池田真紀子のレビュー一覧
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ネタバレ個人的には大好きなLAが舞台になっているところがお気に入りです。
2人とももう少し自分の気持ちを素直に表現すればすれ違いはうまれなかったのではないかと切なかった。けど現実世界でも自分の気持ちを相手に伝えるのは難しいし、お互いの考えは違う。
深く愛している相手と対等な共同制作者でいることは難しい。サムとセイディは、友達→仕事仲間→共同制作者→クリエイティブパートナー→家族に近い存在と関係のレイヤーがどんどん増えていき、一つの問題が一つでは済まなくなる。仕事で意見が衝突したら、ゲームについて意見が違うと思うだけでなく関係性が深いが故に相手にとって私は何なのか、相手の成功を自分の敗北として受け取る等まで深く考えてしまうのだと思う。 -
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facebookで働いていたサラ・ウィン=ウィリアムズがfacebook採用前〜クビになるまでを自伝風に告発している。
ハラスメント、ターゲッティング広告、ロビー活動、コンテンツモデレーション問題など内容は多岐に渡るが、基本的には資本主義の成長の下に正義がすべて粉砕されていく様が描かれていく。
一つ疑問が湧くのはサラ・ウィンは強固にコンテンツモデレーションを行い、ヘイトスピーチを制限すべきと言うが、政府による検閲は一貫して(中国政府もNSAの介入も)批判的であるということだ。facebookの介入は正しく、国家の介入は正しくないのか。無軌道な自由が正しいとも思えないが、一貫してこの点に疑問を挟まない。この自身の正義への疑いのなさ、躊躇のなさが終始引っかかった。 -
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ネタバレ私はゲームをあまりやらないし、もちろん詳しくもないけれど、作中に日本が登場するとやっぱり嬉しい。日本人の”ガイジン嫌い”、現地の方が描くとこうなるよなーとどきっとしたりもした。
私は男女の友情は成立しない!と思っている過激派なので、サムとセイディが築く友情に少し違和感を感じつつ素敵だなと心から思った。友情、とも少し違うのか?友人であり、ビジネスパートナー、家族、みたいな。人間関係ってどう転ぶか分からないし、もつれて複雑になるからこそ難しいし面白いものだよなと思った。
マークスの死から立ち直りきらないけど、子育てをしながら徐々に仕事に戻っていくラストに向けてのセイディの姿もすごくリアリティがあった。つくった全てのゲームが大ヒットするわけではないし、サムとセイディが元通りの中に戻ったりその仲が進展するわけでもない。そういうリアル、飾らなさが面白かった。 -
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読んでいて違和感を覚える「シックスティーン」という表記。
最初は犯人が16歳の少女たちを狙っているのかと思った。
けれど老若男女を問わず、その辺にいる人々を見な一律に「シックスティーン」と脳内で呼んでいる。
また、犯人が被害者の名前の後に付けている4桁または4個の数字。
その名前の人物に、何らかの意味を付加しているのだとは思うが、数字の意味が読み解けなかった。
けれど、4桁×4つの数字、つまりそれが「シックスティーン」だと気がついて、ああ、あの番号ねと思ったところから、作者の書きたかった全貌は見えた気がする。
もちろん細部は全然わかっていないので、犯人は誰と一人には絞れていないが。
気に入ったものはすべて手に入れたいと思う犯人。
もちろんそんなことが世間にばれてはよろしくないので、自分の痕跡を残さず、逆に身代わりの痕跡を置いて、犯行を重ねる。
この徹底した「痕跡を残さない」こだわりは、「痕跡」の意味を熟知しているからに他ならない。
情報は、データは、弱点にもなるが、すべての人々のすべての情報を知る者は、おのずと権力を手に入れたも同然となる。
ヒットラーを見るまでもなく。
単純に読むと「すべてを手に入れたい」犯人は、すべての情報を知り権力を持ちたいあの人に重なるが、そんな簡単でいい?
あの人の後ろに巧妙に隠れている人がいるのではないかと思って読んでみたが、今のところわからない。
ライムが追っていた国際的な殺し屋の事件、セリットーが追っていたロシアン・マフィアの事件も、この事件と重なってくるのか?
