綾崎隼のレビュー一覧

  • 冷たい恋と雪の密室

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    2018年1月に新潟で実際に起きた豪雪による列車立ち往生事件になぞらえた恋愛ミステリ。どこがミステリか解らず高校生3人の三角関係の恋愛小説と思って読んでいたのですが、最終章にてようやく真実に気付き、2章を読み直してしまった。叙述トリック、思いっきり作者の思惑に引っかかってしまいました。恋は盲目と言うが、千春は一歩間違えば闇落ちしそうで怖い。それと男女間の友情は存在し得るのかという問いかけのようにも思えました。武者小路実篤の『友情』のオマージュ小説らしいのだが読んだことがないので、そこは何とも言えません。

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    2025年11月20日
  • もの語る一手

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    将棋にまつわるアンソロジーとは知らず、青山美智子さんの名前を見つけ早速読んでみると1話目からジーンと来る。将棋が全くわからなくても一話一話引き込まれていく。もし将棋に詳しかったらもっとワクワクできるのかもしれない。
    実は貴志祐介さんのお話のオチが良くわからなくて解説が欲しかったが、ちょっと探しただけでは見つからなかった。
    「お前レベルの話はしていない」は大島版のみなので、芝版もあとで読んでみたい。

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    2025年11月13日
  • 雨のやまない世界で君は

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    良くも悪くもいつも通り面白かったな。
    どんでん返しの傾向というか、そういったところが一定やからある程度先は読めるのだけど、それでも文章が合うことと、ある程度綺麗にオチをつけてくれるからちゃんと楽しく読める。
    イマイチ若い頃と今のところの連続性がやや薄いと言えば薄いのがもう少し、という感じか?

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    2025年10月31日
  • 旋律月下

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    綾崎先生のお話は緻密に仕掛けられた伏線!構成!ってイメージが強いんですけど、本作は純粋な恋愛小説…と思いきや、やっぱりあった落とし穴!
    主人公君の精神的な未熟さ(境遇もあるし未熟の一言で片付けるのは可哀想な気もするけど)が意図的に他の登場人物達との対比として使われていて、ちょっと残酷だなーと同情しつつ、とは言え彼の成長がテーマの物語ではないので、かなり突き放した目線で読み進めてしまったかも…。結末読者に委ねスタイル大好物です。最終的に彼がどちらを選んだとしても、ここがスタートラインだよね。

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    2025年09月01日
  • もの語る一手

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    読みにくい作品もあったけど。奨励会にいる人は、誕生日をめでたい日とは思わないや。「なれなかった人」がふむふむ。

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    2025年08月15日
  • もの語る一手

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    将棋を知ってたらもっと楽しめたんだろうなあというところが多かった
    なんもしらないからおそらく3割くらいだろうなと悲しいけど
    将棋は兵法ということはわかった

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    2025年08月06日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    思っていた通りではない展開でもその物語を生み出した作者を批判したり、炎上するのはどうなのだろう。まぁ好きの反対は無関心というように、関心があるから炎上したりしているわけですが…。
    でも顔も見せもしなく名乗りもしないで人を叩くこの社会はほんと嫌でしょうがない。病みたくもなるよ…。

    タイトルは最後に回収されますね。

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    2025年07月31日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    【収録作品】
    「授かり物」 青山美智子
    「マルチンゲールの罠」 葉真中顕
    「誰も読めない」 白井智之
    「なれなかった人」 橋本長道
    「王手馬取り」 貴志祐介
    「おまえレベルの話はしてない(大島)」 芦沢央
    「女の戰い」 綾崎隼
    「桂跳ね」 奥泉光

    テーマは「決断」。
    藤井聡太さんを見ていると、ホントに楽しそうだからつい応援したくなる。だけど、実際中の人たちからしてみたらそんなものじゃない、……というのが伝わってくるアンソロジー。

    「女の戰

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    2025年07月13日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    最終巻を待たずに死んでしまったミマサカリオリ。結末を知る為、小説と同じよう共同生活を始める読者達。そこには編集者の思惑があった。結果的に、最終巻は発売された。読み終えた純恋は死のうとした時、後書きを目にする。書かれている物語の進行の裏で、実は説明されていた…ってのは構わないと思うけど、目線の広瀬すらそうだったのはちょっとどうだろう。それを除けば面白く読めた。

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    2025年06月16日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマにした、いろんな作家たちの短編集。
    将棋の対局やをテーマにしたものや将棋界の昇段試験のルールの厳しさ。作家それぞれ切り取り方は、違うが、ドラマの生まれやすい世界なんだと教えてくれる。
    対局の場面解説が多い小説は、正直頭の中はパニックになりそうだった。

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    2025年06月12日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    最後の最後にタイトル回収してくれます。

