佐藤優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
国際的には数学は重要な教養の一つであり、教育では非常に重視する。
なぜ数学が必要なのか。
論理的な思考能力を身につけるため。
文系だとしても数学の論理的な考え方は大いに役に立つし、理科系の学問も生きていく上で基礎的な知識は必要になる(私たちの生活は今やテクノロジーは切り離せないし、報道に対して全て鵜呑みにしないためにも知識は必要)
理系でも歴史や倫理の知識は必要である。
文理をはっきりと分けてしまう今の受験教育は非常に危険であり、今後ますます理系離れが進むし日本は産業やテクノロジーで他の国に大きく差がつくのだろうな。
だからこそサイエンスコミュニケーターという自分の専攻分野を理論的に説明でき -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者のイギリス留学時代の物語。著者の知識量がすごいのは他の著書などを読めばわかるが、その彼と同じように議論している10代の少年には驚かされる。多少はフィクションなのだろうか?あるいはこれが、英国の労働者階級中の優秀な層の標準?
日本で何となく成長した私にとって、10代の子が階級にまつわることで悩んだりする英国の社会が、とても遠いものに感じられた。そして、最終的に少年は大学に進学せず階級の移動も起こらなかったのだが、この思考レベルでも学生にならないとなると、英国の大学生は本当にエリート層なんだろうな、と思った。日本の大学が適当すぎるのか。 -
Posted by ブクログ
奇数で読むと、その分野の論争が収束しているのか、未だ通説的な主張が固まっていないのかが分かるのと、様々な立場から意見に触れることで論点を客観視できる、というのが3冊同時に読む意義だというのが本著で掲げるポイントかなと思う。
後は著者が感銘を覚えた、又は影響を受けた書評が並ぶ。読書のための技法という観点では余り目新しい内容はなかったが、著者の丁寧な書評を読んで、読書欲がまた強くなった。周辺情勢をアップデートするために新書(雑誌論文をまとめた専門書の入り口以上の機能を持っている)がおすすめ、なるほど。
以下、将来読んでみたいと思う本。
■それでも、日本人は「戦争」を選んだ(加藤陽子)
・実証 -
ネタバレ 購入済み
異能者の小説
この小説は、フィクションという体裁を採っているがノンフィクション的でもあり、北方領土交渉に蠢く欲に取り憑りつかれた人たちの人間の特徴が的確に切り取られていて興味深い。
外務省という組織は、宦官みたいな人がいたり腰巻をしているみたいな人がいたり勿論、国士みたいな人もいて多士済々であるがどこか、異質である。
その異質な世界を異能な才能の持ち主の著者が描く。
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