池田真紀子のレビュー一覧

  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    おれを力いっぱい殴ってくれ、とタイラーは言った。
    事の始まりは、ぼくの慢性不眠症だ。
    ちっぽけな仕事と欲しくもない家具の収集に人生を奪われかけていたからだ。
    ぼくらはファイト・クラブで体を殴り合い、命の痛みを確かめる。
    タイラーは社会に倦んだ男たちを集め、全米に広がる組織はやがて巨大な騒乱計画へと驀進する――
    人が生きることの病いを高らかに哄笑し、アメリカ中を熱狂させた二十世紀最強のカルト・ロマンス。デヴィッド・フィンチャー監督×ブラッド・ピット&エドワード・ノートン主演の映画化以後、創作の原点をパラニューク自らが明かした衝撃の著者あとがきと、アメリカ文学研究者・都甲幸治氏の解説を新規収録。

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    2024年03月26日
  • ハンティング・タイム

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    コルター・ショーが3部作で一区切りの後の新たな一篇。ライムのシリーズとは全く違う、アクション的な展開に最後までワクワクして楽しめました。登場人物の状況が複雑に絡み、二転三転するのはディーヴァならでは。

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    2024年03月18日
  • ファイナル・ツイスト

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    ネタバレ

    父アシュトン・ショウの死に繋がる100年前の文書の秘密と諜報企業の陰謀がここにきて全貌を表し、前2作で関係のできた人物や行方不明だった兄も登場し、今まで孤高のコルター・ショウが総力戦で挑む。二転三転どころか十転二十転するようなスパイアクションの展開。最後まで目が離せないで一気読み。ラストは本当にいい感じ。
    何度か登場する映画「王になりたかった男」は女で失敗するので、こちらも女による仕込みでやられるのかと思っていたら、橋からは落ちなかった。

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    2024年02月27日
  • パチンコ 下

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    アメリカの作者が、よくここまで調べて執筆したものだ、と驚き。訳も素晴らしい。もともと日本語で日本の作者が書いたと言われても違和感はない。
    ストーリー自体も面白いが、史実としても知っておくべき(作品自体は創作)。
    アメリカのKorea系が、生活や食、価値観を維持せず、言葉を維持している一方、日本のKorea系の維持するものが逆であることに関心を持った。どちらが幸せなのか。日本人による酷い差別、アジアの特性なども関係するのだろう。

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    2024年02月17日
  • スキン・コレクター 下

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    初めてリンカーン・ライムシリーズに挑戦。
    面白かったけど、これほど有名で評価の高いミステリー小説のわりに読みづらくてしんどく感じました。
    カタカナの登場人物がたくさん登場するのに、姓名のどちらも使われているので誰が誰だか、というのは海外小説なので仕方ないとして、過去の事件や物語の中の小説が出てきたり、専門用語が多く何のことだかわからなかったり。そして一番困惑したのはこれまで読んだどのミステリー小説よりも鑑識現場などの情景がイメージしづらく感じたところです。
    展開はスピード感があり、どんでん返しも面白かったです。
    映画も有名なためか、いかにもハリウッド映画らしいシーンを何度も想像しながら読みまし

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    2024年02月09日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    いかに自分がデジタル依存をしてしまっているか知ることができた。デジタルを辞めるのではなく適切に付き合うためにどうしたらいいのか、ネクストアクションが明確になった。一方で現代で生活するのにフューチャーフォンに戻す、SNSを全削除するなど偏った意見もあるので自分のライフスタイルに合わせて取捨選択するべき(鵜呑みにすべきではない)

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    2024年02月08日
  • 12番目のカード 下

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    博物館内にある図書室で解放奴隷の記事を読んでいたジェニーヴァは何者かに襲われた。現場に残された証拠品から強姦目的かと思われた事件はやがて様相を変えていき……140年前と現在を繋ぐ事件の行方は→

    アメリカの黒人奴隷解放や憲法成立が語られるシリーズ6作目。
    “5分の3の人間”という意味が最初わからなかったんだけど、読み進めていくと「あぁ」となるし、マジ選挙行こうって思った(本筋と関係なし)
    物語としては今作も見事にひっくり返してくれる。何度も。マジで何度も(笑)→

    今作は私の推しであるベルが出ずっぱり(ジェニーヴァを警護する係なので)で嬉しい。もう一人の推し、デルレイもいいとこで登場するし、キ

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    2024年01月11日
  • ハンティング・タイム

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    失礼ながらもうひとつのシリーズは飽きてしまった感があり、
    最近はもっぱらこちらのコルターさんシリーズを読んで楽しんでいます。
    お父様の死の真相までたどり着くにはあと何作かかるかわかりませんが
    付き合っていきたいと思います。

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    2024年01月04日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    ネタバレ

    映画は未見。ていうかよくこれ映画にできたなーどうやって映像化するんだよこれ

    現代人は、みんな心の奥底にタイラー・ダーデンを飼っているのかもしれない
    退屈な日常から引っ張り上げてくれる破天荒なカリスマというみんなの妄想が、実際に表出してしまったら……?
    みんなが「アイツの指令なら仕方ないよねー」って言いながらメチャクチャに暴れるための言い訳にできる存在がいたらどうなる……?
    っていうのが、この物語の本質だと思う

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    2023年12月23日
  • ネヴァー・ゲーム 上

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    海外の作品として小島秀夫が推していたので読む。非常に読みやすく、下巻の展開に期待。洞察力抜群のショウのかっこよさに惹かれる。

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    2023年12月17日
  • ハンティング・タイム

