穂村弘のレビュー一覧

  • 短歌のガチャポン

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    ネタバレ

    穂村弘選の短歌アンソロジー。
    著者の各作品に対する思い入れが滲み出る感想が、作品の魅力をさらに高める。

    本書で扱う作品には、相反する事象や感覚が同時に表現される作品が多い。現在と過去、または未来が同時に顕在するような、私と他者の境界があいまいになり混ざり合うような。例えばこちらの作品。

    ・幾たびもあなたの頬を拭ってた泣いているのはわたしなのにね(鈴木美紀子)

    しかし、私には抽象度の高い感覚を含む作品はどうも持て余してしまうようだ。付箋を貼った作品には日常の何気ない一瞬や感情の起伏を切り取ったものが多い。

    ・イルカがとぶイルカがおちる何も言っていないのにきみが「ん?」と振り向く(初谷むい

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    2026年06月01日
  • はじめての短歌

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    有益でロジカルでわかりやすくてなんだか素敵なことではなく、意味がなくて自分だけにわかってなんだか恥ずかしいような社会の網の目の外にあることを書こう。そういうことを、「生きのびる」ための言葉(考え方)と「生きる」ための言葉(考え方)という二項対立で、例を挙げながらわかりやすく教えてくれる。生きのびる人の価値体系で「価値がある」と思われることは、短歌では評価されない。割れた後のくす玉に目をやれるような、そういう短歌的な生き方をしたい。

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    2026年05月31日
  • 短歌ください 反対に回して篇

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    雑誌『ダ・ヴィンチ』の人気連載「短歌ください」の単行本第6弾。
    読者が投稿した短歌の中から、歌人の穂村弘が選んだ短歌がコメントつきで掲載される。
    いくつか紹介したい。

    二歳児に眼鏡のレンズの色を問い「しろ」と言われたときの春風 (古河惺)

    この短歌は俺が短歌をはじめて間もない頃に掲載されていた記憶がある。穂村さんのこの短歌に対するコメントが素晴らしくて、今でも印象に残っている。

    上の短歌に対する穂村さんのコメント「「二歳児」さんは透明という言葉をまだ知らないんでしょうね。でも、いちばん近いと思う色を答えた。透明は万人の普通の正解だけど、「しろ」というその子だけの不正解には、それ以上の魅力

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    2026年05月31日
  • 蛸足ノート

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     とっても読みやすく、クスッと笑える作品でした。
     日常のお裾分け、ありがとうございます。
     以下の2つが特に好きでした。

     諦めの儀式 
     完全にダメだということを確認するための行為

     只者じゃない
     くるくる回した

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    2026年05月30日
  • 野良猫を尊敬した日

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    面白かった〜!出先で読んでいたのですが、マスクの下は満面の笑みになっていました。「鼠の顔」が特に良かったです。これまでの私は、憧れの作家さんを、それこそ「神さま」のように神格化していたのですが、「神様」を読んで考えが変わりました。夢でも奇跡でもなく、いつか創作で世間を認めさせ、現実に穂村さんと対等にお話したいと思っているので。

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    2026年05月30日
  • 短歌ください 反対に回して篇

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    雑誌『ダ・ヴィンチ』の長期連載である短歌投稿コーナー「短歌ください」の書籍化第6弾。
    歌人・穂村弘さんが、テーマを決めて短歌を募集。(自由テーマもあり)
    毎月12〜15首ほどを選出、講評をつける。

    好きな短歌、気になる短歌に、付箋をつけて読んでいたのだが、その付箋が宇宙人の顔型だったために、大量の宇宙人が本の上部から頭を出しているという、ちょっと気持ち悪いことになった。

    でも、読めてしあわせだった。

    ***

    「マロニー」とマロニーちゃんを呼び捨てるきみにはそういうおそろしさがある(水戸蜜柑・女・22歳)

    「さびしそうな海はいつでも好きだ」旅日記の母は妻でさえなく(原田冬・女・50歳)

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    2026年05月30日
  • 短歌の話は長くなる

