池田真紀子のレビュー一覧

  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    サムとセイディがゲームを作る物語。
    自分自身もシステムを作る仕事をしているけど、凄く共感できる部分もたくさんあった。チームで作品を作る難しさ、大変さ、いろんな葛藤や衝突もうまく描かれていたと思う。

    ゲーム好きならニヤリとする内容も多く、最後まで楽しめた。特に最後の「荷と溝」は全ての表現が良かったなぁ…とても良かった。ヒューマンドラマの映画を見終わった後の気持ち良さ?がある

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    2024年09月15日
  • エイリアス・エマ

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    ロンドン中がシステムハッキング? 新人女性スパイは敵国の追手から逃げられるか… #エイリアス・エマ

    ■あらすじ
    イギリスの情報機関MI6の新人エージェントであるエマに重要な指令が言い渡される。ロシアの原子力物理学者の息子であるマイケルを保護せよという内容であった。エマはマイケルとの接触に成功するも、どうやら既にロシアの追手が迫っている様子。

    しかもロンドン中の監視カメラなどがシステムハッキングされてしまったのだ!窮地に追い込まれた二人、隠れながら逃走を続けられるのか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ど真ん中ストレートのスパイ小説、手に汗握る展開が次々と押し寄せるサスペンスフルなエンタメミ

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    2024年09月06日
  • パチンコ 下

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    在日の友達がいる。在日3世の彼女は頭がよくてものすごく優しく、しかも美人、その上とっても面白い。今から30年くらい前、出会って数か月経った頃に、日本国籍ではないと知らされて、びっくりし、しかも反応に迷ったことを覚えている。「日本人じゃないんだ」「日本人だと思った」というのは失礼だし、「そうなんだ」だけだと冷たいかな…等々一瞬のうちに色々頭をよぎり、結局、「韓国語も話せるの?」と聞いた。当時は韓国についての情報もほとんどなく、私自身も無知だったけれど、在日の人を偏見の目で見て差別する人もいるということは知っていたので、ただ、私自身はそうではないということだけ伝えられたら良いなと思った。
    彼女の実

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    2024年09月05日
  • ネヴァー・ゲーム 下

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    区切りごとの終わりが気になる終わり方なので、ドンドン読ませられてしまいます!そして主人公コルター・ショウの魅力とスタンディッシュ刑事、マディと本当にキャラが良くて、面白かったです!そして犯人の逮捕後の余韻も、すごく良かったです。ただ、どんでん返しは控えめだった印象です。終わり方もすごく気になる終わり方なので、早く次の作品、文庫化してほしい!

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    2024年08月29日
  • ネヴァー・ゲーム 上

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    著者は、もう結構なお歳なのに、その歳でまた新たなシリーズを書くとは、その点にまずは脱帽です。ストーリーは軽快なテンポで進み、魅力的な登場人物たちとも相まって、グイグイ読ませられました。主人公は、懸賞金ハンターというちょっと変わった設定。なかなか面白いのですが、この著者の本領は、後半に発揮されますので、ここからが楽しみです!

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    2024年08月21日
  • ウォッチメイカー 上

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    ネタバレ

    ウォッチメイカーたちは10件の殺人を計画していて、物語開始時点で2件の殺人事件を完了しているが、捜査班の動きに阻まれてその後が計画通りにいかない。
    四肢麻痺の元刑事リンカーン・ライムは科学捜査に基づく推理により3件目の現場に警察を先回りさせて阻止する。相棒であり恋人でもあるアメリア・サックスを自分の事件に完全に引き入れたいが、彼女自身の事件を全うさせてあげたくもあり葛藤がある。
    アメリア・サックスは刑事に昇進したばかりで自身の事件解決に意気込んでいる。しかし、刑事であった元恋人のかつての犯罪により立場が怪しくなりつつある。また、巡査であった父が現役時代に不正をしていたことを知り、打ちひしがれて

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    2024年08月20日
  • サバイバー〔新版〕

