池田真紀子のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読むと不安になる、独特な不気味さがあるSF小説。
物語のラストで人類は“超進化”を遂げる。しかしその結果、新人類の子供たちは親や旧世代の人類と意思疎通できなくなり、最後には地球を破壊して去っていく。
私は思った。「これのどこが“進化”だというのか?」
私にとって、種としての進化とは宇宙との調和に向かうものだ。しかし本作で起きているのは、旧世代との断絶と破壊である。これは進化というより、突然変異によって“クリーチャー化”しただけではないか、とすら感じた。
だが同時に、これこそが著者クラークの示した「問い」なのだとも思う。私の違和感は、あくまで“旧人類の視点”に立ったものに過ぎないのだろう -
Posted by ブクログ
政治家の母、投資家の父のもと、一流大学をでて、雑誌の出版社を立ち上げ編集業をしていたアンナはある時、友人が死んでいる殺害場所で意識が覚醒し(目覚め)元々夢遊病の症状あった(家族の秘密だった)りしたことと、疑う余地のない状況などから殺人犯と考えられている。しかし、本人は事件後4年も眠ったまま。睡眠関連の犯罪の専門家ベネディクト(ベン)はアンナを目覚めさせる依頼を受け彼女に関わると同時にこの事件を調べ始める。果たして犯人は?真相は?アンナは目覚めるのか?
とまあ、あらすじだけ読むとなかなか面白そうなのですが、この文庫、さほど厚くないようなのに本文674ページと、普通の2倍あります。そして、2/3位 -
-
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹が襲われた。辛くも命に別状はなかったが、犯人は前日に男性を殺害したのと同一人物とおぼしく、事態は連続殺人の様相を呈する。犯人には蜘蛛のタトゥーがあったことから「スパイダー」と呼称されることになった。だが捜査は遅々として進まず、サンチェスは妹を守るために自ら「スパイダー」を追うことを決意、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。
サンチェスが行動し、自らを名探偵ホームズにならって「諮問探偵」と称するヘロンが情報分析と推理にあたるという役割分担で、二人は着実に「スパイダー」に迫るも、第三の事件が発生。現場は南 -
Posted by ブクログ
夢遊病、生存放棄症候群という現実にも存在する難病をテーマに繰り広げられるミステリー。
眠り姫ことアンナが本当に殺人を犯したのかを、犯罪心理学者のベンが解明していく展開。
聖書や哲学色強めの作品で人によってはそこがむしろ読みにくさを助長してしまう。
私はそういう作品が好きなので、個人のアイデンティティや存在価値とは何かを考えるテーマは受け入れやすく、ベンやアンナの心理描写を興味深く読めた。
ベンが感じる"他人の人生を生きている気がすることがある"
というワードが最後に繋がる。
人生の三分の一は眠っているというが、言うなれば生の中の三分の一は死であると。
生きることは拷問の