あらすじ
どんな相手にも「ぶれない」「びびらない」「怒らない」――。ビジネスでも人生でも、人と相対したときにどう振る舞えるかが結果を大きく左右する。いつでも最高のパフォーマンスをするには、どんな心持ちでいることが重要なのか。外国の要人、日本国首相、そして特捜検察などに対してギリギリの交渉力を発揮してきた著者が、現代を“図太く”生き残るための処世術を伝授する。
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Posted by ブクログ
いま何かしらうまく物事が進まない事に悩んでいるならば、手に取ってみたい良書。
例えば「びびらない」の項。ビビっているのは対象のことをよく知らない恐怖心から生まれて来る感情。必要以上にびびらないようにするには相手を知ること。その相手のことを類推できるようになれば随分楽になる。本や映画にふれて代理経験しておけば冷静に客観的になれる。
著者自身、鈴木宗男事件で拘置所に500日を超えて閉じ込められた経験があり、内容はすごくリアルである。
Posted by ブクログ
8テーマ
怒らない
びびらない
飾らない
侮らない
断らない
お金に振り回されない
あきらめない
先送りしない
怒りをどう抑えるかは、社会生活を営む人間にとって大きなテーマ。
突然の怒りにはその場から避難することが正しい対処法。
立場の弱い人間を怒らない。
怒りが湧いてきたら、その出所を紙に書き出しはっきりさせる。
人間はよく分からないものに対してびびってしまう。つまり、びびった時こそその対象をよく見る。
侮らないことは難しい。過去の歴史からまず学ぶこと。著書のおすすめは内省ノート。人から忠告や批判を受けた時、時間を置いてから、ノートに相手の言葉を書き出してみる。更に分析をする。
断らないことで異質なものを受け入れ、自分を強くする。但し、必ず断らなければならないこともある。
いくらあっても満足が得られないことがお金の本質。
目標設定をする時は完成形がイメージできるもの。実現可能なものにする。
何事も始める時に終わりを設定しておく。
過去著者の本を読んだ際、難解だった記憶があるが、本書は興味深く読むことが出来た。
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この本は日本が大きな変化に飲み込まれる時に一人ひとりが生き残るにはどうすればいいのかというノウハウが書かれている。
1つ目は自分の中の怒りの出所をはっきりさせることである。
怒りとは非生産的なものであり感情的な行動です。
だからこそこれを理性で抑えることが肝要です。だからこの怒りという感情が出てきた際はできる限り合理的に説明し、自分の感情を書き出し、図解し分析するといい。
2つ目は世の中はビビらせることで成り立っていると知ることである。
経済はビビらせることで購買意欲を刺激し成り立っています。
だからこそ必要以上にビビらないために相手を知ることが大事です。
また映画や小説で代理経験することも良い手である。
3つ目は自分の力を見極めることである。
人は普通自分を大きく見せたがり、その結果取り返しのつかない失敗をすることがある。
こうならないために「内省ノート」で人の忠告や批判をしっかりと落とし込むことが大変重要である。
4つ目は目標は「終わり」がイメージできるものにする事である。
超えられない壁を設定し、何年もかけて乗り越えようとするのは無駄である。
だからこそ期限を決め、頑張るべきものに頑張ることをするといい。
5つ目はできる人は「仕事の遠近感」を持っているという事である。
仕事にはそれぞれ期限があり、目の前にあるものからしゃかりきにやるのは思考が硬直化してしまう。
順位をつけ、効率化を図ることができる柔軟性を養う必要がある。
以上のことを踏まえ
思考の硬さを意識的に柔らかくすることがこれからの社会を生き抜くためには重要と著者は述べている。
Posted by ブクログ
「怒らない」「びびらない」「飾らない」「侮らない」「断らない」「お金に振り回されない」「あきらめない」「先送りしない」この8つがこの本の要諦です。
感情のコントロールが出来ていればわざと怒るのはテクニック。
人間は限界のわからないものに対して恐れを抱く。