サックスがかわいがっている女子高生の悩みは、ライムの高校時代の苦い思い出を昇華させそうな気がするけれど。
それと、今回2ページにわたる登場人物紹介があるのに、そこに出てこないアントワン・ジョンソンが気になる。
拘置所にいるアーサーを何くれとなくかばう、大男の黒人。
彼かなあ?って思っているのだけれど。 -
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今回は冒頭から犯人たちの名前と手口が語られる。
ということは、動機を探るミステリなのか?
そして刑事に昇進したサックスは、初めて事件捜査の指揮を取ることに。
たとえそれが自殺であっても、捜査を疎かにしないサックスは、自殺することが不可能な証拠を見つけ、殺人事件として捜査を続ける。
本来は、ライムが指揮を取っている連続殺人の事件をメインに動かなければならないサックス。
でも、初めての事件だから最後まで責任をもって取り組みたいし、しかしライムの事件は重大案件で…「事件を二つ抱えることは可能です」と突っ張ってしまうのだよね。
というわけで、ライムの事件、サックスの事件、犯人の視点とストーリーが細切れになってしまい、進捗はもったり。
犯人の魔の手が!ってところで視点が切り替わり、次に犯人の視点に戻った時は大した展開になっていないパターンが続く。
いや、おかしいだろう。
時計のようにきっちりきっちりした完璧主義者の主犯と、感情が先立つ従犯の取り合わせも不自然だし、完璧主義者の割には結構想定外の出来事が多すぎる。
これは、どちらかがどちらかを裏切っているのかも。
いや、いつものパターンなら、捜査側の方に裏切り者がいる筈だ。
二人ほど怪しいと目星をつけている人がいるが、裏切り者だとしたら二人は多すぎる。
さくっとダンスが見切ってくれないだろうか。
そして今回一番のピンチはサックスの心情。
何よりも汚職警官を憎んできた彼女の心の芯にあるもの。
それが揺らいでしまった。
けれど、この汚職警官の流れがきっと、二つの事件を繋ぐんじゃないかと思っているのだけど、続きを早く読みたいわ~。 -
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なかなか面白かった。
原著副題の
"Choosing a Focused Life in aNoisy World"のほうが内容を的確に表している気がする。
単に脱スマホをしろという話ではなくて、自分の人生に役に立つのかどうかを「考えて」「自分の意思で」使い方や時間を決めよう、というのが主なメッセージ。
個人的になるほどと思ったのが、「趣味を持て」のところ。しかもリアルになにか創作するような趣味。理屈としては、スマホを減らそうと思うと苦しいので、リアルな趣味にハマって「スマホ触ってる場合じゃない→結果的に減る」の流れで行こうという話。これはよさそう。
"余暇活動にエネルギーを注げば、エネルギーはかえって高まる"
ダラダラしないでなんかやれ、という話。 -
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ネタバレこの本は、浅井リョウさんがある番組で薦めていたのをきっかけに手に取りました。
そもそも予備知識もなく、しかも559ページと厚めの本だったこともあり、読み始めるまでに数日を要しました。
また、読み始めても、翻訳本特有のカタカナの多さや文化の違いから、なかなかイメージが膨らまず、最初はスローペースで読み進めました。
ゲームで遊ぶことをきっかけに知り合った子ども2人、サム(12歳)とセイディ(11歳)が、大学生になって再会し、ゲームクリエイターとして、もう1人の仲間マークスとともに物語を繰り広げていきます。
「イチゴ」というゲームを大ヒットさせるのですが、そこから3人のパワーバランスが崩れ、人間関係がぎくしゃくしていく展開は、読んでいて心が痛くなりました。
学生時代に仲間と立ち上げたベンチャー企業や、バンド仲間なども、大きくなったり、ヒットしたりすると、それまで対等だった力関係が崩れ、同じようなことが起こって仲違いするのかもしれないな、なんて思ったりしました。
一方、サムはセイディとの関係を恋人ではなく、パートナーとして築こうとします。でも、どうしても恋愛感情をコントロールできず、セイディを傷つけてしまう。その姿も痛々しくて、読んでいて見ていられませんでした。
人生、いろいろなことがありますよね。
良いこともあれば、うまくいかないこともある。
そんな紆余曲折の物語ですが、ゲームと同じように、リセットボタンを押して最初からやり直すのもいい。セーブポイントの途中からリスタートするのもいい。
「人生は、何度でもやり直せますよ」
そんなふうに言ってもらったような気がする一冊でした。
おっしまい。