池田真紀子のレビュー一覧
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読み終わりました。
おもしろかったです。でも、なんとなくクリスマス・プレゼントとは趣きが違う…
悪い人同士の知恵比べみたいな話が多くて、少し胃に来る感じ。
生まれついての悪人は、クラックコカインダイエットで読んでいて、再読してもやっぱりおもしろかったです。
原題はBorn Bad 原題を知ると、さらにぐっときます。
救われない話が多いのですが、ポーカーレッスンは面白くて、映画的でした。老スタントンは、ロバート・デュバルのイメージで。
TVドラマのタイトルも頻出。中でもザ・ソプラノズがよく出てきました…CSIも、ローアンドオーダーも…好きですけどね(笑)なんとなくこそばゆい感じが…
どん -
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抑圧された社会への反逆。
誰かが決めたレールを歩み続けることの疑問。
自己破壊による生への実感。
ファイトクラブにのめり込む彼らには共感できないまでも、この世の中にどこか息苦しさを感じながら歩んでいる自分自身に突き刺さる要素が多く、かなり衝撃を受けました。また、抑圧された社会への反逆という点で、伊藤計劃「ハーモニー」の要素を強く感じました。ファイトクラブの影響を受けたと言われるのも納得です。
ただ、文章がかなり読みにくく、いまどの場面で誰が話しているのが分かりづらいのは欠点かも?結末はだいぶ違いますが、映画版がこの小説の映像化作品として非常に良くできているので、そちらを見た上で、保管として -
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ネタバレカルト宗教の最後の生き残りが自身の半生を独白します。
わずか三分半の差で長男になり損ねたことで、彼は教義により、子を成せず教会の奴隷として労働に一生を捧げ、何者にもなれない、と決めつけられていたはずでした。
しかし、彼は教会の生き残りになってしまう。
ケースワーカーとエージェントを得てしまう。
予言者・ファーティリティと出会ってしまう。
それは運命か否か。読後に考えさせられます。
生い立ちは彼自身の選択ではありません。でも、その後の人生は?選択の余地もこれまでの人生からの転換も、十分にあり得たと思います。
結果として、彼は他者に人生を委ねようとしました。それこそが選択であるにも関わらず。
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ネタバレ濃い。
映画版は視聴済みですが、原作を読んでやっと"カルト的"に支持される理由が理解できた気がします。
痛みや暴力の描写に濃淡があるなら、本作は原液の濃さでした。
大量消費の既製品に囲まれ、社会の歯車になって生活する。そうして生の実感が薄れ不眠症を患った主人公が、死を目前にした当事者たちと居るときだけ「自分は生きている」と感じることができる。
しかし、それは麻薬でした。
主人公はどんどん先鋭化していき、より強い生の実感を求めてファイト・クラブを創ります。このとき彼は、ファイト・クラブを創りスペース・モンキーを組織したタイラー・ダーデンが自分自身だと気がついていません。
タイラー・ダーデンは主人 -
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今年の年末年始は、他の娯楽や家事から読書時間を奪い取れず、一方で負の遺産(積ん読本)がどんどん溜まる悪循環でした。
前作の石の猿は評価が高くなくてもそれなりに楽しめたけれど、シリーズ5作目の本作は高評価とのことでしたが、確かに面白さの差は歴然。得心いたしました。
テンポやストーリー展開もよく、登場人物のキャラ立ちもよく、張り巡らされたプロットや、ラストの懸念回収の爽快感もよくで、まさに三方よしの出来栄え、こいつはいけねーよーって感じで次回に続くのでした(何を言っててるんだか)。次は「12番目のカード」か。。。沼にはまる感じでは決してないのだけど、とにかく面白いシリーズです。 -
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ジェフリー・ディーヴァー『カッティング・エッジ 下』文春文庫。
シリーズ第14弾。
相変わらずリーダビリティは高い。そして、お得意の捻りに次ぐ捻りの連続。今回は特に幾重にも仕掛けを施した作品になっているのだが、それが災いしたのか、逆に陳腐さを感じてしまうのが残念。
リンカーン・ライムとアメリア・サックスらの捜査を嘲笑うかのように、未詳四七号と呼ばれる犯人はダイヤモンド原石に異常に執着し、連続殺人だけでなく、C4爆薬を使って擬似地震を引き起こし、時限装置を使った放火まで行う。
次第に見えてきた犯人の目的。だが、だが……
本体価格900円
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Posted by ブクログ
ジェフリー・ディーヴァー『カッティング・エッジ 上』文春文庫。
シリーズ第14弾。『リンカーン・ライム・シリーズ原点回帰の傑作!』という惹句に心踊る。
リンカーン・ライムとアメリア・サックスの事件捜査と同時進行で次々と犯人が犯行を重ねる展開はヒリヒリする。
ニューヨークのダイヤモンド地区の宝石商の経営者と顧客の男女が惨殺される。匿名の通報により、事件発生から1時間後に捜査を依頼されたリンカーン・ライムとアメリア・サックスらが捜査に乗り出す。
犯人の正体は明らかにされているが、その動機は今一つ掴めない。何かの秘密を抱えて逃げる匿名の通報者……
本体価格900円
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Posted by ブクログ
面白かった!面白かったんだけど3年ぶりリンカーン・ライムとあってはどうしてもスペシャルな物語を期待しちゃうよね
そこは超えて来なかったかなぁ
ただ今回はこれからまた再戦をしそうな強力な敵と新たに友人となった強力な味方が現れてこれからの展開にワクワクしました
他方でまたまた世界を広げちゃって大丈夫ディーヴァー?なんて思っちゃいました
どこまで行くつもりなん?てね
ディーヴァーも結構なお歳なんで心配なんですよねぇ…まぁあとがきによると全くスピードを緩めることなく新作ががんがん予定されてるみたいなんですがね!
それから本作ではたびたび”あの”ウォッチメイカーに言及してくるんで読み直したくなって -