だからビビらないために知ることから始める。
お金に限界効用逓減の法則は通じない。
お金は国の信用力なんで腐らない。
持てば持つほど安心はできるけど必要以上に持つ必要は僕もないと思う。
逆に返報性の原理があるので人に借りを作らない方が僕もイイと思います。
少なくとも金で借りを作るのは面白くないと思います。
諦めないことと諦めるべきことの選別が重要。
固執は表裏一体。
どこで見切るか
能力を磨く必要があると思います。
佐藤優さんの本はかなり読んでるのでもう少し詰めていこうと思います( ̄^ ̄)ゞ
Posted by ブクログ
読書の本を出させれている方だけあって、人に対して強くなる為の極意のカテゴリー毎に参考になる本が2冊示されていたことが印象的だった。
内容を自分なりにじっくり考えてみるのに良い材料になると思う。
Posted by ブクログ
経済・社会・国際情勢が激動する現代社会を乗り切るには、そうした状況に対応できる人間力を強化することが必要である。こうした人間力を高めるために、「怒らない」「びびらない」「飾らない」「侮らない」「断らない」「お金に振り回されない」「あきらめない」「先送りしない」という8つのテーマについて、著者の考え方・基本技法を紹介したのが本書である。各テーマの中で特に参考となった事項は次のとおり。
「怒らない」
怒るということは、単なる感情の発露、危険を避けるために行動を止めるための怒り、場を収めるための戦略的なお芝居の怒りと、3種類の怒りの種類がある。周りで怒っている人がいる場合でも、ただ怒られたことは嫌だと避けるのではなく、どの怒りの種類なのかを分析して対応を考えることが必要とのこと。もちろん、単なる感情の発露の場合は、避けることが肝要である。また、自分が管理職になった場合は、危険を避けるために行動を止めるとか、場を収めたり嘘をつかせないなどの場合については戦略的に怒るということも必要である。ただし、立場の弱い人に自分の立場の強さを背景に怒るのは絶対に避けるべきこと。また、怒りの感情が湧いた場合は、怒りの感情が湧いた原因(嫉妬、コンプレックス、焦り)などを客観的に分析して、対応することが重要であると著者は説く。こうした分析をし、感情を昇華させるには、代理経験として小説やドラマを見るなど、芸術に触れることが有効であるとのこと。
「びびらない」
人間の社会では、びびらせて行動をとらせるということも多々あるもの。資本主義経済においても、健康などに対する不安をあおって商品を売るといった、フィアメッセージが横行している。不安になったりびびったりすると、冷静な判断ができなくなる。こうした中で「びびらない」胆力を身に着けるには、相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要である。人間はよくわからないもの、不可解なものに対してびびるものである。このため、相手や対象を知り、相手の内在的論理を知れば、相手が何を言おうが、どんな威圧をしてこようが、冷静に対応できるようになる。また、小説や映画などで代理経験を積むことも有効である。代理経験も含めた経験を重ねると、びびるような場面に出くわした時でもその状況を分類・類比し、今後の展開などを予測することができ、落ち着いて対応することができる。
他方、理屈や道理が通じない相手や、自分の能力では対応できないことには、びびって撤退するしかない。撤退のラインを見極めるためには、普段から負荷をかけて自分の能力の限界を知っておくことも重要である。
「飾らない」
飾るというのは、自身の優越欲求や承認欲求を満たすための行為である。こうした欲求は、封建制から近代社会へ移り変わる中で、身分の代わりに競争をして自分の位置を確かめるという社会に移り変わってきた中で強化されてきたものである。これらの欲求を利用されると、マインドコントロールされることもあるので注意が必要。仕事の局面などでは、自分の実力を素直に認め、分からないことは分からないと伝えて教えを乞うという態度が必要であり、そうした真摯な態度が仕事における飾らない関係を作ることにつながる。そして、飾らないためには、自分の素の軸(国や民族、故郷や家族、信条、哲学、など)がしっかり分かっていることが必要である。
「侮らない」
