池田真紀子のレビュー一覧
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過去に虐げられ、不当に扱われた歴史というのは今もなお個人に、家族に、民族に深く根差している。
日本人がチャイニーズやコリアンに対して抱くマイナスの感情というのは、メディアの印象操作や何の根拠もない事実に基づいたステレオタイプであり、逆もまた然りだと思う。
いい日本人もいれば悪い日本人もいるというのは本当にその通り。
民族的ルーツと生まれ育った町が異なるということは、想像以上に生きづらさや肩身の狭さを感じてしまうのかもしれない。
すごく考えることの多い作品だった。
在日の歴史、パチンコと在日コリアンの深い結びつき、もっと深掘りして勉強したい。 -
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普段はそんなことしないんですけどね
今回ばかりは「解説」から読み始めました
これはほんとわいの個人的意見ですけど、やっぱり「解説」から読み始めるのは邪道だと思うんですですよ
まぁ「邪道こそ我道よ」と思う方は好きにして頂ければいいんですが、なぜ「解説」は一番最後なのか?考えればすぐわかりますよね
一番最後に読んで欲しいからです
エンドロールから映画見る人いますか?
しかし、今回ばかりは信念を曲げて「解説」から読み始めました
なぜか?
いや、イザベラ・マルドナードって誰よ!なんでジェフリー・ディーヴァーと組んでるのよ?!
で、結局イザベラ・マルドナードは元FBI捜査官の新進気鋭のサスペンス作家って紹介はあったけど、二人の関係性みたいなんは書いてねーし!
役に立たねーな文春文庫編集部!(# ゚Д゚)
まぁ、次回作もあるようなので、徐々に明らかになっていくことでしょう
はい、いよいよ本作の感想です!
竹製のがいいですよね
歯がギザギザになっててね
粗くすりおろせるの
買ってきましたよ!
ってそれは「鬼おろし買った!」
『スパイダーゲーム』は鬼面白かった! -
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ネタバレジェフリー・ディーヴァーの新作だったので。
あのジェフリー・ディーヴァーが、
警察で実際に20年以上働いていた女性と共著で、
新しいシリーズを書き始めた、
とあっては興味をそそられないほうがおかしい。
国土安全保障捜査局の捜査官サンチェスは
大学生の妹を襲った、手首に蜘蛛のタトゥーをもつ男をつきとめるため、
「侵害行為」について教える大学教授であり、
セキュリティコンサルタントであるジェイクに助けを求める。
いや、四年前の借りを返してもらいに。
当然二人がタッグを組んでスパイダーを追うのだが、
いかにも、に匂わせた四年前の二人の身体的接触が、
FBI捜査官だったサンチェスがジェイクを逮捕した時のことだったのは想定内。
スパイダーが自分の衝動に悩んでいたころ、
精神科医が紹介してくれた「スペシャリスト」が殺し屋で、
スパイダーを弟子としたのも想定内。
その殺し屋が妻に殺されたのも、
秩序型の連続殺人と見せかけて、
殺し屋としての仕事だったのも驚きはなかった。
意外だったのは、サンチェスと妹の不仲の原因、
二人の父親の自殺が殺人だったらしいこと、
そうくるとは思ってなかった。
交通システムに侵入し信号機を操ることのできるハッカーも
金は失ったものの逮捕されていないので、
当然このシリーズは続くはず。 -
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再読。なんでこんなに面白いんだ。一つ一つの情景が脳内で克明に映像となって流れる。映画みたい。
彼女たちはなんの落ち度もなく困難な状況に置かれ続けて、必死に生きている。そのことに改めて胸を打たれ、大袈裟でなく、自分も真剣に生きなければと奮い立たされた。
例えば大阪に着いて間もない頃、ソンジャがハンスからもらった懐中時計を質屋に売りに行くシーン。
ソンジャは本当は不安や焦りを内心に抱きながら、冷静に、落ち着いて、誇り高く交渉し、生き抜くためのお金を得た。
ちょうどそのシーンを読んでいたのは、通勤電車の丸の内線社内。霞ヶ関駅に着いて、本を閉じ、いつものように階段を駆け上がりながら、なんだか胸がいっぱいになり力が沸いてくるのを感じた。
おおげさでなく、ソンジャは劣悪な時代と環境をたくましく誇り高く生き抜こうとしてるのに、こんなに恵まれた環境にいる私が頑張らないでどうする、と思った。
初読時はそんなに印象に残らなかった気がするのだが今回ぐっときたのは、イサクが死ぬ前にノアに語りかけるシーン。
