【感想・ネタバレ】ゴースト・スナイパー 下のレビュー

あらすじ

無実の男を暗殺した“影なきスナイパー”を追う捜査班。だが証拠が少なすぎる。ライムたちの前に立ちはだかったのは、敵の暗殺者による巧妙な隠蔽工作だった。現場は汚染され、証人は次々と消されていく─。痺れを切らしたライムは、自ら現場のバハマに乗り込むことを決意する! 大人気シリーズ第10作。 解説・青井邦夫

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Posted by ブクログ

リンカーンシリーズ。
 バハマで反米運動家が殺害される。超長距離狙撃による暗殺だった。

 現場がバハマってだけで、面倒なのに、地方検事補が、それは非合法暗殺事件で追訴したいから力をかせと乗り込んでくる。

 この検事補ローレル女史が、いい。
 なんか、最初すごい嫌なヤツで、サックスはつんつんしているのだけど、最後に向かってすごく人間らしくなる。その人間らしさが出てくる過程が、リンカーンチームの個々を尊重しながらつながりを大事にするっていう雰囲気にのまれながら抗いながら一枚一枚ベールをはいでくようで心にくい。
 うん。生まれながらにつんつんしている人はいない。
 自分がちゃんと尊重されるとわかれば、殻を脱ぎ捨てることができる。
 仕事をきっちりすることで、それができるっていうのは、ある意味最高の職場かもしれないww

 不気味なテロリスト視点の話もあって…。
 無駄に腹が減ります。
 あと、貝印はディーヴァーに宣伝費を払うべきなんじゃね、ってぐらい貝印が欲しくなったよ。

 そして、どんでん返しの神は、とんでもないものをもってきました。

 007の小説の時も思ったけど、ディーヴァーは<そこにある危険>まだ見えてないけれど、ほんの先の未来にかならず<危険>になるものを熟知していると思う。
 ってことで、ようするにそういうことなのだ。

 私たちに、もう安息の地はないのかもしれない。

 って、ライムの最後の選択に驚愕した。
 でも、そうだよね。
 身をまもるってことは、そういうことだし、失ったから得るものもある。
 
 切ないね。

1
2018年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 バハマのホテルの一室で、反米主義を掲げる活動家が暗殺される。犯人は2000m離れた場所からターゲットを狙撃したと見られ、ライフルから発射された銃弾により窓ガラスが吹き飛んだことで、同席していたジャーナリストとボディガードも死亡した。ライムとサックス、NY市警のロン・セリットーは、この暗殺に、アメリカに危険を及ぼす人物を暗殺する国家機関が関わっていると睨み、捜査を進めていく。
 さらに、この事件を立件すべくライムたちのもとに検事補のローレルが送り込まれるが、何かと杓子定規なローレルにサックスは敵対心を抱く。捜査を進めるうちに、件の国家機関の下で狙撃を成功させたスナイパーとは別に、証人になり得る人間を次々と殺害していく殺し屋が暗躍していることもわかる。サックスはその殺し屋を追うが、常に先手を取られ翻弄させられる。一方のライムも、メル・クーパーの協力のもといつものように微細な証拠物件から解決の糸口を探ろうとするも、暗殺が行われたのがバハマということもあって一切の証拠物件がないという状況に置かれてしまう。そこでライムは、介護士のトムと、ルーキーことロナルド・プラツキーを伴いバハマへと乗り込む。そこで非協力的なバハマ警察を説き伏せ捜査を始めるが、殺し屋の魔の手がライムたちに迫る。
 ライムとサックスは、ライフルを駆使するスナイパーが実は無人機の操縦士であるという事実を突き止め、殺し屋を追うとともに殺しの国家機関の長官をも操る者の正体に迫っていく。
 本作は特に、関係者に拷問を加えた上で殺していく殺し屋の冷酷さが際立っている。さらに、初めてライムがアメリカを出てバハマへと乗り込むということもあって、それだけでスケールが大きい。カリブ海の島国の、南国特有の旅情も感じられるところが今までの作品と少し違うところ。そのような事情もあり、サックスはいつものように一心同体となってグリッド捜索を行うライムの不在に孤独感を覚える。また、かねてより彼女を苦しめる関節炎が彼女のキャリアに危機をもたらすので、最後の病院でのシーンはライムの決断も含めて胸にくるものがある。
 このシリーズもついにスマートフォンが登場し、戦争や暗殺もハイテクの時代に突入。
 なぜか登場人物一覧に名前がないが、ロナルド・プラツキーが大活躍するところも見どころ。

