらないと言えども、現在進行形という事もあり、非常に呻吟しつつ読んだ感じ。
二度目に取り上げる米、豪州、独逸が俎上に。
自国だけってアメリカへの切り口は鋭く、内容もつぶさ。方策論も多岐にわたる。
豪の現代史、特に英国コンプレックスを切り抜け、日本の侵略までが知らない事ばかりだった。
第3部の現代の危機は、今さらなる一触即発問題が絡むだけに読みつつ動悸すら覚えた。
日本では今年に入って一段とSDGs問題がマスコミを絡めて姦しくなっているけれど、実際のところお祭り騒ぎというレベルにも思える。我々の大半が生きている間に先進諸国の国民一人当たりの消費率が今より低くなるこ -
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
Posted by ブクログ
8人の知の巨人が、怒涛の変化を続ける21世紀について未来を推測する
前段は、高齢化、AI 後段は、技術、格差、そして現在のUSA
気になったのは、次です。
①ジャレット・ダイアモンド
・日本は最高齢社会なのに、定年退職制がのこっているのはおかしい
・経済性多様性、人間の多様性ともに少ない日本にはイノベーションが起きにくい
②ユヴァル・ノア・ハラリ
・社会の急激な変化のため、21世紀にあった政治システムは現れていない
・AIが生み出す「役立たず階級」が多量に発生する
③リンダ・グラットン
・人生100年時代は、労働問題の解決(定年の廃止)と、生涯学習が必要
⑦ジョーン・C・ウィリアムズ
・米白人 -
-
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
-
3.6 (32)
-
-
3.6 (32)
Posted by ブクログ
コロナの情報としては古い(2021年5月現在。2020年7月の新書なのでやむを得ない)けど、それ以外はとても興味深く読めた。
違う見解もありつつ、海外の知識人たちが日本に対してほぼ同じように感じているんだなーと思ったのが、結婚後の女性の負担が多いところと定年退職が不要では?という話。
海外から見ても異様なんだね、日本の結婚後の夫婦間の家事育児分担(笑)
たしかに、双方が仕事を持つのになぜ育児も家事も女性がするんだろう。私も思う。
定年退職については詳しくないからわからないんだけど、働きたくても辞めざるを得ないのはたしかにおかしい。気力体力的に辛いならリタイアは全然ありだけど60代はたしかに -
3.6 (32)
-
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻読み終わりました。
個人的には、下巻の方が上巻より面白かった。
危険な事への対応と宗教や健康について、小規模社会と現代の西洋社会の違いについて説明しています。
面白かったのは危険に対する建設的パラノイアと健康について。
建設的パラノイアとは、ニューギニア人が、さほど危険では無い事について、被害妄想なくらいに心配するという行動から付けた作者の造語です。
作者がニューギニア人と森に出かけ、野宿をするとき、大木の下で寝ようかと持ちかけたところ、木が倒れて死ぬかもしれないので、絶対に嫌だ、と断られたという。ニューギニア人は一年に100日、40年で4000日くらい野営をする。たとえ、1000回 -
3.6 (32)
-
3.6 (32)
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章独裁国家はパンデミックに強いのか
第2章AIで人類はレジリエントになれる
第3章ロックダウンで生まれた新しい働き方
第4章認知バイアスが感染症対策を遅らせた
第5章新型コロナで強力になったGAFA
第6章景気回はスウオシュ型になる
あとがき
P147FBとグーグルのアルゴリズムはつながりを検知
する~よい記事と判断~多くの人の目にふれるように
~ランキング上昇
反論の多い記事は上昇する⇒フェイクへ
P192ロックダウンを早期にしても経済を止めることに
変わりはないので、失業率は同じ
知の巨人へのインタビュー本 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わってから知ったけど、「銃・病原菌・鉄」の著者なんだ!!
この本はいくつかの国の危機(日本も開国と敗戦の時で取り上げられている)について、12の視点で分析したもの。
歴史、心理、政治、経済、気候などなどを複合的に学べる一冊。
そして、国や組織、個人が危機に陥った時に頭を落ち着かせて、状況を把握し、危機の原因を分析し、対応法を考えられるようになる助けにもなるかもしれない。
そして、日本への厳しい指摘はできるだけ多くの日本人に読んでほしいし、受け止めなきゃと思う。
因みに、分析軸は下記。
1.危機に陥っていることを認める
2.責任を受け入れる。被害者意識や自己憐憫、他者を責めることを避け