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    運命を悟った人物が、初めて自由意志を持ってそれに抗おうとする姿はやはりかっこいい。
    テンダーブラウソンはカルト宗教のドグマにより生まれの時点で悲劇的な人生を辿ることが確定していて可哀想すぎる。彼もそれを自覚していて宗教から離れていてもゴミ溜めのような生活を送っている。しかし、宗教から離れている時点で抗う才能があり、終盤の行動においても主人公に値する人物だと思った。
    ファーティリティ(豊穣の意を持つ)の未来予知がテンダーにとって人生の豊穣さに全く寄与せずむしろ逆効果になるのは、未来予知が人間が本来できないはずの能力で、できるという奴は金儲け目的で人を不幸にするだけだと皮肉を効かせているようで面白

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    2024年08月19日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    読む前からSNSは削除してたり、スマホと適度な距離をとって生きているつもりだったので、その考えを後押ししてくれるような一冊だった。人によって最適な関わり方が異なるからこそ、何より大事なことは、自分で利用するツール類を意識的に選択することが幸福感につながるという事実だ。

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    2024年08月14日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    世の中のほとんど全ての人がスマートフォン・SNS中毒となっていて、必要以上にネットワークに繋がっている時間が多くなったことにより、自分自身と向き合う時間がなくなった弊害が大きいから、
    意識的にネットワークから距離を置き、自分にとって本当に大事な物事にフォーカスしよう、という内容だ。

    自分はその内容に共感し、読み始めてすぐにX、Instagram、Tiktokを削除(アカウントは消していない)し、iPhoneのホーム画面を整理して一頁目に最低限のアプリしか配置しないようにした。

    今後考えるべき問題は、ほとんどすべてのヒトがSNSに毒されている状態の中、産まれたばかりの息子を今後どのように育て

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    2024年08月09日
  • トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー

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    ネタバレ

    面白かった!
    30年という長い時間軸だけれど、自分の世代と重なっていることもあり、物語の中に自分がプレイしたり知っているゲームや、時代背景が出てきたのも楽しく読めた要因かもしれない。
    自分の幼少時代にもこの物語の主人公達のような同世代がいたかもしれない、と思いを馳せたり想像を巡らせてしまう。
    私自身はそこまでゲームをやり込んだタイプでもないし、詳しいわけではないけれど充分に楽しめる一冊だった。
    長編だけど飽きることなく、読み終わったときはもっとセイディとサムのこれからを読みたい、という気持ちになった。
    この2人の関係性は、間違いなくソウルメイト、絆、運命、そんなふうに言えると思う。人生でこんな

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    2024年08月03日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    facebookを見ないと決めてからしばらく経って読んだので説得力高い。間違いなく見なくなってからのほうが穏やかな日々が過ごせている。著者が提示するレベルに到達するかはわからないけど、その価値は認識できていると思う

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    2024年07月31日
  • 幼年期の終わり

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    弟にSFの名著として勧められ手に取りました。
    名著の名に違わぬ内容だった。
    当初読んで自分で予想した結末から全く違う結末、オーバーロードの目的、驚きながら読んだ。
    この話はもちろんSFだが、我々人類は争いなどの社会問題を克服し成熟できるのか、皆が少しずつ良き影響を発揮し、元気玉のイメージでより良い世界になればと感じさせられた作品。

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    2024年07月27日
  • エンプティー・チェア 上

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    今度ばかりは流石にシリーズ終了かと思った。だって………、いや、ネタバレになるから書かないが、いくら何でもこれで続けるのは無理でしょ、と後半はずっとそう思いながら読んでいた。結論から言えば更にこの後もシリーズは続く訳だが、私自身は今まで読んだシリーズ中で一番面白かった。爽快感的な面白さではない。どちらかと言えば読みながら眉をひそめるような描写も多々ありながら、最後に読み終わった時の達成感というか疲労感というか、その脱力感はピカイチだった。
    車椅子探偵ものとしては異例の犯人の逃走先を予測するというハンター設定。物証を元にした動かない科学捜査で果たしてそんな事が可能か?と思わせる難題をリンカーンは次