人間は、上手くいっているとき、得意なことをしているときほど、人や仕事を侮り、取り返しのつかない失敗をしてしまうものである。このため、侮って失敗した事例を扱った書を読むことで代理経験を積むということや、内省ノートをつけて周囲からの指摘を客観的に分析して自分の侮りに気づく努力をするということが必要である。
「断らない」
断らないとは言い方を変えれば、受け入れるということである。自分とは異質な事柄を受けいることは、自分の価値観が棄損されなどのリスクも伴うが、異質な存在や価値観と触れることで、タフさや可能性を広げることができ、成長のきっかけとなる。
「お金に振り回されない」
資本主義社会の特性を知り、お金に振り回されないスタンスを取ることが重要。
「あきらめない」
現代社会に通底する「あきらめない」という価値観は、西欧の目的論的な考え方に端を発し、日本では明治維新以降に定着した価値観である。「あきらめない」というからには、その目指す物事の完成形(終わり)が明確になっていることが必要である。そうした完成形が曖昧なままあきらめないでいると、執着の泥沼に陥り、身も心も破綻する。このため、何か目標設定をする時は、実現可能な完成形がイメージできるものにする必要がある。そうした、完成形の明らかな目標を複数設定し、期限を区切って取り組んでみることが、自分を管理する上で重要である。
「先送りしない」
決断・判断するリスクと、判断を先延ばしにするリスクを天秤にかけて、今判断するリスクの方が高いと考えているから先送りしてしまう。何を怖いと考えるか、リスクを冷静に合理的に比較することが必要。うつ病やその傾向のある人は、「もう終わってしまった」という「祭りの後」的な時間意識を持っている人が多いとのこと。この感覚が強いと、ある時点から先は何をやっても無駄だ、やっても仕方ないという気持ちになってしまい、何もできなくなるとのこと。こうした感覚は、完璧主義のかたくなさが極端に表れたものでもある。しかし、現実はかなりフレキシブルなところもあり、一つがうまくいっていなくても、べつのところで補えば、全体として何ら問題がないことの方が多い。こうした感覚の硬さをほぐし、取り除くことが、先送りしないための一つの心の持ちようである。
(感想)
社会で生きるとは、人と相対して関わって生きていくことであり、人と適切に関わっていくために必要なテーマのノウハウの詰まった本である。「怒らない」で説明のあった、怒りの種類を分析して対応する方法は、怒られて落ち込むしかできない傾向にある自分が、客観的に怒られたことを分析して、受け流す助けになると思う。「びびらない」で説かれた相手の内在論理を知り対応するということや、自分の能力を把握して対応するということが参考になった。「あきらめない」においても、やはり目標として適切な完成形を設定することの重要性が解かれていた。また、「先送りしない」で言われた「祭りの後」的な時間意識は非常に強いので、そうした感覚をほぐして一つがうまくいかなくても別のところで補うこともできる、まだ間に合うという感覚を身に着けていけたらと思った。
全体を通じて、内省的に自分を客観的に振り返ること、読書や映画・演劇などの芸術のもたらす代理経験という効用を改めて認識することができた。何故、人間にとって「物語」「芸術」が必要なのかということも腑に落ちた。そして、今の自分が当たり前に持っている価値観や欲求も、社会の在りようと共に時代によって変遷しているものであるということが述べられており、自己を相対化するという視点を得ることができたのは大きな収穫であった。
Posted by ブクログ
まえがきにある通り、非常に読みやすく書かれているが、内容は高度。
びびらないためには相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要です。外交の世界では、「相手の内在的論理を知る」という表現をします。相手の価値感はどのようなもので、どんな意図と論理で行動しているのか。それがわかれば、相手が何を言おうがどんな威圧をしてこようが、冷静に対応できる。
周りにびびってしまう人がいたら、そんな時ほど相手をよく見ることです。
結局、飾らない力を得るには、自分が何者であるかを明確にすることに尽きると思います。人間としての根っこがどこにあるのか、あなたにはその軸がありますか?
