池田真紀子のレビュー一覧

  • スキン・コレクター 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    関係のない二つの出来事が、やがてラストで繋がる驚きがあります。完全な、ライム対ウォッチメイカーの対決ではないですが、ライムとウォッチメイカーの会話は天才同士の会話らしく面白いです。
    過去作を順番に読んでいた方がたのしめます。

    0
    2023年05月28日
  • 石の猿 下

    Posted by ブクログ

    中国からの密航船が沈没した。同船に乗っていた犯罪組織の大物である“ゴースト”が密航者たちを船ごと海に沈めるために船を爆破したのだ。沈む船から脱出した10人の密航者たちは“ゴースト”から逃げつつニューヨークに向かうが……。→

    シリーズ4作目はニューヨークが舞台。ただし敵は中国の国際指名手配されている蛇頭“ゴースト”
    味方側にも移民帰化局がいたり中国の公安刑事がいたり、全体的に中華風。これがまた良い。
    タイトル回収もいいんだよなぁ。なんでSTONE MONKEY?って思ってたんだけど、ラストまで読んだら「ああ……!!」

    ってなる。ディーヴァーってそれぞれのキャラのフォローが上手いんだよなぁ……

    0
    2023年05月23日
  • エンプティー・チェア 下

    Posted by ブクログ

    脊椎手術のためにノースカロライナ州を訪れたライムとサックスは、行方不明になっている二人の女性と彼女たちを連れ去った16歳の少年の行方を探して欲しいと現地の警察に頼まれる。渋々手を貸すライムだが……→

    現地捜査官(+サックス)、16歳の少年、町のごろつき3人組、ライムという四つの視点で進むストーリー。少年が犯人だと疑わない現地の捜査官たちの中で無実を信じるサックスVS物的証拠から犯人は少年だと断定するライム、という構図が面白い。
    上巻は様々な視点が入り乱れてわかりづらいかもだけど→

    下巻に入るととにかく面白い。読ませるんだよなぁ……。引き込まれる。
    サックスがまさかのピンチだし、その後の展開

    0
    2023年05月11日
  • クリスマス・プレゼント

    購入済み

    色々なストーリーがこれでもかというくらい、詰まっていました。
    読んでいる間もそれぞれ楽しみ、驚いたりしながら読んでいましたが、一冊読み終えたあとに、改めて全ての作品が楽しかったと実感しました。短編小説の宝石箱でしょうか。

    ライムシリーズは長編が多いですが、最後の「クリスマスプレゼント」はライム入門にも良いかと思います。

    #深い #感動する #切ない

    0
    2023年05月11日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

    Posted by ブクログ

    恥ずかしながら私自身は本書を読むまで作品と名前が一致していなかったのだけれど、米国では誰もが知る巨匠エドワード・ホッパー。
    様々な作家の作品からなる『短編回廊』とは違って、一冊丸ごとエドワード・ホッパーの絵画から紡がれた物語はどこか懐かしく、登場人物とはこれまでもドラマや映画、小説などで出会っていたような不思議な既視感と絵そのものから漂う危うい気配にゾクゾクした。おもしろかった!

    0
    2023年05月10日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これはすごい。
    一世を風靡した”ファイト・クラブ”。
    当時映画は観た記憶はある。
    とんでもなくかっこいいブラッド・ピット、激しい暴力性のイメージが強烈なまでの印象を残している。
    が、それ以外の物語の部分となるとほぼ忘却の彼方。
    原作を本で読んだこともなかったし、チャック・パラニュークの名すら意識したこともなかった。

    最近、『ファイト・クラブ』の作者が長い空白の時を経て新作を出したと聞き、この機会に読んでみるかと手に取った一冊。
    まず、度肝を抜かれるのがその文体。
    最初は何を言っているのかほぼ頭に入ってこない。
    何やら精神に異常をきたしているのか、薬でトリップしてしまっているかのような支離滅裂

