暴力的で荒々しい言葉遣いだけど美しい言葉の印象を受けました。
暴力的だと感じるのは、恋人(たぶん)をおまえと呼ぶせいかもしれません。
それと、女性を女と呼ぶせいもあるでしょう。
文学で言えばエンタメ系ではなく純文学系の感じがしました。
もう一人の現代の代表的歌人である俵万智さんはエンタメ系というイメ
...続きを読むージです。
考えたのですが、穂村さんが恋人をおまえと呼び女性を女と呼ぶのは穂村さんは平成、令和の歌人ですが、穂村さんが昭和生まれだからで、そんなに暴力的という訳ではないのかもしれません。でも、あなたという呼称もありますが。
今だったらぼくらとか君とかが多いような気がします。
拙い的を得ない感想だったかもしれません。すいません。
ちなみにこのレビューで1000レビュー達成です!
以下よく引かれるという歌。
○子どもよりシンジケートをつくろうよ「壁に向かって手をあげなさい」
○サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい
○桟橋で愛し合ってもかなわないがんこな汚れにザブがあるから
○終バスにふたりは眼むる紫の<降りますランプ>に取り囲まれて
○わざわいは夏降り注ぎママレードの中にのたうつオレンジの皮
以下私が、好きだと思った歌
○編んだ服着せられた犬に祝福を 雪の聖夜を転がるふたり
○体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ
○「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」「ブーフーウーのウーじゃないかな」
○ゼラチンの菓子をすくえばいま満ちる雨の匂いに包まれてひとり
○ペーパーフィルターに世界の始まりを目守る神々春のゆうぐれ
○ハーブティにハーブ煮えつつ春の夜の嘘つきはどらえもんのはじまり
○裏切りの朝の香りはドロップの缶にそれだけ残した<はっか>
○「自転車のサドルを高く上げるのが夏をむかえる準備のすべて」
○「まだ好き?」とふいに尋ねる滑り台につもった雪の色をみつめて