穂村弘のレビュー一覧

  • 鳥肌が

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    この世で最も強い毒、それは【詩人の感性】。

    そんなことないけども、そんな気すらしてくる1冊だったと思う。

    鋭敏すぎる感性はそのひと本人も殺しかねないし、その人が残した言葉は、猛毒にもなりうる…そんなことないけども。

    「こわい」「きもちわるい」穂村弘さんの人生の、そういうエッセイが詰まった本。

    穂村弘さん自身が、信用できない語り部になるのだ。

    どこまでが現実でどこからが想像で、どこからが夢なのかわからなくなってきた。

    エッセイにおいて、読者からの信用を失うことを避けないというのか。

    面白い男だ…!!!

    穂村さんや近しい人に、あまりにも奇怪な出来事が起きすぎている…そんなことある?

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    2024年10月06日
  • 迷子手帳

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    「世界音痴」の本領発揮。日常の何気ない出来事を切り取るエッセイ。
    おかしくてくすくす笑っていたら、「人間の心の中には、明るさや楽しさや豊かさや優しさや温かさだけでは埋められない隙間みたいな領域があるんじゃないか。さみしさだけがそこを埋めるのだ。」という文章が出てきたりして心を射抜かれる。

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    2024年09月28日
  • 蚊がいる

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    解説より引用「穂村さんは『無意識の合意』の不具合を見破ろうとしている。自分の『できなさ』を武器として世界を解析し続ける。」 穂村さんの本は私の心の安定剤。共感度100%でこんな人私以外にいるんだ!じゃあ結構いるのかも!と安心させてくれる。 普通のことができないこと、嫌なこと、恥ずかしいことがあっても穂村さんのように後でネタにできればいいのになぁ。 普段の生活の中の、普通は話題にもならないようなことや感覚を、正確に自分の心情とともに描写する力欲しい。

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    2024年09月16日
  • 手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)

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    傑作である。歌人の穂村弘が、まみという少女からたくさんの手紙をもらったことで生まれた歌集だ。手紙と短歌が、この世でない魅惑の世界を作っている。「目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき」「つっぷしてまどろむまみの手の甲に蛍光ペンの「早番」ひかる」「夜明け前 誰も守らぬ信号が海の手前で瞬いている」「まみの髪、金髪なのは認めます。ウサギ抱いてるのは、みとめます」「ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。ハロー カップヌードルの海老たち」「まみの子宮のなまえはスピカ。ひらがなはすぴか。すぴか。すぴか。すぴかよ。」「おやすみ、ほむほむ。LOVE(いままみの中にあるそういう優しいちからの

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    2024年09月15日
  • 短歌のガチャポン

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    「天国に行くよ」と兄が猫に言う無職は本当に黙ってて
    あの羽は飾りなんだよ重力は天使に関与できないからね
    が好きだった。特に意識せず好きだなぁと思った2首だったけど、どっちも天国に関係する短歌だと後で気づいた。

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    2024年09月10日
  • 鳥肌が(PHP文芸文庫)

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    穂村さんのエッセイ初めて読んだけどかなり文章の感じがすき、くどうれいんさんとなんとなく似通ったやさしさとユーモアがあってとっても好きかも
    短歌書く方の文章の作り方がすきなのかもしれない。

    ぞわっとしたりこれは恐ろしい回避しておこうの感覚がわかるもの多くて面白かった。
    「あなた」がこわい、と、しまったしまったしまった、の回、ケジャンにやられるところがおきにいり

    穂村さんのユーモアでおもしろく読めてるけど、冗談と思っていた話がそうではなくなる話とか本当に寒気する

    なんも決めないで本屋に行った時に好きな本選べる第六感みたいのはやたらと良いぞわたし、神楽坂かもめブックスでたまたま手に取った良い1

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    2024年09月07日
  • 迷子手帳

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    迷子手帳、はて?
    この一冊があれば、貴方もきっと迷子になれる、と言う。
    本の装丁は可愛らしい。
    本の角のまるみと、猫ちゃんのまんまるな目が、この本は安心して迷子になれますよ、と、誘っているようだ。
    どの頁をめくっても、面白い。
    繊細でやさしく、自意識過剰な穂村さんが可笑しい。
    穂村さんと奥様とのエピソードは、ほのぼのしすぎて、もはやファンタジーめいている。
    奥様は第一声目が、唐突で、それでも、お話を聴いていくと、彼女なりの論理があって、まるで、難解な短歌のようだと思った。



    お知らせです。

    NHKラジオ『ほむほむのふむふむ』で私の投稿した短歌が紹介されました。

    〈DEATHのつく鼠の

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    2024年09月02日
  • 迷子手帳

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    本の名前について、「迷子でもあり続ける人のための手帳」だそうです。オレンジの効いた装丁が可愛い。『蛸足ノート』デザイン担当の大倉真一郎さんとのこと。
    北海道新聞で連載中のエッセイなどをまとめたもので、エッセイとテーマにまつわる短歌が掲載されている。
    皆が知っていて自分が知らないことへの驚きと戸惑い、先取り不安で挙動不審になる様子に応援したくなる。
    妻との仲の良さと個性的なエピソードが多く、賞味期限の話や、クイズのような会話、組み立て式家具の組み立て役、怖がる対象の違い、ご両親や友人との交流、そして猫の話にほっこりする。
    「さまざまな偶然によって他人の運命と関わってゆく。そこに生きることの怖さと

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    2024年08月29日
  • はじめての短歌

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    俺が持っている唯一のサイン本。著者は歌人であり、エッセイストでもある穂村弘。
    主な内容としては、短歌を改悪例と共に紹介しながら、どんな短歌がいい短歌なのかを解説していく。