    0
    2023年05月09日
  • ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 上

    Posted by ブクログ

    広場恐怖症で酔っ払いの主人公の女性が、どーでもいいようなことを延々独り語りするばかりで、全然進まないお話なのだが、ミョーに面白い(^^ゞ
    ていうか、お話の舞台も、主人公の家とその近所50メートルくらい(?)で。
    ま、下巻で一度だけ、主人公がカフェに行く場面があるんだけど、それも近所w
    ……という、考えてみれば、この舞台設定でどうやったら話が進むんだよ?というお話なのだから、そもそも話が進むわけがない(爆)

    なのに、思わず★5つ付けちゃうくらい、ミョーに面白く読めちゃうのは、延々語られる主人公のやや自虐気味な独り語りにテンポとユーモアがあるからだと思う。
    井ノ頭五郎のあの語りを思い出しちゃうの

    0
    2023年05月08日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

    Posted by ブクログ

    パラニュークはいつ読んでも狂ってる。この何ともいえない余韻は彼にしか出せないと思う。いまだにジェネレーションX世代の作家の影響力は群を抜いている。

    個人的にはイギリスのパラニュークとも言われている新鋭作家Will Carverの翻訳も見たいかな。ブレット・イーストン・エリスっぽくもあるらしいので興味がある。

    0
    2023年05月08日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

    Posted by ブクログ

    とても面白かったです。デジタル(スマホ)依存が高くなることは、人間にとって様々な意味で悪い影響を与える、ということで、科学的な研究だけでなく実体験も盛り込まれていて説得力がありました。デジタル技術に警鐘を鳴らすこの手の本の代表格と言えば、シェリー・タークルの『つながっているのに孤独』、ニコラス・カーの『オートメーション・バカ』、あるいはジャロン・ラニアーの『今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由』などがありますが、これらの本以上に、きわめて実践的な内容となっていました。つまり、実際に「デジタル・ミニマリスト」になるためのステップや方法論が具体的に書かれているのが大きな特色で

    0
    2023年05月06日
  • バーニング・ワイヤー(下)

    Posted by ブクログ

    電気について勉強になりました。
    どんでん返し炸裂です。
    ウォッチメイカーとの対決がサブ的な関わり方だったので、物足りないなと思っていたら
    後半怒涛の展開で楽しめる内容になっていました。

    0
    2023年04月16日
  • コフィン・ダンサー 下

    Posted by ブクログ

    FBIの重要証人であるパイロットが亡くなった。残された妻であり自身もパイロットである航空会社の社長を狙う殺し屋“コフィン・ダンサー”は、四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムにとって因縁の相手で……。シリーズ2冊目

    前作から一年後の話。サックスがすっかりライムのバディ感が出ていて読みやすい。あと、ライムは車椅子でまぁまぁ自由に動いている。だからなのか、物語にスピード感があって楽しい。
    証人であるパーシーがいいキャラで、ライムとサックスの間に入って(とサックスが勘違いして)いるのもたのしい。

    ミステリとしても裏切らない。下巻後半のバタバタ変わる景色は楽しいし。え?まさか?はい?って脳がバ

    0
    2023年04月14日
  • ボーン・コレクター(下)

    Posted by ブクログ

    タクシーに乗った男女が行方不明となった翌朝、土の中から片腕だけを出した状態で男だけが発見された。通報を受けて現場に駆けつけたアメリアは、四肢麻痺の科学捜査専門家、リンカーンの手足となり鑑識をする羽目になるが……。

    リンカーン・ライムシリーズ記念すべき1冊目!キャラもストーリーも私好みでぐいぐい引き込まれた。
    口が悪く不器用なリンカーン・ライムに万年巡査の父を持つ気が強いアメリア・サックス。
    見た目に反して優しいセリットーに一言多いお人好しのバンクス。そしてリンカーンに負けない口の悪さで→

    リンカーンを介護し支えるトム。
    他にも濃いキャラがたくさん!

