江戸川乱歩のレビュー一覧
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江戸川乱歩はいくつか読んだが、最も有名とも言える「黒蜥蜴」を読んだことがなかった。
明智小五郎の不死身さが胡散臭くて避けていたのだと思う。そこがいいところだと若いわたしはわかっていなかった。青いな。
今回、本屋さんでたまたま見かけて、百合の花が大きく描かれた表紙が綺麗で手にとってそのまま無意識に購入してしまった。こちらのサイトでは漫画みたいな購買意欲を低下させる表紙になっているけれど。
今更江戸川乱歩を平積みしている理由は、自宅でテレビを見ていて気づいた。
ドラマ化されたらしい。
ちなみに明智小五郎役は渡部篤郎さんらしい。ちょっとイメージじゃない。
小さい頃テレビで明智小五郎を演じたのは天知 -
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「何者」。いわゆる本格ミステリ。意外なことに乱歩作品ではこの手の作品は少ないようだ。今読むと割と既視感を覚える真相ではあるのだが、発表当時はどうだったのだろう。
「黄金仮面」。驚いた。まさか明智の相手にXXXをもってくるとは・・・。正直、XXXってこんなキャラクターだったっけ?と思えるところがあったり、筋立てについてもちょっと無理があるような気もするのだが、それでもアクションあり知恵比べありの、大衆向け娯楽小説の王道をゆく作品であることに異論はない。
「江川蘭子」。複数の作家によるリレー共作の1本目。さすがにこの部分だけでは作品として評価のしようがない。派手目な女性を主人公にしたのは後に続く作 -
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ネタバレ恥ずかしながら江戸川乱歩の小説をほとんど読んだことがなかったため、咎井さんの美麗な表紙だし良い機会だと思い購入しました。
内容はやはり凄い、の一言しか出ませんでした。ここまでの展開を頭の中で考えて文章にできるというのが、常人ではないなと思います。乱歩小説に対してはおどろおどろしい血なまぐさいイメージが先行して、あまり率先して手をつけようと思わなかったのですが、これを機に読まず嫌いをやめて読んでみようと思います。
BL的な観点ですが、勝手に想像して「諸戸が箕浦さんに関わる人間を全員消して、僕だけを見てください系ヤンデレ化する話なのかな」と思っていたので、話の顛末には驚きました。箕浦さんがノンケ -
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ネタバレ『透明怪人』
木下君と島田君が目撃した蝋人形の仮面をつけた男。二人と仮面の男を尾行する黒川記者。黒川記者が二人に語る空気男の噂。宝石点から盗まれた首飾り、蝋人形の展示会場から逃げ出した空気男。木下君と島田君の周囲に現れる空気男。黒川記者が名付けた透明怪人。島田君のお父さんが所有する真珠塔を盗み出す透明怪人。ルンペンが目撃した透明怪人。透明怪人をつけた少年探偵団員の大川くんが捕らえられた四角眼鏡の老人。大川くんを透明怪人にした謎の老人。少年探偵団による救出。明智小五郎登場。謎の老人に捕らえられた明智小五郎。謎の老人の狙う文代夫人。中村警部と黒川記者に連れ出された夫人。明智小五郎の脱出と老人逮捕。 -
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よしもとばななさんの王国シリーズを立て続けに読んで、少しばかり精神的な世界に入ってしまったので、そこからとりあえず抜け出そうと思って選んだ。
物語だから空想ではあるものの、淡々と出来事だけが綴られる文章を読んでいたら、バランスを取り戻した。
表題作である短編と、「暗黒星」という中編ミステリの2本。
表題作は犯人が綴る犯罪の流れを描いていて、暗黒星は推理もののミステリ。
ホラー&ファンタジー&ミステリ、みたいな。豪邸で起こった連続殺人事件の謎に、明智小五郎が挑む。
ちなみに予想してた犯人が当たったから、よし!と思った。笑
江戸川乱歩の小説って、どこか悲しい部分があるところが好き。湿ってて妖し