池田真紀子のレビュー一覧
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事件現場に不気味な時計を置いていく連続殺人鬼”ウォッチメイカー”とリンカーン・ライムたちの戦いを描くサスペンス。
リンカーン・ライムシリーズの中でも評価が高い作品だけあって、上巻から面白いです!
被害者をなるべく苦しませて殺そうとするウォッチメイカーと、それを最新の科学捜査で追うライムたち。事件と捜査の場面の切り替え、
警察側の視点と犯人側の視点、それに被害者の視点と、視点の切り替えも適度に合って、テンポの良さを加速させます。
そして、介護士のトムやロン・セリットーをはじめとしたいつもの面々に加えて、新キャラも魅力的です。
まずは尋問のスペシャリストの女性捜査官、キャサリン・ダンス。ボディ・ランゲージから相手の反応を読み、嘘を見破る彼女は、証言者の証言を当てにしないライムですら、一目を置いてしまうほどの有能っぷりを発揮します。彼女の証言を聞きだすテクニックも、読んでいて面白いです。
もう一人は若手刑事のロナルド・プラスキー。彼は、サックスの部下として登場。サックスは今回、ウォッチメイカー事件と並行して、殺人の疑いがある自殺事件についても捜査するのですが、その手伝いとして登場し、彼もまた、ウォッチメイカー事件に参加するようになります。
ライムに憧れて、ライムが出した本を読んだことをアピールしたり、事件に対してのやる気の出し具合、初めてのライムのグリッド捜査に悪戦苦闘したりと、やる気と若さが魅力的です。
そして、彼の捜査にまだ不慣れな様子を見たりすると、『ボーンコレクター』では、駆け出しだったサックスの成長っぷりも感じられて、シリーズを何作か読んでいるファンはうれしい限りなのではないでしょうか。
そんなサックスですが、自殺事件を調べていくうちに、思わぬ真実を知ってしまうこととなります。そして、それは彼女の心に大きなダメージを与えてしまうのです。
それに対し、なすすべなしのライム。ウォッチメイカー事件もそうですが、二人の関係性にアメリアの今後と、気になるものを残したまま下巻へと続きます。
下巻もあっという間に読んでしまいそうな、そんな勢いを感じさせる上巻でした。
2008年版このミステリーがすごい! 海外部門1位 -
Posted by ブクログ
電気を使ったサイコパス。
いかに現代社会が電気によって動いていて、いたるところに電気があるかを思い知らされた。
なんで、リアリティありすぎて怖い。
CIAやFBIは、ディーヴァー氏に「どういうテロが予想されますか?」って聞くべきだよ。
そして、えっと驚く展開で…。
も、たいがいディーヴァーにびっくりするのは慣れてきてる気がするのに、まだまだ驚かされるのだから本当にすごい。
と、事件を通して、ライムが生きようとしていく態度というか、気持ちの変化が、実はこのシリーズの主軸なのかもしれないと思った。
完璧な絶望からも、人は立ち上がることができる。ただ、周りの助けがあろうが、何であろうが、最後は自分自身の力で立つしかない。
うん。
きっと人生に希望はある。
ただ、それに気づかなければ、手を伸ばして握らなければ、意味はない。 -
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電気を使ったサイコパス。
いかに現代社会が電気によって動いていて、いたるところに電気があるかを思い知らされた。
なんで、リアリティありすぎて怖い。
CIAやFBIは、ディーヴァー氏に「どういうテロが予想されますか?」って聞くべきだよ。
そして、えっと驚く展開で…。
も、たいがいディーヴァーにびっくりするのは慣れてきてる気がするのに、まだまだ驚かされるのだから本当にすごい。
と、事件を通して、ライムが生きようとしていく態度というか、気持ちの変化が、実はこのシリーズの主軸なのかもしれないと思った。
完璧な絶望からも、人は立ち上がることができる。ただ、周りの助けがあろうが、何であろうが、最後は自分自身の力で立つしかない。
うん。
きっと人生に希望はある。
ただ、それに気づかなければ、手を伸ばして握らなければ、意味はない。 -
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ネタバレ―こんなことは続けていられない。彼女に会わずにいられない。彼女が無事でいると確かめたい― アナと別れてからどん底に落ちるグレイ。マラソンの途中や仕事帰りにアナのアパートに行っては窓を見上げて電気がついてるかどうかで一喜一憂。本人にストーキングの自覚があるのがまだ救いか。グライダーのプラモを宝物のように扱うとこは胸キュンもの。フリンのカウンセリングで胸のうちを吐露していく過程がグレイが暗闇から這い出で行くきっかけに繋がっていく。"彼女に合わせてみようと考えたことはあるかな"フリンのこの言葉でここからアナ奪還作戦に燃えるグレイ(≧▽≦)エネルギッシュグレイ復活! やっぱグレイはかっこいいw
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リンカーン・ライムシリーズのディーヴァーによる、007
いやあ、想像以上に面白かった。
でもって、流石ディーヴァー。どんでん返しをこうもってきたかと、感嘆しました。
ある意味、007はテンプレートであり、ステレオであり、一つのベクトルなのだと思う。
それらから、逸脱することなくディーヴァーらしさを出しながら面白くする、ってどれだけの難題なんだと思うけれど、端々から楽しく書いてる感じがうかがわれて、それも面白くしている要因のように感じた。
うん。ある種の束縛というかくくりは、面白くする要因なのか?