    ストーリーもしっかりハラハラしながらの

    0
    2023年04月11日
  • クリスマス・プレゼント

    Posted by ブクログ

    どの短編も2時間の映画として成立する精緻で洒落たストーリーばかり。読み進みながら、この役はヴィゴ・モーテンセン、これはエディ・レッドメインそしてこっちはライアン・ゴズリングというように登場人物が生き生きと目の前に浮かんでくる。久しぶりに短編を堪能した。

    0
    2023年04月03日
  • 幼年期の終わり

    Posted by ブクログ

    すっかり光文社の手先と化したわたくしが今回選んだのは池田真紀子さん訳の『幼年期の終わり』です

    なぜか訳者で読む本を選ぶ行為を「通」と思っているふしがある
    蕎麦を最初に1本だけそのまますするみたいな
    さらに池田真紀子さんがSFとは珍しい
    実に興味深いんですが作者クラーク?
    はて、クラークとな誰やねんクラークて

    アーサー・C・クラークだわバカタレ!

    そしてSF界の巨匠の代表作はやはりとんでもなく面白かったのです
    もう序盤から引き込まれまくり!
    人類の統治者たるオーヴァーロードが初めて姿を現した時なんか、うわーそう来たか!やられたー!思いました
    頭の中で「やられたー!」がこだましました
    さすが

    1
    2023年03月19日
  • クリスマス・プレゼント

    Posted by ブクログ

    どんでん返りまくりというか、最後まで分からんというか。しかも短編なので続々と来るので贅沢にも後半はやや飽きてくるというか慣れるというか。美人は3日で飽きるとはよく言ったもんだよ。
    というわけで後半もクオリティは落ちてないかもしれんけど、どうせひっくり返るんでしょこれとか穿った見方をしてたら更にダブルでどんでんされたりするからね。向こうも分かってるな。

    0
    2023年03月18日
  • 幼年期の終わり

    Posted by ブクログ

    名著とは色褪せないもの。
    ラストの「幼年期の終り」の情景は、なぜか名絵本「もこもこもこ」を連想した。

    0
    2023年03月12日
  • 魔術師 下

    Posted by ブクログ

    幼い頃からマジック用品や本を買い漁って、マジックの練習をしていたので、今回の犯人はマジシャンと言うことで期待していたのですが、期待以上でした。
    作中のマジックやトリックは全て実際に使われているものです。
    マジシャンが犯人の作品は多々ありますが、一番面白かったです。

    0
    2023年03月12日
  • クリスマス・プレゼント

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集だが、非常にレベルの高い作品の集まりだった。

    ジョナサンがいない が1番好き。こういうミスリードは上手く騙されると気持ちいい。確かに読み返してみると、これから会う男と恋愛するとは一言も書いてなかった。ニッケルバックのsaving meを思い出した。

    他では サービス料として も好き。

    後半になるにつれ、パターンが読めてきた部分はあるが、それでもどれも楽しめた。

    0
    2023年03月06日
  • スキン・コレクター 下

    Posted by ブクログ

     リンカーン・ライム・シリーズもこれで11作。『ボーン・コレクター』に続く<コレクター>というタイトルなので、気になっていたのだが、やはり初代リンカーン・ライム登場篇となった『ボーン・コレクター』に誘拐され救出された少女パム・ウィロビーが成長して再登場するという点で、やはり関連付けはあった。そればかりか『ウォッチメイカー』の悪役を務めたリチャード・ローガンもまたこの作品のメインストーリーを縫うようにして存在感を見せてくれるので、シリーズ作品のサービスも充実した十字路的作品に仕上がっているように思う。

     本書でも犯罪者側からの視点で描かれる人狩りのシーンは濃厚なインパクトに溢れている。タイトル

    0
    2023年02月26日
  • スキン・コレクター 上

    Posted by ブクログ

     リンカーン・ライム・シリーズもこれで11作。『ボーン・コレクター』に続く<コレクター>というタイトルなので、気になっていたのだが、やはり初代リンカーン・ライム登場篇となった『ボーン・コレクター』に誘拐され救出された少女パム・ウィロビーが成長して再登場するという点で、やはり関連付けはあった。そればかりか『ウォッチメイカー』の悪役を務めたリチャード・ローガンもまたこの作品のメインストーリーを縫うようにして存在感を見せてくれるので、シリーズ作品のサービスも充実した十字路的作品に仕上がっているように思う。

     本書でも犯罪者側からの視点で描かれる人狩りのシーンは濃厚なインパクトに溢れている。タイトル

    0
    2023年02月26日