「おまえはとても勇敢だね、ノア。父さんよりずっと勇敢だよ。自分を人間として認めようとしない人々に囲まれて毎日を過ごすには、並外れた勇気がいる」
まさにイサクが留置所でそのような日々を過ごしてきたのだろう、だから息子の気持ちが手に取るようにわかるし、息子もそれをわかっている。
初めてそこに思い至った。
私は幸いそのような環境に身を置かれたことがない。
置かれて初めて試されるものがあるのだろうか。 -
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ジェフリー・ディーヴァー、イザベラ・マルドナード『スパイダー・ゲーム』文春文庫。
ジェフリー・ディーヴァーが元法執行官のサスペンス作家イザベル・マルドナードとタッグを組んだ『捜査官カーメン・サンチェス&ジェイク・ヘロン教授』シリーズの第1作。
600ページを超える長編。
『リンカーン・ライム』シリーズ以外では久し振りに面白い作品であった。
読者には前半から犯人の名前が伝えられているのだが、作中で事件を追う主人公の2人は僅かな手掛りから少しずつ犯人に迫っていく。
そして、主人公の2人なのだが、元FBIの国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの捜査に、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授が割り込む形で参加するという、まあまあよくあるパターンである。
しかし、アマゾネスタイプのカーメン・サンチェスと頭脳明晰、天才的ハッカーにして、類稀なる推理力を持つジェイク・ヘロンが何とも魅力的なのだ。
手首の内側にクロゴケグモのタトゥーを入れた男が不動産屋の男をシャベルで殴打し、殺害する。
その後、国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹のセリーナも手首の内側に蜘蛛のタトゥーを入れた男に襲われ、新体操で使うリボンで絞殺されそうになるが、何とか逃れる。しかし、セリーナを助けようとした男性が刺され、重傷を追う。
セリーナをの証言から『スパイダー』と呼ばれることになった犯人の捜査は遅々として進まず、国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスはセリーナをを守るために自ら捜査に乗り出す。サンチェスは『スパイダー』がセリーナを襲った際に現場に落とした携帯電話から何らかの情報を得ようと、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。
各々の思惑で、少しずつ犯人の正体に近づくサンチェスとヘロン。しかし、残忍で知能の高い犯人は様々な手段で警察とサンチェスとヘロンの追跡を躱していく。
読者には前半の段階で、手首の内側にクロゴケグモのタトゥーを入れた殺人者の名はデニソン・ファローで、知能の高い秩序型の連続殺人犯であり、何故か世界一流のハッカーを自称するFeAR-15が支援していることが知らされている。
だが、ストーリーは単純ではない。
本体価格1,400円
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★5 捜査官とハッキングのプロが凶悪犯に挑む!世界レベルのミステリーに痺れる #スパイダー・ゲーム
■あらすじ
大学生のセリーナがコーヒーショップでレポートを作成していると、蜘蛛のタトゥーを入れた男に話しかけられる。イケメンながらも怪しんでいたセリーナだったが… その後、彼女は襲われてしまうのだ。さらにその犯人は、前日にも男性を殺害したことも判明する。
国家安全保障省の捜査官であるサンチェスは、妹のセリーナが襲われたことに憤慨、彼女を守るために自らも捜査に乗り出すことを決意する。
しかし犯人は犯行現場に痕跡を残さないという強敵… そこでハッキングのエキスパートであるヘロンに協力を求めるのだった。
■きっと読みたくなるレビュー
★5 今年のディーヴァーも、やっぱり面白かったすね~
今回は元女性捜査官のイザベラ・マルドナードとの共作とのことで、ドエンタメって感じよりも、リアリティに寄せてる感じがしましたね。
最初の第一部、6ページくらいでいきなり面白い! 驚きあり、サスペンスあり、スリラー感ありですよ。さすがだなーと思いながら読み始めるのですが、最後まであっという間でした。
本作は連邦捜査官サンチェスと、ITオタクというか大学教授のヘロンが主人公。ディーヴァーお得意のバディもので、お互いの得意分野を掛け合わせることで難事件に立ち向かっていく。
