江戸川乱歩のレビュー一覧
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なんという面白さでしょう。
「ひょっとすると、これは日本にも西洋にも、犯罪史上に類例のないような事件ではないかと思うのですよ」(p212)
乱歩さん煽ります。自分でハードルを上げまくります。
犯人はどうやって消えたのか?
「われわれは犯人も、犯罪の目的さえも、ほんとうにはわからないと云った方が正しいのですよ」
今回登場するのはいつもの明智小五郎ではなく、乗杉龍平?という初めて聞く探偵さんでした。
魅力的な謎。
張り詰められた伏線。
そして意外な結末…。
これぞミステリーですね。
われわれはすぐに次の作品が読めるという幸せを噛みしめるべきでしょう。 -
Posted by ブクログ
約200頁の中に8話という短編集でした。短い話だと10頁ぐらいという超短編。その中でも表題になっている「人間椅子」、映画にもTVドラマにもなった有名作品らしいが、私はいちども視たことも読んだこともなく初読みの作品でした。江戸川作品はエログロ的・猟奇的な作品が多いと聞いていたので敬遠していたが、この作品を読む前に、「D坂の殺人」を筆頭に明智小五郎が出てくる作品を2~3冊を読んで普通の娯楽小説の感が否めなかったが、この作品を読んで認識を改めました。猟奇的というか、それさえも超える、薄ら寒い感を覚えるような作品でした。横溝正史とは、また違う怖さのある作品かつ娯楽的な作品、本格的推理作品もあるそうなの
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購入済み
BL的な描写はないです
江戸川乱歩らしく、グロテスクな部分もありましたが、そういうのが苦手な私でもなんとか最後まで読めました。BLらしき描写があるとネットやレビューで見ましたが、登場人物の1人がゲイというだけで、そういった接触はほぼないです。これを元にした漫画ではそういった描写がありますが、実際の本編では官能的には書かれていません。主人公は常にヘテロです。私は普段BLを読みますが、BLとしては全くオススメしないです。
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Posted by ブクログ
1925年に発表された江戸川乱歩大先生の推理短編集!!日本が誇る名探偵明智小五郎の初登場作品!!100年近く昔に書かれたものやのに現代に通じるミステリー作品で「心理試験」の倒叙ミステリーなどいろんなパターンのミステリーを楽しめる!!
なんか物語のレトロな感じも楽しめるし現代のミステリーに引けを取らないくらい内容の面白さでさすが日本のレジェンドは半端ねぇなって再認識でき
る!
ほんまに傑作って言われる作品は
時間が経っても色褪せないどころか
熟成されて大正レトロな感じが
さらに良く感じれるなぁ〜
名探偵「明智小五郎」初登場作品
★★★★★
大正レトロな空気感
★★★★★
ミステリーの幅 -
Posted by ブクログ
モジャモジャの髪の毛、木綿の着物に、よれよれの兵児帯と、怪人二十面相の頃とは、大分イメージが違い、まるで金田一耕助の先駆けみたいな姿に、これが、探偵明智小五郎かと驚いた。
なんて、分かったような事を書いてしまったが、実は、ちゃんと乱歩を読むのは、これが初めてです。
『D坂の殺人事件』のタイトルや、『屋根裏の散歩者』の大体の話は知っていたのだが、今回興味を持ったのは、このシリーズが、乱歩の発表順ではなく、明智小五郎の事件発生順に編纂されている事で、平山雄一さんの解説にもある通り、シャーロッキアンの『年代学』みたいで面白そうだなと。
実際に読んでみると、奇をてらった大トリックというよりは、人