0
2024年10月13日

Posted by ブクログ

(上下まとめての感想)
スナイパーものか…
不謹慎だけど遠距離からの殺人って心理的葛藤が少ない気がするのと、殺人方法が決まっているので少しがっかり。ただそれでも今回は犯人が複数いてそうでもなさそうといって再浮上。しかし犯人が政府?みたいなおおごとの陰謀系と聞いてまた沈む。直接制裁のほうが圧倒的に気分いいし。
趣向は凝らされていたし、ライムが部屋を飛び出してみたりサックスにも心身ともの変化があったりと読みどころもあったものの、うーん。
諸般の事情で先に読み終えていたスキンコレクターよりも今ひとつ。バーニング・ワイヤーとこれは、3.5があったら3.5かなあ。ただ、他の作品との相対評価であって、世に出ている普通の(失礼だけど)から比べたらやはり、面白いのでぐるぐる考えてやはり、4で。
ちなみに犯人が料理好きでWebにレシピあり。なんかそういうサービス精神まで一流なんだなあディーヴァー …そこは感激!

0
2022年03月29日

Posted by ブクログ

おい文春文庫!!

ロナルド・プラスキーそんなに活躍しないから登場人物一覧に載ってないのかな?って思ったら大活躍じゃないか!!
もう!

ところで昔のミステリーの文庫本とかってカバーの裏っかわのところ(調べたら「そで」って言うらしいです)に登場人物一覧てありませんでした?
昔のハヤカワとか
あれって読んでる途中で見直すのにすごい便利だったんですけど今あらすじとか作者紹介みたいなのになっちゃいましたよね
元に戻してほしいなぁ…

さて『ゴースト・スナイパー』です

多くの皆さんが指摘されてる通り今回はちと弱いですが…新しい要素をどんどん入れていこうっていう気概は見えますよね
そこを評価したいです
シリーズ全部★5!とか逆に盲目的だなって思われちゃいますもんね
まあ思われても何の問題もないですがw

0
2022年03月22日

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リンカーン・ライム シリーズ10作目。外れのないシリーズですが、本作はちょっとインパクトが弱い感じもしました。そのせいで、5年前に既に読んでいたことを途中まで気づきませんでした。でも、最後の最後まで楽しめ、ボケるのも悪いばかりではないと思いました。

ただ、今回は過去の作品に比べると犯人に魅力がなく、二転三転するストーリー展開もちょっと遠慮がちだったような気もします。
しかし、お勧めのシリーズ。未読の方は1作目の「ボーン・コレクター」から読むのがマストです。


0
2020年09月02日

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ネタバレ

(上巻より)

でも、私が気になったのは、
ライムの手術より、殺人ドローンより
お気に入りのブラスキー巡査の活躍。
だいぶ、捜査の役に立つようになってきて嬉しい。
ライムにほめられてたし。

それと、女性地方検事補とアメリアが、
最終的に仲良くなったのが良かった。

0
2019年03月02日

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上巻を過ぎるまでろくな証拠がない出し渋り(たぶん近年の科学捜査の進歩とかあるのかしら)だがその分謎が解けだすとあれよあれよの展開に陶酔、まさかの伏線にやられる。料理好きな殺し屋スワンが極悪人なのにプロ意識の高さゆえ妙に憎めない愉快なキャラ立ちだった。

0
2018年02月26日

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ジェフリー・ディーヴァー『ゴースト・スナイパー 下』文春文庫。