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職場でのハッタリは命取り。
怒りの出所をはっきりさせる。
良い物語で人生の疑似体験をする(良い小説や映画)
自分が何にビビっているのかを知る。
株もFXも投資ではなく投機。
夢や目標をただの執着と区別する。
人には適性のあるがあることを知る。
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タイトルと内容が若干マッチしていないような気がするけど、いかつい顔した元外務省官僚の佐藤さんの本。著者の書籍は雑誌のコラム以外は初めて読んだのだけど、言いたいことが完結に纏まっていて読みやすかった。
怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしないと、大まかな章立てで持論を展開してます。「図太い人」になる頭の使い方、という帯の台詞というのは確かにそうかも。
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人に強くなる極意として8つを挙げている。怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしない。どれも人に対する意識としては基本的なことだけれども、外交官として実績のある著者があえて主張するのだから面白い。エピソードを踏まえて主張しているので分かりやすい。すごくためになる。
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著者がBIG tomorrowに執筆した記事を加筆・修正した単行本。8つのテーマ〜怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしない、に基づく実話や理由が語られる。
苦労して体得した知見もあり、全て実践するには甚だ難しいと思われる。そこで、各自が特に響いた内容から実践するのが良さそうである。その場合、いくつかの目標と期限を設定をしてするのが良いようだ。
各章の最後にはテーマに関連した文献の紹介がある。古典からAKBまで幅広いのも間口を広がる良い機会になると思う。
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・びびらないためには、相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要です
・押し売りのような人間に対して…相手はこちらに断る理由を言わせて、それを一つづつ潰してくる戦略ですから、とにかく断る理由をいわないこと。ただ一言「契約自由の原則に基づいてうちは取引しません」と突っぱねる
・「大河の濁流の中を歩いて渡るとか、虎と素手で戦うような人とはつき合わない方がいい」…太平記の中の楠正成の言葉として
・自分の行動に壁をつくっていろんな人の誘いを断っていたら、面白い人や自分を成長させる人、場面に出会う確率は確実に減るでしょう。そんな生活を何年も送っていたら、結局仕事も人生もつまらなく、細いものになっていくんじゃないでしょうか
・何事も、始めるまえに終わりと出口を明確にしておくことが大事
・判断が早いというのは思いつきをすぐ口にするのとは違う。とくに、上に立つ人は思いついたことをすぐに口に出してはいけない。一回頭の中で考えてから公言する。そのためにも、常にいろいろな状況を想定して、「こうなったら、こう対応する」というシミュレーションをしておくことです
・TPPの本質は対中国を睨んだ環太平洋諸国の経済・軍事同盟。さらにいうなら、対EUも視野に入れたブロック経済体制の構築
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【由来】
・大通の文教堂で目にして興味を持った。
【期待したもの】
・特に「どんな相手にもぶれない、びびらない」というコピーに惹かれた。
【ノート】
・一番の関心事であった「びびらない」については、相手の内在的論理を知る、また、自分の限界を知るために、日ごろから自分の仕事は少し負荷のかかるようにしておく、ということだった。「相手の内在的論理」については、佐藤優さんが他でも言ってることだが、負荷をかけておくというのは初見。また、今、自分が考えているアイディアを補強してくれるような内容だったのが収穫。
第1章 怒らない
第2章 びびらない
第3章 飾らない
第4章 侮らない
第5章 断らない
第6章 お金に振り回されない
第7章 あきらめない
第8章 先送りしない
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・リスクをどれだけ抱え込めるかで人生は変わってくる.
・自分をマネジメントできるのは自分しかいない
・人間は決断することを恐れている
・誰でも不祥事を起こす可能性がある
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佐藤優さんの本で始めに読んだやつ。
一見ジャイアンのような見た目でいかにも人に強そうな氏だが、内面は緻密で戦略的。賢い人だなーと思った。
技術的な自己啓発書
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フォトリーディング&高速リーディング。