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    5月24日の穂村弘さんの講座で購入した本です。

    私が毎月短歌を投稿している『NHK短歌』の「あの人と短歌」という穂村さんが歌人や作家他各界でご活躍中の方々と対談する連載をまとめたものの第二弾。

    私が『NHK短歌』にまだ投稿する前で初めて読んだ対談が11名、既読が9名。

    一人目の冬野きりんさんは『ダヴィンチ』に連載中の穂村さんの投稿コーナー「短歌ください」で、10代にして有名になられた方ですが、今は女子プロレスラーになられたとは全く知らずびっくりしました。

    <ペガサスは私にはきっと優しくてあなたのことは殺してくれる>    冬野きりん

    今、『NHK短歌』の#短歌写真部で部長をされている

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    2026年05月29日
  • シンジケート[新装版]

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    この本を手に取ってみてほしい。まず本棚に飾りたくなるような美しい装丁に息を呑み、ページをめくれば清々しいほど水平な紙面に感嘆する。

    〈体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ〉

    日常の儚さと一瞬の輝きを紡いだ1990年発表の伝説のデビュー歌集。曇天模様の薄暗い季節には、あの頃に置き忘れてきた青くさい記憶と、僅かな背徳感を醸すノスタルジーに浸れるこの一冊を。

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    2026年05月28日
  • 短歌のガチャポン

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    格式高さとは異なる、自由で空のような短歌がたくさん紹介されていた。
    私がたまたま良いタイミングで短歌と出会ったってだけなのかもしれない。今まで短歌に興味を持てたことがなかった。でも、本はやっぱり私にとって処方箋だ。ピッタリのものを持ってきてくれた。
    素人の方が日常をふと詠んだ歌に名作揃いなのがなんかとても良かった。

    見開きの右ページに短歌が、左ページに穂村氏の寄せた文章が載っている。この文章がまたとても良い。
    最近流行りの「言語化」とはなにか違うような気がした。
    限られた言葉数で表現をする歌人だからだろうか。
    昔の名筆家が書いた、美しくすっきりした随筆のような言葉遣いで、よくわからなかった短

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    2026年05月16日
  • 手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)

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    穂村弘という才能の星と、「まみ」という才能の星が激突して、その欠片がきらきらと言葉として降ってくるかのような歌集。

    ちなみに「手紙魔まみ」のモデルとなった少女はのちに「たんぽるぽる」という伝説的歌集を著す「雪舟えま」となる。

    読んでいるとむねがきゅっとなるような、そんな言葉の連なり、イメージ。

    ***

    目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき

    明け方に雪そっくりな虫が降り誰にも区別がつかないので

    ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。 ハロー カップヌードルの海老たち。

    夢の中では、光ることと喋ることとはおなじこと。お会いしましょう


    ***

    お替わりの水を

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    2026年05月12日
  • 短歌ください 海の家でオセロ篇

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    テーマごとに、読者から寄せられた短歌がたっぷり!寝る前に、テーマごとに少しずつ読んでいって、楽しかったです。短歌の魅力をたくさん、いただきました。皆さん個性的で、発想に目を見張るものがあり素晴らしかったです。短歌そのものもいいのですが、穂村弘さんのコメントが、これまた良くて、学びがいっぱいでした。

    【印象に残った短歌】

    蟻社会では幼い頃の私が指名手配されています
               (しろいくま・女・19歳)

    ※私も子供の頃、遊びで色々やってたから“指名手配”の写真が貼られているだろうなあ。

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    2026年05月06日
  • はじめての短歌

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    穂村さんの書籍は初めて読んだけど、その人となりや考え方が好きになった。なぜ今、社会人は短歌と向き合うべきなのか?それは日常で、生き残るために便利な言葉や行動に囲まれていて、生きるためのそれは矯正され排除されてしまっている。排除されているものをすくって表現したものが短歌。その排除された世界の方が人が幸せに生きるためには必要なんじゃないか?そういった視点を持つことが社会や世界を理解するために大切なんじゃないか?と感じさせられた。

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    2026年05月04日
  • 蛸足ノート

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    はあああ、よかった、、!


