池田真紀子のレビュー一覧

  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    ネタバレ

    サムとセイディがくっついて欲しかったけど、私みたいなのには理解できないほど絆が深いんだろうと思った。恋人だけじゃ片付けられない何かがあるんだろうな。

    それにしてもなんで、マークスが死んじゃうんだろう。ドーヴみたいなきもいオジさんは残って、セイディやサムを支えてきたマークスがあの世に行くんだろう。物語って不思議。それに、セイディがドーヴを思う気持ちも分からない。妻帯者なのに、なんで愛せるんだろう。分かる時が来るかもしれないけど、分かろうとは思えなかった。

    アントとサムソンが仲睦まじくてかわいらしい。アントも体調が良くなって何より。てか申し訳ないけどアントがアリの英語にしか見えなくてやばい。赤

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    2025年08月16日
  • 眠れるアンナ・O(新潮文庫)

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     二人の人間が刺殺された事件で最重要容疑者となったアンナ・オグルヴィ、通称〈アンナ・O〉は、発見直後には深い眠りについていて、以来、四年近く目覚めることなく眠り続けている。殺人罪として起訴したいという思惑が絡んで、睡眠による犯罪の専門家であるベネディクト・プリンスは、彼女を目覚めさせるために、治療を行うことになる。政治家の母を持つアンナ・Oの罪の有無をめぐっては世論が対立している。果たして彼女は殺人鬼なのか。そして彼女が執拗に調べていた事件とは――。

     というのが本書の導入になるでしょうか。なんという魅力的な導入、そしてどこに行き着くか分からない終盤の衝撃的な展開。ここまでやるのか、と感動を

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    2025年08月05日
  • 幼年期の終わり

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    70%ほどかから一気に盛り上がり、凄まじいクライマックスにつながっていく。

    まだ現代ほど、情報もSF的な物語も少ない時代によくもこれほどに、時間も空間も共におおきなスケールで善悪にも分類できない、悲しくも嬉しくも神々しくもある結末を描いていることに感動した。

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    2025年07月18日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    ネタバレ

    「ゲームは現実世界の苦しみを癒すことができる」がテーマ。
    「恋愛以上の友情がある」がサブテーマ

    かつての日本のゲームが実名で出てくるのが誇らしい。ファミコン時代からゲームで遊んできた人に特におススメ。

    アメリカで二人の大学生がゲームを製作しながら葛藤と悩みを乗り越えていく、まぎれもない傑作。

    以下ネタバレ

    特に第7章で、マークスが死ぬ場面。
    長い長い走馬灯のように架空の世界を彷徨いながら自分の命が少しずつなくなっていくシーンが素敵な詩のような表現でつづられるのが美しく素敵。

    英語圏の文学でこんな表現をする人がいるんだ!と驚いた

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    2025年07月12日
  • パチンコ 下

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    在日コリアンは韓国では日本人扱いされ、日本では外国人扱いをされる。故郷がない。

    という言葉にとても納得した。

    そのような扱いを受けるのは彼らが日本へ渡ってきた頃からずっと変わっていない。

    現在4、5世などが増えていくにつれ、かつての1世や2世などが持っていたアイデンティティや帰属意識などは確実に薄れていっているように思う。

    自分は何人なのか、と読後より考えるようになった。

    母語は日本語であり一生を日本で暮らしてきた私にとって、自分は韓国人だといえるのか。だからといい日本人ともいえない。

    今まで自分が何人なのかをキッパリと答えられない自分を正直恥じていた。しかしこの本を読んで、在日コ

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    2025年06月30日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    今出せる一番の速度で読み切ってしまったかもしれない。先が気になる表現、展開に、表紙もタイトルもうまく使っていて、作品全体がとても魅力的な世界だった。ゲーム開発者がテーマだけど、それを単なる設定にせず、作品全体がゲームと強く結びついている印象も(ゲームが好きな自分にとって)とても好ましかった。