そういや、パスティーシュって面白いものが多いし、音楽でも変奏曲は多い。
にしても、最後の最後にとんでもなく今日的な事をもってきて、それのリアリティに恐怖したのである。
実際、世界は燃え上がろうとしているのかもしれない。
少なくとも、たとえ虚構の世界の話だとしても、燃え上がる要因はすでにできあがっているのだと知ること、気づくことが炎上を阻止するささやかな力なのかもしれない。 -
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リンカーン・ライムシリーズのディーヴァーによる、007
いやあ、想像以上に面白かった。
でもって、流石ディーヴァー。どんでん返しをこうもってきたかと、感嘆しました。
ある意味、007はテンプレートであり、ステレオであり、一つのベクトルなのだと思う。
それらから、逸脱することなくディーヴァーらしさを出しながら面白くする、ってどれだけの難題なんだと思うけれど、端々から楽しく書いてる感じがうかがわれて、それも面白くしている要因のように感じた。
うん。ある種の束縛というかくくりは、面白くする要因なのか?
そういや、パスティーシュって面白いものが多いし、音楽でも変奏曲は多い。
にしても、最後の最後にとんでもなく今日的な事をもってきて、それのリアリティに恐怖したのである。
実際、世界は燃え上がろうとしているのかもしれない。
少なくとも、たとえ虚構の世界の話だとしても、燃え上がる要因はすでにできあがっているのだと知ること、気づくことが炎上を阻止するささやかな力なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
“522号”を追う展開の他方、ライムが従兄弟と疎遠になってしまった経過等、本人の過去の物語が綴られるのも少し興味深い…
本作では、ライムが“ルーキー”と呼ぶ若い巡査、プラスキーが活躍する。プラスキー…気に入っている劇中人物なので、少し力が入った…
各種の個人情報を操って、様々な犯罪を繰り返す“522号”の暗躍と、それを追うライム達捜査陣という物語の他方…「“情報”が盲目的に信用されるようなことになっていないか?」とか、「“情報”に囚われて、真摯に人間と向き合っていない傾向は無いか?」とか、「安全や平和のため、何処まで“情報”は利用して差し支えないのか?」というような、何か「現代社会の少し大きなテーマ」を考える材料のような要素も在るように思った… -
Posted by ブクログ
久しぶりのリンカーンシリーズ。今回はまぁ豪華な顔ぶれで、デルレイのこっそりファンの私は思わずニンヤリ。
キャサリン・ダンスもチラチラと出てきて嬉しかったですね。
個性豊かなライムの周りの人たち大好きだわ。
事件はというと、私の単純な脳細胞では今回も推理は外れ・・・
そしてウォッチメーカーのあいつがねぇ・・
でも、あのライムとの対決場面で「なんで?トロイの木馬だろうに」と思いながら、ここでやられたら話は終わるからそれはないし、などと一人ブツブツ(笑)
ライムとの二人の対決はとっても感動的ですらありました。
相変わらずワクワクさせてもらえました。
本屋さんで「スキン・コレクター」見かけましたけど、文庫になるまで待ちましょう。