シリーズ第10作。下巻。影なきスナイパーとリンカーン・ライム&アメリア・サックスの対決…

上巻の終盤が山場だったのか、下巻は然程驚くこともなく、予想通りの結末。ライムの行動範囲が広いことで、シリーズ史上最大のスケールと言ってるのかと思う程度のスケール。

なんだかんだ言っても、面白いのだが。

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2017年11月13日

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登場人物がどれも、いい人なんだか悪い人なんだか、最後の方は混乱( ´~`)
無人機が出てきたなら、AI犯罪も近いだろうね。自分の頭がついて行けるかしら。
次回作では、アメリアの足が良くなってるんだろう。若いのに膝痛持ちって設定が、あまりリアルに感じなかったから、治療して良かった。

0
2025年11月05日

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無人機によるスナイパー、詳細の物的証拠によった推測の展開はさすがだわ。ターゲット人物の入れ代わりによる終盤の推理展開はさすが。ラストのテロ阻止もさすがだわ。サックスの関節炎治療も続編への継続と期待を持たせていていい。

0
2022年06月21日

Posted by ブクログ

久しぶりのリンカーン・ライムシリーズ。後半、犯人候補が次々と移り変わっていくストーリーに気持ちよく振り回されたが、インパクトは若干弱めか。

原題の「The Kill Room」は内容とリンクしてて、タイトルとして覚えやすいけど、邦題の「ゴースト・スナイパー」はなんかしっくりこない。原題と邦題が全然違うなんてよくあることだけど、特にこの本に関しては変える必要あったのか疑問。

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2021年01月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々のリンカーン・ライムシリーズ上下巻完読。あえて感想を述べるのであれば上巻のレビューと同じ。特にハラハラドキドキすることもなく淡々と読み進めていき、結末を迎える。最後の結末はたしかに一捻りしているのだろうけど、これまでのシリーズの事を考えれば、あぁそうなのねと思う程度のことで、大きな驚きとか、騙されたぁ!と思うほどのことではない。
ライムの手術とアメリアの膝のことが最後気になったが、それも特別感動的なわけではなく、まぁそうねというところ。
ただし、最後ライムがトムに、自分は証拠から物事を読み解くだけでいいと語る場面はシリーズを読んで来てものからしてら安心できる話だった。なぜなら、上巻もでもライムが銃をもって自身を持ってている下りはたしかに違和感があった。その上手術成功(きっと成功するだろうから)によりもっと手が使えるようになる、これまでのような歯痒さの中での緊張感はなくなってしますのかなという心配があった。下巻の最後にその心配を払拭させてくれたあたりは、シリーズの中の一冊をきちんと読んでおいてよかったと思った点。
それであってももう少し楽しみたかったなというのが本音のところ。

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2018年01月03日

Posted by ブクログ

いつものメンバーとのやりとり(トムが活躍する場面が面白かった)はとても楽しい。ハバマに旅行するライムのはしゃぎようが可愛かった。

最近翻訳刊行ペースが落ちてるような気がするのは、内容のキレの悪さからだろうか?発売日に本屋に行っても探さないと見つからない。(いつも年末というイメージ)

新しいキャラクターもイマイチ。ダンスが出てきた時はワクワクしたのになあ。全体的に読みやすいが、スピード感が落ちている。他のものを読むよりはもちろん出来がいいと思うが。
結局モレノを射殺して正解だったのよ的終わりは、モヤモヤした。それでも次が出たら買う。

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2017年11月23日

Posted by ブクログ

しりつぼみ感
スモーク…

扱っているテーマの「正義」と
物語のモヤモヤ感が妙にリンクしている。
スモーク…

「ドラゴンタトゥーの女」の話題やタトゥーに触れる場面もあり「スキンコレクター」につながって行く感じ…なんかデジャブで

「ソウルコレクター」の時、停電の描写があり
「バーニングワイヤー」につながったのを思い出した…スモーク…

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2017年11月21日

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