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    2025年06月26日
  • パチンコ 下

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    日韓併合から太平洋戦争を経て現在にいたるまでの、在日コリアン4世代にわたる物語である。まず、知識として、在日コリアンの歴史、生活、考え方について知ることができた。パチンコがコリアンが発展させた産業であること、在日コリアンの国籍など知らないことがたくさんあった。
    そして、祖国を追われた外国人としてのアイデンティティのありかたが、1世から3世にいたるまで変化していくありさまが非常に鮮明にえがかれていることがなによりも印象的であった。貧しさ、そして、娘の妊娠のために、娘を異国におくりとどけることをだまって見送るしかなかった0世、貧しさと不義、愛する子供のためにただ働き続けるしかなかった1世、在日とし

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    2025年06月22日
  • コフィン・ダンサー 下

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    ネタバレ

    面白かった。スティーブンに途中同情しそうになった。あれ?ジョーデイってこんなに簡単に裏切る?一緒に、コーヒーとジュースを飲もうって…確かに友情の芽生えをかんじたのに…というザラザラ感がなるほど!こう繋がるんだ。と驚いた。
    パーシーは気に入らない。自分勝手で、護ってくれる人達を危険にさらす。

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    2025年05月27日
  • パチンコ 上

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    昨年、釜山に行ったときに影島を訪れた。限られた土地に所狭しと住宅が立ち並び、ここに朝鮮戦争で攻められ避難してきた住民たちが肩を寄せ合って暮らしたのだという話を聞いた。

    在日朝鮮人―日本が1910年に韓国併合を実施し、1948年にサンフランシスコ平和条約が発効するまで、韓国から日本に渡ってきた人々とその子孫は特別永住者としての地位が与えられた。朝鮮半島では地勢的影響から、長く他国の占領下に置かれまた東西冷戦の分断最前線として経済発展が抑制されてきた。

    貧困にあえぐ人々は着の身着のままで日本に渡り、言語も通じないままバラック小屋のような不衛生な住環境で暮らして日銭を稼ぎながら生きてきた。そのバ

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    2025年05月17日
  • チェーンギャング・オールスターズ

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    近未来。
    刑務所ごとにバトルチームが組まれ、自由を求めて命のやり取り。
    更にそれをサブスク放映、全米屈指の人気番組に。

    単なるバトルアクションではない。
    BLMをこの著者なりのやり方で読ませる。
    読後様々な思いが去来する。

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    2025年05月11日
  • 幼年期の終わり

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    三体が好きなら絶対に読むべき一冊。
    こういう古典を読んで巻末の広告に出ている本はこれもまた間違いなく面白いというオマケつき。

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    2025年05月09日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    読書備忘録911号。
    ★★★★★。

    久しぶりの翻訳本。堪能しました。

    作者はあとがきで、この作品は働くことの小説である。と言っています。
    さらに作者は、この作品は愛についての小説である。とも言っています。
    加えてシンタローは、この作品は家族についての小説である。と言っています!
    しつこくシンタローは、この作品は生きることについての小説である。とも言っています!

    アンフェア・ゲームズ社のメンバーは家族ですよ。
    どんなにすれ違っても、いがみ合っても、愛し合っても家族という関係だったんだと思う。
    なので絶対に見捨てず、置き去りにせず、寄り添う。家族だから。
    そして最後、さて次のゲーム作ろうか!

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    2025年04月18日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    子供の頃に出会った男女。友達以上、恋人以上、の想いをお互い持つが故にぶつかり時には憎しみ、何年も口聞かない、とか極端な行動もするのに、根っこの部分でリスペクトと、お互いをかけがえの無い存在だと認めているから、時が経つとまたお互いを必要とする人間関係性にとてつもなく惹きつけられました。
    2人の関係が男女の恋愛じゃ無いけど、そこに確実な何かがずっとあるのがひしひしと伝わってきました。

    サムもセイディも素直で、でも素直になりきれなくて、勝手な誤解や妬みがあってピタッとハマる時もあれば思い切りぶつかる時もある。ぶつかる時は思い切りソッポ向いちゃうのがなんかアメリカらしいな、なんて思ったりしました。

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    2025年03月02日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    とても素敵な話だった、、、
    色々な愛の話でもあり、仕事の話でもあり、人生の物語だった。
    ゲームがテーマになっているけど、ほぼゲームにハマったことがなく、登場する現実にあるゲームの名前もピンとこないのだけど、そんなことは全く問題なく、セイディやサムの熱意、考えに学ばされることがあった。
    やや長いけれど、15年くらいの年月が描かれるので、飽きないし、終わってほしくなかったな、、
    これから先も気になるな、、
    映画とかドラマにありそうだけど、空気感を映像化するのは簡単では無さそう。

