池田真紀子のレビュー一覧

  • 少年は世界をのみこむ

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    ディテールと色彩が、破滅的な世界を照らす珠玉の小説。愚かで勇敢な少年の冒険譚。どこかファンタジックな雰囲気も醸し出しつつ、ドキュメンタリー的に細部にこだわった作品で、とてもワクワクさせられた。

    子ども思いだけど麻薬の密売人をやっている母、その母の恋人で同じく密売人をやっている男性的な魅力ある男、話すのを拒み文字を空中に書いて意思表示する兄と、普通ではない環境に置かれたイーライ。
    親友は、脱獄犯のベビーシッターであるスリムで、年齢的にはイーライと60の差がある。
    こんな環境でも、擦れることのない少年イーライの視点から物語は語られる。
    スリムの哲学を忠実に再現しようとする純粋さや、見たままだけを

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    2021年08月14日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    本書の要旨は、はじめにある 現代のハイテクな世界で生き延びるために必要なのはテクノロジーを使う時間を大幅に減らすことだ

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    2021年08月13日
  • 幼年期の終わり

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    言わずと知れたクラークの超名作。の、2007年に出た光文社古典新訳文庫版。ずいぶん以前に読んだ時はオーバーロードのオチになるほどと感心し、ラストが気持ち悪い?くらいの印象だったのだが、再読して「すげぇぇぇ!」と今頃になって興奮している(汗)。科学力や知能など、物理的な部分においてすべてを超越する宇宙人と、心や精神の力において潜在的な可能性を持つ地球人類。宇宙に広がる幾多の高次元の存在と、「人類のアセンション(進化)」を描いたものとして捉えると、クラークの生命存在というものについての洞察と予見には感服するしかない。これはSF史上最高傑作のひとつだ。自分はもう40をすぎてあと何年生きるかわからない

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    2021年07月21日
  • ウォッチメイカー 下

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    ネタバレ

    少年は生まれながらにして孤独だった。
    予定外にできた子供だったから、両親の接し方はーどこか戸惑ったような雰囲気がつきまとっていた。
    チァールズは自分の時間を何かで埋めずにはいられなかった。
    家を満たす堪え難い静けさにじわじわと絞め殺されていくような気がして怖かった。249ぺージ引用

    知っていたかヴィンセント。メディキュラスって言葉は、おびえるという意味のラテン語メティキュロサスから来ているんだ。
    正確でない物、秩序だっていないものを目にすると、頭を掻きむしりたくなる。250ページ引用

    3度目の購入です。当時何度も読みました。

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    2021年05月13日
  • ウォッチメイカー 上

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    ネタバレ

    捨てられた蔵書の中の一冊。
    犯人を好きになったのは初めてでした。
    まるでシャーロックホームズとモリアーティを見ているようでした。
    太陰太陽暦はーエレガントで調和が取れている。美しい。ー218ページ引用
    古代の人々は、時間を独立した力だと考えていた。ほかの何ものにも備わっていない力を持った一種の神だとね。この機構はそのその考え方を象徴する物だとも解釈できるー219ページ引用

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    2021年05月13日
  • 三人の女たちの抗えない欲望

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    3人の女性の話が時系列に沿ってAさん→Bさん→Cさん→Aさん→…といった感じに何章か分かれて紹介されていく、というよりは完全に小説物語として話が進んでいく。
    重い…けど、人間のリアル。登場人物誰ひとり、誰のことも責めない。自分が自分の人生を生きて、選んでると思っている。でも裏にあるのは根強い男尊女卑思考やロマンチックラブイデオロギー。古い慣習の下で育ったり、虐げられた数々の記憶に縛られ、がんじがらめにされている女性たち。それらが欲望となって現れている。かなりリアル。自分の中にも、あるな。この感覚。と、知らずに引き込まれて行く。性描写は多いのだけれど、官能小説としては読めない。ノンフィクションの

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    2021年05月09日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    20世紀を代表するアメリカ人画家の一人であるエドワード・ホッパーの作品は、写実的だが郷愁を感じさせるタッチ。現代的な孤独感。描かれる人物の物憂げな表情。ありふれた構図なのだが何故か惹かれるものがある。
    そんな魅力に惹かれる作家も多く、この本の編者であり著者の一人が、これまたアメリカ探偵小説の雄ローレンス・ブロック。ホッパーの作品から発想された短篇小説を創り出すというアンソロジーの企画に賛同したのは、彼と交友関係のある多彩なアメリカ人文筆家達。
    18枚のホッパーの作品に、ブロックを含め、17人の作家が描く17編の短編は、ミステリー、サスペンス、ハードボイルド、スパイモノ、ホラー、ヒューマンドラマ

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    2021年03月07日
  • 少年は世界をのみこむ

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     スケールの大きなタイトルだ。何せオーストラリア発のベストセラー作品、満を持して、華やかに登場! ページを開くと、すぐさま感じられるのは、高密度な文章による作風。物語力の高度さ。少し取っつきにくいくらいの言葉の奔流。それに何と言ってもイメージの横溢。これこそ少年の感性そのものかもしれない。それを大人になって完成された文章力が過去への旅程を辿り掬い上げたものなのかも。

     物語の牽引力は半端じゃない。少年イーライの育つオーストラリアはブリスベン郊外の田舎町。少年と親しい老人は、殺人の罪で獄中で生涯を過ごした脱獄王スリム。60歳も歳の差がある老人が少年に教えるのは人生の知恵と夢。

     少年の兄オー

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    2021年03月05日
  • クリスマス・プレゼント

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    面白い。どの話も、最後にどんでん返しが用意されていることが多く、話としてもしっかりまとまっていて面白い。

