【感想・ネタバレ】エイリアス・エマのレビュー

あらすじ

英情報機関の新人スパイ“エマ”に初の重大な指令が下る。亡命したロシア人科学者夫妻の一人息子、医師のマイケルを単独で保護せよ。だが現在、ロンドンの監視カメラ・ネットワークはロシアの諜報員にハッキングされている。二人はカメラを避け、電話もテクノロジーも使わずに敵の拉致・暗殺チームの追跡をかわしながら市街地を縦断し、自力でMI6本部にたどりつかねばならない…。孤立無縁、実行不可能にも見える重大任務の行く方は? 英国推理作家協会賞スチール・ダガー最終候補。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

何気なく書店で買った本ですが、当たり。
ルメートルに続いて読みやすい日本語訳で、個人的にオススメです。
保護対象のマイケルがたまにやらかしてエマの足を引っ張ってヤキモキさせられるけど、それがかえって非日常に巻き込まれた一般人の描写にリアルさを加えてくれてます。
目的地へ移動するまでの間にタフになっていき、絆が芽生えていく2人が今後交わらないことが、互いにとって幸福であり、不幸でもあります。

個人的に、マイケルを送り届けた後の展開のほうがドキドキしました。スカッとする結末を迎えるのか、それともエマや<エージェント>にとって大きな不幸が訪れるのか。
この感覚に陥ったのは、マイケルの保護が完了するまでに、物事に疑いを向けるよう思考を誘導されたからだと思います。やられた。
感情の起伏に富んだ文章ではないですが、だからこそ、読者にスリルを想像させ、膨らませていくのだと感じました。面白かったです。

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2024年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 
新米スパイ・エマ、保護対象者を確保。
読む者の心臓をバクバクさせ続けながら、ロンドン市街地10キロを、敵国にハッキングされた監視カメラの眼と暗殺チームの手を命からがらにすり抜け、淡いロマンスの余韻を残して、MI6本部まで送り届ける。

こうでなくっちゃ!のスパイスリラー誕生。続編の邦訳を心待ちにしたい。

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2024年09月23日

Posted by ブクログ

英国情報機関の新人のエマが主人公のスパイ小説。英国vsロシアと言えば007みたいだが、本当にリアルな雰囲気で手に汗を握る展開。特にエマが新人ならではの辿々しい動きも彼女の確固たる信念が裏打ちされているから応援したくなる。ロンドンの街、少しだけどパリの店も懐かしくて逃げ切る迄肩のチカラが入った。

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2024年09月21日

Posted by ブクログ

ロンドン中がシステムハッキング? 新人女性スパイは敵国の追手から逃げられるか… #エイリアス・エマ

■あらすじ
イギリスの情報機関MI6の新人エージェントであるエマに重要な指令が言い渡される。ロシアの原子力物理学者の息子であるマイケルを保護せよという内容であった。エマはマイケルとの接触に成功するも、どうやら既にロシアの追手が迫っている様子。

しかもロンドン中の監視カメラなどがシステムハッキングされてしまったのだ!窮地に追い込まれた二人、隠れながら逃走を続けられるのか…

■きっと読みたくなるレビュー
ど真ん中ストレートのスパイ小説、手に汗握る展開が次々と押し寄せるサスペンスフルなエンタメミステリーです。

物語の筋としてはかなりシンプル、関係性がコロコロ変わったりすることがないので理解しやすい。またキャラクターも事件の背景も、ザ・スパイものの定番なので、こちらも取っ付きやすいと思います。

本作で何より興味を惹かれてしてしまうのは、主人公の女スパイであるエマですよ。クサイくらいのスパイぶりを発揮してくれてカッコイイんですけど、なにより一番の魅力は未熟なところです。まだ日も浅い彼女は能力やセンスはあるけど、経験や知識は足らない。とんでもない任務に向き合いながらも、己のプライドと戦う姿が痺れるんですよね。

あとマイケルもいいなぁ~、序盤はガンコな青臭い若造だなーと思ってましたが、彼もこの事件をとおして一皮むけた大人になっていくんすよ。やっぱり優秀な人間は、どんな状況でも成長できるんですね。

そしてストーリー展開も熱いっすよ。ロンドン中の監視カメラなどのシステムハッキングにより、エマたちはすぐに見つかってしまう。逃げろ逃げろの大騒ぎなんですが、ハンターの如くロシアのスパイが次々迫りくるんです。コレ無理だろ…って感じなんですが、いやーホント、緊迫感がえぐかったですね。

そして終盤が、また読ませるんすよ。無事にミッションを成功できるか、そしてともに力を合わせてきた二人はどうなってしまうのか。ですよねって感じでもあるんですが、セリフや想いがカッコイイじゃないですか。私だったらなにもかも放棄しちゃうに違いない。

ドエンタメなスパイ小説、楽しかったですね~。これって海外ものですか? ってくらいに親しみやすい一冊なので、翻訳ミステリーを普段読まない方にもオススメですよ。

■ぜっさん推しポイント
エージェントたちの変装に関するスペシャリストであるマーサ。気のおけない優しい人柄ですが、変装に関しては天才的。彼女の核心をついたセリフが忘れられません。

「大事なのは信じること、役柄通りの人間なんだとまず自分が信じること」

たしかに変装はもちろん、スパイの仕事すべてはまず信じるところから始まるんですよね。そうじゃないと命なんて賭けられない。どれだけ強く想いや意思を持ってるかというのは、ひいてはその人の強さになるんだと思いました。

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2024年09月06日

Posted by ブクログ

英情報機関の新人スパイ“エマ”に初の大きな任務は亡命したロシア人科学者夫妻の一人息子の保護。だがロシアの諜報機関が彼らに襲いかかりロンドンの監視システムもロシア諜報機関に乗っ取られた。孤立無援の新人エージェントは無事保護対象を守り切れるのか。
スピーディーな展開で一気読みでした。
細かいディーテイルは詰められておらず、伏線回収も特に際立った感じはないですが、アクション映画の脚本のようで楽しめました。

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2024年10月06日

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