池田真紀子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ上巻を読み終えて、ここまでなかなかのめり込めていないと記しました。
が、やはりディーヴァー、やはりライム!
ギアを上げたかの如く急激に来ましたねぇ~
という事で、少し本作について触れておきましょう。
本作はニューヨーク州ロングアイランド沖の洋上から始まります。
中国からの貨物船、福州竜丸は不法移民を乗せ嵐の中、ようやく目的地近くまで辿り着きます。
しかし、そんな福州竜丸の動きは既に警察に監視され、沿岸警備隊が待ち受けていました。
警察の目的は国際的に指名手配されている蛇頭のゴーストを捕まえること。
そうです、本作では巻頭よりライム、サックスが追う犯人は明確にされています。
あと一歩(これはある意味いつものパターン)というところで、事もあろうにゴーストは不法移民を乗せた福州竜丸を爆破し、船もろとも多くの人々を沈めてしまいます。
※仕事の為、一旦ここまで※
↓
※続きです※
何とか救命ボートで高波を乗り越え、岸に辿り着いた移民達、しかし、ゴーストはそんな彼等を追い、数名を殺害。
生き延びた10名の移民。
消えたゴーストは生き延びた移民達を皆殺しにする為に追いかける。
ゴーストが移民達を見つけ殺害するのが先か、それともライムとサックスがゴーストよりも先に消えた移民達を見つけるorゴーストを捕まえるのが先か!!
これが本書の大筋です。
姿を表さないゴースト。
そして本書により深みを与えるのが謎の密入国者ソニー・リー。
助演男優賞おめでとう(((o(*゚▽゚*)o)))って感じですよね♪
微細な証拠を積み上げ、知識と推理を総動員して辿り着く驚愕の真実。
上巻のなんだかチマチマした感じがウソのような下巻のスピード感。
そして詰め込まれるどんでん返し。
これぞディーヴァー!これぞリンカーン・ライム!!
積読まみれの読書生活ですが、積読がまだまだある事が嬉しいと思えるシリーズです♪
内容(「BOOK」データベースより)
冷酷無比の殺人者“ゴースト”は狡猾な罠をしかけ、密航者たちのみならずライムの仲間の命をも狙う。愛する者たちを守るには、やつに立ち向かうしかない。真摯に敵を追う中国人刑事ソニーの協力も得、ライムはついにゴーストの残した微細証拠物件を発見する―見えざる霧のような殺人者は何者なのか?大人気シリーズ第4弾。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ディーヴァー,ジェフリー
1950年シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる
池田/真紀子
1966年東京生まれ。上智大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Posted by ブクログ
娘を探し探す男と叫び声専門の音響技師の女。危険すぎる絶叫の演舞 #インヴェンションオブサウンド
■きっと読みたくなるレビュー
この本は凄い、そして危険。
おそらく次世代以降の価値観や芸術観で、本を読む力がないと理解できない(おそらく私も十分に理解できていない)。起承転結もあるミステリーではあるけど、イメージとしてはもはや純文です。
本作のスゴイところは、狂気、暴力性がテーマになりつつも、直接的な描写は少ないところ。そして丁寧な説明やプロットで提示してくれず、ただ場面場面や1on1の会話を提示してくる。
怒りや激情を荒々しく表現するのではなく、もはや狂気は日常となってとり憑かれてしまう。しかも読者をほっとさせてくれる瞬間は一片もなく、クレイジーな世界観に閉じ込められる。
その理由は主役である二人がヤバすぎるんです。
フォスター:娘をさらった犯人を捜している、復讐のために文字通り命を懸けている男。
ミッツィ:人の悲鳴の音源を生業とする、薬物中毒の女。
彼らの常によくわからない行動や暴力行為によって、読み手の価値観が歪ませられる。もはや正しさの判断基準がわからなくなってしまう、狂気と絶望が極まる作品でしたね。
しかしこの独特の表現力は圧巻です、パンキッシュな読書体験をぜひ。
■ぜっさん推しポイント
私はどこにでもいる平凡な一般人で、もちろんドラッグ、暴力、殺人などといった犯罪に関わったことはありません。まわりの人を不幸にしたくないですし、そもそも犯罪を犯すような勇気なんてありませんしね。
これまで数多くのミステリーで、殺人シーンを読んできたのですが、所詮はフィクションなのは分かってますし、作家先生も心情描写を丁寧に描くことはあっても、エグくは描きません。そのためリアルさは感じないんですよね。
ただ本書は違うんです。犯罪を犯す、人を殺めるというのは、こういう感じなのか… という、現実味のある体験ができてしまうのです。
貴重な経験をさせてもらえるんですが、なんともなんとも、恐ろしい本でした。 -
Posted by ブクログ
自分の人生がまるで欺瞞だと感じても、人を殴ってはいけないし自分を傷つけてはいけない。それらは完全に間違ってる。
そして、ときには一度どん底まで落ちてみないと分からないこともある。
中盤から終盤へと差し掛かったあたりの大学中退ボーイとのシーンは、映画にもあったけど、小説で読むと切れ味はさらに格別で、ぐちゃぐちゃになっていく終盤の前で一息をつけるページになっている。
この数ページのエピソードはあまりにも美しいから、このシーンを読むためだけにでもこの小説を読む価値がある。すでに映画を観た人でも。
人間扱いされないことに切れたタイラーが、結局形を変えて同じことをしているということは、一応指摘しておきたいと思う。タイラーも神ではなく、絶対的な正義でもなく、思想に絡め取られ自分の人生を見失い世界の中でもがきながら正解を探し求める一人だということだろう。
ただ映画を先に観ない方がいいね。
読む度にシーンがチラついて全然読むのに集中できない。