下記に付箋を貼った箇所の要約をのせる:
36:感情を論理的にひもとくメタ認知に関する記述。本書の所々に自省ノート記述の勧めがある事と関連して、著者の人間形成に一役買っているとわかる。
66:太平記の楠木正成の言葉より無謀な人と関わらないことを説く。虎と戦うような人の勇猛さは無謀さとイコールと言うこと。
78:飾らない自分を演出する人。それが飾り。
82:レディース&ジェントルマンのレディーの階級はLordでGentryより上。だから先に呼ぶ。
123-124:一日平均30枚の原稿を書く著者も、かつては一ヶ月30枚がやっとであった。人間は負荷をかければ成長する。負荷をかけないと成長する必要が無いことになる。
155-157:著者はグローバリズム、新自由主義は必然の流れと考える。それゆえに労働の対価で賃金を得る究極の携帯である派遣労働について語る。その未来は搾り取られ削り取られたもの。そうならないための付加価値を追求しないと滅びる。
勝間勝代の言葉で「コモディティになるな、スペシャリストになれ」という説明を、マルクスの熟練工の概念で説明。取り替え可能な労働者ではなく、スペシャリストになる道で生き延びること。
180:目標の期限とあきらめる時期、そして内省ノートの活用。これらによって流されずに生きることを提唱。
192:時間は目に見えないが、ノートを取ることで視覚化できる。
203:公文式を活用するオジサンたちもいるとのこと。
209:鬱になる人の発病前は、案外仕事熱心だったりする。鬱になり「もうだめだ」という感覚が強くなると言うが、仕事をしていた時期のその心理も実はおなじで、「これをしなければ大変なことになる」という感覚からばりばりと仕事をこなしていた。
そういう人には根本の強迫観念の治療、解放が有効。なんとかなる、これでもいいか、というような思いを得る。
Posted by ブクログ
かっこ悪い自己啓発本こそ役に立つよな、
と佐藤優さんの人生指南書的な二冊を通読して私は思いました。
佐藤優さんが書いている人生指南は泥臭いです。
昨今のスタイリッシュな売れているビジネス書とは違いますね。
だけど、明日からでも、今からでも
やろうと思えば実行できるアドバイスに満ちています。
話は飛びますが出版不況と言われながらも
世間では毎年7万冊の新刊が出版されるということです。
出来るだけ良い本をたくさん読みたい、というのは
全読書好き人間の共通する心理ではありますが
時間的にも、金銭的にも無理がありますね。
できるだけ良い本と巡り合う打率を上げたいと
思うわけですが、著者が本を書く目的を類推して
読む本を選ぶというのもひとつかと思います。
そういう意味でも佐藤さんは信用出来る著者さんです。
逮捕された際も自己の信念を貫いて
512日の勾留を粛々と受け入れ
現在は一回60万円〜80万円の報酬を掲示される
講演依頼を金銭感覚が狂うからという理由で断り
月に1000枚を超える原稿を書き続ける方です。
そんな組織の中で戦い、組織から追い出され
それでも戦い続けた佐藤さんが
組織の力と論理を「侮らず」
それでいて教養を身につけることによって「びびらず」
なおかつ生きているこの世界に対して「畏れを忘れるな」と
様々なケースを使って説いてくれるこの二冊。
カッコ悪いけれど何度も読み返したい本です。
そして佐藤さんがこれだけ大量に書き続ける理由を
いつか理解できれば良いな、とも思います。
Posted by ブクログ
積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 36/56
'17/02/17 了
この手の本は苦手なのに、本書は一気に読み切ってしまった。
建前論が少なく、内容が主張がストレートなので頭に入ってきやすかった。
この本は今後の人生で読み返す事がありそうだ。
この本は父親から「これあげるよ」と言われて貰った本だが、僕は自分が読みたくて買った本ですら積んでしまって読まない男だ。
人から与えられた本など読むわけがない。
そんなことを思っていたが、かなり気に入ったので食わず嫌いせずにもっと早く読んでしまえば良かった。
「お金そのものがすでに自然物ではないバーチャルなものなのに、そのお金がいまやIT化で形を失ったデジタルな数字と化し、ますますリアルから遠ざかっているのです。」(P153)
「国家の裁きに執行猶予はつくかもしれませんが、自分の良心の裁きに執行猶予はありません」(P187)
Posted by ブクログ
相変わらずビジネス書ブームは続いていて、書店を訪れるたびに続々と新刊が入荷しています。
自分自身を振り返ってみても、相当な数のビジネス書を読んできたと思います。
ドラッカーや松下幸之助のような定番中の定番から、現役で活躍する起業家の意欲的な作品、最近ではスポーツ選手によるメンタル本なんかもよく目にするようになりましたね。僕も何冊か読みました。
一方で、特に目立ったバックボーンを持たず、ビジネス書作家という形で書いておられる方々も増えてきました。
非常に内容の濃い、様々な気づきを与えてくれる一冊もありますが、中には明らかに空想や机上の空論で書かれたものや、タイトル負けしているものもあり、玉石混交なのも残念ながら事実。
だからこそ、良書に巡り会えた時の感動はひとしおです。
佐藤優氏の「人に強くなる極意」は、まさに本人の様々な経験や思索を通して紡ぎ出された内容であるだけに、言葉の一つひとつが力強く、説得力がある。教えていただいているという感覚になります。
