【感想・ネタバレ】パチンコ 下のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに骨太の名作に出会えた。
登場人物が自分の中で今も生きていてフィクションとは思えない読後感。
特に、読者を惹きつけるのはイサクとノア。善人に限って、というか善人だからこそその生涯をあのような形で終えなければならないあたり、悔しさや無力感を覚えた。

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2024年06月17日

Posted by ブクログ

朝鮮をルーツに持つというだけで、日本ではこんなにも生きづらいとは想像以上だった。
日本で生まれ育ち朝鮮語も話せないのに、両親だって日本で生まれ育ってるのに、パスポートは韓国発行のものを持つらしい。14歳以降は定期的に外国人登録をしなければいけないらしい。20世紀の後半になっても日本の公務員にはなれなかったらしい。
アメリカの一流大学に留学卒業し、一流企業に勤め高収入を得る身分になってさえも「俺たちコリアンに誇れることなんてあるか」と卑屈な感情を持ち続けている。
日本人が知ろうとしてこなかった在日韓国人の苦しみや諦めを知ることができたのはとても良かった。
でも日本を糾弾する内容では決してない。

後半はソンジャたち一族がお金に困らない裕福な生活を送ることができたのが不幸中の幸い。

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2024年01月11日

Posted by ブクログ

親子三世代に渡る在日コリアンの一大叙事詩。
"人が何者かであるかを決めるのは血だけではない"
理不尽な差別に人生を狂わされながらも、逞しく生き抜いた人間の言葉に心打たれる。
ソンジャにあなたの人生は幸せだったと言ってあげたい。

Black Lives Matterなんてよその国の話と思っていたけど、日本も他人事ではない。
しかし、それをことさら批判的に描くのではない。
血が違えど信頼し合える人と支え合って生きていくのだ。
ソンジャがまるで国と歴史をひとりで背負っているかのような壮大なドラマでした。

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2023年12月09日

Posted by ブクログ

この小説は誰かを糾弾するような物語ではない。過去はかえられないけど、学んで受け止めることはできる。そうしたいと思えるような物語でした。

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2023年10月30日

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在日、コリアン、ってその単語自体がなんとなく蔑称のように思ってた。当時日本が、日本人が、その人たちにしたこと、その事実を変えることは出来ないけど、その事実をしっかり受け止めて考えることは出来る。そうすることが、今の私たちの義務だと思う。
私の周りにも、半島出身の人たちになんとなくの嫌悪感を抱いている人たちがいるけど、そういう人にこそ読んで欲しい作品。
隣の人に優しくする、シンプルだけど意外と難しいのかもしれない、そのことだけはきちんと忘れないようにしようと思った。

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2023年08月08日

Posted by ブクログ

作者は構想に30年を費やし、リサーチの上にリサーチを重ねた力作。飾らない文章が切れ味よく、ソンジャの内面の美しさを引き立てます。
ソンジャと「おしん」の姿を重ねてしまうのは私だけだろうか❓
ぜひ、ソロモンを主人公とした続編を❗️

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2023年08月01日

Posted by ブクログ

家族の物語。登場人物がみんな魅力的で、もっと読んでいたいと思った。山崎豊子ばりの読み応えでとにかく面白かった。(山崎豊子さんが好きなので)

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

アメリカの作者が、よくここまで調べて執筆したものだ、と驚き。訳も素晴らしい。もともと日本語で日本の作者が書いたと言われても違和感はない。
ストーリー自体も面白いが、史実としても知っておくべき(作品自体は創作)。
アメリカのKorea系が、生活や食、価値観を維持せず、言葉を維持している一方、日本のKorea系の維持するものが逆であることに関心を持った。どちらが幸せなのか。日本人による酷い差別、アジアの特性なども関係するのだろう。

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2024年02月17日

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上巻より下巻の方がページをめくる手が早かった。
それだけ話の展開が早かったのだが、原爆被害の苦しみ、出自の苦しみ、そして大切な家族の死など胸が痛むシーンも多かった。パチンコ業界は、朝鮮系が多いと聞いていたが、こういう歴史があって成り立っているんだと改めて知った。でもタイトルは、そういう意味でのパチンコではなく、人生に例えておりとても納得感があった。それにしてもノアの人生は辛すぎた。

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2023年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

苦労しながらも、自分の生き方に誇りを持っていて、背筋がのびていた人物の描き方が、平坦になり、特にハンスは、賢くて、自分なりに愛を貫いていたのに、完全にヤクザになっていてとても残念。

波のような歴史の中で、二、三、四代目となってもなっても、在日であるが故の苦悩と葛藤が、とてもしんどかった。 アメリカで暮らした筆者が、在日と呼ばれる多くの人に思いを馳せ、この本が、アメリカて注目を浴びたということを知った時、同じように移民として苦労してきた多くの祖先たちのいる彼らにとつて、心を通わす小説だということに思いが至った。

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2024年03月05日

Posted by ブクログ

さまざまな事情が絡まり合い、期待しているようには全く進まない人生の数々。貧困、日本人による朝鮮人差別、アメリカ人によるアジア人差別、歯がゆい思いをしながら物語に引き込まれた。上巻の途中からページをめくる手が止まらなくなったが、下巻の途中からの話の展開の速さとあまりにも多い死に残念な気持ちはあった。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

親子3世代(4世代?)を描くとなると、
間伸びするのはしょうがないとは思うんですが、
やっぱり上巻がピークで、下巻は少し間伸びしてしまった印象でした。

内容は誠実かつ公平に描かれていて、
在日コリアンの貧困や差別、裏社会との繋がりや
2世3世の苦労など、興味深く読ませていただきました。

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2023年08月15日

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