佐藤優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
45歳からの生き方を考える人におすすめ。
【概要】
●45歳を人生の折り返しとして、その年齢から何をすべきか。
5つの章に計60個のヒント。会話形式
第1章 何を学ぶべきか
第2章 いかに学ぶべきか
第3章 いかに学び続けるか
第4章 今の時代をいかに学ぶべきか
第5章 いかに対話するか
【感想】
●いつも思うが池上氏と佐藤氏の対談は読んでいてためになる。
●これからの人生において限られた時間を有効に使うため、選択と集中が重要であると認識した。これを意識しつつ、引き続き趣味である本や映画を通じて知識を身につけたい。
●また、佐藤氏の「波長の合う友人と会話を楽しむ」ことに共感できた -
Posted by ブクログ
ネタバレ同志社大学から選抜された「新島塾」の学生に対して、理系文系を超えた「統合知」としての教養の意義を伝える講義。
まず、外交官として不足している基礎学力は、「数学」「論理学」「哲学史」だと佐藤優氏はいう。つまり外交官に必須のディベートには、膨大な知識量と論理的な思考力と思考の鋳型形成、つまり個別の問題を束ねて総合的に見て考え、適切な判断が下せる力―「統合知」―が必要だという。
ドイツ語で広い意味での「科学」(Science)を「ヴィッセンシャフト(Wissenschaft)」と言う。ヴィッセン」は「知識」、「シャフト」は「体系を持っている全体性」。中世では、「博識」と対立する「体系知」を意味した -
Posted by ブクログ
学校で教える表面的な歴史ではなく、当時の歴史の本質的な部分を学ぶことができる一冊です。
織田信長がその時代にいち早く鉄砲を取り入れ、それによって天下を取ったことは学校で習いますが、鉄砲に必要な火薬や鉛の弾をどうやって手に入れたかということは学校では教えてくれませんでした。
信長が単純にいち早く他の大名よりも優れた武器を手に入れたから天下をとれたということではなく、それらの武器を使うために資金調達、物流、貿易といった基盤を掌握できたからこそ大事を為し得たのだと改めて考えさせられました。
現代のビジネスに通じる視点も学ぶことができる良書でした。 -
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Posted by ブクログ
あっという間に読み終えられる、地政学の、最新事例への適用ということで、正直、佐藤優氏は好きではないのだが、サクッと通読してみた。
この本に説得力のあるとすれば、ロシア語に堪能な佐藤にしかきちんと読み込みえない、ロシア国立大学の地政学の教科書の考え方で貫かれているからだろう。
そして、筆者本人の肉親が沖縄出身ということも大いにプラスの方向に作用している、沖縄の分析ー地政学的ベクトルと政治的ベクトルがぶつかり合って交わりそうにないという分析ーが、間違いなくこの本の白眉だろう。私は沖縄戦に関す得る本をなん十冊と読んできたので、佐藤氏には共感できる。
繰り返すが私は佐藤氏の文章があまり好きでない -
Posted by ブクログ
ネタバレ特に印象に残ったのは、60あるヒントのうち次の6箇所カ所+α。
01 45歳は重要な折り返し地点。45歳までに自分は何をやったのか。そのリスト作りをする。
02 自分がこの1年で何をやってきたか、蓄積したことは何かの、棚卸しをしてみる。
05 根っこがあるところで勝負する(比較優位の原則)。
07 後半の人生で接するかもしれない分野で、異なる業界常識を知っておくー医療保険制度、介護保険制度、特養、税金の仕組み、年金制度、教育訓練給付金。
22 45歳を回ったら新しいことは頭に入らない。最初から自分の頭はザルなんだと自覚する。
25 誰かに話をすることを前提にして、本を読んだり勉強したりする。
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Posted by ブクログ
イギリスの歴史教育を例にとり、その帝国主義の変遷から、アナロジーと敷衍という手法を教えてくれる。そうした手法は、敢えて言語化して定義せぬだけで、日常生活で自然と用いる考え方だ。我々は、教えられなくても、十分にしたたかなのだろう。
人類の歴史は繰り返す。と、言い切らぬまでも、大衆心理における行動、政治力学による決断は、合理的なものから感情的なものまで、作用する複雑な因子を理解すれば、類推は可能だ。例に取る、前例を挙げる、という手法の使い道は広い。時に、人生も二度目ならば、より器用に生きていく事が可能なのにと悔いるような失敗もある。
歴史は、そうした過誤を未然に防ぐ絶好の教材だ。佐藤優は読み易