    99人に褒められても、1人に批判されると苦しくなる。
    共感します。
    ミマサカリオリの想いには共感するところが多く、辛かった。
    だけど最後はみんな未来に向かっていく姿が眩しくてもっと若い時に読みたかったなって思った。

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    2025年05月23日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    この物語は、
    主人公は受験を控えた受験生です。2日後にはセンター試験もあります。しかし雪により電車が止まってしまいます。この物語の登場人物は愽人、千春、静時です。
    電車からでられない。そんな時に過去のことできまずくなってしまった3人が合流します。
    これは本当にあったお話しだそうです。
    それを描くのなんて す、すごい······Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

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    2025年05月11日
  • 君に贈る15ページ

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    15頁じゃ物足りないと思っていたけど、全然そんな事なかった。
    むしろ初めての作家さんに挑戦するには丁度良い長さ。
    『超能力者じゃなくたって』と『世界が十五になる前に。』が可愛くて好きだなあ。
    でも『息継ぎもできない夜に』や『初恋灯籠』のような切なげな雰囲気の短篇も良い。
    『朝の読書だ nyan』はあまりにも微笑ましすぎて、アンソロジーの締めにして大正解だわ。

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    2025年04月20日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    物語はいつだって人の心を揺さぶる。
    この物語の中心にいる少女もまた、物語に心を揺さぶられた一人なのだろう。
    読み終わった時に感じたのは、希望につながるラストであったことの安心感と同時に、平凡さも感じてしまった。途中から、ラストの方向が想像できてしまったせいだろうか。

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    2025年04月14日
  • もの語る一手

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    『将棋は決断のゲームである…決断をテーマに書かれた一挙8編の短編集』という紹介文に惹かれて読みました。
    将棋は子供の頃に親に教えてもらって2、3度指したことがある程度でほぼルールも難しいことも分からない状態で読みました。分かってた方が面白いんだろうなぁと思う物語もありましたが、全体的に、話の筋に関わる程度に上手に解説が挟まっていて、あまり調べたりせずに理解でき、読み進めることが出来ました。

    強く印象に残ったのは、葉真中顕さんの『マルチンゲールの罠』、白井智之さんの『誰も読めない』でした。
    『マルチンゲールの罠』は、最後の最後で、見えている世界がグルンとひっくり返るような感覚がお見事で、読み終

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    2025年03月24日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    2018年1月11日、新潟県内の信越本線で実際に発生した列車閉じ込め事件をモチーフに、3人の高校生の三角関係を描いた恋愛小説。3人の主人公それぞれの立場から周囲・家族を巻き込んだストーリーが展開される。

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    2025年02月22日
  • それを世界と言うんだね 空を落ちて、君と出会う

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    終盤の怒涛の謎解き、読み進める手が止まらなかった!正直最初は良くも悪くも普通って感じだったけど読むのやめなくてよかった!アンデルセンの童話をしっかり読みたいと思ったし、現実とファンタジーの共存がとても綺麗でした

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    2025年02月17日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    大大大どんでん返しがある!って書いてたから、いろいろ予想しながら読み進めていたけど、自分の予想は上回らなかったかなというのが正直な感想。どんでん返しがあること自体知らずに読んだ方が変に期待せずすんなり読めると思う。でも面白かったのは事実!「スワローテイル・ワルツ」私にも読ませてください!

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    2025年02月05日
  • 君に贈る15ページ

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    15名の作家さんが『15』をキーワードに描く掌編小説『君に贈る15ページ』の概要と感想になります。

    概要ですが、アンソロジー作品のため、これといった表現は出来ませんが、15歳や15年と年齢や年月に関する作品が多かったですね。

    感想です。
    作家さんの贔屓なしで個人的に良かった作品
    ・息継ぎもできない夜に
    ・十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語
    ・いざ、さらば
    ・初恋灯籠
    初読み作家さんもいたので、これを機に読みたくなりました♪
    毎夜のお供にして、優しい十五夜を夢みて下さい^_^

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    2025年01月21日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    久々に読んだ恋愛小説。
    武者小路実篤「友情」のオマージュだそうです。

    高校三年生で友人の博人と静時、博人の幼馴染みの千春。
    電車での立ち往生を迎えるまでの、彼らの歩みを描きながら、「愛こそ人生のすべて」と信じる千春という唯一無二の女性を描く。
    動かぬ電車の中で起こった恋のゆくえは……。

    三人の澄んだまっすぐな思いが、心に射し込んでくるようでした。
    千春の思い。
    博人の思い。
    静時の思い。
    みんな本当に良い子だなぁ。

    あるやり取りでは、これまでに秘めていたそれぞれ思いが溢れ出ていて、もう苦しいやら切ないやら…。
    どんなに一途に思っても、人の気持ちはままならない。

    いつもいつも、千春の言葉

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    2024年12月25日