池田真紀子のレビュー一覧
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友人2人が殺害された現場近くで、昏睡状態で発見されたアンナ・オグルヴィ。生存放棄症候群と診断された彼女を目覚めさせるために指名されたのは、犯罪心理学者のベネディクト・プリンスだった。彼は独自のアプローチでアンナを目覚めさせることに成功するが……。
単純なフーダニットのプロットに、あんなことやこんなことをプラスしてサスペンスを盛り上げる手法に唸った。提示される“真実”は疑わしく、当然のようにひっくり返される。理詰めで考えれば犯人ではないとわかるので納得がいく。
最終章で真相が明かされたときには、まったく予想もしていなかった犯人像に呆気にとられてしまった。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ2025年の33冊目は、ジェフリー・ディーヴァーの新シリーズ「スパイダー・ゲーム」です。9月は、このディーヴァーの新作の他にも、ホロヴィッツとクレイヴンの新作が控えています。正に読書の秋到来と言った所でしょうか。
リンカーン・ライムシリーズの終焉が見えた今、ディーヴァーが新シリーズを投入して来ました。舞台は、ニューヨークからロサンゼルスに移ります。主人公は、連邦捜査官のカーメン・サンチェスと大学教授にして「侵害」を専門とするセキュリティコンサルタントのジャコビー・ヘロンです。ページターナーである事は、間違いありません。面白いです。ただ、1つ言うならば、機動力の有る女性刑事+癖の有る男性ホームズ -
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Posted by ブクログ
ネタバレおそらくイギリスの作家、マシュー・ブレイクのデビュー作。
数年前、友人二人を殺害した容疑のアンナ。ただ、アンナは自供のようなメールを送った後、眠り続けている。彼女に裁判を受けさせるため、政府は睡眠学者のベンの元にアンナを送るが。。。
星3寄りの星4かなぁ。設定も良く、展開も良いのだけど、あまりにも中弛みが酷い。ワシントン・ポーシリーズ並みとは言わないが、章立てが短いのでサクサク読めるのだが、序盤の後、中盤までが辛かった。。。
アンナは目を覚ますのか、本当にアンナが友人を殺したのか、大きくこの2点が肝だが、この辺りがわかってくる後半の展開は面白い。
ただ、帯に描かれるように今年ぶっちぎりの -
Posted by ブクログ
アンナ・オグルヴィは将来を嘱望された25歳の雑誌編集長。4年前のある夜、雑誌社を共同で経営していた同僚2人が刺殺され、その現場近くで、ナイフを手にしたまま深い睡眠に落ちていたアンナが発見され、以来彼女は眠り続けている。タブロイド紙に 〝眠り姫〟と呼ばれたアンナの症状は、神経学者には「あきらめ症候群」として知られる珍しい精神疾患だった。
心理学者で、睡眠が関わる犯罪の専門家のベンは、アンナの治療を引き受けることになり、彼女を目覚めさせ刑事責任を問えるか見極めるのが任務だった。だが、過去の事件との関連が判明し、容疑者の子どもである患者Xの存在も明らかになるに及んで、事件は思いもかけない方向へと転が -
Posted by ブクログ
「在日韓国人」というテーマや「人生をパチンコになぞらえた解釈」などはおもしろく読めたが、それよりも韓国ドラマのお約束感が非常に目立つ。例えば、正反対の性格を持つ異父兄弟(もちろん成績はトップクラス)、飛ぶように過ぎてゆく年数、重要人物たちの突然の死、不動産業界での土地をめぐる問題、そして裏切り…。上巻はともかく、下巻では韓国ドラマでよく見かける内容がぎっしり詰まっていた。
ハンスがソンジャを庇護し、生涯その存在を求め続けていたのは、おそらくソンジャが唯一手に入らない存在だったからだと推測する。常にビシッと決まった身なりで紳士的なハンスが、若く綺麗でわがままな日本人女性をボコボコに殴ったことが