    この本は、純粋な短歌入門書というより歌集や短歌入門書をある程度読んだことがある人や短歌を作りはじめた人に向いている本だと感じた。

    空き巣でも入ったのかと思うほどわたしの部屋はそういう状態 
                平岡あみ

    空き巣でも入ったのかと思うほどわたしの部屋は散らかっている
                改悪例

    上がいい短歌の例で下が、わざと悪くした改悪例。「そういう状態」を「散らかっている」に変えている。著者はこ

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    2024年08月25日
  • 整形前夜

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    穂村さんのエッセイは本当に面白い!この本は、いろいろなテーマが散りばめられているのでなおさら飽きない。
     
    「生きる」ための言葉である詩を包み込むように沢山の「生き延びる」ための言葉たちがある

    このページは、何回か読んでやっと理解した。なんか深い!じわじわと染み込んできた。

    他にも古本屋巡りの話しには、いつもうなずいている自分がいる、京都の古本屋巡りなんか何日でも食事抜きで行きたい!

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    2024年08月21日
  • 蛸足ノート

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    2ページ分の短いエッセイが読みやすく、エピソードもおもしろい。(声を出して笑えるくらい)

    奥様との関係も微笑ましくて素敵!!
    穂村さんのエッセイには、かかわる人たちへの愛情を感じる。

    ブク友さんのレビューを見て、穂村さんに出会えた。ありがとうございます。

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    2024年08月20日
  • 迷子手帳

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    ネタバレ

    穂村さんのいとこという人に年に一度会う機会がある。親しくはないので個人的に話をすることはないのだが、先日たまたまこの本を見せて穂村さんのファンであることと、新刊が出たら必ず読んでいることを伝えることができた。とても喜ばれた。そして親戚といえども新刊を送るってことはしないのだということもうっすらわかった。
    今作もやはりよかった。お父様亡くなられたのですね。

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    2024年08月06日
  • 短歌の友人

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    穂村弘さんの『短歌の友人』。
    ずっと積んであったのですが、やっと全部通して拝読しました。

    でも、はっきりいって何が書いてあるのかよく理解できないところがほとんどでした。(多少はわかるところもありましたが)

    内容を要約することはできないので、高橋源一郎さんの解説「友人の条件」より抜粋させていただきます。

    P267より
    『短歌の友人』という本は、「短歌」について書かれている。「短歌」の「なに」について書かれているのか。一つは「短歌とはなにか」であり、「短歌はどのように変化してきたのか」であり、さらにいうなら、「これから短歌はどうなっていくのか」について書かれた本である、といっていいだろう。も

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    2024年07月27日
  • 短歌という爆弾 -今すぐ歌人になりたいあなたのために-

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    短歌を作るつもりは毛頭ないけど、筆者のエッセイのファンだったので読んでみた。短歌の作り方だけでなく、短歌を作っている人たちのコミュニティや自費出版のことなど、裏側の活動が知れて面白かった。
    筆者のエッセイにみられるようなのらりくらりした文章は割と少なくて、特に筆者の短歌への熱い想いが語られている終章はシリアスで涙腺に来た。

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    2024年07月21日
  • 蛸足ノート

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    すべてのエッセイが見開き2ページに収まっていて、隙間時間に読むのに最適。願わくは、こうして単行本で読むより新聞でリアルタイムで読めるといいなと思う。読売新聞オンラインに無料で載せてほしいが、自分でも虫がよすぎるとは思う。

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    2024年07月21日
  • ラインマーカーズ ~The Best of Homura Hiroshi~

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    冷蔵庫が息づく夜に お互いの本のページが
                  めくられる音
    声が出ないおまえのために
        ミニチュアの救急車が運ぶ浅田あめ
    こんな2人でありたい!
    盛りだくさんのベスト歌集

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    2024年07月04日
  • もしもし、運命の人ですか。

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    独特すぎてえええってなる部分と、日常でもうん、あるあるって思える部分がうまく混ざり合って、夢中になって一気読みしちゃう本でした

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    2024年06月28日
  • 鳥肌が

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    鳥肌をイメージした装丁やピンクのスピンがおしゃれで、上がります。
    ページをめくれば、自分は体験したことないはずなのに、なぜか『わかる…!』と頷いてしまうエピソードの数々。それは、穂村さんと同じびくびく型人間だからなのでしょうか。
    たとえ同じ瞬間を共有している者同士でも、それぞれの頭の中では、まったく違う思考がぐるぐる渦巻いていると思うと、ちょっぴり怖いし、とてもおかしい。

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    2024年06月25日
  • 君がいない夜のごはん

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    穂村さんの食の趣味は、なんか自分に似ている。
    納得してしまうし、同意できる!ベーグルもガレットも‥生キャラメルの「最高級の肉の脂身を練乳で固めたもの」は笑える。解説を読んでハタと思った!穂村さんの短歌の本ひとつももっていない!

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    2024年06月20日
  • 短歌と俳句の五十番勝負(新潮文庫)

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    歌人の穂村弘さんと俳人の堀本裕樹さんが、50人の出題者からお題を頂戴して、短歌と俳句の五十番勝負をします。
    50人の出題者は著名人から一般の12歳の少女まで。

    歌や句を説明する文章だけでも、ショートエッセイのようで面白かったです。

    読みながら好きな短歌と俳句のセットになっているもののみに付箋を貼っていったら、あとがき対談という穂村さんと堀本さんの対談で、お二人がお互いにお好きだというお互いの短歌と俳句のセットには、私も付箋を貼っていたところが多く、嬉しく思いました。


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    お題 カルピス
    出題者 高橋久美子・作詞家・作家・32歳・女性

    <虫籠にみっしりセミを詰めこんでカルピス

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    2024年06月08日