サバイバー〔新版〕

サバイバー〔新版〕

小説・文芸
1,320円 (税込)

6pt

燃料が底をつきた航空機のコクピット。ただ一人残されたカルト教団の生き残り。全てが最悪の方向へ転んだ僕の物語を聞いてくれ。

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サバイバー〔新版〕 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    人には自由意志があったとしても、過去の経験、世の中の常識にがんじがらめに縛られている。だから自由意思に従って行動したとしても幸せになれるとは限らない。無意識のうちに行動が制限されているから。テンダーは気の毒だが、今の世の中、大半の人が奥底に大なり小なりそうしたものを抱え込んでいるのだと思う。現代こそ感性とか人間力を磨かないといけない気がする。

    0
    2026年07月08日

    Posted by ブクログ

    「あのファイト・クラブの作者」と説明するのが一番分かりやすいパラニューク。
    しかもこの本はファイト・クラブ映画公開と同い年に発表されたから、微妙に共通点を感じるし、探してしまいます。

    パラニュークの作品を読んでいていつも思うのが、アメリカのオルタナ世代の閉塞感やダウナーな感情をよくもここまで文章化できるなあという驚きです。
    翻訳家の方のセンスもあると思うのですが、小気味良いリズムで繰り出される下品なフレーズが、高尚な言葉遊びのように感じられるんですよね。

    時間を置いてからまた読みたい1冊でした。

    0
    2025年12月30日

    Posted by ブクログ

    人に勧められて

    5年ぶりに読書をしたせいもあるとは思うけど、文が読みにくく、とっつきづらい印象
    ただ中盤以降の面白さが半端なくて一気に読めた
    とても20年前の作品とは思えない
    まさに未来予知

    0
    2024年10月15日

    Posted by ブクログ

    運命を悟った人物が、初めて自由意志を持ってそれに抗おうとする姿はやはりかっこいい。
    テンダーブラウソンはカルト宗教のドグマにより生まれの時点で悲劇的な人生を辿ることが確定していて可哀想すぎる。彼もそれを自覚していて宗教から離れていてもゴミ溜めのような生活を送っている。しかし、宗教から離れている時点で抗う才能があり、終盤の行動においても主人公に値する人物だと思った。
    ファーティリティ(豊穣の意を持つ)の未来予知がテンダーにとって人生の豊穣さに全く寄与せずむしろ逆効果になるのは、未来予知が人間が本来できないはずの能力で、できるという奴は金儲け目的で人を不幸にするだけだと皮肉を効かせているようで面白かった。

    0
    2024年08月19日

    Posted by ブクログ

    とにかく内容が濃い上状況が目まぐるしく移り変わり、飽きる暇がない。
    あることないこと言うメディア、金のために「僕」にたかるケースワーカー、とにかく人の醜さが見れる1冊だった。

    0
    2023年10月16日

    Posted by ブクログ

    2023.06.19
    ちょっと難解。適当に読み進めることはできない。
    この本の凄いのは、書かれたのが20世紀であるということ。9.11よりも前であるということ。
    最近書かれた本と言われても違和感ないくらい未来を見通しているのは凄いと思う。

    0
    2023年06月19日

    Posted by ブクログ

    「ファイトクラブ」などの代表作の著者が書いたカルト宗教にまつわる小説。
    ファイトクラブでわかるようにその作風はタブー無しの胸糞悪くなるような内容を含むが、不思議と人を引き付ける。
    この本も同様。

    小説はハイジャック犯の独白から始まる。
    その犯人は自分たちで閉じたコミュニティを形成するカルト宗教で生まれ育ち、生き残った最後の一人だった。

    その宗教ではひたすらの労働のみが美徳とされ、性をふくむあらゆる欲望や快楽は忌み嫌うべきとされていた。
    そしてもう一つ、現世からの「脱出」が実行された場合、宗教に属する者はそれに続かなくてはならない。

    その脱出を実行せず、生き残った主人公は稀有な宗教的存在として世間に祭り上げられていく。。
    出てくる人は皆が皆モラル崩壊していた。

    一番恐ろしいと思ったのは、カルト宗教以上にモラルを無くし欲望に支配された拝金主義の資本主義構造だと思った。

    確かに極端な教義を持つカルトも非常に怖い。
    しかし歯止めのない欲望への精神的な後ろ盾を求める資本主義の極致もそれ以上に恐ろしかった。

    やはり人を人と思わなくなるように仕向けるのはカルト宗教にしろ、資本主義にしろ恐ろしいと思う。

    0
    2022年08月20日

    Posted by ブクログ

    所謂「キモくて金の無いオッサン」文学ではあるんだけど割とカタルシスがある。
    「繋がれなさ」とか「分かり合えなさ」みたいな文学的なテーマを、卑近で猥雑な全然文学的じゃないモチーフで表現するのが上手な作家だよね。

    『二十日鼠と人間』とか『地下室の手記』みたいな古典だと完成された「キモいオッサン」として登場するけど、このキモいオッサンがどうやって形成されて行ったのかを掘り下げる点と童貞に重点が置かれるのが現代的な気がする。
    大人に成れずに歳だけとってしまったキモいオッサンが失われた成長期を取り戻す話としては、『こうしてお前は彼女にフラれる』もそうだな。

    0
    2026年03月29日

    Posted by ブクログ

    すごく難解だけど果てしない狂気を感じることができる作品だった。
    やはり日本人にはキリスト教的価値観や1990年代後半のアメリカ社会がよくわからないので、読者側の知識もかなり求められるなと思った。

    0
    2022年05月23日

    Posted by ブクログ

    著者は、『ファイト・クラブ』で有名なチャック・パラニューク。『ファイト・クラブ』(1996年)の次(1999年)に発表された作品。長らく絶版となっていたが、『ファイト・クラブ』に続いてようやく新訳版が発売されたので、この機会に手に取ってみた。

    「ハイジャック犯の男が、墜落間近の機内でブラックボックスレコーダーに向けて語る、"社会"に翻弄され続けた半生。」

    カルト教団の一員として生を受けてから教団に貢ぐためだけに働き続け、教団の崩壊後はその生き残りとしてメディアの"商品"として持て囃される。自分の意思などなく、ただただ"社会"に流されるだけの人生。現代社会の"闇"を存分に皮肉った物語。

    彼のこの人生は"運命"としてそのまま幕を閉じてしまうのか、それは「0ページ」だけが知っていること―――。

    0
    2022年04月30日

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