またこの方、文章が上手いので、リズム感よく読み続けられるというのも大きいと思います。
本書は、今後ますます大きな変化に直面する世界において、あらゆる状況にも対応できる人間力を強化するための基本技法を紹介しています。
外交官としての華々しい経歴、国策捜査で逮捕され勾留された経験などを通じて、様々な実用的なアドバイスがまとめられていますが、特に僕にとって深く刺さったのは下記の内容です。
人間はよくわからないもの、不可解なものに対してびびる
びびらないためには相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要。相手の「内在的論理」を知る。
明日できることは今日やらない
できる人は「仕事の遠近感」を持っている
明日やればいい仕事まで今日こなさなければならないという脅迫観念にとらわれないよう、危急の仕事とそうでない仕事を仕分ける。
特に後者の「脅迫観念」は、かつて自分がこれに陥って休職する一因になった恐ろしい心理状態であり、改めて心に留めておきたい言葉です。
Posted by ブクログ
①怒らない、②びびらない、③飾らない、④侮らない、⑤断らない、⑥お金に振り回されない、⑦あきらめない、⑧先送りしない、以上8つをテーマに、著者が過酷な競争社会をいかにして生き抜くべきかを説いた実用書。
今回本書を読んで、第1章の上手に怒れる人の心理状態、第3章の人間関係の距離の取り方が今後、人と関わるうえで役立つと思った。怒られることは誰もが嫌がるだろうが、どのような理由で怒られたかを分析すると、実は怒った側が心配して、そのような行為に走ったという場合がある。逆に、自分が誰かを怒る際、単なる八つ当たりにしてはならず、簡単な作業ほど注意しなくてはならない。
また、第3章で本音をいうことを良しとする風潮に対して著者は懐疑的な立場であり、相手に全てをさらけ出すのではなく、自然な距離感を形成することが人間関係において重要だという。
Posted by ブクログ
全体を通して、自分のぶれない信念みたいなものが大事なんだと感じた。何回怒っても体で覚えない人にはどう怒ればいいのだろうか。「侮らない」ことが大事なのは仕事の失敗の経験から共感できた。うまくいってるときほど、気をつけないといけない。
Posted by ブクログ
著者の人生経験をベースとしたビジネスパーソンのためのアドバイス集。特に、「びびらない」は相手を観察し分析し理解できればびびることはなくなるという話しはおもしろい。
Posted by ブクログ
怒るということへの意味づけは面白かった
どのタイミングで怒りという感情が出るのかを探っておく。
自分を大きく見せたいという意識は捨てる
自分の中の侮りに目を向ける、慣れは気をつける
明日できることは明日やる
ハマっているか、ハメられているのかを気をつける。
目標は終わりをつける
Posted by ブクログ
どちらかというと若い層向けに、社会で生きていくための心構えを説いた一冊。怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしないという8つのテーマに分け、生き方、働き方を自身の具体例を交えながら説明している。
以前は著者については、圧倒的な秀才という印象があって、著書もそれをひけらかすように感じたものだが、最近の著書、例えば池上さんとの対談本などを読むと、やはり主張には筋が通っているし、学ぶところが多いと感じるようになった。本書は2013年の作品で若者向けということもあり、やや昔の印象を思い出させる語り口ではあった。
Posted by ブクログ
日本が大きな変化になるにつれて、一人一人が世の中でいかにどう生き残っていくかをテーマに佐藤優さんの立場から語っている。各章は「怒らない」、「飾らない」、
など8種類の「○○ない」でノウハウを学びます。
「標準的な努力ができる人なら確実に実行できる」と書かれていますが、外務省出身ということもあり、所々に政治や外交にまつわる話が出てくるため、なんとなく親近感がわかず、距離を置いてしまいました。
各章では、「こうしたほうが良い」と提言したあと、その根拠として、著者の経験談を交えて展開していきますので、特に心理的・医学的なものはありません。
わかりやすい文章ですが、個人的にはこういう考え方もあるんだなということで参考になればと思いました。
Posted by ブクログ
佐藤優氏の人に対する技術。他人の評価に踊らされないためにどうすべきか、8つのキーワードで語っている。仕事を先取りする人と、うつ病にあって、何をやっても無駄だと思う人は紙一重という話しは、少々驚いたが、そんなものかもと納得した。
以下注目点
・理屈や道理が通じない相手、自分よりはるかに強力な相手、逃げる。
Posted by ブクログ
元外交官でインテリジェンスにかんする多くの著作がある著者が、みずからの体験を織り込みながら、新自由主義が席巻するこれからの世界におけるビジネスマンのあるべき生きかたについて、わかりやすく語っている本です。
よくある自己啓発本と似たり寄ったりという印象です。類書と比較してけっして悪い本ではないと思うのですが、現実の世界の動きを見据えながら、キリスト神学とナショナリズムとマルクス主義を架橋する活動をおこなっている著者の本だけに、期待するものも大きかったので、ちょっとがっかりしてしまいました。