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    2025年04月25日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    サムとセイディの30年弱を、共に葛藤しながら伴走させてもらった。
    私は、こういう主人公と長い時間を過ごせる小説が好きみたい。
    深くその人を知れるから。

    才能のあるお互いがお互いにとって唯一無二の存在であるふたりが、ゲーム作りを通して時を重ねていくんですが、価値観のズレに傷ついて、猜疑心や嫉妬心で溝ができてしまう。
    でも、周りに素敵な仲間や家族がいて、ふたりを見守ってくれている…
    たくさんの苦難を乗り越えて、互いの大切さを知る。

    等身大の人間っぽさが、すごくよかった!
    安っぽくふたりを恋仲にしないのがよかった!
    現実の辛さを、ゲームで癒されていく描写もすごくよかった。深くて寄り添ってくれる感

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    2025年02月24日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    映画「ファイトクラブ」が大好きで、原作も気になったので読んでみました。結論からいうと、人生のバイブルになるかもしれない1冊です。というと大げさに聞こえるかもしれませんが、これは小説という形を取った一種の思想書だと思います。我々の人生はどこにあるのか?何のために生きるのか?そういった誰もが一度は抱くであろう人生の問いに、暴力的かつ生々しく迫ったのがファイトクラブだと思います。漫然と生きている、人生に意味を見出せていない、生を実感できていない、自分の人生じゃない気がする、少しでもそう感じるならこの本はきっと心に響くでしょう。他人から人生を主導権を取り返し、自分の人生を歩み出しましょう。人生の主人公

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    2025年02月24日
  • ファイナル・ツイスト

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    懸賞金ハンターのコルターショウシリーズの3作目。これは面白かった。今までの作品は、この作品のための布石だったのかと思える、すべての話が繋がる大きな話。さらにブラックブリッジがずっと探していた物の歴史的な資料には驚かされた。何よりショウの兄ラッセルがかっこ良すぎて、次作への期待も膨らむ話だった。

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    2025年02月14日
  • フィフティ・シェイズ・ダーカー〔下〕

    匿名

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    本当に良かった!

    心に傷を抱えたクリスチャンがアナとの出会いで少しづつ傷が癒されてくる過程が読んでいてとても心にきました。たくさんの災難や山場を乗り越えた後の幸せなシーンが本当に胸を打ちます。プロポーズの返事のシーン、アナからのバースデープレゼントを受け取る時や、バースデーケーキにあんなに無邪気に喜ぶクリスチャンの様子が描かれたシーンでは読む側にまでその喜びがひしひしと伝わってきました。読み終えた後、本当に良かった!と心からそう思いました。

    #切ない #感動する #ドキドキハラハラ

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    2025年02月04日
  • フィフティ・シェイズ・ダーカー〔中〕

    匿名

    購入済み

    第三者の存在も気になる!

    フィフティ・シェイズ・オブ・グレイではアナとクリスチャンの2人の話でしたが、今回は第三者が様々に関わって更にミステリー的要素も加わって物語の面白さに幅が出てきた。仮面舞踏会やヨットなど舞台がゴージャスで色々なシーンを楽しめて読んでいてとても面白い。エレナ、レイラ、そしてジャック、この3人の今後の展開が気になる。

    #胸キュン #ドキドキハラハラ #切ない

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    2025年02月04日
  • フィフティ・シェイズ・ダーカー〔上〕

    匿名

    購入済み

    更に引き込まれる

    フィフティ・シェイズ・オブ・グレイを読み、グレイを読んだ後に「ダーカー」シリーズを読むとお話が何倍も面白くなる!グレイで明かされたクリスチャンの本心がわかった上で物語が展開していくので、クリスチャンの気持ちがダイレクトに伝わってきて本当に切ない。フィフティシリーズはアナ視点で描かれているので、2人の想いが読み手に切々と訴えてくる。

    #ドキドキハラハラ #切ない #胸キュン

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    2025年02月03日