    ジョナサンがいない 叙述トリックというべきか、男の正体と女の目的がわかった時のスッキリ感

    ウィークエンダー 
    サービス料として
    ビューティフル 美しさ、というものが時に人生を狂わせることも…面白い
    身代わり 
    見解
    三角関係 これぞ叙述トリック
    被包含犯罪 シリーズ化して欲しい。すっきり
    宛名のないカード 嫌ミス系かな。
    クリスマス・プレゼント どんでん返しからのどんでん返し、からのどんでん返し。すっきりします。
    超越した愛 この小説をここまで読んだ人は、割と序盤にオチに気づくかな。

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    2021年03月01日
  • ウォッチメイカー 下

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    リンカーン・ライムシリーズ第7作目下巻。

    今シリーズ初めて犯人を取り逃した。
    しかしまたその犯人がシリーズ中に出てきそうな余韻を残している。

    今作は文句なしにとても面白かった。
    キャサリン・ダンスの出現も興味深く、また出てきてくれるのが楽しみだ。

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    2021年02月13日
  • スティール・キス 下

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    リンカーン・ライムシリーズ十二作目
    毎回、レベルが高いので
    「面白いから後で読もう」と、いつも買ってから読むまでかなり間が開く。

    個人情報、電気、刺青など毎回ワンテーマで一作仕上げてくるのが定番化しています。

    今回の敵は、家電や自動車、エスカレーターなどをリモート制御(スマートコントローラー)する未詳40号
    プロの殺し屋というわけでもない、ちょっとだけ目立つ風貌の若者?なので派手なアクションを期待してなかったものの見せ場アリ、下巻に入ると上巻で仕込んだアレやこれやが炸裂してきます。

    サックスと一作目で別れたニック(犯罪に手を染めたが無実を証明するために奮闘)との復縁?や…ライムにも同じく

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    2021年01月27日
  • ウォッチメイカー 下

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    芸能界の読書家とも言われる石坂浩二さんへのインタビュー記事で絶賛されてたウォッチ・メイカー。そんなに面白いならと疑い半分で読むと想像以上のどんでん返し続きの展開で上下巻となかなかのボリュームだが、全く長いと感じさせないくらい面白かった。他のシリーズもぜひ読んでみたい。

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    2021年01月23日
  • コフィン・ダンサー 下

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    リンカーン・ライムシリーズ2作目下巻。
    どんでん返しの王と言われてるけど、下巻の途中で「いやいやいや、それはありえんでしょう‥」となったが、終盤に向けてそこからまた二転三転。
    最後まで夢中で楽しめた。
    サックスとの続きも気になるし、早く次作を読みたい。

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    2020年12月30日
  • コフィン・ダンサー 上

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    ボーン・コレクターに次ぐリンカーン・ライムシリーズ2作目、楽しみながら読んだ。お馴染みのメンバーで、ずっと読みやすくもなった。
    相変わらず手に汗握る。楽しい。

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    2020年12月30日
  • クリスマス・プレゼント

    mac

    ネタバレ 購入済み

    精神障害の真贋

    一部ご紹介します。
    ・精神障害とみなされることが、ある人の有利に働くことがある。責任能力を問われずに済むということで。
    例えば戦うことを厭う兵士。保険金詐欺犯。罪を犯した者。もしくは罪を犯そうとする者。
    ・幽霊というのは、正気の人間が他人に対し、狂気を偽ろうというときに使用する古典的な幻覚だ。
    幽霊や霊魂とはいかにも妄想の産物だ。しかし、正気を失った者には理解できるものではない。
    本当の精神病患者というのは、実在する人間が自分に話しかけていると思い込む。
    幽霊の声が聞こえるのではない。実在する人間の声がじかに聞こえるのである。
    本物の精神病患者は、頭の中で声がする、などとは決して

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    2022年09月30日
  • ポーカー・レッスン

    mac

    ネタバレ 購入済み

    ロカールの交換原理

    一部ご紹介します。
    ・動機は犯罪捜査を支える最も弱い部分。
    とはいえ、動機が明らかになれば、それが指針となって、有罪を立証できるしっかりした証拠にたどりつける場合もある。
    ・目撃証人の証言は本当に信頼できるのか。
    どんなに正直な証人であっても、勘違いはする。
    何かを見逃したりもする。見たものの解釈を誤りもする。
    ・ロカールの交換原理:犯人と犯行現場、または犯人と被害者の間で必ず塵のような微細証拠が好感される。
    どれほどはなかいものであれ、そのつながりを証明できれば、犯人は見つかり、犯罪は解決して、
    これから起きるかもしれない悲劇を防ぐことができるかもしれない。
    しかし、その結

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    2022年09月30日
  • フィフティ・シェイズ・フリード〔中〕

    匿名

    購入済み

    DVDを見てから本を読みたくなり、購入しました。ビデオでは表現されていない部分が詳しく書かれていて、ビデオよりやはり本の方が遥かに面白かったです。
    本を読んでアナのように愛される女性に憧れました。

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    2020年10月09日
  • バーニング・ワイヤー(下)

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    電気がテーマですが、途中からぐんぐん引き込まれます。ハラハラ、そしてスッキリ。最後は希望が持てますね。

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    2020年09月12日
  • コフィン・ダンサー 下

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    いやー、すごかった!途中から、文字を読んだ記憶がない。ライムやサックスたちが動き回る映像はばっちり残っているのだが…。息もつかせぬ、なんだってー!の連続。いやー、いい体験した。

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    2020年06月16日
  • コフィン・ダンサー 上

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    うーむ、スリリング!犯罪者VS科学捜査の極限の闘い。特徴があるようでない、万能の殺し屋コフィンダンサーか。上巻で決着がついたかに見せて、そんなわけはないと思うが…続きが気になる。

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    2020年06月14日