江戸川乱歩のレビュー一覧
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「黒蜥蜴」だけでいいのに、と思いつつ他の収録作も読む。
「黒い虹」、途中で終るだろうと思ったら、案の定、リレー小説の第1回。風呂敷を広げるだけでよいから、乱歩には肩の荷が軽い仕事だったはず。
「黒蜥蜴」、三島由紀夫による戯曲版が、かなり原作に準拠していることに気づく。
「人間豹」、フーダニットをなげうった通俗長編はサクサク読める。獣人恩田の出自さえ投げっぱなしで物語は疾走する。乱歩の語り口は色褪せない。なお、望月三起也「ワイルド7」で、明智夫人あわや!のピンチが脚色・再現されていた。
「石榴」、こと本格になると乱歩の姿勢は敬虔そのもの。自作解説からも、本格に懸けた想いがうかがえる。 -
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乱歩先生の作品の中でも『猟奇と妖美』をテーマにした作品12編。ミステリー作品は入っていないのでご注意を。
未読作品は4編。
「火星の運河」は『私の夢を散文詩みたいに書いたもの』というだけあってストーリー性は無い。乱歩先生お得意の不気味な背景の中で、主人公は男なのに夢の中では女になって自分の体を掻きむしり血をダラダラと垂れ流す。
何とも意味深な夢に見えるがそこに深層意識などを解釈しようとするのもナンセンスか。
「白昼夢」は白昼の往来で堂々自分の猟奇的犯罪を語る男の話。その男が指差す先には彼の犯罪の紛れもない証が。果たして本当に彼は犯罪を犯したのかそれともからかわれたのか。
「目羅博士の不思 -
ネタバレ 購入済み
深山木さん
原作があるので、そちらの感想になるかもしれませんが、深山木さん、自分が予想してた事、そして知ってしまった事実を、もったいぶってなぜ主人公にすぐに話さないのでしょうか?
あと、殺すと予告された時刻に、二人とも無防備すぎる! -
購入済み
絵は基本的には綺麗
大まかな粗筋しか知らないのですが、江戸川乱歩の有名な作品らしいです。色々な方が漫画化しています。
本作品は、絵は基本的に綺麗なのですが、白黒の濃淡がはっきりし過ぎなのか、またはその逆なのか、所々読みにくい箇所があるように感じます。
今後の展開がとても気になります。 -
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ネタバレ「陰獣」と「蟲」の2篇。
陰獣。探偵小説だが、一捻り二捻りが加えられている。依頼者と恋仲になるというところ。事実関係が一転し、逢瀬を重ねていた彼女を犯人と糾弾するところ。そして最後の章、苦悩に苦しむところ。
犯人側の心情を細やかに描写することで人の心を持っている一介の人間だと強調する。一方で探偵に淫らな行為をさせたり苦悩に苦しませたりするなど正義を与えないこともある。一筋縄ではいかないところが彼の作品の良さではないか。
蟲。厭人性の男が人間関係の中で失敗を重ね、恋と恨みとその他を溢れかえさせるもの。一貫して男の立場から描かれている。彼のしたことは常軌を逸しており微塵も共感の余地のない残虐極ま -
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ネタバレ
主人公の自分語りから始まる本書は、読み始めてすぐに乱歩の世界に入り込んでしまった。
同性愛と障がい者がテーマのミステリーで、後半点と点が繋がっていく様は、読んでいてワクワクし、時に息が詰まりそうになった。
タイトルや表紙の意味が分かった時は気持ちが良く、芋虫や人間椅子が有名であるが、個人的に乱歩の中で1番面白いと思った。
【以下ネタバレ含む】
乱歩が描く恋は、どれも純粋で激しく、今で言う重いものだと思う。
主人公が亡くなった初代の骨の灰を飲み込んだり、主人公に想いを寄せる諸戸の言動など。
人を愛するが故に、理性が飛び、狂い、時に人を大きく変える。
その描写が濃く描かれ、ミステリーの謎解 -
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気違い、この本で何度も出てきた言葉だが、2作ともその言葉が当てはまる異常な世界観があった。
江戸川乱歩は、芋虫を昔読んだことがあるだけで、初めて2作一気読みをした。
陰獣は、二転三転していく様がミステリー要素満載で、とても面白かった。きっと小中学生の時に読んでいたら理解できないような人の性癖が出ており、その欲に対する貪欲さが恐ろしかった。
蟲は、一定の常識では理解できない異常な愛に包まれていた。
この作品は、考察したら楽しそう。
人間の本質は、もしかしたら誰にでもこうした気違いさがあるのかもしれない。
もっと乱歩の作品が読みたくなった。 -
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鬼は誰か?
殺人に推理、宝探しの冒険、グロテスク、恋愛話等々、盛りだくさん。小説よりコミックの方がマイルド。残念ながら今時小説のままはやはり厳しい。でもコミックも耽美?魔性?っぷりはたっぷりあり。
諸戸や深山木など次々落とす魔性の男・簑浦。自分が好かれているのに気づきながら、期待させるだけさせておく。正に蛇の生殺し。
諸戸の身にもなってあげて下さい……。受け入れる気がないなら最初からお断りする方がよほど優しい。 無意識なのか意識的かに関わらず、どうしても心を弄び、頭脳を利用するだけ利用していると思えます……。