池田真紀子のレビュー一覧
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国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹が襲われた。辛くも命に別状はなかったが、犯人は前日に男性を殺害したのと同一人物とおぼしく、事態は連続殺人の様相を呈する。犯人には蜘蛛のタトゥーがあったことから「スパイダー」と呼称されることになった。だが捜査は遅々として進まず、サンチェスは妹を守るために自ら「スパイダー」を追うことを決意、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。
サンチェスが行動し、自らを名探偵ホームズにならって「諮問探偵」と称するヘロンが情報分析と推理にあたるという役割分担で、二人は着実に「スパイダー」に迫るも、第三の事件が発生。現場は南カリフォルニア全域に広がり、被害者のプロファイルもバラバラに見える。
この連続殺人をつなぐ糸は何か?
二重底、三重底の真相。カオスに見える事件のなかに秩序が見えたとき、名探偵と天才犯罪者のチェスゲームは最終局面に!
ジェフリー・ディーヴァーが元法執行官のサスペンス作家イザベル・マルドナードとタッグを組んで送り出す名探偵ヘロン・シリーズ第1作。
新たなシリーズの開幕。疾走感がたまらなくいい。 -
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夢遊病、生存放棄症候群という現実にも存在する難病をテーマに繰り広げられるミステリー。
眠り姫ことアンナが本当に殺人を犯したのかを、犯罪心理学者のベンが解明していく展開。
聖書や哲学色強めの作品で人によってはそこがむしろ読みにくさを助長してしまう。
私はそういう作品が好きなので、個人のアイデンティティや存在価値とは何かを考えるテーマは受け入れやすく、ベンやアンナの心理描写を興味深く読めた。
ベンが感じる"他人の人生を生きている気がすることがある"
というワードが最後に繋がる。
人生の三分の一は眠っているというが、言うなれば生の中の三分の一は死であると。
生きることは拷問のように辛い時もあるのだが、生きる希望やつなぎとめるもの、人が幸せと感じられる大切なことは結局は人への愛だと感じた。
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Posted by ブクログ
友人2人が殺害された現場近くで、昏睡状態で発見されたアンナ・オグルヴィ。生存放棄症候群と診断された彼女を目覚めさせるために指名されたのは、犯罪心理学者のベネディクト・プリンスだった。彼は独自のアプローチでアンナを目覚めさせることに成功するが……。
単純なフーダニットのプロットに、あんなことやこんなことをプラスしてサスペンスを盛り上げる手法に唸った。提示される“真実”は疑わしく、当然のようにひっくり返される。理詰めで考えれば犯人ではないとわかるので納得がいく。
最終章で真相が明かされたときには、まったく予想もしていなかった犯人像に呆気にとられてしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2025年の33冊目は、ジェフリー・ディーヴァーの新シリーズ「スパイダー・ゲーム」です。9月は、このディーヴァーの新作の他にも、ホロヴィッツとクレイヴンの新作が控えています。正に読書の秋到来と言った所でしょうか。
リンカーン・ライムシリーズの終焉が見えた今、ディーヴァーが新シリーズを投入して来ました。舞台は、ニューヨークからロサンゼルスに移ります。主人公は、連邦捜査官のカーメン・サンチェスと大学教授にして「侵害」を専門とするセキュリティコンサルタントのジャコビー・ヘロンです。ページターナーである事は、間違いありません。面白いです。ただ、1つ言うならば、機動力の有る女性刑事+癖の有る男性ホームズ役という設定は、リンカーン・ライムシリーズそのままです。変化が欲しかったと思ったのは、私だけでしょうか。
蜘蛛のタトゥーをしたスパイダーを名乗る連続殺人者にサンチェスとヘロンの2人が挑みます。追いつ追われつの展開は、ディーヴァーの得意とする所です。
タイトルの「スパイダー・ゲーム」は、スパイダーを名乗る連続殺人者から採られたものですが、交尾後に雄蜘蛛を喰らう雌蜘蛛がいるという話を踏まえると、全ての黒幕を暗示しているタイトルとも言えると思います。
☆4.6次作も楽しみです。