一方、犯人側も強敵なんです。直接手を下す殺人犯はもちろん、超一流のサイバー犯罪者が登場。中盤辺りになると、むしろ犯人側の背景や行動心理が手厚く語られ、もはや犯罪小説って感じになります。
どちらのパートも読ませる読ませる、そして臨場感が凄い。たぶん関係性の描き方が上手いんだよなー、会話だったり立ち振る舞いの映像が目に浮かぶのよね。
そしてキャラクターも愛せる奴らばかり。サンチェスは正義感が強くやたら勝気、どこにでもいそうな捜査官って感じ。そしてヘロンもまさしくITオタクでマイペース。目的が達成するためなら法よりも合理性をとる無鉄砲ぶり。
この凸凹コンビが、どのように難事件に立ち向かっていくのかってのが読みどころ。また彼らの助手であるマウスとアルーバも可愛くて好き。
犯人側も鬼アツなんです、むしろこちらのメンバーを語りたい。でもネタわれちゃうからちょっとだけ。スパイダーが蜘蛛についてひとり語りするんですけど、これがサイコ感があって怖いんすよ。暴力×キモさの相乗効果が強烈にでてる。
もちろん謎解きミステリーとしても一級品。終盤の読ませる力ったら、これが世界レベルですね。海外ドラマをそのまま見てるようなスピード感、サスペンス&アクションですよ。事件の真相も深みと厚みがありますね~、特に真の動機には唸りました。
次々どんでん返しがあるディーヴァーもいいですが、本作のようにバランスがとれた作品も大好きですね。新シリーズなので、続編も期待しています!
■きっと読みたくなるレビュー
後半に出てくる「ズルの壁」に背筋が寒くなりました。何ソレって感じでしょうが、読んでいただければわかります。
自由主義の厳しい現代で生きる私たち、時にはトイレに落書きをしたくなることもありますよね。でも見えないところで無秩序に放置し続けてしまうと、ただのイタズラで終わらずにリアルな悲劇につながってしまうのです。支え合いのない世界の恐ろしさを垣間見た気がしました。 -
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ネタバレどの人の挫折も壮絶だった。差別がもたらした失意。挫折や失意などの言葉では足りない。
差別されると、相手をクソと思いつつ、差別からどうしても逃れたいと思う。特に子どもには同じ思いを絶対に経験して欲しくない。
この物語は誰に向けて書かれたのだろう。日本や日本人を単純に糾弾したわけではない。在日コリアンとして生きる哀しみ、苦しさを書いたのだろうか。
ノアの自殺は痛切だった。思い出すだけで息が止まる。涙が滲む。
ソロモンとフィービーの別れも悲しかった。ソロモンの解雇も。
殉教したイサクだけが救いだ。
そして、ハンスを通してある意味カネが全てであることも感じた。 -
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超★5 四年間も眠り続ける容疑者を目覚めさせよ!彼女は事件に関係していたのか… #眠れるアンナ・O
■あらすじ
心理学者で睡眠が関わる犯罪が専門のベンは、ある日上司から内密に呼び出される。かうてに発生した刺殺事件の容疑者の治療を引き受けなくてはならなくなった。
容疑者の名前はアンナ・オグルヴィ。彼女は二人を刺殺された現場の近くでナイフを手にして発見されるが、その後四年もの間ずっと眠り続けているのだった。責任を問えるか見極める必要があるため、彼女を目覚めさなければならない。
ベンはアンナを治療するにあたり、彼女の家族、過去、事件などを調べていくのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
超★5 おもろいすね~、こりゃ世界中で話題になるのもわかる! まず素晴らしいのは密度満点のストーリーですね。重厚な海外ドラマを楽しんでるようです。
本作では四年間も眠り続けている殺人容疑者の女性アンナ・Oを中心に物語が展開する。心理学者のベンは目覚めさせるべく奔走しながらも、彼女の家族や過去、事件の背景などと向き合っていく。
さらにベンの別れた妻のクララは、アンナ・O事件の現場を捜査した警察官でもあるのです。この治療を機会に二人の関係が再び変化することに。
またアンナの治療と並行して、彼女が過去に書いた日記が提示されていく。刺殺された友人のこと、20年前に発生した関連事件、睡眠に関する調査記録など、事件への関与を独白するような記述がみられ、読み手としてはどんな真相が待ち受けるか翻弄されるのです。
果たしてアンナは目覚めるのか、彼女と事件の関連は…?!