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    ネタバレ

    毎回、作者のドンデン返しの妙と言ったら、全くもって他の追随を許さない次元にあると思う。

    と、思うのだが、そこは逆に愛読者所以の悲しさか、巧みにミスリードされてはいても何とは無しに匂ってしまうのだ。誤導へのいざないが(笑)。

    だから、今作の恐らく最も大きなドンデンは『だよね!』だった(と、嬉しがる所がガキだよな…)。

    ただ、
    驚きでは無いけれど、ある人物の死については意外だった。
    私の覚えている限りでは作者の過去作(ライム、ダンス、今シリーズは全て既読)に於いて、作中私が好感を抱いた人物に起きた悲劇は『石の猿』のかの彼ひとりを襲った1件のみだったから(確かトムさんもシリーズ1作目で亡くな

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    2023年12月05日
  • コフィン・ダンサー 下

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    実は読み終えてたんです下巻
    最近とても慌ただしくて、移動時間だったり 長引く美容院でだったり 休憩時間だったりにコツコツと読み進めていました 正に点滴穿石

    そしてこのレビューはなんだか眠れないそんな15の夜にヒャッと綴っているので変態仕様です

    ダンサーとの最終決戦
    内容が記憶中枢からやや漏れ出しているのは否めないのだが、完全に鼻血ブーした事だけはしっかりと覚えている それはもう上巻のレビューを読むと赤面しちゃう程に

    私は飛行機に全く興味が無いのだが、本書はダンサーのターゲットであるパーシー・クレイを主軸とした要所要所で中々濃密な飛行機描写がある
    確信したが、私は飛行機に興味が無

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    2023年12月04日
  • デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方

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    デジタル・ミニマリストというとデジタル技術を全く使わないで暮らしていくことなのか。

    そうではなく、自ら目的を持ってデジタル技術とほどよい距離感で暮らしていくための手段や実践例などが書いてあります。

    私もデジタル技術を全く使わないで暮らしていくことは難しいですが、使い過ぎてしまってもう少しデジタルから距離をとりたいなと思うことがあります。

    デジタルを使わない時間、離れる時間をどのように活用していくのか、その方法も記述されています。デジタル技術で多くのことが知ることができる今だからこそ読む価値のある本だと感じました。

    時間を空けて何周か読んでみたいです。

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    2023年11月26日
  • ハンティング・タイム

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    コルター・ショウシリーズ四作目。
    どんでん返しを警戒しながら読む。
    最初のうちはふむふむまあまあ想定内だなた思っていたが結局騙されっばなしでした。それがまた快感なのも否定できないですけどね。面白かった。先入観ってなかなか取り除くのは難しいです。

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    2023年11月22日
  • 真夜中の密室

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    久しぶりのリンカーン・ライムですね。
    相変わらず、ノンストップで楽しませてもらいました。
    もう15作目なんですね、ホント飽きさせないです。

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    2023年11月12日
  • 12番目のカード 下

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    リンカーン6作目
    リンカーンシリーズを再読中
    内容は覚えていなく、新刊のように読んでいる
    追いかけて追いかけて捕まらず
    そうかと思えば方向転換したり
    過去に読んでいるのに、予想がつかないまま楽しく振り回された

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    2023年11月03日
  • ハンティング・タイム

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    SL 2023.10.29-2023.11.1
    懸賞金ハンター、コルター•ショウシリーズ。
    第一部は3作の事件が続けて起こっていることに驚いたけど、今回はもう3年も経っていることに驚く。
    ジェフリー•ディーヴァーと言えばドンデン返し、特に今作は20回超えとか宣伝されているので、やっぱりということもたくさんあった。やられたということもたくさんあったけど。
    お父さんの事件にケリがついて今回の事件はシンプルでわかりやすかった。

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    2023年11月01日
  • ハンティング・タイム

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    懸賞金ハンター・ショウシリーズ。
    DVで刑務所に入っていた、元刑事が早期に釈放される。
    元妻を殺すと追いかけ始める。ショウは逃げる妻と子を探し、逃げ切れるのかというのが今回の展開。
    元妻がコンパクト原子力発電の優秀な研究者で、会社の運命を握る技術の開発者でもある。
    現在の問題も盛り込みながら、スパイも加わって、話は複雑になる。
    元刑事は、同僚の刑事の命の恩人で、ヒーローでもあり警察を味方につけて追いかけているように見える。
    最後は父と母の愛情が痛い物語。
    面白いけど・・・予想のできる結末になってしまった。

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    2023年10月29日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    映画を観てから興味が湧いて。
    序盤は映画を観ていないと読めないかも…と尻込むほど独特な文体だなぁと思った。
    日本語訳だから余計読みにくいのかと思ってたけど、読み進めるにつれ映像作品のようにシチュエーションがパンパン切り替わる文章が面白いし、主人公の脳内のカオス感が味わえて良かった。

    紹介文に「カルトロマンス」と書いていて、映画を観た感じそんなにロマンスがあったか?と思ったが、小説は特に後半が分かりやすくロマンスだった。
    映画だとブラッドピットという美しく、セクシーすぎる人間がタイラーを演じていたのでそっちに気を取られて、タイラーと僕を中心に観てしまっていたんだろうなと気付いた。

    ファイトク

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    2023年10月21日
  • ハンティング・タイム

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    ネタバレ

    毎回のどんでん返しに驚いているので今度こそは簡単には騙されないぞ、という思いで臨んだけれど、相変わらずのひっくり返し技にやられてそれでも悔しいという思いはしない。
    夫婦間の感情、父と娘の絆など改めて感じ入るところが多い。
    帯の一行「足元をすくわれすぎて著者に接骨院の請求書を送りつけたくなるレベル」とあるように、絶妙なユーモアにもさすが!と思わせられる。
    年中行事の一つと感じさせてくれるディーヴァーの新作、いつも楽しみの数日間。

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    2023年10月18日