佐藤優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子供を立派な人間に育てたい。親ならまあ考えるでしょう。できればいい大学に入れたい、エリートにしたい。マストではないにせよ、まあお金とか素質があればねえ、とか親なら思うと思います。
この本は、そんないわゆる勝ち組の子供を育てるための本ではありません。寧ろこの本で語られるのは、大人も含め学ぶ人にとって、知っていることの意味は何か、を語る本です。
多くのエッセンスが語られていますが、私なりにまとめると、知ることによる効果を①世の中の理解、②人とのつながり、③自分の意見を育てる、という点でとらえました。
筆者は受験勉強も重要だと主張していますが、これはまさに知ることで世の中の理解が進むか -
Posted by ブクログ
タイトルは「見抜く力」だが、著者の他の著作のようにテーマを深く掘り下げている訳ではなく、どちらかというと広く浅い内容となっている。
ただ、記述されているのは基本的なことだが重要なことでもある。エッセイのように気楽に読める文体でもあるので、時間は無いが著者の考えに触れてみたい、という人にお勧めできる。
自分としては「威圧的な人に対するとき…「うるせーな、頭悪そうだな」と思うだけで、感情的になることもありません。」「真偽を確かめるときには、その情報の周辺について探りを入れる」「自分で責任を負える範囲で適宜独断専行するのは、どの国や組織においても成功の秘訣」「損か得かではなく、善か悪かで考えよう -
Posted by ブクログ
2006-7年の雑誌記事を後年まとめ直したもので俎上に乗っている話自体は少し前のもの。但し、古賀茂明さんの官僚本と平行読みしていて気付いたのは、年数は15年ほど経っているし、経産省と外務省という違いはあるが、指摘は似通っているなと。
佐藤さんの官僚の能力低下から保身や謀略に走り、真にこなすべき国務をやってないというのは古賀さんの官僚性弱論と同じことではないかと。
メディアを絡めとるのも、お金のある(今は無いかもしれないが)外務省は飲み食いで、そうではない経産省は情報によってというのも、同じ。
また西山記者事件について当時の吉野北米局長や西山記者本人にインタビューして、事実関係や認識を炙り