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    2024年07月17日
  • ハンティング・タイム

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    バウンディハンター コルター・ショーシリーズ第4作目。

    例によって、ジェフリー・ディーヴァーお得意のどんでん返しが、物語後半に巻き起こります。でもね、ジェフリー・ディーヴァーの作品を数多く読んでいると、“あ、この人怪しいな”とか思っちゃうんですよね。なので、どんでん返しが起きても、それほど驚かなかったりします(笑)。逆に言うと、もっと激しくひっくり返されるかと思ったのですが、そこまででは無かったです。

    次は、リンカーン・ライムシリーズが読みたいですね。

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    2024年07月17日
  • 死亡告示 トラブル・イン・マインドII

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    上巻に続き、バリエーション豊富な短編集。といっても最後の『永遠』は中編的な長さ。どちらかと言えば変化球的な作品が多かった印象ですが、その切れ味は抜群。どの作品でも、何てことのない話が、一つの文章でガラッと、趣が変わる楽しみが味わえました!

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    2024年06月18日
  • デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

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    デジタルなツールから離れ、自分にとって本当に大切なことに集中するための考え方を説いた本。断捨離のデジタル版とも言えるが、筆者はすべてのデジタルツールを削除するように主張しているわけではない。「惰性でSNSを見てしまう」というような状況を避け、もっと主体的に人生をコントロールするための一つの方法としてデジタル・ミニマリズムを提唱する。基本的な考え方やポイント、それらを踏まえた具体的な演習案なども提示してくれているので、本を読み進めながらデジタルの片付けを実践できるのはとても良い。デジタル・ミニマリストになれれば、デジタルツールやSNSに振り回されることなく、自分らしい生き方をすることができるだろ

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    2024年06月15日
  • 幼年期の終わり

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    読みやすいし、これが現在のSF世界観の地殻を固めたのだということが、なるほど分かった。早く幼年期を脱したい

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    2024年06月01日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    昔見た映画の原作ということで、読んでみた。映画の雰囲気と同じで、治安が悪い男たちの話という感じが面白かった。ただ映画よりも、厭世的な雰囲気をより感じられたところは、映像とは違う良さで、文学もいいなと思った。話の終わり方も好きだが、これが映画と同じかどうか覚えてない事が悔やまれる。
    また、「大英博物館のエルギン・マーブルをハンマーで叩き壊し、モナリザでケツを拭いてやりたい」という表現も、最低な事をしてみたいという欲求を、洒落た?言い回しで表しているので好きだ。

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    2024年05月26日
  • ハンティング・タイム

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    釈放された夫から逃げる母娘、ある理由によってその2人を追跡する夫、雇われの二人組の殺し屋、ある事件から巻き込まれる懸賞金ハンター。複数人物それぞれの視点から一つの大きな流れへと収束してゆくドラマ的な王道の流れを楽しめた。巧みなミスリードや視点の切り替えの描写で一気に読めた。シリーズもののようだが、単体でも十分に楽しめる。

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    2024年05月15日
  • コフィン・ダンサー 上

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    文春ミステリーベスト10の1位発表を見て、リンカーン・ライムシリーズの記念すべき第1作「ボーン・コレクター」を読んだのが2000年。それから約四半世紀の時を経てシリーズ第2作となるこの「コフィン・ダンサー」をようやく読んだ。キャラ設定など覚えているはずもなく、ほぼ新作のつもりで読んだが噂に違わずとても面白かった。

    リンカーンは安楽椅子探偵ならぬ車椅子探偵だ。しかも最先端の機器を駆使して超微細証拠物から科学的な推理を行う。この一見「静」にも見える行動は非常にアクティブで「動」的だ。またアメリアを始めとする動けるキャラクターたちも銃撃戦はあるわ、飛行機は落ちそうになるわで全てが「動」に満ちた作品

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    2024年04月18日