というのがメインの筋立て、既に十分なプロットだと思うんですが、実はまだまだ序盤なのです。全体からするとまだ2~3割くらいで、ここからさらに3回転か4回転くらいストーリーが展開します。実際にドラマ化もされるようですので、こちらも楽しみですねー。
そして、こんな睡眠障害なんてあるの?と思いましたが、読み進めてみると実際に「生存放棄症候群」として存在するようですね。背景や原因、対策などもお話の中に出てきて、とても勉強になりました。
後半にはいってくると、前半までとは違ったスリラー要素が物語を支配してきます。詳しく何がどうってのは、ネタを割っちゃうんで言えないんですが、もちろん事件の根幹に関することです。
もうね、しつこいくらいの粘り強さで読者を惹きつけてくる&締めつけてくるんですよ。この重厚な読み応えがたまらないすね、ぜひ頑張って読み切ってください。そしてラストにかけては怒涛のひとこと、どんな結末かは… お楽しみに。
今年を代表するサイコサスペンススリラー、読み逃せない一冊ですね。
■ぜっさん推しポイント
この作品で唯一の救いは、ベンとクララの娘キットカットの存在。我が子を想う気持ちだけは純粋な愛情で表現されていて、彼女のおかげで作品全体に柔らかさが出てるんです。
本作は動機が大きなテーマだと思うのですが、その反対側にあるものが彼女だと思うんすよね。読み終わって振り返ってみると、人間の心の深度、スケール感みたいなものを感じさせてくれる作品でした。 -
Posted by ブクログ
二人の人間が刺殺された事件で最重要容疑者となったアンナ・オグルヴィ、通称〈アンナ・O〉は、発見直後には深い眠りについていて、以来、四年近く目覚めることなく眠り続けている。殺人罪として起訴したいという思惑が絡んで、睡眠による犯罪の専門家であるベネディクト・プリンスは、彼女を目覚めさせるために、治療を行うことになる。政治家の母を持つアンナ・Oの罪の有無をめぐっては世論が対立している。果たして彼女は殺人鬼なのか。そして彼女が執拗に調べていた事件とは――。
というのが本書の導入になるでしょうか。なんという魅力的な導入、そしてどこに行き着くか分からない終盤の衝撃的な展開。ここまでやるのか、と感動を覚えるようなラストでした。カポーティ『冷血』をはじめ、様々な文芸作品が作中に挟み込まれているのも、物語の雰囲気に合っていて、とても印象的でした。最後の最後までどう転ぶか分からない。そういうタイプの作品が好きなひとには絶対に読んで欲しい、と思うような作品でした。 -
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在日コリアンは韓国では日本人扱いされ、日本では外国人扱いをされる。故郷がない。
という言葉にとても納得した。
そのような扱いを受けるのは彼らが日本へ渡ってきた頃からずっと変わっていない。
現在4、5世などが増えていくにつれ、かつての1世や2世などが持っていたアイデンティティや帰属意識などは確実に薄れていっているように思う。
自分は何人なのか、と読後より考えるようになった。
母語は日本語であり一生を日本で暮らしてきた私にとって、自分は韓国人だといえるのか。だからといい日本人ともいえない。
今まで自分が何人なのかをキッパリと答えられない自分を正直恥じていた。しかしこの本を読んで、在日コリアンである、と自信を持って言えると思う。
日本籍へ帰化することは個人の自由でありいけないことだとは思わないが、過去の1世や2世が必死に生き繋いできた在日コリアンという血筋をこれから守っていきたいと感じた。
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日韓併合から太平洋戦争を経て現在にいたるまでの、在日コリアン4世代にわたる物語である。まず、知識として、在日コリアンの歴史、生活、考え方について知ることができた。パチンコがコリアンが発展させた産業であること、在日コリアンの国籍など知らないことがたくさんあった。
そして、祖国を追われた外国人としてのアイデンティティのありかたが、1世から3世にいたるまで変化していくありさまが非常に鮮明にえがかれていることがなによりも印象的であった。貧しさ、そして、娘の妊娠のために、娘を異国におくりとどけることをだまって見送るしかなかった0世、貧しさと不義、愛する子供のためにただ働き続けるしかなかった1世、在日としての差別に直面しながら在日コリアンとしての2つの祖国にはさまれたアイデンティティに苦しむ2世、そして日本、韓国それぞれの祖国の由来するアイデンティティを受け入れていく3世。こうした境遇の人に思いをめぐらせる想像力をもてるようになりたい。