    まず、装丁がとてもすてき。電子でも本を読める中、やっぱり穂村弘の本はぜったいに紙で買いたいと思う。最近、『もしもし、運命の人ですか。』を読んだこともあって、おくさんは運命の人だったんだろうなぁと思った。

    あ〜、すきだなぁ。

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    2026年04月25日
  • 短歌ください 明日でイエスは2010才篇

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    読んでて超楽しい…!
    一首ごとに添えられたコメント、その歌のどこがどうして素晴らしいかの言語化がすごい(言語化力の欠如)

    数百首が並べられた中には、スッと情景が浮かぶような、すでに知っている感覚を追体験するような歌がある。確かに怖い歌は良い歌です。

    「わかる感覚」のお気に入りを書き残す

    ○正しさが欲しかったから25時赤信号にひとり従う (都季・女・23歳)

    ○針に糸通せぬ父もメトロでは目を閉じたまま東京を縫う (木下龍也・男・23歳)

    ○旅先の乗換駅にもNOVAがある神さま意外と丁寧ですね (山本まとも・男・25歳)

    ○コンビニのおでん仕込まれ幾千の大根しみる列島の朝 (西口ひろ子

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    2026年04月18日
  • 鳥肌が(PHP文芸文庫)

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    大好きなエッセイ
    ほむほむこと、穂村弘さん
    まず装丁がたまらない
    『鳥肌か』という題名だけに
    指先で表面を撫でると
    ボツボツと細かな突起物がある
    まさに鳥肌
    なかなかこんな本には
    お目にかかれない
    内容も今回はちょっと
    ぞわぞわするものがおおい

    ほむほむだけに
    何冊エッセイを読んでも
    まったく飽きない
    毎回笑えるし、感動する
    まだまだ読んでないエッセイ
    積んである
    早く読まなければ‥

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    2026年04月08日
  • 蛸足ノート

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    ネタバレ

    分かる!っていう感じじゃなくて
    分かるわ〜ってじんわりくるのが新しい。

    40代で初めて海外旅行、60代で初めての猫。
    ゆっくりと進んでいく穂村さんの日常が身近に感じられた。

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    2026年03月15日
  • 短歌のガチャポン、もう一回

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    歌人の穂村弘さんの編まれたアンソロジー。
    掲載されているのは古くは石川啄木から昭和の歌人を経て、穂村さんが選者を務める日経歌壇、短歌くださいの投稿歌まで。
    初心者にもわかりやすい穂村さんの解説付き。
    イラストはメリンダ・パイノ。

    以下気になった歌にひとことコメントを。

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    <これごっほ ごっほのみみよ これごっほ ごっほのみみよ ががのごっほの>    笹井宏之『てんとろり』

    収録歌集の『てんとろり』は読んでいるのですが気づきませんでした。あまりに素敵な歌が多すぎて。

    <山一つ隔てて育ち妻と俺と同じ日の雪に遊んだわけだ>    柴善之助『揚げる』

    解説によると、この歌人の

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    2026年03月11日
  • はじめての短歌

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    なんとなくで短歌を味わってきましたが、なぜいいと思うのか、その仕組みはということを知ることができました。

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    2026年02月24日
  • もしもし、運命の人ですか。

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    穂村さん、面白すぎる。まじで?!えー?!うそん!おもろ。ってじわじわニヤニヤしながら読んだ。「比較」と「交換」の章がお気に入り。「駒」なんてこの世の中に溢れてるから、どこで決めるか。「比較」「交換」地獄に陥ったときの解決策は、思い出かぁ、そうだよなぁ。

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    2026年02月23日
  • はじめての短歌

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    赤い目薬なんですビタミン入りじゃなくて。生きのびるより、社会化の外にある生きることが、短歌の感覚なんだ。私のお気に入りはおじいちゃんのことを名前で呼ぶ中学生の短歌です。

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    2026年02月21日