池田真紀子のレビュー一覧
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【残忍な手口で殺された二人の男。現場には不気味な置き時計と、"ウォッチメイカー"と名乗る者からの詩が残されていた。捜査の結果、犯人は店から同じ時計を10個購入していたことが判明。残る8人の殺害を阻止するため、ライムは尋問のエキスパート、キャサリン・ダンスとともに犯人を追う。一方、刑事に昇格したアメリアは、ある会計士の殺人事件を捜査していたが、事件の裏には腐敗した汚職警官の影が……。】
シャーロック・ホームズにはモリアーティ教授。明智小五郎には怪人二重面相。かの名探偵には、永遠のライバルとも呼ぶべき宿敵がいました。
そして遂に、ライムを翻弄する、シリーズ最強の宿敵が登場します。その名もウォッチメイカー。時計屋の呼び名に相応しく、殺人計画は非常に精密かつ的確。呼吸するように嘘をつき、人を殺すことに何の抵抗も持たない、まさにサイコパス。先の先まで綿密に計算された計画に、ライムたち捜査チームはかつてない苦戦を強いられます。
ディーヴァー流どんでん返しの極み、と言うべき代表作です!
ひっくり返されたと思ったら更にひっくり返されて、巧妙に張られた伏線で足元をすくわれ、予想外のつながりに度肝を抜かれるなど、とにかくとんでもない作品でございます!
明日予定がない夜に、タップリ夜ふかししてお読みください! 止まらないですよ! -
Posted by ブクログ
ネタバレいやー、驚いた。なんだこれはー、と驚いた。
ウィリアム(1853年/イギリス)、ジョージ(2007年/アメリカ)、タオ(2098年/中国)の3つのパートから成る。
ディストピア小説としての重さ、物語としての大きさ、蜜蜂の意味、3つのパートが重なっていくところ、などもさることながら、3つそれぞれの家族物語に揺さぶられ、心の奥まで打ちのめされる。
”ウィリアム”では、父子(特に娘との)関係と研究者の悲哀。
”ジョージ”は父と息子。そして養蜂家の、なすすべもない自然への無情、非情。
”タオ”では、母と幼子。夫。蜜蜂がいなくなっている世界。
希望は見いだせるのか。
いやー、まいったまいった。 -
Posted by ブクログ
【重き全き沈黙】厳戒態勢下で起きたカルトのリーダーの脱獄劇。人の心を操ることに長けた彼を再度捕らえるため,尋問のスペシャリストであるダンスは数少ない手がかりを結びつけていくのであるが,浮かび上がってきたのは,見知らぬ女の共犯者の姿であった......。著者は,リンカーン・ライムのシリーズ等で知られるジェフリー・ディーヴァー。訳者は,著者の作品の翻訳を一貫して担当している池田真紀子。原題は,『Sleeping Doll』。
ミステリーとしての側面以上に,いわゆる「刑事モノ」として楽しむことができた作品でした。登場人物が織りなす人間関係の捌き方が非常に手際良く,スッと小説世界に身を浸すことができるかと。もちろん著者お得意のアッと言わせる展開も読みどころです。
〜世界に向けて秘密を打ち明けなくとも,たった一人に話すことで心の重しが取り除かれることだってある。〜
久しぶりにミステリー小説を読みましたが良いもんですね☆5つ -
Posted by ブクログ
リンカーンシリーズ。
バハマで反米運動家が殺害される。超長距離狙撃による暗殺だった。
現場がバハマってだけで、面倒なのに、地方検事補が、それは非合法暗殺事件で追訴したいから力をかせと乗り込んでくる。
この検事補ローレル女史が、いい。
なんか、最初すごい嫌なヤツで、サックスはつんつんしているのだけど、最後に向かってすごく人間らしくなる。その人間らしさが出てくる過程が、リンカーンチームの個々を尊重しながらつながりを大事にするっていう雰囲気にのまれながら抗いながら一枚一枚ベールをはいでくようで心にくい。
うん。生まれながらにつんつんしている人はいない。
自分がちゃんと尊重されるとわかれば、殻を脱ぎ捨てることができる。
仕事をきっちりすることで、それができるっていうのは、ある意味最高の職場かもしれないww
不気味なテロリスト視点の話もあって…。
無駄に腹が減ります。
あと、貝印はディーヴァーに宣伝費を払うべきなんじゃね、ってぐらい貝印が欲しくなったよ。
そして、どんでん返しの神は、とんでもないものをもってきました。
007の小説の時も思ったけど、ディーヴァーは<そこにある危険>まだ見えてないけれど、ほんの先の未来にかならず<危険>になるものを熟知していると思う。
ってことで、ようするにそういうことなのだ。
私たちに、もう安息の地はないのかもしれない。
って、ライムの最後の選択に驚愕した。
でも、そうだよね。
身をまもるってことは、そういうことだし、失ったから得るものもある。
切ないね。